日曜に雪が降るとどうするか。
美術館に行くことにする。空いている。他人の頭越しに、さらに人並みに押されながら動体視力で遠くの絵画を見たりしなくてすむはず。渋谷のBunkamura/ザ・ミュージアムで2月2日から始まった「ルノアール+ルノアール展」。思ったとおり休日にもかかわらず、ガラガラである。(東急TOPカード提示で100円引きになる。)
このルノアール+ルノアールだが、印象派の大御所ピエール=オーギュスト・ルノアールと映画監督である次男のジャン・ルノアールの特集で、一昨年にフランスで開催され、好評だったそうだ。
まず、家族関係からだが、大御所は3人の男児がいて、上から、ピエール(俳優)、ジャン(映画監督)、クロード(陶芸家)である。この3人の子が5人の妻達との間に3人の孫(男2、女1)をもうけ、3人の孫が4人の配偶者との間に10人の曾孫をもうけた。孫は少なかったが曾孫は末広がりになった。なんとなく自分の名前は長く複雑だが、こどもの名前は適当だ。
そして、次男のジャンは大御所の54歳の時の子。絵がじゃんじゃん売れ始めた頃だ。ジャンのこども時代をモデルにした絵画がたくさんあるそうだ。妻と3人のこどもを連れ、「光を求めて」転々と引越しを続けている。その時の経験がジャンの頭に刷り込まれていく。ジャンの多くの映画には、大御所の描いた絵画とほぼ同じ構図があらわれているそうだ。なにしろ、父親の作品を確認するように映画を作ったというようなことを言っているようだ。
例えば『ピクニック』の中にでてくるフランス娘がブランコを漕ぐシーン、『草の上の昼食』で女優がヌードで水浴びするシーン、その他かなり多くの共通があるそうだ。それらが比較できるように展示されている。もちろん、そういう謎解きではなく、単にルノアールの絵画に心を浸したいという向きも大喜びだ。約50作品がある。ルノアールの特徴の一つに失敗作がない、ということがある。大小どの作品も100%完成されているのである。小品でもきわめて美しいわけだ。
そして、この大御所と3人のこどもの関係だが、長男ピエールのガール・フレンドをモデルに頼んだり、別のモデルが結局ジャンの妻になたりと、どうも妙な関係だ。まあ、常識なんて芸術の敵なのだろう。
しかし、美術館がガラガラの日ということもあり、かなり間近でタッチなど見ると、相当、適当にさっさっさっと描いてあるところも多い。離れて見ると非常に緻密に見えるのだが、近づいてみると、結構粗っぽい。いつもルノアールは満員の会場で観ているので、気付かなかったのだろう。しかし、いつ観てもルノアールの絵画は、「絵画の王道」という雰囲気で最高峰感に満ちている。こういう腕前は、天性のものなのだろうか、あるいは練習によって手に入れられる後天的なものなのだろうか?
そして、これからジャンの映画作品も次々と東京で上映されるそうだ。ちょっと興味がある。
さらに、この展覧会にあわせ、3月いっぱいの提供で、系列のセルリアンタワーホテル内のレストラン「クーカーニョ」で『ルノアール親子の愛した食卓』というセットメニューが出されるそうである。
華麗なるシャポー、野菜の手リーム『草の上の食卓』へのオマージュ、・・・・全5種類のメニューに珈琲がついて、7000円だそうだ。スポンサー募集中。
そして、何はともあれ、自宅に戻って、雪かきなのである。ああ、この落差・・
美術館に行くことにする。空いている。他人の頭越しに、さらに人並みに押されながら動体視力で遠くの絵画を見たりしなくてすむはず。渋谷のBunkamura/ザ・ミュージアムで2月2日から始まった「ルノアール+ルノアール展」。思ったとおり休日にもかかわらず、ガラガラである。(東急TOPカード提示で100円引きになる。)
このルノアール+ルノアールだが、印象派の大御所ピエール=オーギュスト・ルノアールと映画監督である次男のジャン・ルノアールの特集で、一昨年にフランスで開催され、好評だったそうだ。
まず、家族関係からだが、大御所は3人の男児がいて、上から、ピエール(俳優)、ジャン(映画監督)、クロード(陶芸家)である。この3人の子が5人の妻達との間に3人の孫(男2、女1)をもうけ、3人の孫が4人の配偶者との間に10人の曾孫をもうけた。孫は少なかったが曾孫は末広がりになった。なんとなく自分の名前は長く複雑だが、こどもの名前は適当だ。
そして、次男のジャンは大御所の54歳の時の子。絵がじゃんじゃん売れ始めた頃だ。ジャンのこども時代をモデルにした絵画がたくさんあるそうだ。妻と3人のこどもを連れ、「光を求めて」転々と引越しを続けている。その時の経験がジャンの頭に刷り込まれていく。ジャンの多くの映画には、大御所の描いた絵画とほぼ同じ構図があらわれているそうだ。なにしろ、父親の作品を確認するように映画を作ったというようなことを言っているようだ。
例えば『ピクニック』の中にでてくるフランス娘がブランコを漕ぐシーン、『草の上の昼食』で女優がヌードで水浴びするシーン、その他かなり多くの共通があるそうだ。それらが比較できるように展示されている。もちろん、そういう謎解きではなく、単にルノアールの絵画に心を浸したいという向きも大喜びだ。約50作品がある。ルノアールの特徴の一つに失敗作がない、ということがある。大小どの作品も100%完成されているのである。小品でもきわめて美しいわけだ。
そして、この大御所と3人のこどもの関係だが、長男ピエールのガール・フレンドをモデルに頼んだり、別のモデルが結局ジャンの妻になたりと、どうも妙な関係だ。まあ、常識なんて芸術の敵なのだろう。
しかし、美術館がガラガラの日ということもあり、かなり間近でタッチなど見ると、相当、適当にさっさっさっと描いてあるところも多い。離れて見ると非常に緻密に見えるのだが、近づいてみると、結構粗っぽい。いつもルノアールは満員の会場で観ているので、気付かなかったのだろう。しかし、いつ観てもルノアールの絵画は、「絵画の王道」という雰囲気で最高峰感に満ちている。こういう腕前は、天性のものなのだろうか、あるいは練習によって手に入れられる後天的なものなのだろうか?
そして、これからジャンの映画作品も次々と東京で上映されるそうだ。ちょっと興味がある。
さらに、この展覧会にあわせ、3月いっぱいの提供で、系列のセルリアンタワーホテル内のレストラン「クーカーニョ」で『ルノアール親子の愛した食卓』というセットメニューが出されるそうである。
華麗なるシャポー、野菜の手リーム『草の上の食卓』へのオマージュ、・・・・全5種類のメニューに珈琲がついて、7000円だそうだ。スポンサー募集中。
そして、何はともあれ、自宅に戻って、雪かきなのである。ああ、この落差・・
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