ピストンエンジンは永遠か!な?

バイクを中心に話題を紹介します

プロペラとエンジンが逆回転

2010年02月28日 | オイルリーク

Siemensshiii04 画像はttp://idflieg.com/siemens_shiii.htmより転載

これはSiemens Halske Shⅲという、11気筒という単列では一番気筒数の多い星型エンジンだ。Siemens はドイツのシーメンスだけれど、面白いことに英語圏ではRadialenginだがドイツでは星型エンジンのことをStern(星)motorと呼ぶ。ちなみに最初に星型エンジンと呼んだのはフランスだそうでMoteur en étoile(星)。

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Siemtuigsh1 画像はttp://www.bungartz.nl/siemtuig_d.htmlより転載

これはSHシリーズの初代だが、プッシュロッドが1本から想像するようにMonosoupapeであり、当時のロータリーエンジンのメインプレーヤーのGnomeから製造ライセンスを購入していたようだ。

Siemtuigstirn

ところで、このエンジンの特徴はなんといっても、エンジンとプロペラが反転することだ。

Siemtuigkegel

こちらが後のメカニズムらしい。プロペラとエンジンを反転させることにより、ロータリーエンジンの欠点であるカウンタートルクを相殺するのだが、これはもしかしたら1930年代に登場した2重反転プロペラのルーツなのか?

Ww1_85画像はttp://www.neko-net.com/aircrafts/ww1/ww1_85.htmlより転載

これはSHⅲを搭載して性能を発揮したSIEMENS-SCHUCKERT D3。パワーがあるのか当時では珍しい4枚プロペラだ。

Siemtuigdubbelrecht

実際に製作されなかったと思うが、2台のエンジンを反転させて、ベベルギアで向きを変えたプロペラが前後にあるアイディア。特許を出願したらしい。

まあ結局は、製造ライセンス元のGnome et Rhône(gnomeとLe Rhône が合併)がロータリーエンジンをやめて、ブリストル・ジュピターのライセンスを買うことになり、SIEMENSも後に続き静止型エンジンに移行し、ロータリーエンジンは次々に姿を消すことになる。

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続・Fiat500 TWIN-AIR

2010年02月27日 | オイルリーク

100224ftwinair10_2

カットモデルを見ると、インテークバルブが機械的に作動するのではなく、油圧によって動くのがよく分かる。

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Mito01

といっても、アルファロメオ・ミトの1.4Lの4気筒エンジンとして既にカタログモデルになっている。

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排気バルブはカムで直接押して、吸気側はプランジャーをカムが押し、途中の電磁バルブが油圧をコントロールして吸気バルブの開き具合を制御する。

考えてみれば昔のブレーキは機械式であって、それが油圧によるものになってから大幅に性能があがったわけだから、それと同じことが起きても不思議ではない。

電磁駆動のeバルブより先に実用化されてしまったが、いずれにしても日本からこうした技術がでてこないのは残念だ。

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Fiat500 TWIN-AIR

2010年02月26日 | NEW MODEL

Fiattwinair500630 画像はttp://green.autoblog.com/より転載

フィアットは2010年にFiat500の2気筒モデルを発売すると発表していたが、いよいよジュネーブショーでお披露目するようだ。

注目のエンジンはかねてから開発していたMULTI-AIRの発展版のようで、自然給気の65hpからターボの105hp。詳しくはまた後ほど。

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ジュピターエンジン

2010年02月26日 | オイルリーク

Jupiter_engine_arp_750pix 画像はウイキペディアから転載

イギリスのABCが固定式星型エンジンの開発に失敗した(ドラゴンフライのシリンダー)あとに、ブリストルは倒産しかかったコスモス社のプロジェクトを引き継いでジュピターエンジンの開発に成功した。

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Jupiterivcyl

ジュピターが成功した要因はシリンダーヘッドをアルミニウムにしたことだ。これは初期型の部類のⅣ型なので、バルブステムは平行だが4バルブ。記述による説明はどこにもないが、見る限りでは燃焼室とバルブシートまでは鋼製のシリンダーと一体になっていて、ポートとバルブメカニズムが組み込まれたアルミニウムの”ヘッド”が上に載せられる。

Bristol20jupiter20cylinder 画像はttp://www.enginehistory.org/coventry.htmより転載

ちょっと見にはプッシュロッドが4本あるように見える。このタイプはバルブ配置がV型になっているがその仕組みは現在では考えられないほど複雑だ。

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違う角度からの画像があったので説明しやすいが、2股のエキゾーストパイプからして星型エンジンには珍しい。通常の4バルブでは同じ列が同じ機能のバルブになるところだが、マニホールドの長さを同一にしたかったのか特異な設計だ。

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文章だけでは分かりづらいので。

赤矢印が排気バルブ、緑矢印が吸気バルブ。黄色矢印は排気側のロッカーアームのプッシュロッドが押す部分、水色矢印は吸気側のロッカーアームのプッシュロッドが押す部分。

吸気側のロッカーアームと排気側のロッカーアームが同軸だ。

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赤矢印が排気バルブ、緑矢印が吸気バルブ。黄色矢印は排気側のプッシュロッド、水色矢印は吸気側のプッシュロッド。

ではピンク矢印はなんだろう?

