1920年代からさほど変わっていないOHVエンジン。
中身も当然ながら21世紀に生産されたとは思えない風景です。
ロッカーアームを逆さにして観察すると・・・・・。
バルブを押す面はご覧の通り、現代なら鏡面に研磨してハードクロームメッキしてあるはずですね。
ハードクロームメッキは時間的にも無理なので、とりあえずオイルストーンで仕上げておきました。
1920年代からさほど変わっていないOHVエンジン。
中身も当然ながら21世紀に生産されたとは思えない風景です。
ロッカーアームを逆さにして観察すると・・・・・。
バルブを押す面はご覧の通り、現代なら鏡面に研磨してハードクロームメッキしてあるはずですね。
ハードクロームメッキは時間的にも無理なので、とりあえずオイルストーンで仕上げておきました。
人気blogランキングへ 今日昨日までと違い、風が強くチョット寒い。
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東京モーターサイクルショーのトークショーはいよいよ明日からです。
ショベルヘッドエンジンの後シリンダー/インテーク側プッシュロッドは、アジャストスクリューを締めこんでもハイドロユニットが伸びてしまい、外そうとしても簡単にできません。
今までは2人掛かりで力ずくで行っていましたが、一人での作業はチョット困難です。
ステンレスのフラットバーとチョイと加工して・・・・。
更に溶接して、穴を開けました。
支点、力点、作用点を考えて・・・・。 あのCMは間違っているような・・・。
支点は考えた末、その場しのぎの木片で済ませることにしました。
力点となる中央のスクリューはリフターブロックの取り付けを利用して、適当な長さの1/4サイズのスクリューです。
途中で設計変更の必要もなく、無事に成功です。
期末で月末、更に週末で、例のトークショーの準備もあり、気は急いていますが、何とか予定の仕事は片付けられる気配です。
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人気blogランキングへ 寒いのは今日が最後なら良いのですが。
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ショベルヘッドエンジンのハイドロユニットです。
画像の右が社外品で左が純正品ですが・・・、
社外品はPRODUCT OF U.S.A. 純正はMADE IN UNITED STATESと生産国の表記があります。
まずキレイなガソリンで洗浄します。
シリンダーの中のガソリンは取り除いてから、プランジャーを差し込んで指先で押すと、中の空気がスプリングになり、シリンダーとプランジャーのクリアランスが最小であると、いつまでも同じ状態ですが、クリアランスが大きいと空気が抜けてしまいます。
今までの経験では、このテストで抜けなければ実際の使用でも、まず問題はないのですが、在庫にあった社外品の新品は”緩い”のです。
画像の上が社外品で、下が純正品ですが、どう見ても同じですね。強いて言えば矢印の部分の幅が僅かに違うくらいで、”ガソリンテスト”でも同様です。
価格も現地価格が79.95ドルと77.99ドルの誤差の範囲?
実際に使ってみないと何とも言えませんが、幸か不幸か暫くこの純正ハイドロユニットは仕入れたことがありませんでしたので、ワタシが知らなかっただけかも分かりません。古い年式の部品を供給してくれるのは誠にありがたいのですが、今後はこうした社外品の純正パッケージというパターンのようなことが増えてくるのかもしれません。
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人気blogランキングへ 今日も3月中旬の気温?明日から寒いようです。
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トラブルネタは暫くぶりです。
ショップ「駆け込み寺」?に持ち込まれたトラブルは、一口には言えない内容ですね。
ショベルヘッドエンジンはソリッドタペットになっていましたが、写真は後シリンダーのリフターブロック付近で、吸気側のプッシュロッドアジャスターが一番縮めた状態でもクリアランスが取れません。
そして、前シリンダーの排気側のプッシュロッドアジャスターは妙に長くなっていて、矢印の部分はカバーと接触している痕跡があります。
つまり、こういう事です。プッシュロッドとアジャスターは左の図のように少々角度が付いています。
そして”何らかの原因”でアジャスターが通常より長くなってしまうと、右の図のように角度も急になってしまい、カバーと接触する事が考えられます。
”何らかの原因”はプッシュロッドの入れ違いということになりますね。
プッシュロッドの長さの違いが分かりやすいように並べてみました。
この並びは組みつけられた状態そのままです。
つまり、F EXとR INが本来あるべき場所と入れ違っています。
ソリッドタペットでも、冷間時はバルブは完全に閉まっていないと始動性が悪くなりますから、クリアランスはゼロでもプッシュロッドが指で回せなくてはなりません。
ちなみにプッシュロッドを外すために、シリンダーヘッドを外したら、締めづらい後シリンダーの左後ろは全然締まっていませんでした・・・・・。
今回作業されたと思われる箇所は全部要点検です・・・・・。
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マタマタ例のFXですが、他の仕事の合い間に作業しているため、手をつけてから1年以上経ってしまいました。まあ売約済みというわけでないので、出来上がりは何時でも良いという感じですが・・・。
そんな訳で時には部品取りになってしまうこともあり、カムを他の車両に使ってしまったので、アンドリュースの#6がありましたから合わせてみました。
現在はお客さんがついていなくても、この先どのようになるか分かりませんから、いい加減に組む訳にもまいりませんね。
カバーを取り付けようとしても入りません!
