画像はttp://idflieg.com/siemens_shiii.htmより転載
これはSiemens Halske Shⅲという、11気筒という単列では一番気筒数の多い星型エンジンだ。Siemens はドイツのシーメンスだけれど、面白いことに英語圏ではRadialenginだがドイツでは星型エンジンのことをStern(星)motorと呼ぶ。ちなみに最初に星型エンジンと呼んだのはフランスだそうでMoteur en étoile(星)。
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画像はttp://www.bungartz.nl/siemtuig_d.htmlより転載
これはSHシリーズの初代だが、プッシュロッドが1本から想像するようにMonosoupapeであり、当時のロータリーエンジンのメインプレーヤーのGnomeから製造ライセンスを購入していたようだ。
ところで、このエンジンの特徴はなんといっても、エンジンとプロペラが反転することだ。
こちらが後のメカニズムらしい。プロペラとエンジンを反転させることにより、ロータリーエンジンの欠点であるカウンタートルクを相殺するのだが、これはもしかしたら1930年代に登場した2重反転プロペラのルーツなのか?
画像はttp://www.neko-net.com/aircrafts/ww1/ww1_85.htmlより転載
これはSHⅲを搭載して性能を発揮したSIEMENS-SCHUCKERT D3。パワーがあるのか当時では珍しい4枚プロペラだ。
実際に製作されなかったと思うが、2台のエンジンを反転させて、ベベルギアで向きを変えたプロペラが前後にあるアイディア。特許を出願したらしい。
まあ結局は、製造ライセンス元のGnome et Rhône(gnomeとLe Rhône が合併)がロータリーエンジンをやめて、ブリストル・ジュピターのライセンスを買うことになり、SIEMENSも後に続き静止型エンジンに移行し、ロータリーエンジンは次々に姿を消すことになる。
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