忘れそうな一票

2009-08-24 00:00:13 | 市民A
batsu選挙まで一週間を切った。

横浜に住んでいるので、衆議院の選挙区と比例の二種類だけでなく、突然の横浜市長選挙もある。と思っていたら、もう一種類ある。

国民審査である。総理大臣の国民審査があればいいのだが、そうではない。各省庁の事務次官の国民審査があればいいのだが、そうでもない。

最高裁判事の国民審査。10年に一度ずつということになっているが、年功序列と定年制度の結果、そう何度も審査を受けることもないのだろう。

さらに、大甘方式で、名前の上に「×」を付けられない場合は、信任されたものとみなすことになっている。厳密なジャッジを求められる職業であるのに、それとまったく矛盾したルールだ。だいたい過半数がNOだと罷免というのも、裁判官という職業からいって甘い。1割がNOなら罷免くらいでいいのではないだろうか。

この件について、愛読ブログの管理人、bunさんが、あるサイトを紹介してくれた。

 忘れられた1票 2009

saibankan8人の裁判官の過去の判決などの情報が充実している。

裁判員制度や死刑制度、一票の格差、痴漢裁判などに対する見解がわかるようになっている。これを見て、×をつけるべきかどうか、判定すればいいことになる。(bunさんは、和歌山カレー事件の死刑判決にかかわった方に×をつけようかと思案中らしい)

そして、自分なりに、いろいろと調べてみたのだが、まだ結論が出ていない。よくわからない。

判断のポイントとして考えていたのが、「冤罪率」である。無実の被告に濡れ衣を着せた回数とかだ。あるいは、重罪犯人に無罪判決を下した回数である。「重大な無罪の証拠を見落とした」とか「被告側の巧みな抗弁に、つい騙された」とか、ようするにヘボ裁判官に×をつけようと思っていたのだが、なかなか、そういうものが見つからないのである。

よく考えると、最高裁というのも、そこで終わりなのだから、「基本的には、誤審が発覚することはない」ということなのだろう。

これは、はなはだ危険な状態で、例えば地裁では一人の裁判官が無罪とし、高裁では三人の裁判官が無罪としても、最高裁小法廷で五人中三名が有罪と主張すると、全9人中6人が無罪と思っても、逆転有罪になって、刑務所(あるいは階段)へ送られる。

個人的には、一票の格差に対する憲法解釈に重点をおいて○×をつけようと思うが、○でも×でもなく、単に棄権したい場合は、どうすればいいのだろうか。