どこに行くの?

2017-01-31 00:00:15 | 投資
先週開かれたHIS社の株主総会に泡沫株主として出席。しばらく出席していなかった(というか株主ではなかったから)のだが、かなり以前に出たときよりも出席者が少ないような気がした。その頃は、決算書もわかりやすく質問タイムは応援演説風だったが、さすがに収益悪化(特損などあり最終損益が赤)となれば、厳しい質問がいくつかあった。

ともかく澤田社長が復帰しカリスマ力を発揮するに至った原因がよくわからないのだが、No2がいないということだったのだろうか。

決算の中で為替差損が多いというのは業種柄いたし方ないとしても、業績予想の基準となっている為替レートは開示するのが一般的だと思うが不明。

突如、借入金を増やして金庫の中を現金だらけにしてバランスシートを膨張させた理由としては、マイナス金利効果でほぼゼロ金利の借入金をまとめて7年分借りて今後5年間の新規投資(主にホテル)にあてるため、とのこと。ということは投資効果を求めた金融政策がマイナス金利政策ではあるものの、明確な投資目標や金額も確定していないのに、金利ゼロの金を貯めて、銀行はわざかにさやを稼ぐという情けない結果になっているということだろうか。

そして最も知りたかったのは長期貸出金として65億円が、澤田氏が筆頭株主であるモンゴルにあるカーン銀行に対してのものということで、カーン銀行が日本国内の企業に貸出を行っていることで、何をやっているのかという点で、結局不明のままだった。

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ところで、今、力を入れているのがホテル事業で特に「変なホテル」というロボットホテル。ハウステンボスに続いて舞浜、ラグーナ、海外に開業予定で、その他のホテルと合わせて100ヶ所のチェーンをめざすということだそうだ。粗利率が非常に高いそうだ。

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そして、あまりに途方もない話で話題にならなかったのだが、2023年には宇宙旅行を始めようということになっていて、ANAなどと提携しているそうだ。確か1500万円くらいだったようで、ANAのマイレージは何マイルもらえるのだろうか。

結構、株価のアップダウンの激しい株なのだが、現在は珍しく安定している状態で、今後は上昇なのか下降なのか。アメリカの弱体化で、世界でテロが増えてくると、どうしても旅行会社にはマイナス要素があるということかもしれない。
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新田塚と牛乳屋踏切

2017-01-30 00:00:43 | 歴史
彫刻の森美術館から小涌園方面までは登坂で20分位。当日、雪の予報により防寒服一式に加えスノトレを履いていたのだが、実際にはピーカンだった。服は重いし靴も重い。寄り道などしたくなかったのだが、数分歩くと表示があった。横道に曲がると『南朝最後の忠臣新田義則の墓』と書かれている。

実は、疲れていたため、新田義貞の墓と勘違いしていた。新田義貞は日本史の中でもかなりの有名人で、北条執権の鎌倉幕府を倒した武将だ。分倍が原(ぶばいがはら)の戦いという関ケ原を超える日本史上最大の戦闘員が斬りあった末、北条軍は総崩れし、新田義貞は鎌倉市街地に進軍した。

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しかし、盟友だった足利尊氏が天皇に取り入り、義貞は除け者にされ、ついには天皇にまで裏切られ、全国を逃げ回った結果、北陸の方で仕留められた。言い換えれば西郷隆盛と似ている。

だから、義貞の墓が箱根にあるはずはないので、義貞ではなく義則なのだ。義貞の孫と言われる。要するに、遅れて生まれてきた大将。

墓は土盛でそれなりに大きい(古墳とは桁外れに小さいが)。死因は、入浴中に襲われ、バラバラ殺人の被害者になったこと。100年ほど下って太田道灌も同じ手で殺される。どうも東国の武将は謀略が好きなようだ。

そして、この新田塚だが、彫刻の森美術館の中にあり、フェンスで囲っている。

そして、おもて道からここに来るまでに登山鉄道を横切るように線路があって踏切があるのだが、まったく愉快な名前が付けられている。

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『牛乳屋踏切』
牛乳の配達員が渡ったのだろうが、牛乳屋以外の方は通らなかったのだろうか。米屋、豆腐屋、酒屋・・・なども通っただろう。

