その距離5mの女

2008-02-14 00:00:07 | 市民A
本当は、毎日の仕事が終われば、さっさと自宅に戻って、趣味のブログ書きでもしたいのだが、一応、年商数百億円の三流会社の部長などやっていると、つきあいとかあり、安酒場にいくことがある。そして、「じゃあ、またよろしく。」のあと、自宅へ帰る電車の中のこと。

ふだん使っている東急田園都市線(最初は半蔵門線)は、都心から二子玉川までが地下。その先が地上である。かなり満員状態だったので、電車の乗って、すぐに立っていたのだが、何気なくガラスに反射して5メートル先の隣のドア付近を見ると、ある見知らぬ女性と視線が合ってしまった。0.1秒くらいか。しかし、視線が合ったというだけではなく、もっと脳の中まで視線が届いたような嫌な病疾的な感じがあった。

もちろん、知らない人とガラスに反射した視線が合ったというだけでは、何もないはずで、そのまま、読みかけの「江戸管理社会反骨者列伝」なる文庫本を読みふける。大久保長安、堀主水、丸橋忠弥など非業の死を遂げた話が次々と無神経に並べられている。そして、ふと窓ガラスを見ると・・・

先ほどの女性の視線が、レーザービームのように私を捕らえているわけだ。さっきから30分たっているのに・・。実際、そういう異常な視線を浴びると、怖い。あらかじめ言っておくが、『その女性は、私の小学校の時の同級生であった』ということではまったくない、見覚えのない人物。

何気なく視線をはずす。そして郊外のひなびたある駅で降り、曲がりくねった道をとぼとぼ歩いて自宅へ向かう途中、私とまったく同じリズムの足音を背後に聞く。

何気なく振り返ると、10メートルの距離に、その女性がいることを確認。


実際、一昔前なら、別に気にすることもなかっただろう。一応、格闘技の何種類かは経験があるし、護身術だって知っている(教えてくれた先生は、後に婦女暴行で逮捕される)。しかし、現代は不確実性の時代。いずれの方法も飛び道具には無力だし、刃物類に対しても自信はない。なんとか、まいてしまいたい。

そして、ある大きなお屋敷の角を曲がる時に、開放型の車庫の中に隠れてしまったのだ。

しかし、こちらの足音が消えれば、追っ手の足音も消える。ここを我慢と息を詰める。かれこれ10分。こういうシチュエーション、今まで何度かあったわけだ。まあ、作戦成功。


ところで、妙な人が増えているといえば、先日、朝の通勤の時に、駅に向かう途中、歩道を猛スピードで歩くオジサンに追い抜かれた。どうってことない話なのだが、私を追い抜いていったオジサンは本を読みながら歩いているわけだ(二宮金次郎風)。オジサンらしく目と本の距離を長くとるため、駅弁ポーズで腰の位置で両手で本を拡げて読みながら歩いているのだが、きわめて違和感があるのはある理由からだ。

その時、雨がバシバシと降っていたのだ。

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某リゾートクラブのこと

2008-02-13 00:00:54 | 市民A
同一の内容のブログをlivedoorとgooに張っているが、ここ何日かアクセスが増加しているような感じだったので、おもむろに調べてみると、どうも2月6日のエントリに集中しているようだ。ここにそのリゾートクラブの名前を書くと、さらに検索数が増えそうなので、正しくは書かないが、「PAL-ACTIVE」というリゾートクラブ。

あとで、非難されても困るので、きわめて慎重にまとめると、11月頃から、各種のサービスが滞り、トラブルが多発し、ついに説明会が開かれた。ということらしい。また社員の大部分は雇用解除になるらしい。

どうも、個人から会費を集めて、リゾート施設(リゾートマンション等)を購入し、さらにポイント制などを導入していたようだ。また、もう一つの事業として、大手企業あるいは労働組合の社員福利用の別荘の管理を一元化し、多くの企業所有物件をプールし、それを加盟企業の社員に広く自由に利用権を設定していたらしい(別荘の胴元事業)。

私は、知人の大企業の人から、「突然、施設を利用できなくなった」という話を聴いて、ネット上のいくつかの情報を手短に、さらに無責任にまとめただけである。今更、遅まきながら会員が情報収集を始め、このブログに訪れたのだろう。

そして、筆禍となると困るので、情報収集でもするかと、最近、新宿で行われた説明会の情報をネットで探すと、どうも「再建策の提示」みたいなことがあったらしい。会員は1万人以上いるらしい。さらに、ネット上に「倒産」というような不吉な単語を書くと、「それがきっかけで、破綻するのは困る」、というような微妙な気持ちの意見も書かれている。確かに、裁判所にその手の申請はまだ、行われていないようである。が、1万人が払った年会費の額や、サービスが滞った原因や、従業員がほとんどいなくなった状況など考えれば・・・

さらに、個人ではなく、別荘の運営を委託した大企業の方も、いざとなれば、運営者は当座いなくても別荘という土地・建物の固定資産は手元に戻ってくるはず、と思っているだろうが、おそらく登記簿の確認は行っているだろう。参加企業の中にトヨタという名前が含まれているが、本当にそうであるなら、トヨタほどの経営上手がうまくできない物件を、他社が運営してうまくいくのだろうか。と思ってしまう。


ここで、思い出すのが、駅前留学のNOVAである。ビジネスモデルはよく似ている(といって、NOVAと同じ運命と速断しているわけではない)。前受金方式で、ポイントディポジット制がある。

私の商売上の知人でNOVA被害者がいる。彼の場合、英語はできるのだが、中国語のレッスンに行っていたそうだ。NOVAの仕組みは詳しくはわからないが、期限切れPOINTが発生しそうになると、言葉巧みに「二年延長すると、POINTはそのまま継続されます」とか言われ、結局85万円ほど失ったそうだ(とはいえ、かなりの分はPOINTがなくなった被害、ということらしいが)。

何となく、リゾートクラブの方は、「今、皆様のご協力がないと、経営が行き詰まってしまい、すべてのPOINTがなくなってしまいます」とか追加出資の話になるのが一般的ではないだろうか。後は自己責任で・・(本当は最初から自己責任なのだが)

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オバマは何を変えるのか?

