ピストンエンジンは永遠か!な?

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ブリーザーバルブ③

2007年03月14日 | ブリーザーバルブ

人気blogランキングへ  今日も冬型の気圧配置で、強い風が吹いています。桜の開花はだいぶ遅れそうです。気象庁の開花予報は間違っていたそうですね。

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ブリーザーバルブは多彩な機能を持っていて、網付きの大きな窓のほか、赤矢印青矢印の小さなポートがそれぞれの役目を担っています。

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ピンク矢印はフライホイール室からの通路で、青矢印はプライマリードライブケースとホースで繋がっていますが、緑矢印のギア室との窓と正反対の位置にありますから、ブリーザーバルブの網付き窓がこの位置に回転してくると、ピストンは上昇している過程ですので、プライマリードライブケース内のオイルが吸いだされます。

赤矢印は何かというと、”ブリーザーバルブの画像の赤矢印のポート”と関係していて、ピストン下降時の圧力によりブリーザーバルブ内に溜まったオイルを押し出します。

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印の辺りにクランクケースに開いたポートがありますが、押し出されたオイルはオイルポンプ内の矢印に示す小さなポートを通り、細いホースを経由してプライマリーケースに導かれます。

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ブリーザー圧力はギアカバーの内部を通ってから、ピンク矢印のよう排出されます。青破線は細い通路になっていて、ギア室と分離したブリーザー室内に溜まったオイルを”ブリーザーバルブの青矢印のポート”からこの画像の赤矢印のポートを経由して、ピストン上昇時の負圧を使って吸い出します。

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この画像はギアカバー(カムカバー)のガスケットですが、矢印の部分を良く見ると2枚重ねてあることが分かるかもしれません。

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重ねてあるのはこの2枚で、外形は同じですから取り付けるだけでは不都合はありません。

しかし、ショベルヘッドエンジンにエボ用のガスケットを使ってしまうと、ブリーザー室を分離できないということになりますから、ブリーザーホースからの”オイルだらだら”という症状が起きてしまいます。

上記のような間違いや失敗は、まあ、それほど起きることはないと信じていますが、”オイルだらだら”や”オイルげろげろ”は他の原因も考えられますから、機会があれば紹介したいと思います。

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ブリーザーバルブ②

2007年03月13日 | ブリーザーバルブ

人気blogランキングへ 今日は冬型気圧配置が緩み、昨日より暖かい。

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ブリーザーバルブクランク室圧力は以前に紹介いたしましたが、中々ご理解が難しいようです。

クランクシャフトからカムシャフトを介して同回転で動き、矢印で示すように合わせマークによりタイミングも決められています。

ブリーザーバルブはピストンの下降時に開き、クランクケースのフライホイール室内の排気圧によって潤滑済みのオイルをギアケースに排出する。ブリーザーバルブはピストンの上昇時に閉じ、フライホイール室内を負圧にする。

上記はサービスマニュアルに記載してある内容です。

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画像で検証してみましょう。矢印はブリーザーバルブで、印はピストンです。

①では前シリンダーのピストンがほぼ上死点にあり、ブリーザーバルブはホンの少し開きかけています。

②はピストンが下がり始めて、ブリーザーバルブが①より多く開いたのが分かります。

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③は②よりピストンは下がり、ブリーザーバルブはほぼ全開です。

④はピストンが更に下がり、ブリーザーバルブは閉じ始めています。

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⑤はピストンが下死点手前で、ブリーザーバルブは半分以上閉じています。

⑥はブリーザーバルブが全閉手前です。

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⑦、⑧はピストンが上昇に移ったのでブリーザーバルブは完全に閉じています。

続く

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