急に牛乳を飲みたくなったが、我慢して歩くしかない。
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彫刻の森美術館で巨匠作品を鑑賞

2017-01-29 00:00:04 | 美術館・博物館・工芸品
彫刻の森美術館には数十年ぶりの訪問。近くに用があったので、新幹線と小田急、箱根登山鉄道を乗り継いでいくのだが、箱根湯本より先のスイッチバック式電車は、なかなか観光客には好評のようだ。乗客の80%は外国人。中華料理圏と西洋料理圏の人が半分ずつでキムチ圏の人は時節柄いないようだ。彫刻の森に少女像を置く会とか作らないでほしいな。

当日は、今冬最強の寒気という予報で、雪もあるらしいとのことで、重装備の上、スノトレ履いていったのが空振りの晴天。一方、スノトレが場違いなのと同様に、中華料理圏の方々が黒いマスクをしているのも場違いな感じがある。中国で肺の中が真っ黒に汚染された状態で、日本の空気に黒いススを吐きだして汚さないようにマスクでフィルターを作ってくれているのだろうか。空は晴れ渡り、レストランからは相模湾が見下ろせるのにマスクをする謎。

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入口の隣にあるホールで篠山紀信氏が彫刻を被写体にした展覧会を開いていた。いつもは生きた人間を撮影しているのだろうが動かない彫像に向かって、「そう、もう少し顔を上げて」とか「もっとうれしそうな顔で笑って」とか言ってもしょうがないわけだ。自分がカメラアングルに合わせて動くしかない。篠山カメラ術をみると、どうも彫像の全体を写すのではなく、たとえば顔だけとか体の一部だけ写すような技が使われている。しかし、最近、篠山紀信展が何か所かで開かれている(品川、横浜)。急に作品展を開き始めたような気がするが、重い病気にかかっているとかでなければいいのだが。

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そして、重い靴を引きずりながら庭園内を歩き始めると、世界の有名作家の作品が次々に並んでいる。ヘンリー・ムーア、ロダン、マリノ・マリーニ、マイヨール、イサム・ノグチ、佐藤忠良、・・・。

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そして、ピカソ館はなかなかなものが揃っている。ピカソは生涯70,000作と信じられない多作家なのだが、ピカソ館2階に並ぶ焼物群については「全部本人が作ったかどうかは不明」とのこと。工芸の世界ではよくある話だ。

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篠山流に写真を撮りたかったが、理想のアングルを得ようとすると、立ち入り禁止エリアに入らないといけないわけだ。

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しかし、屋外で彫刻を観ながら眼下に相模湾、目の前に箱根の山々。東海道の旅は。小田原の宿場の次は三島となる。江戸を守るための天然の要塞だが、幕末の官軍の前には無力であった。
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AbemaTVに将棋チャンネル

2017-01-28 00:00:27 | しょうぎ
AbemaTVに新しく将棋チャンネルが開設され、2月1日から放送されることになるようだ。順位戦や藤井新四段の炎の七番勝負などが演目に並ぶ。順位戦といえば、A級順位戦8回戦の一斉対局日が2月1日。一斉といっても10人中1人(三浦九段)は対局しないので、4局になる。三浦九段の対局相手は当日はどうするのだろう。解説者かな?

藤井四段の相手が誰になるのかはわからないが、かつて「ベテラン棋士は若手のスター棋士の斬られ役のために存在する」という説もあったのだが、それは今回はないのだろう。

ところで、ソフトの実力が驚異的になり人間が勝てなくなったあとの棋士の役割が議論されているのだが、その前にそもそも棋士の棋譜のうち公開されているものはほんのわずかで、ほとんどの棋譜は将棋ファンの目に触れないまま永眠してしまう。一方、プロの研究はグループ化という傾向があり、江戸時代の家元制のようにグループ内に秘匿され、アマチュアは全く別の種類の将棋を指しているわけだ。

ソフト/プロ棋士/アマチュアが無縁の世界になってしまった理由の一つはプロの研究の一端がわかった「週刊将棋」の廃刊のせいもあるが、プロの将棋の大部分がアマチュアの目に触れないという事情もあると思う。