2008-02-12 00:00:02 | 市民A
「Change!」

今、一番、次期米国大統領に近いのは、ケニア系アメリカ人、オバマ候補かもしれない。彼の演説はわかり易い、と言われるが、日本でもついこの前まで、そういう首相がいた。つまり、「ワン・フレーズ」・「ワン・ワード」という表現法だ。日本のワン・フレーズ政治家は、「人生いろいろ」と言ったのだが、オバマ候補が多用するコトバは、「Change!」。日本語にするまでもなく、「変化」とか「変革」とかの意味だ。

実際、「Change」って、簡単ではない。身の回りを考えても、毎朝起きる時間を10分早くすることだって難しい。歯を磨くのとヒゲを剃る順番を変えること位しかできそうもない。日本の政治家や公務員の頭にあるのは、この10分早く起きることではなく、歯を磨くのとヒゲ剃りの順序を変えることである。不毛だ。

しかし、オバマのChangeは何を意味するのか。彼の言葉を注意深く観察してみると、多くの場合、Changeと単語を使うのではなく、こう言うことが多い。

 We can change. We can change. We can change. We can change.

だいたい4回以上繰り返すことが多い。

では、この中で、「We」と言うのは誰なのだろう。今の段階では、おそらく、オバマとオバマの支持者ということになるだろう。民主党候補になれば、民主党支持者を意味することばになるのだろう。大統領になれば、「We」は「アメリカ人」ということになる。

では、彼は、何をチェンジするのだろう。



また、注意深く聴いていたら、ある演説で、こう言っていた。

 We can change the world.

そう、変えようと言うのは、「world」というわけだ。

では、このworldというのは、どういう意味なのかといえば、ややあいまいである。

単に、抽象的な意味で、「世間を変えよう」と言っているのだろうか。あるいは、「アメリカ=world」という意味なのだろうか。あるいはまた、文字通り、「世界の構造」を変えようというのだろうか。

一番大げさに言えば、「アメリカ人は、世界を変えることができる」ということなのだろう。それではブッシュと同じだ。世界中に民主主義を広めて行こう、というのが、ブッシュとそのブレインの戦略だった。

しかし、「オバマは傲慢だ!」と怒る前に、日本の場合は、ついでに米国にチェンジしてもらってもいいのかもしれない。

昔、男ありけり

2008-02-11 07:52:15 | 美術館・博物館・工芸品
「むかし、男ありけり」という書き出しで始まる伊勢物語をかなり読んだことがある。もちろん全体の数パーセントだけで、大きなことは言えないが、このミステリアスな一文が、読者を王朝風味の虚実の入り混じる不思議な世界にいざなっていく。大雑把に言えば、全編がラブロマンスということもできるわけだ。源氏物語に先立つこと数十年から百年といわれる。作者不詳。ただし、主人公のモデルは才人、在原業平と言われている。



現在(2月17日まで)、有楽町の出光美術館で開かれている「王朝の恋--描かれた伊勢物語」は、古来から美術作品のモデルになってた伊勢物語を特集し、一同に大公開ということ。したがって、古い時代の作品と江戸時代の豪華絢爛作品が入り乱れる。ちょっと乱暴な作りかもしれない。

まあ、堅いことをいわずに、見どころをフォーカスすると、まず、いきなり岩佐又兵衛の在原業平像。岩佐又兵衛は戦国末期から江戸時代にかけて活躍した、どちらかというと怪奇的画家で奇想派とも言われる、戦場でバラバラになった死体などを相当リアルに表現したりするのだが、この会場冒頭の掛け軸に描かれる業平は、才人であり、色男であり、さらに東国左遷という憂き目に会う世渡り下手という複雑な人物像のイメージを作っている。ちょっと地方銀行の支店長みたいな几帳面さの中に、嫌らしさが漂うような雰囲気だ。こういう男が場末のキャバレーではもてる。よく言えば、今に伝わる藤原道長像とも似ている。というか、又兵衛は藤原道長像を知っていて、ちょっと色好みに描きかえたのかもしれない。妙なことに又兵衛の作品は他にも出品されているが、いずれにも怪奇画家の本領は感じられない。



「そして、物語文学をヴィジュアル化した場合の王道は絵巻である。源氏物語やその他の文学にくらべ、伊勢物語は短い物語の集成という性格が強いため、より絵巻に向いているようだ。鎌倉時代に作成された絵巻、江戸時代に作成されたもの、昭和期に作成されたものが展示されている。もちろん鎌倉時代の作のコーナーの前には、オバサマ方の人だかりができていて、簡単には近づけない。

そして、江戸を代表する豪華絢爛、俵屋宗達作の色紙が大量に並んでいる。これぞ王朝!ということで、かきつばたの金屏風も並ぶ。

それらのいくつかのポイントを見るだけで、この展覧会はよしとすべきだろう。会場でオバサマ方の会話がなにげなく耳に入ってくるが、多くは、女を次々に取り替えて、そのつど別れた女を見捨ててしまうプレーボーイ(業平)の行状を非難する声が多いのだが、「そういう時代だった」と割り切るしかないのだろう。現代ではまったく逆パターンだ。別れた男をそのつど、自分のデス・ノートに書き加える女性まであらわれたようだから。

祝いの美(大正期、皇室御慶事の品々)

2008-02-10 00:00:53 | 美術館・博物館・工芸品
最初に述べておくが、別に皇室ファンということでもないし、アンチ皇室党でもない。宮内庁の管轄している三の丸尚蔵館で、皇室のお宝が公開されているから、それを観る、ということ。

実は、大正期は、皇室の慶事が非常に多かった時期なのである。理由は、おおむね一つ。大正天皇が子沢山だったこと。四人の男児を得る。長男が昭和天皇となるのだが、各弟宮の元服、成人、そして結婚とその都度、慶事ということになる。さらに、後の昭和天皇は摂政になる直前に欧州旅行を敢行されたのだが、それらの都度、各国あるいは国内各県から記念のプレゼントが贈られることになる。今回の展覧会は、それらの名品の数々を4期にわけて展示。



なぜ、四回にも分かれるかといえば、この尚蔵館、展示スペースが狭いのである。無料とはいえ4回も行くのは大変なのだから、もう少し多くを展示できるように改築をお願いしたいところでもある。

第三期(12月15日~1月27日)を観たのだが、この第三期の華は、大正13年の皇太子(昭和天皇)御成婚に際し、仏国大統領より贈られた、国立セーブル製陶所「菊銀杏文花瓶」だろうか。管理がいいからだろうと思うが展示された品々は約1世紀の月日を経ているが、デザインといい、その色彩といい、まったく現代である。

