人気blogランキングへ 今日は曇っていますけれど、バイクに乗るのにはちょうどいいですね。どこからか匂ってくる金木犀の香りが秋を感じます。
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T/M修理見積もりでピックアップした部品がようやく揃いました。こうした部品の在庫は国内に全部はないようで、3週間以上掛かってしまいました。
アクセスドアのベアリング交換から始めて、各ギアを組み立てていきます。
途中のロックリングにはリングプライヤーの先端が入る穴がありませんから、写真のようなプライヤーを使うと作業しやすいです。
組みあがったミッション。矢印はニュートラルインジケーターランプスイッチの接点です。
5速ギアの内部のニードルベアリングを青矢印のSSTを使い圧入します。段になっているところまで押すと指定された位置になります。ニードルベアリングの外側のシェルは薄いので、叩いて作業すると破損や変形する恐れがあるので、プレスを使ったほうが良いでしょう。
クランクケースにSSTを使いベアリングを圧入します。
反対側はコンナ感じです。
ケースにベアリングを全部組み付けたところです。赤矢印は5速ギア(メインシャフト)、青矢印はカウンターシャフト、緑矢印はシフターフォークドラムが入ります。水色矢印はニュートラルスイッチ。
ミッションアッセンブリーを組み付ける前に5速ギアを取り付けます。矢印はニュートラルインジケーターランプスイッチです。
5速ギアをベアリングに取り付けるのはカナリ固いですから、SSTを使わないでハンマー等で叩いて入れると、ケースやベアリングに無理が掛かるのでお勧めできません。
ミッションアッセンブリーをはめ込みます。
ここでギアシフトの仕組みをチョット。
ギアペダルを操作すると、シフターシャフトが赤両矢印のように回転して、黄両矢印のようにシフターポールを動かします。
赤矢印のシフターポール先端が青矢印のシフタードラムのピンに引っ掛かってドラムを回転させることにより、シフターフォークを動かします。このシフターポールの先端とシフタードラムピンの噛み合わせを調整するのには緑矢印のようにこの機構全体を動かします。
ピンク矢印はディテントアームで、この写真にはありませんがディテントプレートの溝とアームの先端のローラーが噛合ってギアポジションを固定します。
ディテントアームのローラーと反対側にはスプリングがあり、それが壊れるとギアポジションの固定ができませんから、ギアの操作が不能になったり、ギア抜けもあるかもしれません。
白矢印のスプリングはシフターシャフトを中央に戻す働きをしていて、シフトペダルを操作した時に感じる反力はこのスプリングの働きです。コレが壊れるとペダルがガタガタに動いてしまい、勿論ギアの操作は不能になります。
水色矢印はポールをピンに押し付ける働きをしますので、壊れるとギアの操作に不具合がありますね。
シフターポールの調整は赤矢印のナットを緩め、黄矢印のように全体を動かすと、ポールが緑矢印のように上下しますので、ディテントプレートに開いた穴から、手に持った2.9mmのドリルビットをポールの先端とピンの間に差し込んで、クリアランスをゼロにします。
ココで気をつけたいのは、プライマリーカバーが外れている状態では、シフターシャフトの位置によって位置が変ってしまう事です。この調整がウマクいってないと、シフタードラムの回転量が足りないで、シフターフォークのストローク不足になり、ギア抜けになったりします。充分な試運転によるチェックが必要です。
ディテントプレートと悪名高き?リテーニングリング。時としてリテーニングリングリングが外れてギアシフトが不能になります。
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