そういう意味で、すべてのプロの対局を解説者付きで公開するという方向に向かうことこそ重要だと思うので、今後のAbemaTVに期待するところは大きい。


さて、1月14日出題作の解答。

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小駒の持駒の打つ順番が大切でうっかりすると、打ち歩詰めになったり、駒が足りなくなったりする。

動く将棋盤はこちら


今週の問題。

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長い割りに・・・。本当は9手詰めにしたかったのだけど・・

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定。
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宗玄は名前負けしない酒であった

2017-01-27 00:00:30 | あじ
能登半島の先端にある珠洲市だが、「珠洲」という漢字を読めるだろうか。「すず」である。以前(2016年7月2日)「珠洲市の観光大使になりそうな・・」の中で書いたのだが、将棋棋士の井道千尋さんのふるさとということで、レアな将棋専門誌でふるさとを紹介していて、その中で地元の名酒として「宗玄」という立派過ぎる名前の日本酒を紹介されていた。

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町に将棋に詳しい人が少なかったから形にとらわれない力戦型が得意とのこと、おそらくこの町はあらゆる面で同様の現象が起きていて、魅力的な町なのではないかと推測するのだが、なかなか簡単には行けない場所で、金沢までもクルマで2時間位かかるのではないだろうか。地元の少年野球部のバスが金沢での試合に行く途中で重大事故を起こしたこともある。

ところが、旅行ブームの昨今、冬の奥能登めぐりは羽田発着往復1泊2日で2万台のツアーもあるようだが、ちょっと寒いかな。

で、話を「宗玄」に戻すと、これがなかなか手に入らないのだが、ふるさとチョイスという節税サイト上に発見した。生原酒「宗玄」と「にごり酒」宗玄の2本を入手することができた。

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まったく日持ちしそうもないので「にごり酒」から開栓したのだが、みかけは危険極まりない液体なのだが、これが美味だ。悪酔い感はない。これだから困ってしまう。

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おいしい日本酒は料理の味をさらに引き立てるという居酒屋評論家は数多いが、宗玄のような美酒は、それ自身で料理不要になってしまう。あるいはこの酒に合わせるべき肴は奥能登の魚介しかないというか、さらに言い方を変換すると、奥能登の魚介に合わせるには「宗玄」しかないというべきなのだろうか。

追記:生原酒「宗玄」の方は、危険な酒です。グラス一杯にとどめた方がいいです。二杯飲むと理性が切れて、その後、病院送りかも。
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診察困難な事情

2017-01-26 00:00:08 | 市民A
朝日新聞デジタルで1月21日にある記事が配信された。る

発達障害、初診待ち最長10カ月 総務省が改善勧告

総務省行政評価局が、発達障害のある子どもの診断をしている医療機関の受診状況を調べた結果、半数以上の機関で初診までに3カ月以上待たされていることがわかった。中には約10カ月以上待たされる機関もあった。総務省は20日、厚生労働省に改善を勧告した。

行政評価局は昨年8~11月、子どもの自閉症やアスペルガー症候群、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などの発達障害を診断できる医師がいる全国約1300の医療機関のうち、主要な27機関について調べた結果、高校生以下の受診者が初診を受けるまでにかかる期間は、1カ月以上3カ月未満が6機関、3カ月以上半年未満が12機関、半年以上が2機関あり、そのうち1機関では約10カ月かかっていた。

初診を待つ子どもの数は10~49人が9機関、50~99人が4機関、100人以上が8機関だった。

ということなのだが、実はこどもだけではなく大人の世界でも同様で、精神科や心療内科は大混雑の状況なのだ。ほとんどが予約してから受診するのだが、都会でも地方でも大混雑で1ヵ月前はざらだし、一人当たりの診察にかける時間も長く取れないのだが、そういう病気の方の特徴として、一見正常に見えることが多く、長く接していると心の闇が見えてきたりするのだが、実際には長く接する時間はないわけだ。

それというのも、医師が少ないの一言で、そもそもリーマンショック以降にリストラをはじめとする人員整理策が始まり、それと同時にこころの病気にかかる人が増え、自殺者も急増した。まだ精神医学は確立されていない上、難易度は高いわけだ。