また、東京名勝図・萬歳楽図衝立という大きな衝立両面を使った東京府内地図が展示されていて、当時、東京御府内というのは、西は広尾の日赤病院から早稲田大学を結んだ直線、すなわち目白通りというのが外縁線になっていたというように読み解けるのである(現代の東京は国道16号線が外縁部ではないだろうか)。


そして、僅か15年の大正時代に晴れやかな行事の数々が行われ、病弱だった天皇は1926年12月25日に崩御される。その後、3年も経たないうちにウォール街で株価大暴落が始まり、世界経済は行き詰まり、暗黒の戦争時代に突入した。大正15年に、誰がそれを予測できたのだろうか。

第4期は2月2日から3月9日まで。場所は旧江戸城敷地内東側である。ちなみに郵便番号は100-0001であるが、電話番号は110番ではない。

二ヶ所からの年賀状

2008-02-09 08:10:54 | しょうぎ
年賀状のお年玉番号の確認をはじめたところ、年賀状そのものをあまり読んでなかったことに気付く(いただいた方、ゴメン!)。三が日忙しくて・・



そして、薄い束の中に、「日本将棋連盟」から2通と「日本女子プロ将棋協会」からの1通があることがわかった。日本将棋連盟から2枚重複して頂戴するのはいつものこと、来年は1通または0通になるはずだろう。

日本女子プロ将棋協会からは「日めくりカレンダー」投稿へのお礼ということらしく、担当の棋士の方から文字通り一筆いただいている。棋士全員の集合写真付きであるが、こういう集合撮影って現実は大変だろうと、ちょっと思う。こういうことが煩わしいので旧団体に残った女流もいるのだろう。組織というのもなかなか運営が難しいものだ。

ところで、この両団体がまたもトラぶったようである。事態の詳細はわからないが、「アルゼ杯女流名人位戦」の件。

現在、タイトル戦が進行中で、第一局終了。問題は2月11日に予定されている第二局。場所は倉敷である。地元出身の大山康晴記念館の隣にある芸文館で対戦が予定されている。対局者は矢内名人と挑戦者斎田四段。どちらも将棋連盟の方に所属している。

この棋戦、女流では最高位だが、主催は報知新聞。協賛はアルゼ。そして第二局は倉敷市が開催である。要するに、やや複雑そうである。

裏の事情はわからないが、当初、タイトル戦に合わせて行われる記念イベントに新団体から三名の派遣が要請されていて、そのようになっていたものの、後日、キャンセルされた件で、将棋連盟の圧力があったとか、なかったとかいう話である。

実際のところはよくわからないが、ハンドボールの五輪予選のようだ。まあ、ハンドボールの場合はアジア連盟、国際連盟、そして当事者の日韓両国と役回りは3グループだが、将棋の方は、両団体に報知新聞に、倉敷市と4者が登場するので、さらにやっかいなのだろう。

それにしても、将棋を指す方は一緒に試合をしているのに、イベント参加は別々とはよくわからない話だ。何か勧誘行為とかあるのだろうか。



さて、1月26日出題作の解答。

▲7六角 △3八玉 ▲4八角 △2九玉 ▲6五角 △3八歩(途中図1) ▲1九飛 △2八玉 ▲1八飛引 △2七玉 ▲1七飛 △2八玉(途中図2) ▲3九角 △同歩成 ▲1八飛上まで15手詰。

序盤は二枚の角の移動で玉を危険地帯に近づける。

そして6手目の合駒だが、飛・角は品切れ。桂は反則。歩以外(たとえば香合)だと、▲同角 △同香成 ▲1九飛 △2八飛 ▲2九香 △同成香 ▲1八飛上で13手で詰む。



また、△3八歩合を▲同角には△同香不成という玉方好手があり、打歩詰に誘導される。

後半は2七香を除去してから▲3九角の必殺技を放つ。途中の打歩詰筋を見逃して13手詰と思い込まれると作者の立つ瀬がないので、あらかじめ、15手詰と明示した方がよさそうである。



今週の問題。

あまり長手数ではないが、変な場所なので、解きにくいかもしれない。先日、中級者の集まる飲み屋で出題したら、誰も解けなかった(アルコールのせいかな)。途中参加した元小(&中)学生名人は、もちろん、数分内に、うんうんと言ったので、れっきとした解答はある。

いつものように、コメント欄に最終手と手数いただけば、正誤判断。

餃子、千里を走る

2008-02-08 00:00:28 | 市民A
この事件、日本では、めまぐるしく展開していて、特定ロットが工場からどのように生産され、さらに、いつ出荷され、どういう形態で輸送され、どの倉庫を経て国内に搬入されたか判明しつつある。元々、食料品なので、輸送記録はしっかりしていて、こういうルート解明は早い間に終わるだろうと思っていた。

そして、中国側の高官から、「犯罪説」が明らかにされた。中国国家品質監督検査検疫総局の魏伝忠副総局長(次官級)が2月6日、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が中国側の生産過程で混入した可能性は低いとした上で、「日中関係の発展を望まない一部の分子が極端な手段を取った可能性を排除できない」と述べたそうだ。

日本の場合、仮にそういう疑いが強いとしても、あまり断定的には言わない。「捜査に予断を持ってはいけない」、というのが鉄則だからだ。
もっとも発言したのは警察当局ではないので、いざとなれば、『単なる個人的憶測』といえばいいのだろうか。まだ、意図的に混入したかどうかもわからないのに、先に動機を決め打ちするような捜査とは、大変な国ともいえる。文化大革命の時に、多くの文化人が『修正主義者』とラベルを貼られて迫害されたことを思い出す。まだ30年前のことだ。仮に犯人を捕まえて、『反国家的犯罪者』として口封じしても、それでいいのかという気もする。

日本でも、幕末の各国との条約締結時に治外法権を外国に認めたことが、明治の条約改定交渉の焦点の一つだったのだが、諸外国側の意見は、容疑者の権利も認めない拷問と厳刑の国と対等な権利関係は認められない、というのがあったのだが、学校では教えない。もっとも英国人を藩士が斬った薩摩に対しては、斬った人数と同じ数の侍の切腹を求めたりしているのだが、こういうのも学校は教えない。


