ピストンエンジンは永遠か!な?

バイクを中心に話題を紹介します

ウオータージャケット内の錆

2022年02月14日 | シリンダー、シリンダーヘッド

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ライナーを6本全部抜きました。

 

こぼれ落ちた錆だけでも大量に・・・。

 

ウオータージャケットにはまだ多くの錆が堆積しています。これはシリンダーブロックの上からの画像。

 

これはシリンダーブロック下側ですが、水密を保つためのOリングが見えます。実はこれほど多くの錆は予想しておらず、40年選手の水冷エンジンでは(Oリング不良が原因の)エンジン内部の水漏れを危惧してのことでした。

 

これはライナーの上端部ですが、Oリングはある程度の期間は機能を発揮しているものの、長い年月で押しつぶされて変形しオイル漏れや水漏れの原因となってしまいます。

 

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KZ1300 バルブシート

2021年08月27日 | シリンダー、シリンダーヘッド

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シリンダーヘッドの画像は以前にも見ていただいたが・・・・、

 

燃焼室はご覧のようにカーボンが積もっています。

 

とりあえずカーボンをキレイに取り除いてみました。一見、このまま使えそうですが・・・、

 

こうした状態のシリンダーヘッドは必ずと言っていいほど、特に排気バルブのシートは虫食いになっていてシートカットによる修正が必要になります。

 

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CB750f バルブシートカット

2021年02月14日 | シリンダー、シリンダーヘッド

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燃焼室のカーボンをキレイに掃除しました。

 

バルブの当り面が酷く虫食い状態になっています。

 

幸い、ホンダ純正のバルブシートカッターが手元にあったので・・・・。

 

こんな具合に行いますが、これはダイアモンドやすりのタイプで、切削刃のものより失敗が少ないと思います。

 

左が研磨前で右が研磨後です。まずはバルブとの当り面を研磨してから当り幅と当たり位置を調整します。

 

シートカットした後にリフェイスしたバルブとコンパウンドで擦り合わせをします。

 

 

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バルブのシートカット

2018年03月03日 | シリンダー、シリンダーヘッド

 

 

 

 前回はバルブガイドの交換をいたしましたが、その作業を行なうとほとんどの場合バルブシートとバルブの相対位置が変わり修正が必要となります。ご覧のように光明丹を使ってチェックするとバルブフェイスの半分くらいしか当っていません。ヘッドのクラックが気になりますが浅そうなので今回はこのまま作業を進めます。


 

まずは45°のカッターで軽く削ります。 

 

 

光明丹を塗って削ると分かりやすいかもしれません。

 

 

45°で全周にあたりが出たら30°と60°のカッターを使いバルブフェイスのあたり幅と位置を調整します。

 

 

仕上げにダイアモンドやすりを使うと、この後の擦り合わせ作業が簡単になります。


パンヘッド バルブガイド交換

2018年02月25日 | シリンダー、シリンダーヘッド

 

 

このパンヘッドは私より1歳若いだけの1953年モデルでかなり老朽化しています。過去に何回かリビルドされているとも思われますが、今回はバルブガイドの消耗は無視できないので交換することにしました。

 

画像の順序は逆になりましたが、ヘッド全体をストーブに載せて160℃くらいに加熱し燃焼室側から適切な当て棒を使い押してやればガイドを抜くことができます。

 

抜いたガイドは入っていた場所を間違えないようにして外径を測定し、新しく挿入するガイドの選定をします。小さな穴の内径を測定するのは困難なので、古いガイドを抜く際の手ごたえを参考に今までの締め代(0.02~0.03mm)が適切だったことが前提です。

 

ガイドを挿入するのはまたヘッドを加熱して行います。新しいガイドの選定が悪くて、締め代が小さい(緩い)とガイドとヘッドの隙間からオイルが抜けたり、大きすぎたり(きつい)するとヘッドに亀裂が生じるなどの2次災害が起きることがあります。

 

バルブステムシールを付けることも考えましたが、バルブのリフト量に対してステムの長さが足りないので今回は諦めました。その代わりにガイド上端部をテーパーに仕上げてオイル下がりを減じる策を講じました。もっと尖らせると効果は高いのですが、ガイドを挿入するときに潰れてしまいますのでホドホドに。

 


CBX1000 エンジンオーバーホール ①

2015年01月02日 | シリンダー、シリンダーヘッド

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新年早々、あまりキレイではないものをお見せして恐縮ですが、冬の時期はバイクネタも枯渇していますので・・・・。

エンジンオーバーホールといっても理由は様々かもしれませんが、今回のケースは排ガスが白煙ということで分解してみますとピストンは堆積したカーボンがオイルでウエット状態でした。




燃焼室もご覧の状態で、特にINバルブにオイルの付着が多いことからオイル下がりの症状がひどいと思われます。



オイル下がりはステムシールの劣化によることが多いのですが、インテークポート内は負圧になるのでシリンダーヘッド内のオイルがバルブステムとバルブガイドの間の隙間を通って燃焼室内に落ちてしまいます。



バルブのカーボンを落としてみると、バルブフェイスはカーボンの噛み込みにより虫食いが、特にEXバルブが酷いことになっています。



燃焼室もカーボンを清掃してみればバルブシートがバルブ同様に虫食い状態です。バルブシートの当たり面の幅も広くなっているので擦りあわせだけでは済みませんから次はバルブフェイスとシートのカット作業になります。


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パトリック レーシング

2008年11月09日 | シリンダー、シリンダーヘッド

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Factory_outside

ナイジェル・パトリックのファクトリーには2度ほど行ったことがあり、画像が現在のweb siteに掲載されているものです。(ttp://www.patrickracingbillet.com/pages/about-pr.html)

