一出版社の終り

2009-08-08 00:00:07 | しょうぎ
夏休み中なのに、あれこれと電話をかけたり、場所を選ばずしょっちゅうメールをチェックしなければならなくなったのは、仕事の関係先が倒産したのかしないのかはっきりしないからなのだが、このご時世そこまで行けば、まずだめだ。政権交代までもたなかった。もちろん政権交代しても資本主義をやめるわけじゃないので、関係ないか。

ところで、以前、「近代将棋」誌を発刊していたナイタイ出版が破産したそうだ。

帝国データバンクの大型倒産速報より。

ナイタイ出版(株)(資本金1000万円、新宿区新宿2-6-4、代表佐藤圭司氏)は、7月31日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

当社は、1988年(昭和63年)2月に設立された出版会社(株)ナイタイ(新宿区)の営業部門を引き継ぎ2001年(平成13年)3月に設立。芸能・スポーツ・風俗情報を掲載した「ナイタイスポーツ」(月2回)、月刊「ナイタイマガジン」などの発行のほか、同情報を配信するインターネットサイト「ナイタイネット」の運営のほか、同媒体へ掲載される風俗・飲食店を中心とした広告収入や北陸・中国地区のフランチャイズ店からの収入などで、2003年5月期には年売上高約25億円をあげていた。

しかし、景気低迷の影響により雑誌販売が落ち込んだことに加え、広告収入が伸び悩んだことから、2008年5月期には年売上高は約15億2500万円に落ち込んでいた。このため、不採算誌の休刊や人員の削減、また本店事務所の移転など経営改善に努めたものの、業況に回復が見られず、5月20日に債権者より東京地裁へ破産を申し立てられ今回の事態となった。

負債は2008年5月期末時点で約20億9100万円だが、その後、変動している可能性がある。


確か、母体は「内外タイムス」といってアダルト系の情報誌だったような気がする。一度も読んだことはないが、その方面で遊ぼうという場合、あらかじめ駅でこのペーパーを買ってから、作戦を立てることになっていた(らしい)。

「IT化」とか「紹介所」によって、駆逐されたのだろう。いや違うかな?

いずれにしても、近代将棋誌が廃刊になった時も、「原稿料が払われていない」とか、「印刷代が期日通り払われない」とかのクレームがあったようで、その後、どうなっていたのだろう。あきらめずに、請求を繰り返していたならば、債権者の一員に名前を連ねることはできただろうが、現実的には残った資産がいくばくかもなければ、何の意味もない。

しかし、「近代将棋」という雑誌も、どうもトランプのJOKERみたいな存在だったのだろうか。

さて、7月25日出題作の解答。



▲3九角 △同と ▲7三角 △2七玉 ▲3七角成 △1六玉 ▲2七金 △同歩成 ▲1五龍まで9手詰

初手は、2八の地点のと金の利きをはずすため。7手目の金打ちが、「スッキリ」とした正統派の手である。全体としては全然正統派ではないけど。

動く将棋盤は、こちら

ところで、7月25日におまけで出題した一作は、▲2二飛まで29手詰めである。棋譜を書く気力がないので、動く将棋盤で鑑賞してくだされ。途中、1二で清算する時、角からでも香からでもOKなのが痛い。



さて、今週の問題。

古くて新しい筋である。

わかった、と思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ、正誤判断。