例えば胃腸が痛いといっても、「ストレス性の過敏腸炎」ではないかと疑っても、本当は大腸〇〇等の通常の病気かもしれないし、まず内科検診で異常がないと言われた場合、その次に心の病気を疑うべきなのだ。だから医師の方も簡単に精神安定剤を処方したりできないわけで、あらゆる普通の病気の知識も必要となる上、専門知識が必要になる。

それで記事の話に戻り、代表的な例として。記事に書かれている小児ADHDについて。ADHDの二つの特徴は「落ち着きがない」と「忘れ物が多い」ということ。子供の頃に放置すると大人になると真正のADHDとなってしまう。実際、原因がはっきりしない病気だが、10歳(小四)が、なんとかなるかならないかの瀬戸際だそうで、親の役割が重要なのだ。

「落ち着かない」とか「忘れ物が多い」というのは、普通はすぐに怒られるものだ。列に割り込んだりすれば、怒なられるだろう。ところが本人は何をやっても怒鳴られるのだから自分の行為は他人の顔色を窺ってから怒られないようにすることという行動パターンになってしまう。

そこで重要なのは親の出番で、「なぜ列に割り込んだらいけないのか」をきちんと論理的に説明していけば、こどもは物事を考えてから実行するという習慣が身についていき、若干ADHDの気質が残っていたとしても、将来的にも社会に適応できていくようになるはずだ。問題は、そういうことを親に教えるという行為と能力であり、それを言うことができるのは専門医ということになる。

ところが、その小児の心の不調を診察できる先生が極めて少ないのだ。例えば、私が住む横浜市北部から川崎市の中部のあたりで、小児科の先生は大勢いるがADHDを診てくれる専門医師は一桁を少し超えるくらいではないだろうか。


ということで、総務省が厚生労働省に勧告したところで、大人の精神科医も不足しているし、こどもの精神科医も不足しているという状況では、短期的にはなんともならないような気がする。

長期的に考えれば、医師の供給と心の不調に陥る人そのものを少なくするための環境整備が重要なのだろうと思うわけだ。
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謎に包まれる師岡貝塚

2017-01-25 00:00:33 | 歴史
東横線の大倉山駅から徒歩10分ほどのところに師岡神社という古くからの神社がある。地元の人なら知っているパワースポットである。以前、近くに住んでいたことから、今年は初詣に行った。

その神社の裏山の頂上(標高43m)にあるのが、師岡貝塚である。なんと山の上にある貝塚。さらに、周りは平地なのだから、なかなか理解できない。しかも、海からは遠い。



一応、学説としては、縄文前期から中期にかけての貝塚で、その後、隆起したと言われている。出土品からいって時期は正しいだろうが、もしここが海岸であるとすると、鉛筆のような高台なのだから直径20mの超小型の島だったことになり、それはありえないだろう。貝塚は調査発掘されたあと、再び埋め戻された。

関東で有名な貝塚は、一つは千葉県の加曾利貝塚で縄文中期とされ、東京都の大森貝塚は縄文後期とされる。縄文後期には富士山や箱根山が活動していて、関東南部はまことに住みにくい土地だったようだ。神奈川には縄文遺跡はかなり存在して、縄文初期から弥生時代までの遺跡が狭い場所で発掘されている。



そして貝塚の下にあるのが師岡神社。枯れることのない井戸や銀杏の大木、神聖な裏山に眠る貝塚。パワースポットにあやかろうと小さな翡翠(ひすい)をお守りに購入。翡翠の効用は「健康長寿と厄難消除」ということだそうだ。

健康長寿。健康で長寿ならこれ以上のことはなく、反対語の不健康短命では困ってしまうのだが、では不健康長寿という組み合わせと健康短命という組み合わせでは、どちらがいいのだろう。突きつけられると困る命題だろうか。

厄難消除。身の回りが厄難だらけであるのだが、厄難がなくなったら空っぽの人生になりそうな予感がある。
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永井荷風という生き方(松本哉著)

2017-01-24 00:00:24 | 書評
題名と内容がやや一致しない本で、内容は永井荷風が42年間にわたり書き綴った日記『断腸亭日乗』の解説書というか楽しみ方が書かれている。

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まず苦痛の方からだが、難解な漢字が多い。読めないし、意味も分からない、そもそも漢字が多い。漢和辞典を引きながら読むと、それだけで物識りになる。

わたしは、この本を読んでいて、最初のうち、ひどく違和感を感じたことがあった。著者の松本氏が、かなり荷風に対して上から目線で書いているのだ。大荷風に失礼ではないだろうかと感じたのだが、読み始めていくと、その意味がわかってくる。

文章は難読な漢字が多く、体裁の上では「格調極めて高し」なのだが、書いてある内容が「淫にして品なし」というようなもののわけだ。もちろん荷風は日記を時々出版していたほどで、真剣に書いているつもりなのだが、人生で金で囲ったことのある女性(愛人)の数を書き並べ、13人プラス名前を忘れてしまった3人の16人で、この他臨時の者挙ぐるに遑(いとま)あらず、とか書くわけだ。満56歳の時だ。

この日記だが、現在では当時の文化や社会を知るのに重要な役目をはたしているそうで、後は荷風の性格がよくわかることになっている。

一つ不思議なのは、有名な話だが永井荷風と高見順が従兄どうしだったことを飛ばしている。高見順の方から荷風に対して下手に出たものの永井荷風が相手にせず日記で悪口を書き飛ばす。それに対して高見順も自分の日記の中で、荷風の非道を書いている。

この昭和11年からの日記合戦について本書は何も触れていない。なぜだろう。

といっても日記全体にチャレンジする気はないので。
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ネバーセイ・ネバーアゲイン(1983年 映画)

2017-01-23 00:00:41 | 映画・演劇・Video
neversay一昨年から昨年の初めにかけて007シリーズの映画を観てきた。一応、全部観たのだが、ただ一つ問題があった。いわくつきの一本が残っていた。「ネバーセイ・ネバーアゲイン」。

こういうことになると当時住んでいた地方都市の倉敷ではDVD発見が困難だ。シリーズ物は虫食いだらけだ。横浜の自宅近くの同じ大手チェーンで発見した。

本映画、主演はショーン・コネリーで、演じるのはジェームズ・ボンド。007なのだが、なぜか007シリーズの仲間に入れてもらえない。

ちなみに、シリーズは現在、全24作であり、この映画が公開された1983年には、本物の007シリーズは第13作「オクトパシー」がロジャー・ムーア主演で公開されている。同じ年に二つの007が公開され、非公認の方は6回もボンド役を演じたショーン・コネリーが主役なのだからまぎらわしい。

こんなことになったのは、まったくショーン・コネリーの責任なのだが、彼は、自分が007役から降りたあと、自分で007映画を作ることを考えていたわけだ。プライベート映画というか・・

そして、主演には引退予定のロジャー・ムーアに頼むつもりだったのだが、ロジャー・ムーアは「やめたい」と言っていたのだがギャラに目がくらみ、さらに2作も続投する。そのため、すっかり引退していたコネリーが自分で出演することにした、ということだそうだが、やや論理に矛盾も感じられる。

ともあれ、コネリーによるコネリーのためのコネリーの映画なのだ。


映画の筋は、まったくの007で、車ではなくヤマハのバイク、ギャンブル、女、秘密兵器がふんだんに登場する。アクションの時間は正統007より長い。ボンドガールはキム・ベイシンガーが映画初出演を果たしている。が、こちらも一覧表ではカウント外の別枠あつかいになる。

米軍の核ミサイル2本がスペクター団に奪われ、世界が脅迫される。スペクターの首領はキムとかトラとかいう大統領たちと同類の勝手な論理を振り回す。首領の顔は、トラさんから「マサ」と呼ばれたS・マサ氏と似ている。最後は一人だけ逃げ出す。

「ネバーセイ・ネバーアゲイン」は、「『再び007を演じることはない』とは言わないで」という否定の否定なので、もう一回同様の企画があることを匂わしていたが、ショーン・コネリーは86歳、ロジャー・ムーアは89歳。コメディに徹すればシナリオは書けるような気がする。ロッキングチェア・ミステリーというカテゴリーがあったはずだ。椅子を振り回して格闘するスパイ。
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岡田美術館の蒐集品