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1本のプッシュロッドが2つのロッカーアームを押すという、これまた珍しい構造だが、このあたりのことも詳しい説明はどこにも見当たらず、想像するしかない。

右側ロッカーアームの上面は平らになっていて、左側のロッカーアームの接触面が球面のアジャストボルトを押すのだろう。

詳しい構造の説明がやはり何処にもないが、気になるクランクケースから伸びたロッドがプッシュロッドのラッシュアジャスターではないかと思われる。

つまりロッカーアームは半浮動に固定されていて、熱膨張率の大きいアルミニウムのシリンダー/ヘッドが膨張することによりバルブクリアランスが大きくなるときに補正するようだ。クランクケース側の構造がどのようになっているのか知りたいものだが。

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HONDA 3R-C

2010年02月25日 | パーソナルモビリティ

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ホンダのミラノスタジオでデザインした都市部におけるパーソナルミビリティの3R-Cが、来週から開幕のジュネーブショーでお披露目されるようだ。

想像するようにリチウムバッテリーによる電動だ。

こうしたコンセプトモデルは格好はいいから、イメージ作りには役立つだろうけれど、実用を考えると荷物は積めない、空調は?で・・・・・。

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フェザー250

2010年02月25日 | NEW MODEL

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セローのエンジンを搭載したヤマハYBR250は、安価なこともあってか(中国生産?)密かな人気を博しているそうだ。

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こちらはブラジル生産。フェザーシリーズの最小になるフェザー250のモデルチェンジが発表された。4000ユーロ(邦貨約50万円)と少々お高い。

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GSXR:25周年

2010年02月24日 | オイルリーク

GSXRが25周年だ。

アルミフレームを最初に実用化したスズキは、こだわりもあったのかダブルクレードルを引き摺りすぎた感もある。

そのこだわりは販売戦略にも影響を及ぼして、軽量にこだわった1996年のGSXR750から水冷になったエンジンはコンパクトなため、大きくは出来ず姉妹モデルは600だ。

軽量大排気量のコンセプトはヤマハのR-1というカタチで成功したのは、スズキにとってもったいなかったが、それがハヤブサにつながったのではないかとも考えられる。

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Scootamota

2010年02月24日 | オイルリーク

Abc_scootamota_2 画像はWikipediaより転載

ドラゴンフライで失敗したABCは1923年までバイクも作っていた。

ヨーロッパのバイクメーカーは軍需産業と結びついているケースが多い。

Scootamotaと呼ばれたが、恐らくステップスルーのスクーターとして初めてではないだろうか。

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Abc_scootamota_3

何となく航空機エンジンメーカーを思わせるエンジンは123cc。

Abc_3_pk_400_cc_1920

400ccとそれほど大型ではないが、航空機エンジンは星型と水平対向を作っていたがバイクはご覧のように水平対向だ。

Abc_sopwith_400_cc_engine_1919

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上が1920年ABC、下が1923年BMW R36。

BMWがサイドバルブなのに対して、ABCはOHVだ。当時はコンパクトな燃焼室など考えもしなかっただろうが、バルブの間隔が凄く広いし、インテークマニホールドを短くしようとしたのか、ヘッドをひねっているのが面白い。

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ねぎま

2010年02月23日 | グルメ?

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先日、ケンミンショー(テレビ番組)を見ていたら、大阪では白ネギは食べないということを知り驚いたのだが、我が家ではご覧の”串なしねぎま”が定番メニューの一つだ。

串なしには理由があり、鶏肉は生で食べたくないので、串に刺してあるとネギは焼きすぎになってしまい、直火だと焦げてしまう。それでフライパンで肉に火を通してからネギを加えれば、香りは残り、おいしくいただける。

味噌汁も同じで、出来上がる直前に斜めに薄く切ったネギを入れれば、シャキッとした歯ごたえと香りが楽しめる。

もっともそれが可能なのは旬の時期だけで、いかに産地に住んでいたとしても良いネギは寒い時期にしかないから、硬いのは煮込まないと噛み切れない。

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ドラゴンフライのシリンダー

2010年02月23日 | オイルリーク

Gnome_2 画像はttp://www.pilotfriend.com/aero_engines/aero_soupape.htmより転載

これはMonosoupapeのシリンダーの加工工程だが、97ポンドのニッケル鋼を厚さ1.5mmまで削りこみ重さは20分の1になるようだ。

エンジン本体がプロペラと一緒に回転するのだから当然軽くしたいが、当時の標準でヘッドとシリンダーは一体だから、重い鋼で作るしかなかったのか。

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653pxpicture_or_video_017 画像はWikipediaより

そのGnomeのエンジンを元に固定式の星型エンジンを開発したのはイギリスのABC。

フィンが短くても回転式でエンジンの冷却が釣り合ったのに固定式になれば、やはりオーバーヒートは避けられないというので、採用した対策方法はシリンダーの銅メッキだ。画像のシリンダーが錆びているように見えるのはそれが理由。

それは大失敗で、このDragonflyエンジンの不調で大混乱だったという。

後にこれを参考にしたのか分からないが、GMのチャールズ。ケッタリングが銅のフィンを鋳込んだシリンダーで空冷エンジンを開発したが、シュラウドの設計が悪くて失敗したというから、冷却も難しいものだ。

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それから20年も経つと色々と進歩し、日本の雷電はエンジンカウルを絞ったため、やはり冷却風が足りなかったから、プロペラの後にファンが付いている。

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