ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

大和平野への入口!…下渕頭首工

2022-08-15 06:58:58 | 奈良(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は奈良県吉野郡大淀町下渕(おおよどちょう しもぶち)にある紀の川水系の下渕頭首工を訪れます。目的地は近鉄吉野線の「下市口(しもいちぐち)駅」の西側に位置するのですが、アクセスするには吉野川と並行して走る国道370号を下流方向へ行き、下渕頭首工の下流にある水道橋を渡り下市(しもいち)取水場の先を吉野川へ向かって行くと到着します。

【下渕頭首工設置の経緯】
ところで、なぜ下渕頭首工が設置されたのでしょうか。もともと水量の多い吉野川ですが、その北側に位置する奈良県の大和平野では水が不足していました。そこで昭和25年(1950年)6月に奈良県と和歌山県の間で合意された吉野川分水協定に基づきこの場所に頭首工を設置することで大和平野での水不足解消に寄与することになります。しかし頭首工がすぐに設置されたわけではありません。当時吉野川上流域では津風呂(つぶろ)ダム(1961年完成)や大迫(おおさこ)ダム(1974年完成)の建設が先行して進められており、吉野川から奈良県への総延長336kmに及ぶ分水路の全ての工事が完成したのは昭和62年(1987年)になってからでした(参考)。ちなみに下渕頭首工が完成したのは1974年3月だそうです(参考)。

そんなこんなで下渕頭首工に到着。左岸側から見た「勇姿」がこちら。左岸側には魚道が見えますね。



現在設置されているゲートはステンレス製のもので、おそらく2010年以降に交換したもののようです(参考)。



もちろん左岸に来て、いきなり上のような「勇姿」を拝むことはできません。まずはこんな感じで頭首工を見ることになります。



頭首工近くに来ました。そこから見る吉野川上流方向の景色。



左岸、頭首工の上流側にある取水口。



一方、右岸側にも取水口があります。地図を見ると、どうやらこの取水口から分水した水が奈良県の大和平野へ送られていくようです。



左岸の魚道に流れ込む水。柔らかい感じに見えます。



その水が下流へ行く様子。写真左側にちょっと見えるのが水道橋。



その水道橋から下渕頭首工はこんな風に見えます。ちょっとアップで撮ってますが。ここから見ると右岸側にも魚道があることがわかりますね。



次回は下渕頭首工から分水した水の行方を追います。
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