2017-01-22 00:00:22 | 美術館・博物館・工芸品
箱根小涌谷にある岡田美術館で女流名人戦があり、その大盤解説会に行こうと思っていたのだが、当日は数年来の寒波到来と政府が外出禁止令を出しているというのに箱根に行くというのは無謀なような気もしたが、事前に参加費を振り込んでいたし、どうもそれほど寒くはない(0度より高い)ので、隣の彫刻の森美術館と合わせて観覧しようと計画。AMは彫刻の森、PMは岡田美術館。ところがこの二つの美術館だが距離は1キロ程度離れていて、通常なら歩きだが、雪が降ったら歩けるのだろうか。

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数日前に彫刻の森美術館に電話で聞いたところ、「こちらには雪がありませんが、あちら(小涌谷)の方は雪があると思います」とのこと。「雪が降っても歩けますか」と質問したところ、「雪でも歩けますが危険なので、こちらだけにされた方がいいです」とのこと。そちらだけいくわけにはいかないのだ。

で、パチスロ王でかつカジノ王の岡田氏が集めた蒐集品だが、陶芸品であれば、中国の元時代のものから以降が充実している。日本のものでは古伊万里が多い。館内撮影禁止なので、パンフレットより。

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どうも多くは、個人や宗教法人が秘匿した物がまわりまわってこの美術館に住み着いているのだろう。
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女流名人戦第一局解説会

2017-01-21 00:00:00 | しょうぎ
1月15日に開催された女流名人戦第一局が箱根小涌谷の岡田美術館で開催されるということで、優先的に申し込むことができた。解説は森下九段と室谷女流二段、飯野女流1級で、立合いの青野専務理事と清水女流五段が時々解説に加わる。本来は連盟会長のイスが中原→米長→谷川となるよりも中原→青野→森下というようにやっていれば、こんなひどい状態にはならなかったような気がするが時間は戻らない。

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そして、対局場は隣接の小涌園かと思ったが、岡田美術館の中。この、名品ぞろいの美術館を新築し、日本中に秘蔵されているお宝を集めたのが岡田さんという実業家。日本国内ではパチスロ王であり、海外ではカジノ王だ。といってもパチプロとかカジノでは無敵ということではなく、それらを経営して、収益を上げているということ。

ギャンブルの賭金が不浄財とすれば、それが美術品という浄財に変わる。女流名人戦のスポンサーになるということも、同じような仕組みなのだろうか。スポンサーという不浄財を対局料という浄財に変換するということだろうか。よくわからない。

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対局は、急戦好みの両対局者だけに、どんどんと進んでいき、細かな好手の応酬で形勢は揺れている。隙間だらけの先手上田玉に王手がかかり、里見名人の△8五桂打という手で、解説陣一同で、「この後数手で先手玉に必至がかかり里見さんが勝ちます」という的外れの結論が出た後、上田挑戦者からの▲5一角打というあり得ない超好手が炸裂、この一手でほぼ上田挑戦者の勝が決まった。


さて、1月7日出題作の解答。

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こういう軽い展開が好きなわけだ。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。

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わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ、正誤判断。
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Ryu’s Talk いつでも夢を(村上龍講演会)

2017-01-20 00:00:41 | 書評
横浜市青葉区(たまプラーザ)に長く在住されている佐世保生まれの作家、村上龍さんが地元の青葉公会堂で講演会を開いた。

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講演会のタイトルである「いつでも夢を」は、最新刊の『星に願いを、いつでも夢を』というエッセイ集からのものだろう。生きるだけで精一杯の人が、別の人生をイメージできるだろうか。いつでも夢を持っていられるだろうか。という高尚なテーマの本なのだが、対話形式の今回の講演会で話題となったのは、その一冊前の『日本の伝統行事』という本。

さらに、聞き手が持ち出した最初のテーマは、「どうして佐世保から出てきて青葉区に住むことになったのか。千葉でも埼玉でもなくこの町のどこが良くて選んだのでしょう」と誘導尋問から始まるが、龍さんからは驚愕の回答が飛び出した。