話を戻すと、包装に穴が開いている場合もあれば、そうでない場合もある。捜査自体にしても簡単ではない。単独犯か複数犯か。

そこで、仮に犯罪行為と仮定した場合のパターンを考えてみても、様々な可能性がある。

1.日中友好妨害説
  もともと反日というのが政権維持のメソッドだったので、いまだに頭を切り替えられない人は多数いる。普通は、ネット上で騒ぐのだが、陰湿なのが好きなタイプだっているはずだ。

2.中国が日本の台所になっているということに対する、中国政府への抗議。
  ボストン茶箱事件とかアヘン戦争のような例がある。

3.工場への嫌がらせ
  長時間、低賃金とか、そういう実態があると、起きやすいのだろうが、冷静になれば、農薬を入れても、そういう状況は何ら改善されないのはわかるはずだから、長期にわたるような犯罪とは思いにくい。

4.脅迫
  要は、グリコ・森永事件タイプ。表側だけの中毒事件が報じられているが、水面下で食品企業(中国・日本)に対して脅迫状が届いていて、企業が拒否をした、とか。

5.漠然としたうらみ
  和歌山カレー事件。まだ結審していないので、詳しくは避けるが、犯人Xが集団に対して無差別攻撃をしかけた。

6.狂気

7.愉快犯

いずれにしても、この事件、方向性が見えてきたら、それなりに政府やジャーナリズム、食品産業、流通部門が態度を決めなければならないのだろうが、いずれの原因であれ、各当事者は悩ましい決断をすることになるだろう。すでに原稿を各種用意していたりして・・


しかし、餃子といえば、新宿の隨園別館の水餃子。事件の影響で空いているのだろうか。この店の水餃子と羊のしゃぶしゃぶは絶品である。中国人の方が毒に強いなどという暴論まで出ているが、一般に中国で食べられている餃子は、水餃子である。中まで火が通リやすい。冷凍品をフライパンで焼くよりは、安全なのだろう。ただし、スープは?

追記:ところで、COOPの回収商品の中に「レトルト・カレー」があった。自宅の食品庫(おおげさ)を調べると、COOPの「レトルト・ハヤシ」があった。よく見ると生産工場はHK(香港)となっていた。豚肉加工食品は中国で、牛肉加工食品は香港ということなのだろうか。なんとなく、頭の中に、牛=水牛ではないかという疑問が沸きあがってきたのだが、・・大事の前の小事という諺がある(諺も中国製かな)。

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花粉症について

2008-02-07 00:00:28 | 市民A
2006年、2007年シーズンは花粉飛散量が少なく、耳鼻科にもいかず、マスクと目薬、点鼻薬という物理的な対応で済ませた。今年は大量飛散の年と言われているので、早々と医者に行く。実際は薬だけでいいのだから薬局に直行したいぐらいだが、一応診断を受けておく。現在は4週間分の薬を出せるので、シーズンに2回、または3回耳鼻科に行けばすむはず。

雪の残る都心は、まだ花粉も少量で、鼻粘膜を採取してのデジタル顕微鏡で見る限りは、特に抗体はできていない、と言われる。まだ発症していないのだから当然だ。そして、2005年シーズンに使ったものと同じ予防薬と点眼、点鼻薬を処方され、さらに鼻の吸引を数分間して終了。1610円払い、領収書をもらい、近くの薬局で処方された薬を買う。

後で、レシートを見ると、領収額の記入だけでなくその計算根拠(点数)が書かれている。
初診料(2,730円)+処置(430円)+検査(1510円)+処方せん代(700円)。これらの合計の5,370円の30%分が1,610円になる。

しかし、このうち処置(430円)代というのが鼻の吸引。本当は不要な気がする。さらに気に入らないのが処方せん代の700円。カルテに書きこんだ薬をメモにして薬局に渡すだけではないか。自分で手帳に書いて、薬局に伝えてもいい。この700円は納得できない。

もっともこの2年間、花粉が少なかったこともあり、耳鼻科経営も大変だという話も聞いたことがある。一年の収入のかなりの部分が、この春の鼻炎であげていると言われる。そういえば、使い捨てコンタクトを買いにいくたびに顔を合わせる眼科医も、冬に行った時には、「花粉症の治療は是非うちでお願いします」と言われたことを思い出す。まあ、多くの開業医が「花粉飛散」を待ち望んでいるわけだ。こちらも1年に数回しか行かないのだから、まあ大目に見ればいいのかなあ、と思うのである。

そして、多くの開業医ご用達のBMWも、きっと今年は売り上げが伸びるのではないかと思うのだが、都心のビルの中で、往診もしそうもない開業医でも自動車購入費(新車価格から下取り車売却価格を差し引いた残高)は何パーセントが経費扱いになるのだろうか。税務署によって見解が異なるのだろうか。

そして、さらに薬局に行って、もっと驚いたのだが、こちらの領収書の方。これも細かな明細がついていた。今までは、薬局で払う金額というのは、薬代の30%と単純に思っていたのだが、全然違った。



飲み薬の予防薬と点鼻薬と点眼薬の3種類なので、(A+B+C)×30%かと思ったら違うわけだ。

調剤基本料(970円)+各種加算(20円)+薬学管理料(220円)+薬剤料(5980円)の合計の7610円の30%である2280円を払ったことがわかったわけだ。つまり薬代は5980円であり、その他の項目がいろいろとあったわけだ。さらに3種類の薬がそれぞれいくらか、という肝心の部分はよくわからないわけだ。

まあ、医者にしても薬局にしてもこまかな明細を開示したくないのもわかるわけである。

なお、1年間の医薬費が10万円を超えた分、年末調整で所得から減額できるという制度については、『庶民の財布を救済する目的』ではなく、開業医が領収書を発行せざるを得ない状況を作りだすためのもので、『開業医の脱税を防止する目的』である、という、きわめて合理的に聞こえる俗説がある。

リゾート『パル・アクティブ』大爆発かな?

2008-02-06 00:00:35 | マーケティング
知人で大企業に勤めている方から、「自社で契約している保養所が突然使用禁止になった」という話を聞いた。聞けば、元々所有していた社有施設の管理が赤字で、保養所管理専門の業者が何社かの保養所をプールして運用する形態になっていたということだった。

例えばA社の2ヶ所とB社の3ヶ所とC社の1ヶ所をまとめて6ヶ所として、3社の社員が6ヶ所を使えるようにする、ということだそうだ。ただ、人気施設と不人気施設の差とか社員数の差とか、なにか簡単ではないような気もするが、なにか特別の方法があるのだろうか。それにしても突然行き詰まるというのは??

そこで、軽くネット上で調べていたら、超巨大問題になっていて、2月5日現在、核爆発寸前であることがわかってきた。後で、法的責任を追及されるのは困るので、すべてややあいまいに書かざるを得ないのだが、かなりの放漫モデルのような気がする。

一応、まだホームページは残っている。読んでも意味がややわからないのが、この社の特徴で、実は、二つのビジネスモデルの複合系になっていたようだ。一つは企業の保養所の委託運営(つまりプール方式)。そして、もう一つは個人向けのリゾートクラブである。さらに、このリゾートクラブは別の事業者のリゾートマンションをあちこち、一部屋、二部屋と買い集めたもののようなのだ。だから自分で管理なんかしていないわけだ。つまり、企業の稼動の低い保養所と他社から買ったリゾートマンションを全部プールして、個人の会員を集め、入会金と年会費というルールで集金していた。どうも数万人というような会員数がいる可能性が感じられる。

ホームページに書かれた企業名は、トヨタ、セイコーエプソン、三井造船、明治神宮、JR東日本、明治乳業、ニチイ学館、東芝、住金、そして電機労連なども含まれているようだ。

そして、さまざまな問題が起きはじめていたらしい。例えば、予約がとれない、指定の部屋に行ったら別のグループがすでに泊まっていた、会員に発行する無料の金券を使おうとしたら、宿泊先から「後でカネが入ってこないから」と言われて断られた、とかだ。

私の知人の会社は1月末で事業終了と言われたそうだが、ネット上で探していたら、電機労連は11月末で使用中止されていたようだ。しかもけしからないことに、「電機労連の方は、リゾートマンションの中で他の利用者とトラブルが起きたので、マンション側から断られている。」と言われていたそうだ。さらに中には「電気設備の工事中」という理由も書かれている。

早い話が、その段階で他の利用者も気付けばよかったのだろう。本当の理由は、パル・アクティブがマンションの管理費を払えなくなったから使用停止処分を受けたわけだ。さらに電気工事ではなく、電気代を滞納したため、電気を止められたというのが真相らしい。

そして、この手の事件の常として、既に経営者と連絡がつかないということで、突然のように2月7日に新宿で『説明会』が開かれるようだ。さらにその後、ほとんどの従業員は解雇されるようだ。まあ、個人だけじゃなく前述の大企業も被害者なのだから、各社顧問弁護士大集合の修羅場が演じられることが予想されるわけだ。なんだか救いのない話になりそうな予感がする。個人ベースの被害者のホームページも立ち上がったようだ。

経営者は足利市の人間というのも何か深いものを感じさせるのだが、よくわからない。

なお、私の愛読ホームページである帝国データバンクの大型倒産速報にも東京商工リサーチの倒産速報にもまだ登場していない。

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オリックス・ルール?

2008-02-05 00:00:58 | スポーツ
2月4日のフィナンシャル・タイムズのアジア版にオリックスが米国での投資を検討しているという記事があった。

 Japan’s Orix targets US market ・・・・

株式(M&A)や不動産投資のことで、日本国内でも当該社の得意分野である。米国で成功するかどうかはよくわからないが、こういう国際的なビジネスは得意中の得意のはず。

ところが、話は、子会社のオリックス球団のこと。前巨人軍のパウエル投手との入団契約をめぐり、ソフトバンク球団との二重契約という失態に至っている。そんなに人気殺到の投手を簡単に手放す巨人軍のことも謎だが、パウエル投手も一事が万事契約社会である米国の選手。二重契約はいけないこと位わかっているだろう。


ところで、同様な話は、野球にかかわらずビジネスをやっていると、たまに巻き込まれることがある。そして、そうなると厄介なことになるのだが、どうして、人間の労役契約のようなものが二重契約を疑われることになったか、興味がある(先日、同様なシチュエーションになって、へまを冒しそうになった。相手はオリックスではないけど)。

報道等から推測すると、今、はっきりと存在しているのは、オリックスとの統一契約書(日本語)のFAX、そしてソフトバンクとの統一契約書原本(日本語)及び英訳。そしてその付帯契約内容(言語不明)。ということになる。日本語の統一契約書をリーグのコミッショナーに提出することにより、選手として登録されることになるようだ。統一契約書と付帯的な詳細内容が別になっているというのは、契約の経済的内容にリーグが関知しない、ということなのだろう。実は、そこが一つの問題のような気がする。

事件を辿れば、まず、先行していたのはオリックスで、1月の11日頃、一旦、契約は口頭でまとまっていたようだ。そして、パウエルの言い分では、ビザ取得のためという理由で日本語の契約書のFAX版に、英語を確認せずサインした、という。その後、20日頃、ソフトバンクとの交渉がまとまり、契約書類一式にサインしたということらしい。

この段階での問題は、この最初のFAXに既にオリックス側のサインがあったのか、あるいはパウエルの方が先にサインしたのか。両者がテーブルでサインするのと異なり、FAXの場合は必ずタイムラグがある。片方が先にサインし、相手にFAXを送る。すると、通常は相手がサインをし、日付けを記入し、FAXで返送する。そして、あらためて原本にサインが行われる。FAXと同様にどちらか片側が先にサインをして相手が記入して返送するのが普通だ。話の筋から言うと、パウエルがFAXにサインをしたあと、すぐに日付が書き込まれたようだが、実際に両者のサインのある契約書(FAX版)がパウエルに送られたのはもっと遅くだった可能性がある。FAXでも有効ではあるが、FAXの後に直ぐに本契約書を取り交わすのが普通なのだから、何かスムーズに進んでいない。

また、契約は二人目がサインすることで成立するため、二人目がサインする場所が契約地になり、福岡とか大阪とか書かれているのか、USAの地名になっているかというのも手がかり。が、契約地が日本国内になると、契約書に印紙税がかかるので、節税?目的で日本以外の地名が選ばれることがある(もっとも、契約金額とかが付帯契約の方に書かれているとすると、その契約書の契約地が国内か海外かで印紙税が必要かどうかということになるのだろうか)。

パウエルが言うように、11日以降、契約条件について、古傷を持ち出して、年棒の減額の可能性を言われたとすると、日本語の統一契約書でコミッショナー提出用だけは作ったが、内容がまだ合意されていなかったことになる。この部分は検証の必要がある。条件を決めず、あるいはあいまいな口約束で契約が行われたとは思えないので、この部分の真偽が決め手というところかもしれない。