Nigel_w_motor

古いドラッグレース ファンの方は懐かしいでしょう。何回も日本に来ています。

もっとも、現在はパフォーマンスパーツといっても、ハーレー系とヤマハのクルーザーのパーツが主力のようです。

まあ、むかしの話になると”スーパーグース”の制作のエンジンチューニングでは、大いに協力してもらったわけです。

ここで今日の本題になりますが、拙ブログの読者でおられる”いのっち”さんから「パトリックのグースシリンダーヘッドのバルブコッターは専用品か?」というお問い合わせをいただいています。

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レース活動をしていたのは15年も前になりますが、当時はレース前のエンジンオーバーオールは欠かさず行っていて、バルブスプリングなどは定期交換していましたので、実際はもっと多くジャンク品はあったはずですけれど、まあ、現在も残っているのはこれだけです。

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その中から、バルブ、リテーナー、コッターを拾い出し・・・・・

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ステム径は5.5mmと確認。

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仮り組みしてみれば、組み合わせが正しいか判明します。

油分を除いて、重力に抵抗しリテーナーが落ちなければ組み合わせが正しいと判断できます。

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送っていただいた画像と比べてみると、形状も同じです。

確かに7個しかありませんね。

この中古品でよろしければ、お送りします。ご住所をメールでお知らせください。

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バルブスプリング、リテーナー・・・・

2008年03月13日 | シリンダー、シリンダーヘッド

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バルブのすり合わせが終わりましたので、組み立てる前にスプリングのチェックをしておきます。

これは強化スプリングなので自由長やテンションの諸元が分かりませんから、長さの個体差と変形、傷が認められませんのでこのまま使います。

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右側はショベルヘッドハーレーのバルブスプリング。

4バルブの利点はバルブのサイズが小さくなるのと同時に、スプリングの大きさとテンションも小さくなりますから、各部のフリクション、そして磨耗に対しても有利になります。

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スプリングリテーナー三様。

一番上が純正で、下の2種が強化スプリングとセットになっていて、一番下が今回のエンジンに使われていたものです。

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まず純正が7.9g。

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クロームモリブデン鋼製と思われる、今まで使われていたリテーナーは10.8g。重いですね。

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中古品ですが、在庫品にあったチタン製は軽く6.2g。これを使うことにいたしました。

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矢印のコッター溝は丸くなっていて、ステムシールを嵌めるときの障害になりませんね。

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バルブとコッター、リテーナーの相性を確認するために、仮組みしてみました。グリスとかオイルを使わないドライ状態でもピッタリ合うと、このように重力に負けずに保っています。

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バルブステムにエンジンオイルを薄く塗布してからバルブガイドに差込み、ステムシールを組み付けます。矢印のテンションスプリングは外しておくと、よりステムシールを傷つけることを防げると思います。

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テンションスプリングの取り付けなど忘れやすいことも考えられますので、このように”証拠写真”を撮っておくと後々安心ですね。

というか、忘れていたら撮影の時点で思い出すか、撮影の余裕があれば忘れないかも。

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バルブの組み付けの撮影は忘れましたが、完了した後に、燃焼室に再度ガソリンを満たして密閉度を確認いたしました。

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暫く放置した後に、ポートの中を指で探って洩れがないか確認します。

ガソリンは浸透しやすいので、僅かな洩れでもあると、滲み出て指に付着して分かります。

洩れがなければヘッドの作業は終了ですね。

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鋳鉄シリンダーボア測定③

2007年09月12日 | シリンダー、シリンダーヘッド

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画像は有名なメタル系ガスケットです。コレを使ってトルクプレートを取り付けます。

経時的な劣化が大きいペーパーガスケットに較べて優位性があると思えるし、座屈にも抵抗できる理由で採用する方は多いと思われます。

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測定場所は前回までと同じです。

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意外に、潰れにくいと思われるメタルガスケットのほうがシリンダーの変形が大きいようです。

のアンダーラインは前回のペーパーベースガスケット、のアンダーラインが今回の測定結果です。測定方法をもう一度説明いたしますと、トルクプレート取り付け前に①の上をゼロに基準として、他の場所は基準との相違値が出ます。正数は基準値より大きく、-がついた数値は小さいと考えてください。

原因はコレか?

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画像はトルクプレートを取り付けて、約48時間経過してから外したメタルガスケットです。

肉眼で見る限りシリコンブレードは復元しているのか”潰れ”は確認できません。

潰れて当り面にフイットするペーパーガスケットと違い、潰れないメタルガスケットはシール性を確保するために様々な手法が取られています。このガスケットでは面圧が低下するスタッド間の中央部には、緑矢印のように幅広くシリコンビードが盛られて対処していると思われます。

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マイクロメーターで測る厚みの違いは1.22mmと0.52mmになり、その差は実に0.7mm。

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分厚い鋳鉄製のシリンダーベースフランジの剛性が、シリコンビードに負けるとは即信じがたいと思いますが、緑矢印のスタッド締結力により赤い線誇張して描いてありますけれど)のように変形したベースフランジが、青矢印のモーメントを発生していると考えられます。これは②と④の測定値から推測できます。

以上のことから、

  • ハーレーの鋳鉄シリンダーをボーリング加工する際には、組み立て時に使用するガスケットと同一の種類のものを使ってトルクプレートを使用する。
  • オイル洩れなどによってガスケットを交換する際にも、同一の種類のものを使う。

これらのことが”理想のメンテナンス”に近づく一歩だと思います。

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