ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

土木遺産に選ばれるに値する芦安堰堤

2020-03-02 07:55:23 | 山梨(ダム/堰堤)
以前の「勝沼堰堤」の記事でお約束していた芦安(あしやす)堰堤に行ってきました。場所は南アルプス市芦安芦倉で、県道20号(南アルプス街道)を行くと到着します。

見えてきました。あれです。



堰堤横には何かがお行儀良く並んでいますね。



ああ、ここを流れる富士川水系の御勅使川(みだいがわ)の堰堤群は2003年に日本土木学会から選奨土木遺産に認定されたんですね。



隣の大きなほうには芦安堰堤の説明が書かれています。あれれ、上の写真では竣工は1926年とありますが、こっちでは1928年になってます。どういうことなんですかね。



まあ、いいや。とりあえず正面から見た「ご尊顔」をどーぞ。



堰堤横から見ると、



堰堤上に行って近くで見ます。石が鱗のように綺麗に並んでいます。



次に上流側から堰堤を見ると、こんな感じ。



堰堤の上流はこんな景色です。



さて、堰堤の上流に架かっているのは瀬戸大橋。





橋自体の竣工は1986年10月。まだ新しいですね。



ところで、御勅使川とはまた珍しい名称ですよね。



気になったので調べてみました。これに関しては、どうやら歴史的な経緯があるようです。今から1200年近く前の西暦825年に甲斐国では大洪水が発生。甚大な被害が出ます。当時の甲斐国の国司である文屋秋津(ふんやのあきつ:787-843)はこの事態を朝廷に報告。すると朝廷は勅使(ちょくし)を下向させ事態の収拾に努めたそうです。この川が御勅使川(みだいがわ)と呼ばれるのは勅使が来訪したことに由来するらしい(参考)。

それにしても御勅使川の堰堤は芦安堰堤しかないと思っていましたが、上の説明からすると「源堰堤」と「藤尾堰堤」なるものがあるんですね。機会があればいつか訪ねてみようと思います。
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