また、根本的な問題だが、日本語と英語のどちらの契約書が優先されるのか、あるいはどちらでもいいのか、ということだが、統一契約書となっているところから言うと、日本語契約の方が優先するのではないだろうか(推測)。


さらに、火に油となったのが、パリーグで、両者の統一契約書をくらべて、どちらも正当で二重契約の可能性がある、と責任回避をはかったのがいけない。正当でない契約書を提出するわけもない。この「二重契約発言」以後、パウエルが悪者になっていたが、事実が明らかになるにつけ、オリックスのやり方がおかしいという声も増えてきた。


ともあれ、本人の来日と電話による事情聴取(英語?)によって、やっとソフトバンク入団が決まったようだ。ただし、3ヶ月出場停止という条件がついているので、すんなりいくのか、「法的手段も辞さない」といういきごみでさらに開幕出場を目指して戦うのか、それはこれからなのだろう。

パウエル、3カ月出場停止・二重契約問題はソフトバンクに優先権
 パ・リーグの小池唯夫会長は4日、ジェレミー・パウエル投手がソフトバンク、オリックス両球団と二重契約している問題で、ソフトバンクとの契約が優先することを認めた上で、同選手の支配下選手登録は6月22日までは認めず、同23日以降にソフトバンクから統一契約書の申請があれば、受け付けるとした。パウエルは事実上3カ月は試合に出場できない。ただし、両球団が合意に達した場合は6月22日以前の登録も認めるという。

 小池会長は4日午前、来日したパウエル投手から電話で事情聴取し、ソフトバンク入りの希望を確認。午後からは東京都内のホテルでソフトバンクの角田雅司、オリックスの機谷俊夫両代表と会談した。小池会長は「両球団の主張は平行線をたどった。連盟会長として、いつまでも放置できない」とし、村田繁事務局長は「これは野球協約上の強制措置でも裁定でもない。強い勧告を示した」と話した。〔共同〕 (20:02)

ということで、不可解な諸問題は闇に葬られそうだが、

 付帯条件の契約書(アペンディクス?アグリーメント)はオリックスとの間に存在したのか?
 
 日本語と英語をどちらが正式か?
 
 パウエルはオリックスに対し、契約不成立の確認をしたというが、その真偽は?手段は?
  
 統一契約書と付帯契約を別々にするのは、過ちの元ではないだろうか。あるいは単に節税対策?

というような部分が大いに気になるのである。

まあ、本当はもっとこじれにこじれて、結局、二重登録のまま中2日で両チームで投げまくったらどうだろうと思っていた。40勝くらい行くかもしれない。もし両チームが対戦するときは、先発で9回まで表裏を投げ抜いてみる。デッドボールをぶつけてしまったら、次のイニングに報復ボールを投げてみる。両チームの選手から袋叩きにされただろう。

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ルノアール+ルノアール

2008-02-04 00:00:33 | 美術館・博物館・工芸品
日曜に雪が降るとどうするか。



美術館に行くことにする。空いている。他人の頭越しに、さらに人並みに押されながら動体視力で遠くの絵画を見たりしなくてすむはず。渋谷のBunkamura/ザ・ミュージアムで2月2日から始まった「ルノアール+ルノアール展」。思ったとおり休日にもかかわらず、ガラガラである。(東急TOPカード提示で100円引きになる。)

このルノアール+ルノアールだが、印象派の大御所ピエール=オーギュスト・ルノアールと映画監督である次男のジャン・ルノアールの特集で、一昨年にフランスで開催され、好評だったそうだ。



まず、家族関係からだが、大御所は3人の男児がいて、上から、ピエール(俳優)、ジャン(映画監督)、クロード(陶芸家)である。この3人の子が5人の妻達との間に3人の孫(男2、女1)をもうけ、3人の孫が4人の配偶者との間に10人の曾孫をもうけた。孫は少なかったが曾孫は末広がりになった。なんとなく自分の名前は長く複雑だが、こどもの名前は適当だ。



そして、次男のジャンは大御所の54歳の時の子。絵がじゃんじゃん売れ始めた頃だ。ジャンのこども時代をモデルにした絵画がたくさんあるそうだ。妻と3人のこどもを連れ、「光を求めて」転々と引越しを続けている。その時の経験がジャンの頭に刷り込まれていく。ジャンの多くの映画には、大御所の描いた絵画とほぼ同じ構図があらわれているそうだ。なにしろ、父親の作品を確認するように映画を作ったというようなことを言っているようだ。



例えば『ピクニック』の中にでてくるフランス娘がブランコを漕ぐシーン、『草の上の昼食』で女優がヌードで水浴びするシーン、その他かなり多くの共通があるそうだ。それらが比較できるように展示されている。もちろん、そういう謎解きではなく、単にルノアールの絵画に心を浸したいという向きも大喜びだ。約50作品がある。ルノアールの特徴の一つに失敗作がない、ということがある。大小どの作品も100%完成されているのである。小品でもきわめて美しいわけだ。



そして、この大御所と3人のこどもの関係だが、長男ピエールのガール・フレンドをモデルに頼んだり、別のモデルが結局ジャンの妻になたりと、どうも妙な関係だ。まあ、常識なんて芸術の敵なのだろう。


しかし、美術館がガラガラの日ということもあり、かなり間近でタッチなど見ると、相当、適当にさっさっさっと描いてあるところも多い。離れて見ると非常に緻密に見えるのだが、近づいてみると、結構粗っぽい。いつもルノアールは満員の会場で観ているので、気付かなかったのだろう。しかし、いつ観てもルノアールの絵画は、「絵画の王道」という雰囲気で最高峰感に満ちている。こういう腕前は、天性のものなのだろうか、あるいは練習によって手に入れられる後天的なものなのだろうか?


