チャイナ・シンドローム。これでオリンピック?

2008-02-01 00:00:06 | 市民A
農薬を意図的に食品に投入した場合、日本では重罪となる。和歌山の毒入りカレー事件の容疑者には死刑が求刑されている。この事件は「被告が混入させたのかどうかの直接的証拠がない」という点が裁判の核なのだが、実行犯が重罪なのは言うまでもない。

今回の中国発の農薬ギョーザのケースでも、問題の工場では労使紛争が存在し、何が起きてもおかしくない状況だったという説もある。犯人の目的が、現地企業に対する攻撃なのか、あるいは不特定多数に対する攻撃なのか、日本人への攻撃なのか、まだ特定されていない。古今東西の多くの毒物事件と同様に、犯人逮捕は難航するのではないだろうか。

「手作り餃子」のひき肉を混ぜ合わせる段階が本当に現地従業員による「手作り」であったら、異常な臭気に気付いたであろうが、実際には「機械作り」であったとしたら、そういう異常はスルーされてしまうだろう。妙な言い方だが、農薬をひき肉に混ぜ合わせた結果、被害が広範囲に拡がったと同時に、一件あたりの農薬の濃度が薄まり、カレー事件のような犠牲者累々になっていないのかもしれない。

まあ、なるべく国産品を食べることと、餃子は自分でつくるべし、ということしかないだろう。「餃子の王将」とか「リンガーハット」とか外食チェーン産業も多大な痛手を受けるのだろうとは想像できる。

そして、今年はオリンピックイヤー。

多くの参加国が、競技直前まで日本で合宿し、日程に合わせて北京入りする予定のようだが、日本もきちんと食の安全を確保しなければ、それらの国の信頼も得られないだろう。せっかく東京にいても食材のトレーサビりティがあいまいだと何にもならない。

ところで、中国問題では、さらに妙なニュースがある。しかも、メジャー・ジャーナリズムは国内報道しないのである。J-CASTニュースによれば、

靖国で参拝老人襲った中国人、現地ネット上で「英雄視」
2008/1/28

靖国神社で、参拝客が持っていた日の丸を奪うなどした中国人が逮捕された事件で、おもわぬ波紋が広がっている。中国のニュースサイトが、「この人物は自動車業界では有名」と報じたほか、中国の掲示板では、この事件が「英雄的」などとして称賛されているというのだ。

日の丸奪って脚で踏みつける

掲示板では「断固支持」との声が圧倒的だ。警視庁は、「事件は発表事案ではないので詳細は公表できない」としているが、産経新聞や共同通信が報じたところによると、事件が発生したのは2008年1月15日午前11時25分ごろ。仕事で来日していたという中国人容疑者(43)が、靖国神社で80代の男性が持っていた日の丸(縦1メートル、横1.5メートル)を奪って脚で踏みつけ、さおを折った。さらに、これを止めに入った40代の男性を殴るなどしたとして、警視庁麹町署に暴行と器物損壊の現行犯で逮捕された。調べに対しては黙秘した、という。

国内では、このニュースは大きくは報じられなかったが、中国各紙は共同通信が中国語で配信した記事を転載し、事件は中国世論に知られることになった。さらに、逮捕された容疑者の「ひととなり」を伝える報道も飛び出したのだ。

中国のニュースサイト「大河網」が2008年1月25日伝えたところによると、容疑者は自動車部品メーカーの副総経理(副社長)を務めたこともあり、自動車業界では影響力が大きい人物なのだという。

このような「重要人物」が、靖国神社で80歳の老人から日の丸を奪ってさおを折るという犯行に及んだというだけでも驚きだが、さらに驚くべきことに、この行為を「英雄的」などとして称賛する声が相次いでいるのだ。


逆説的に言えば、北京オリンピックこそ、日本が世界の大国群の中でまき直す最後のチャンスなのかもしれない。サミットメンバーに中印を加える検討が行われているようだが、それなら国連の常任理事国に賛成させるぐらいの外交交渉が求められるわけだ。

さらに、過去のオリンピックを見ると、

 1936年 ベルリンオリンピック→1945年 ドイツ第三帝国壊滅
 1980年 モスクワオリンピック→1991年 ソ連崩壊
 2008年 北京オリンピック → ?年  中国共産党**?

という歴史的事実を思い出すといいかもしれない。まあ、崩壊といってもソ連パターンは、対外的被害者は少なかったのだが、ドイツパターンはごめんこうむるというところだ。

しかし、日本のことを考えてみれば、

 1964年 東京オリンピック→ 1965年 赤字国債のスタート

つまり、ドイツ、ソ連、そして中国(?)のような即決方式ではなく、日本が文化国家から土建国家へ向っての遅効性崩壊を始めたきっかけがオリンピックだったのかもしれないと、ふと思う。

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