名古屋城主、ご乱心!か

2009-08-13 00:00:52 | The 城
民主党は「脱ハコモノ政策」と言っていたのではないかと思うのだが、党の配下の名古屋城主が、ご乱心気味である。

名古屋城 「木造に建て直す」河村市長
8月10日12時26分配信 毎日新聞

名古屋市の河村たかし市長は10日の定例記者会見で、名古屋城天守閣を現在のコンクリート製から木造に建て直すことを本格的に検討すると発表した。計画を考えるプロジェクトチームを24日に発足させ、2010年度予算案に調査費を盛り込む考え。

名古屋城は1945年の空襲で天守閣や本丸御殿などが焼失したが、これらの詳細な図面や写真は戦災を免れた。天守閣は59年に再建された。

河村市長は「多くの市民から、名古屋には自慢するものがないと言われ、非常にさびしい思いをしている。市民の精神的基柱をつくり、1000年先でも自慢できるものを残す」と述べた。

市名古屋城整備室は「消防法や建築基準法に適合するかや、現在の石垣の強度が十分か調査しないといけない」と説明している。

また、再検討を表明していた本丸御殿再建事業は継続する方針を明らかにした。

事業は2017年完了を目指して進められている。河村市長は市長選で事業見直しを訴えていた。会見では「(6月14日の)公開討論会では、誇りになるものがほしい、という気持ちは参加者みんなが持っていた」として事業を継続する意向を表明した。

ただ、事業規模については「いくら何でも高過ぎるという声があるのも事実だ」として、削減できないか引き続き精査する考えを示した。


mokuzo名古屋城は、江戸時代の城郭番付を見ると、江戸城、大阪城につぐ第三位になっている。ちなみに第四位が姫路城というところ。番付は数多く見つかっているが、この上位4位までは不動である。

うち、江戸城の天守閣も大阪城の天守閣も、江戸時代の初頭に焼失し、以後再建されていないので、天守閣という意味では、名古屋城は、日本一の規模である。姫路城は現存しているので、その姫路城よりは立派であったことから立派さが想像できる。

しかし、木造の名古屋城は、米軍の爆撃で焼失。金の鯱も高熱で溶解してしまった。

一足先に、歴史上の考証をまったく無視して、山田風太郎的アバウトさで再建された大阪城とは異なり、鉄筋コンクリートで再建された名古屋城は、意匠的には、オリジナルにかなり酷似して再建された。

また、金屏風で有名だった本丸御殿の方は、現在再建計画が進行中である。開府400年事業の一環らしい。こちらは木造である。

本丸が木造なのに、天守閣がコンクリートではアンバランスと思ったのだろうか。

あるいは、鳩山党首が、「ハコモノコンクリート行政からの転換」と演説するのを勘違いし、「ハコモノ木造行政」を目指してしまったのだろうか。


nagoyajo個人的意見としては、「建替えるなら大阪城の方だ」と思っているわけだ。


あるいは、オリンピック誘致記念で深く密かに進行している「江戸城天守閣再建計画」というのもある。幸か不幸か、江戸城の正確な復元図がなく、なかなか前に進まないわけだ。


それならば、名古屋城を建替えた場合、要らなくなった鉄筋の城の方は、東京都に寄付されたらどうだろう。江戸も尾張も同じ徳川家だ。

ただし、運送費が巨額になりそうである。むしろ、名古屋市の負担で旧江戸城跡地に木造の名古屋城を建ててみたらどうだろう。「東京名古屋城」とか「尾張藩東京支城」である。


ところで、記事の中で、

>河村市長は「多くの市民から、名古屋には自慢するものがないと言われ、非常にさびしい思いをしている。」

とあるが、名古屋人は、自慢するものを、各自、自宅に隠し持っている、ということではないだろうか。要は、「ケチ」である。

実は、この件で注目していることがある。

よく見るテレビ番組に、テレビ東京の最高人気番組である「なんでも鑑定団」があるが、10月11日に名古屋に出張して、番組収録が行われるそうだ。

でるか千両箱、でるか金シャチ、でるか金屏風である。

kanteiたぶん、江戸時代末期の、『味噌煮込みうどん鍋』とかハウマッチなのだろう。