家を建てたのは、『限りなく透明に近いブルー』が芥川賞を受賞し巨額の印税が入ってきた勢いで、知人の建築家に頼んだところ、日本のチベット(おおた註:チベットの人ゴメン)と言われるたまプラーザの土地を探してきたので、現地を見ないで買った、ということ。驚愕はさらに続き、巨額の印税は家が建つ頃には派手に使ってしまいゼロに。ローンは月40万円ということになり、講談社から次作の原稿料の前借をして資金繰りということになり、『コインロッカー・ベイビーズ』が大当たりして金策が功を奏したということだそうだ。

結局、その後、ローンを抱えながら書いていたわけで、龍氏によれば「ローンがあるとどうしても街が嫌いになれない」ものだそうで、聞き手の希望していたトークとはかなりずれてしまった。

そして『日本の伝統行事』の方だが、従来、反体制的作家と思われていて、どうして日本の伝統行事というような保守的なものを賛美するようなことになったのかということに対して、聞き手から頼まれてもいないのに話し始めた内容は、なかなか要旨を再現するのは難しいのだが、一部、わたしのコトバで補うと、

昔と現代を比べればもちろん現代の生活の方がいいに決まっているのだが、その間に何か重要なことを忘れてしまっている。古来から続いている人と人との関係とか伝承の中に生きる人間性といったものが、経済的合理性の中で「そろばんに合わない」として消え去りつつある。正月のお飾りや雛祭り、七夕の意味、踊りや祈り、それらを伝承しようという試みだそうだ。

心がなくなり形が立派になる例として、昔は日本が貧しかったせいもあるが、家々の鯉のぼりの大きさとか武者人形の立派さというようなものは、誰も気にしていなかった。問題はおカネではなく、祝いや祈りの行為だった。ところが現代ではその心や祈りの意味がなくなり人々は金持ちをねたみつつある、ということだそうだ。

つまり、龍氏がずっと闘っていた相手は「体制」というよりも「資本主義的合理性」ということになるのだろう。だから資本主義の欠陥と民主主義の欠陥が噴出している現代社会では龍氏のスタイルの方が体制的に見えてきているということなのだろうか。

その他、作家的洞察力の片鱗が惜しみなく発揮される名言も多かったのだが、帰り道で聞いた聴衆の評判は「対談方式ではなく独演を期待していてガッカリ」との声が多かった。が、ノーベル賞の記念スピーチじゃないのだから、作家の思想を断片的に垣間見ることができた、というだけで満足できるのではないだろうか。
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私の男(2013年 映画)

2017-01-19 00:00:00 | 映画・演劇・Video
原作は桜庭一樹の同名小説(直木賞)。2006年から2007年に別冊文芸春秋に発表された。通常の小説は、
時系列の古い方から順に新しい方に時間が流れる。まれに過去のできごとがフラッシュバックすることがあるが、おもだったできごとをそのパート毎にたばねて逆順にすることはほぼない。むしろそういう実験は映画においてみられることが多い。

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ところが本作は、小説の方が逆順で映画の方が正順に時系列が進む。実際に、限りなくインモラルなテーマ(近親相姦、殺人の隠蔽)が段々と重なっていくという恐ろしい作品であり、この徐々に深みにはまっていくという正順法と恐ろしい状況に至った過去を分析していくという逆順法の違いというのかな。映画の方が怖い。

すべてのスタートは1993年の奥尻島を襲った大地震と津波。家族全員が津波に流され孤児になった少女の新しい父親になったのは、実は本当の父親だった。本当の父親でなくても父と娘の肉体関係というのは道徳的にはいけないことになっているのだが、本当の父娘がカメラの前で絡み合っていく(浅野忠良と二階堂ふみ)。

そして、それに関係して第一の殺人事件が起き、第一の殺人事件に関係して第二の殺人事件が起こり、その都度、撮影用の赤インクが大量消費される。

熊切監督は「夏の終わり」でも、本作でも暗い画像が好きなようだが。もっと色彩鮮やかな撮り方でも十分に怖い映画にできたと思う。夜になってから見るのはあまりお勧めできない。怖くて眠れないかもしれない。
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お年玉2等!