そして、これからジャンの映画作品も次々と東京で上映されるそうだ。ちょっと興味がある。


さらに、この展覧会にあわせ、3月いっぱいの提供で、系列のセルリアンタワーホテル内のレストラン「クーカーニョ」で『ルノアール親子の愛した食卓』というセットメニューが出されるそうである。



華麗なるシャポー、野菜の手リーム『草の上の食卓』へのオマージュ、・・・・全5種類のメニューに珈琲がついて、7000円だそうだ。スポンサー募集中。


そして、何はともあれ、自宅に戻って、雪かきなのである。ああ、この落差・・

倖田來未、舌禍二連発

2008-02-03 00:00:23 | 音楽(クラシック音楽他)
1月30日1時から放送されたラジオ番組「オールナイトニッポン」(ニッポン放送)で「35歳以上の妊婦は羊水腐っている」と発言。まあ、ラジオは失言しやすい媒体ではあるのだろうけど、「手作り餃子」には負けるものの、バッシングされている。早々と謝罪したものの、批判の嵐は続いているようだ。まあ、日本人って、もっと致命的発言にも寛容だから(原爆しかたなかった、とか、ガソリン税の一般財源化とか)、あと数日で忘却のかなたなのかもしれない。



本人が、「羊水が腐る」と本当に思っているわけもないのだから、いわゆる「比喩」の一種。作詞家でもあるのだから、つい高等レトリックを使ってしまったのだろう。まあ、半分冗談のように比喩を使うのはシェークスピアの得意技だし、レトリック学で言えば、転喩、換喩、風喩といったテクニックになる。隠喩というのは、あまり歌詞には使わない。意味がわかるまでに数秒の時間がかかるからだ。

で、実際はどういうつもりで発言したかというと、「(私は、)35歳以上になって出産すると、色々な医学的リスクが増大するから、それまでには子供を生みたい。」ということだったに違いないわけだ。そして、キモとなるのは、(私は、・・)という個人的な希望を個人的意見としてしゃべっただけなのだろうと思うわけだ。

だいたい、彼女はコメンテーターとして出演したわけじゃないのだから、一般論を言っているわけでもないだろう。しかし、一般論として、「女性は35歳以上になって妊娠すると、胎児のリスクが高くなるので、もっと若いうちに出産しましょう」と、もっともらしくしゃべっていたら無難だったかと言えば、そうでもないわけだ。

それにしても、最近、「冗談」が通用しない時代になった、と思っていて、原因は、お笑いのパターンがヨシモト化しているところにあるのではないか、と危惧している。冗談というのもレトリックの一種だからだ。


一方、私が大きく衝撃を受けたのは、彼女が、この舌禍とほぼ同タイミングの1月29日(火)、『Yahoo!ライブトーク』に生出演。自身の恋愛観について「お付き合いするという事は、自分自身も学ばないといけないと思ってます。あと、別れたら“デス・ノート”(にその人の名を書く)。 死んだと思うようにしているんです。次の彼に申し訳ないと思うので」と発言したこと。

しかし、・・・

別れたら「デス・ノート」って、・・

確か、デス・ノートって亡くなった人を列記する帳面ではなく、そのノートに名前を書けば、書かれた人が亡くなるということではなかっただろうか。「別れる」→「ノートに記帳」→「死んだと思う」。というプロセスではなく、「別れたくなる」→「ノートに記帳」→「お別れが実現する」ということなのだろうか。

付きあう男性は、毎日、ノートをチェックしなければならないだろう。あるいは、自分でもノートを・・


ところで、舌禍といえば、坂出三人殺人事件の時、被害者の家族を「自分の家族の中では犯人という声が多い」という主旨をブログに書いて1年間の活動禁止処分を受けた女優の星野奈津子さんだが、処分が重すぎたのではないだろうか。同様の発言をした、ある元ラジオ・アナウンサーはお咎めなしなのにだ。

うっかりの一手

2008-02-02 00:00:02 | しょうぎ
以前、反則手について書いたのだが、「反則ではないが、一気に不利になる手」という話。


657fce81.jpg「一気に不利になる手」などいくらでもあるのだが、それは普通、「ポカ」とか「悪手」とか「二人がかりで攻められた」とか言って、よくある話だが、今回はまったく異質な手、つまり指し間違いの話だ。どちらかというと、「うっかり」という範疇である。しかし、この指し間違いだが、普通は反則負けになる。隣の筋に角が成ったり、4段目で歩が成ったり。しかし、そういう即決の負けではない場合の話。しかも私の実戦から。

1.角不成
 角が成らないというのは、詰将棋ではよく出てくる手だし、序盤の角交換の時、行儀の悪い人は2二角不成とか指す人がいる。そういうのではない。今でもよく覚えているのは中学1年の時の大会の第一回戦。つまり私のデビュー戦なのだが、まだその時は弱かったのだが、いくつかの有名な格言は知っていた。「角交換に5筋を突くな」。その心は、仮に後手が△5四歩とした場合、飛車取りに下から▲7一角と打って、飛車が逃げた時に、▲2六角成と馬に昇格する筋があるからだ。

そして、事実そういう展開になって、▲7一角に△7二飛となり角を2六に引き付けたのはいいのだが、成り忘れてしまった。

この角をもう一度敵陣に侵入させるために大苦労することになったわけだ。

2.割り打ち
 金や飛車が横に一間飛びに並んでいる時に、下から銀(時には角)で両取りを掛ける技である。金銀交換になるが相手の守備の金をはがせるので大いに有望になることが多い。羽生さんが『日本将棋用語辞典・東京堂出版』の中のコラムに書いているアドバイスでは、「金は角に近い価値があり、銀の価値は桂と同じくらいだ」というのがある。つまり金銀交換というのは角桂交換みたいなものになる。


657fce81.jpgそして、ある対局で最高の割り打ちの場面が訪れる。飛車が2三歩に直通し、3二の金と5二の飛車が一間飛びに並んでいる。▲4一銀 △4二飛 ▲3二銀成 △同飛 ▲2三飛成でほぼゲームセットのはず。そして、エイッと4一の地点に駒台から「金」を打ちこんでしまったわけだ。「割打ちの金」。

3.一枚足りず
 詰将棋では、ほぼ「無価値」とされる金銀の並べ詰みだが、実戦だと、これほど嬉しいものはない。奇手や捨駒で詰ませる順というのは、どうしても不安だ。そして、相手の王様を追い詰めて、順に金や銀を豪勢に打ち続けていくとピッタリと詰むはずなのに、指していくと最後に一枚足りない。駒台から落としたかと探してもどこにもない。過信というか慢心というか、ようするに頭の中だけで盤上を確認しないで数え間違えたということ。とても悲しくて恥ずかしいことになる。

