![b424a96c.jpg](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/ae/9585ffb8c57ba7f2f5d9f7451d21acf1.jpg)
会場内では、オバサマ方たちが、本物のオルセーの話をしていた。
「この絵はあの部屋にあって、これはこっちの方で・・・」。じゃあ、ここに来なくてもいいではないか。
「オルセーには時間がなくて行けなかったのよね・・」。芸術よりも優先したものがあったのだろう。
ある意味、ルーブル美術館より、オルセー美術館の方が日本人好みのはずだ。なにしろ、フランスは国立美術館の展示品を、古い順に、ルーブル、オルセー、ポンピドーと三つに分け直している(例外も多いが)。そして、このオルセーには、日本人が大好きな印象派がたっぷりある。19世紀の中頃から20世紀の初頭までが中心的に集められている。マネやモネ、ルノアール、シスレー、スーラ、・・・それにゴッホもゴーギャンも今回は来日。全部で140作品。
その画家の代表作ではなく、準代表作のようなものが多くきている。ああ、ゴッホもこういうのを書いているのだ・・とか、ちょっと面白い。100点物はないが80点物が多数ある。それと、意外と言えば、日本人が好きな印象派の中でも人気の高いルノアールが目立たない。それはそれでいいのだが。
おススメは、この展覧会のポスターにも登場しているマネの「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ」。モリゾは女流画家。マネは彼女にモデルになってもらうにつけ、ほんの一瞬、腰掛けてもらっただけで、あとは記憶の中で描いたそうだ、目の前に現物がないとまったく描けなかったゴッホとは正反対だ。余談だが、モリゾは後日、マネの弟と結婚。さらに、マネでは「アンリ・ロシュフォールの逃亡」。島流しになった政治犯が夜闇に紛れ島抜けする海とボートを題材にしている。タッチが力強く、こんなのも描くんだ・・とマネを再認識。(フランスにも為朝の伊豆七島脱走のような話があるんだ、と妙に感心。)
![b424a96c.jpg](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/7f/2a660f19c748c9b1e842063762aadb2f.jpg)
そして、どの画家も南フランスの郊外や小都市を多く描いているのだが、当時のパリはゴミタメのような街だったはずだから、美しい風景は都市にはなかったのだろう。当時の日本(江戸)とは逆パターンだ。
ところで、オルセー美術館のホームページを英語版で検索していると、コレクションの中に、ある絵画があることがわかり、驚愕!
![b424a96c.jpg](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/09/f8a91a65c61ed326d114de7c13754195.jpg)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます