餃子、千里を走る

2008-02-08 00:00:28 | 市民A
この事件、日本では、めまぐるしく展開していて、特定ロットが工場からどのように生産され、さらに、いつ出荷され、どういう形態で輸送され、どの倉庫を経て国内に搬入されたか判明しつつある。元々、食料品なので、輸送記録はしっかりしていて、こういうルート解明は早い間に終わるだろうと思っていた。

そして、中国側の高官から、「犯罪説」が明らかにされた。中国国家品質監督検査検疫総局の魏伝忠副総局長(次官級)が2月6日、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が中国側の生産過程で混入した可能性は低いとした上で、「日中関係の発展を望まない一部の分子が極端な手段を取った可能性を排除できない」と述べたそうだ。

日本の場合、仮にそういう疑いが強いとしても、あまり断定的には言わない。「捜査に予断を持ってはいけない」、というのが鉄則だからだ。
もっとも発言したのは警察当局ではないので、いざとなれば、『単なる個人的憶測』といえばいいのだろうか。まだ、意図的に混入したかどうかもわからないのに、先に動機を決め打ちするような捜査とは、大変な国ともいえる。文化大革命の時に、多くの文化人が『修正主義者』とラベルを貼られて迫害されたことを思い出す。まだ30年前のことだ。仮に犯人を捕まえて、『反国家的犯罪者』として口封じしても、それでいいのかという気もする。

日本でも、幕末の各国との条約締結時に治外法権を外国に認めたことが、明治の条約改定交渉の焦点の一つだったのだが、諸外国側の意見は、容疑者の権利も認めない拷問と厳刑の国と対等な権利関係は認められない、というのがあったのだが、学校では教えない。もっとも英国人を藩士が斬った薩摩に対しては、斬った人数と同じ数の侍の切腹を求めたりしているのだが、こういうのも学校は教えない。


話を戻すと、包装に穴が開いている場合もあれば、そうでない場合もある。捜査自体にしても簡単ではない。単独犯か複数犯か。

そこで、仮に犯罪行為と仮定した場合のパターンを考えてみても、様々な可能性がある。

1.日中友好妨害説
  もともと反日というのが政権維持のメソッドだったので、いまだに頭を切り替えられない人は多数いる。普通は、ネット上で騒ぐのだが、陰湿なのが好きなタイプだっているはずだ。

2.中国が日本の台所になっているということに対する、中国政府への抗議。
  ボストン茶箱事件とかアヘン戦争のような例がある。

3.工場への嫌がらせ
  長時間、低賃金とか、そういう実態があると、起きやすいのだろうが、冷静になれば、農薬を入れても、そういう状況は何ら改善されないのはわかるはずだから、長期にわたるような犯罪とは思いにくい。

4.脅迫
  要は、グリコ・森永事件タイプ。表側だけの中毒事件が報じられているが、水面下で食品企業(中国・日本)に対して脅迫状が届いていて、企業が拒否をした、とか。

5.漠然としたうらみ
  和歌山カレー事件。まだ結審していないので、詳しくは避けるが、犯人Xが集団に対して無差別攻撃をしかけた。

6.狂気

7.愉快犯

いずれにしても、この事件、方向性が見えてきたら、それなりに政府やジャーナリズム、食品産業、流通部門が態度を決めなければならないのだろうが、いずれの原因であれ、各当事者は悩ましい決断をすることになるだろう。すでに原稿を各種用意していたりして・・


しかし、餃子といえば、新宿の隨園別館の水餃子。事件の影響で空いているのだろうか。この店の水餃子と羊のしゃぶしゃぶは絶品である。中国人の方が毒に強いなどという暴論まで出ているが、一般に中国で食べられている餃子は、水餃子である。中まで火が通リやすい。冷凍品をフライパンで焼くよりは、安全なのだろう。ただし、スープは?

追記:ところで、COOPの回収商品の中に「レトルト・カレー」があった。自宅の食品庫(おおげさ)を調べると、COOPの「レトルト・ハヤシ」があった。よく見ると生産工場はHK(香港)となっていた。豚肉加工食品は中国で、牛肉加工食品は香港ということなのだろうか。なんとなく、頭の中に、牛=水牛ではないかという疑問が沸きあがってきたのだが、・・大事の前の小事という諺がある(諺も中国製かな)。

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