ピニオンギアとカムギアは、ペイントマークされたカラーコードにより識別される7種類の大きさがあります。
カラーコードは黒・緑・青・赤・黄・白・オレンジとあり、ピニオンギアはこの順序に小から大になり、カムギアはこの反対の順序になります。
フライホイールのシャフトからピニオンギアを外しますので、先ずナットを加熱してロックタイトを無効化します。この工業ドライヤーも10年以上使っていますが、こういった作業には無くてはならぬものです。
ショベルは2面の変形ナットですから、手に持ったSSTが是非とも使いたいところです。ネジは逆ネジになっています。
ピニオンギアを抜くのにも、SSTがないと思わぬ苦労をしてしまいます。
簡単に抜けない訳は、このようにテーパー勘合になっています。
今回のようなケースはソウソウないと思います。普通はカムを交換して、付属のギアではバックラッシュが許容範囲から外れてしまい、うなり音やカタカタ音がでてしまうことがあります。
ギアはプレスを使えば比較的簡単に抜く事が出来、入れ替える事は可能です。
難しいのはこれから使うカムに今までのギアを組み込む時で、市販のイージーカムギアツールなどもありますが、アンドリュースのギアにマークされている線を倣って、元のカムから抜く前にマーキングしておけば良いのではないでしょうか。
このカムギアのバックラッシュはマニュアルにも数値の記載はなく、運転時の音による判断を求められていますが、例え異音の発生が無くても”固く”組んでしまうと、油温の上昇の原因にもなりかねません。
人気blogランキングへ ようやく夏が到来するでしょうか。7月も、もう終わってしまいます。
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北海道在住のしょべろーさんからご質問いただきました。関東は梅雨が明ける気配が全く感じられませんけど、梅雨がなく秋が早い北海道では今を逃すと悔いが残るでしょうね。オーバーホールなどさっさと済ませて乗りたい気持ちが伝わってきます。
タペットガイドはリフターブロックとも呼ばれますが、これは末尾が73の純正品です。
オイルのリターンホースが付いているのは、資料を見ると81年初期から82年後期までとなっていますが、手元に現物がないので較べる事ができません。しゅべろーさんの悩みは「リターンホースの付いているタペットガイドのオイル戻り穴はそれ以外のものに較べて小さいのではないか」という事ではないかと思います。
写真の矢印は上側の戻り穴の開口部です。
そして下側の開口部です。2つの穴が1つに繋がっていますので、その割りに小さいですね。
ワタシもエンジンを止めてからスグにプッシュロッドカバーを外したことは何回もありますが、確かにオイルは意外と多く出てきますけれど、余り気に留めたことはありません。
シングル#50のオイルなどは暖機運転を充分行い適温になるまでは外気温では粘度が高く、この小さい穴ではオイルが戻りきらず残るのは、ある意味当然であるとも考えられます。
リターンホースがついているタイプは、前述のように現物が手元にありませんからココで検証することはできませんが、カム室側に穴が小さくとも開口していれば問題はないのではないでしょうか。
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今回の記事は推測が多くなっています。実験を重ねれば確証を得られますが、”推測”という事でご了承ください。
今ではホトンド聞かないので既に出尽くしてしまったのでしょうけれど、TCエンジンの出始めに比較的多く見られた、カムベアリングのトラブルというのがありました。
左側が後カムでローラーベアリングになっています。右側はボールベアリングで、最初は両方ともコレと同じモノだった訳です。
裏側はこのようになっています。後カム(写真では右側)のカムから短いサイレントチェーンで、前カムを駆動しますが、②の緑矢印のテンショナーで強く押しています。カム山がタペットを押し上げる時には複雑なベクトルが発生しますが、それは置いておくと、③の方向のベクトルが働いていると推測できます。
矢印が示すのはオイル通路です。このカムサポートアッセンブリーはオイルポンプの蓋も兼ねているため、アチコチにオイルをディストリビュートする沢山の通路があります。
チェーンなどを仮り付けして表側をもう一度見てみると、①はバルブスプリングの反力がプッシュロッドとタペットを介してカムに伝わってきます。
緑矢印はチェーンテンショナーの押す力です。チェーンは②の方向に動きます。小さいスプロケットはクランクシャフトと一緒に回転して、大きいカムスプロケットを駆動しますが、このときに③のベクトルを発生すると推測します。
後ろ側(写真では左)の①は③と同じ方向なので、③のベクトルはカナリ大きくなると推測します。
*カムテンショナーは資料によると18kgの強さだそうです。交換の目安は半分に摩滅してからです。走行距離での目安は分かりません。オイル交換の頻度やクオリティ、走行条件で大きく異なると思います。
*この方式のカムテンショナーを使う理由はワタシには分かりません。日本製バイクのホトンドはラチェット式のテンショナーを使い、フリクションを減らすようになっています。
以上の推測で、後カムベアリングに大きな負荷が掛かるのが理解できます。対策が施された年式のモデルでも10000km程度走った車両のこの部分を分解した機会の所見では、対策ローラーベアリングでも色が変っていた事を鑑みると、高温になっている痕跡なのでしょう。
エボ以前では1本のカムで4個のバルブスプリングの反力を受けています。そして手前側の軸受けは簡単なブッシュです。それでも余り多くのトラブルが無かったのは、カムギアがドライブギアに乗っかっているから?
ギアの噛合わせでは反発するベクトルが発生します。その大きさは分かりませんが、少なくともチェーンのような引き込む力はありません。
バルブスプリングの反力は大きく、この使い古したカムの磨耗具合を観察すると、3本ともおおよそ同じ場所が磨耗しています。内側の2つのカム山はホボ同じタイミングにあり、その反対側付近が大きく磨耗しています。
*この記事は”カムベアリング周辺”の続きとして書こうと思っていたら、エフさんのご質問と丁度かぶりました。でも明確な答が出なくてゴメンなさい。