2017-01-18 00:00:37 | 市民A
最近、徐々に年賀状の枚数が減ってきて、50枚位かな。特に今年は喪中の人が多く(暮れのブログで8人と書いたが、最終的に10人とさらに増加した)、もっと少なかったのではないだろうか。

で、この2年は(1年は喪中だったのだが)切手シートも当たらないという残念なことになっていたが、今年は大当たりになった。

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2等当選。

全国のふるさとグッズの中から一品をいただけることになった

下4桁が一致する率は1万分の1だから、50枚年賀状があるのだから、200年に一回という確立になる。

ところがそんなに気絶するほどうれしくないのにはわけがある。実は2回目なのだ。そして前回はブログに書いたような記憶がうっすらとあるので探してみると、2010年1月26日「おとし玉」に同じく1万分の1の確率で同様のお年玉を確保している。確率的には200年に1度が7年に1度あたっている。

そして最大の違いは何かというのは、2010年は「3等」だったのに、2017年は「2等」に格上げ。2010年にあった「2等」は消滅。

ゆうちょ銀行って苦しいのかな。
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メンタルヘルスマネジメント検定1種合格!

2017-01-17 00:00:11 | 市民A
11月に受験したメンタルヘルスマネジメント検定で1種合格の通知が届く。この検定には、1種・2種・3種があり、職場でのストレスに起因するメンタルヘルス不調者が大問題になってからだいぶ経った10年ほど前から、遅きに失した感もあるが資格認定が始まった。

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3種は労働者自身がストレスを軽減して不調に陥らないようにする対策で、2種は中間管理職が部下のストレスを軽減する方法やメンタルヘルス不調者の早期発見方法、休職者の職場復帰支援が範囲。1種は、そういう色々な対策をシステム化したり、緊急事態対応とか職場外の組織と連携といった要するに大局的に管理する知識を試すわけだ。3種の合格率は約8割、2種は約5割、1種は10~20%で毎年200人強が合格している。

1種は2015年の秋に受験したものの惜敗。その反省として1種の復習の前に2種や3種の勉強をすることにした。つまり1種の問題は幅広いのだが、その中に2種や3種の範囲の難問も含まれているということ。難問が多く合格ラインが厳しいので、1問でも無駄にできないという状況なのだ。選択問題と言っても「選択肢4つの中から正しいものを選べ」というだけではなく、「4つの文章の中に正解はいくつあるか」というような厳しいものもある。しかも全部正しいとか正解なしとかのばあいもある。常識外れなのだ。

で、2016年春に計画通り2種と3種に同時合格(1種は秋のみ)。自信満々で1種の試験会場に行ったわけではないが、結果は自己採点より低かったものの合格。選択問題終了後、論述問題開始までの30分間に、「選択問題から意図的に除かれている分野が怪しい」と仮説を立て、出題問題の推測を続け、開始1秒前まで悪あがきでテキストを読んでいたら、その部分がピンポイントで出題された。(例は悪いが米軍が日本に対し、人口の多い順に無差別都市爆撃をしていた中で、爆撃されない空白の都市が数ヶ所あって、そこが原爆投下候補だったことを日本側は察知していたのだが国民には内緒だった。)

で、本来なら電通や三菱電機、佐川急便といった長時間労働による鬱病だけではなく、仕事上のストレスについても守備範囲なのだから産業アドバイザーでもやればいいのだが、数か月前から密かに調べていると、いくつかの大企業の総務・研修関係の人によると「メンタルヘルス教育のような後ろ向きのことは、会社としては興味がない。むしろ不調者をどうやって追い出すかが課題」というような状態なのだ。おそらく小企業でも相談されるのは休職者とどうやって円満解決するかというのがメインテーマのようだ。

本来は、不調者が出ないような職場作りという入口の対策が重要なのだけど、何もしないで不調者をどうやって追い出すかというのは出口作戦ということで、甚だがっかりしているわけだ。

いっそ、「心理カウンセラー」という肩書にして不調者とのコミュニケーション専門に徹するという方法もあるのだが、日本の場合、米国と異なりカウンセラーのところに行くのは、初期の不調状態の時ではなく、重症になって「生きるか死ぬか」というようなことになりそうで、そういう人を相手にする根性はないので、悩ましい。悩み過ぎないようになにかバイオリン協奏曲でも聞こうかと思うが、多くの有名作曲家が精神不調を抱えていたことを思い出してしまう。
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