もちろんその逆に、一枚足りないから詰まないと思い込んでいて、数え間違えて詰まされたりすることがある。

657fce81.jpg以前、花村元司先生の本に「小駒は何枚かあらかじめポケットに隠しておいて、必要な時にそっと取り出して使えばいい」という趣旨のことが書かれていた。今度、仲間内で指すときに気付かれるどうか実験しておきたい。



さて、1月19日出題問題の解答。

▲2六銀 △2八玉 ▲3五銀 △1七玉 ▲2七飛 △1六玉 ▲2五角 △1五玉 ▲2四銀 △同玉 ▲4三角成 △3五玉 ▲2五馬 △4五玉 ▲4六歩 △同玉 ▲4七飛まで15手詰。

657fce81.jpg最初のところが銀と玉が逆向きに動くところが、解きにくいところかな。11手目で一歩補充して最後は密着串刺し方式。3一歩の意味は11手目に▲4三角不成という意地悪な手で余詰めになるのを防止しているのだが、違和感の配置だ。

この図を少し改造して二種類改作してみた。まず、1五と右にいる銀を左に入れ替える構想の図。そして、単純ながら、銀の出発点を実戦の定位置である3九にした図。要は「棒銀」ということ。玉方3一歩は攻方3二歩に入れ替えてみた。香車の位置も一つ動かして。






657fce81.jpgさて、今週の図。

久しぶりの初型逆王手の双玉。うまくラインに乗れば簡単だが、筋をはずすとパターを重ねることになる。

収束は既成のコースで(といっても私の頭の中での既成コースなのだが)。

頭の部分と、収束部分は、たまたま同時期に考えていたものを合わせたもの。2手目が難しいような気がする。

いつものように、わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評いただければ、正誤判断。


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チャイナ・シンドローム。これでオリンピック?

2008-02-01 00:00:06 | 市民A
農薬を意図的に食品に投入した場合、日本では重罪となる。和歌山の毒入りカレー事件の容疑者には死刑が求刑されている。この事件は「被告が混入させたのかどうかの直接的証拠がない」という点が裁判の核なのだが、実行犯が重罪なのは言うまでもない。

今回の中国発の農薬ギョーザのケースでも、問題の工場では労使紛争が存在し、何が起きてもおかしくない状況だったという説もある。犯人の目的が、現地企業に対する攻撃なのか、あるいは不特定多数に対する攻撃なのか、日本人への攻撃なのか、まだ特定されていない。古今東西の多くの毒物事件と同様に、犯人逮捕は難航するのではないだろうか。

「手作り餃子」のひき肉を混ぜ合わせる段階が本当に現地従業員による「手作り」であったら、異常な臭気に気付いたであろうが、実際には「機械作り」であったとしたら、そういう異常はスルーされてしまうだろう。妙な言い方だが、農薬をひき肉に混ぜ合わせた結果、被害が広範囲に拡がったと同時に、一件あたりの農薬の濃度が薄まり、カレー事件のような犠牲者累々になっていないのかもしれない。

まあ、なるべく国産品を食べることと、餃子は自分でつくるべし、ということしかないだろう。「餃子の王将」とか「リンガーハット」とか外食チェーン産業も多大な痛手を受けるのだろうとは想像できる。

そして、今年はオリンピックイヤー。

多くの参加国が、競技直前まで日本で合宿し、日程に合わせて北京入りする予定のようだが、日本もきちんと食の安全を確保しなければ、それらの国の信頼も得られないだろう。せっかく東京にいても食材のトレーサビりティがあいまいだと何にもならない。

ところで、中国問題では、さらに妙なニュースがある。しかも、メジャー・ジャーナリズムは国内報道しないのである。J-CASTニュースによれば、

靖国で参拝老人襲った中国人、現地ネット上で「英雄視」
2008/1/28

靖国神社で、参拝客が持っていた日の丸を奪うなどした中国人が逮捕された事件で、おもわぬ波紋が広がっている。中国のニュースサイトが、「この人物は自動車業界では有名」と報じたほか、中国の掲示板では、この事件が「英雄的」などとして称賛されているというのだ。

日の丸奪って脚で踏みつける

掲示板では「断固支持」との声が圧倒的だ。警視庁は、「事件は発表事案ではないので詳細は公表できない」としているが、産経新聞や共同通信が報じたところによると、事件が発生したのは2008年1月15日午前11時25分ごろ。仕事で来日していたという中国人容疑者(43)が、靖国神社で80代の男性が持っていた日の丸(縦1メートル、横1.5メートル)を奪って脚で踏みつけ、さおを折った。さらに、これを止めに入った40代の男性を殴るなどしたとして、警視庁麹町署に暴行と器物損壊の現行犯で逮捕された。調べに対しては黙秘した、という。

国内では、このニュースは大きくは報じられなかったが、中国各紙は共同通信が中国語で配信した記事を転載し、事件は中国世論に知られることになった。さらに、逮捕された容疑者の「ひととなり」を伝える報道も飛び出したのだ。

中国のニュースサイト「大河網」が2008年1月25日伝えたところによると、容疑者は自動車部品メーカーの副総経理(副社長)を務めたこともあり、自動車業界では影響力が大きい人物なのだという。

このような「重要人物」が、靖国神社で80歳の老人から日の丸を奪ってさおを折るという犯行に及んだというだけでも驚きだが、さらに驚くべきことに、この行為を「英雄的」などとして称賛する声が相次いでいるのだ。


逆説的に言えば、北京オリンピックこそ、日本が世界の大国群の中でまき直す最後のチャンスなのかもしれない。サミットメンバーに中印を加える検討が行われているようだが、それなら国連の常任理事国に賛成させるぐらいの外交交渉が求められるわけだ。

さらに、過去のオリンピックを見ると、

 1936年 ベルリンオリンピック→1945年 ドイツ第三帝国壊滅
 1980年 モスクワオリンピック→1991年 ソ連崩壊
 2008年 北京オリンピック → ?年  中国共産党**?

という歴史的事実を思い出すといいかもしれない。まあ、崩壊といってもソ連パターンは、対外的被害者は少なかったのだが、ドイツパターンはごめんこうむるというところだ。

しかし、日本のことを考えてみれば、

 1964年 東京オリンピック→ 1965年 赤字国債のスタート

つまり、ドイツ、ソ連、そして中国(?)のような即決方式ではなく、日本が文化国家から土建国家へ向っての遅効性崩壊を始めたきっかけがオリンピックだったのかもしれないと、ふと思う。

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