ピストンエンジンは永遠か!な?

バイクを中心に話題を紹介します

2006年大晦日!

2006年12月31日 | モータースポーツ

人気blogランキングへ  やはり冬は寒いや。

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先ほど今年最後の夕日が沈みました。

今年の初日を撮影しようと早起きをいたしましたが、残念ながら曇っていて拝めませんでした。どうも予報では来年も望み薄のようです。

さて、今年はものすごく多くの方がこのブログをご覧になっていただき、お陰さまでブログランキングでもずっと1位を維持することもできました。改めて感謝申し上げます。

年末になって、今までは文通状態であった方々とも、実際にお会いできたことは喜ばしい限りです。

先ほどのニュースでは、恒例?の元旦暴走族の取り締まりで、各地が渋滞しているとのことですが、これは社会全体に迷惑であるだけでなく、バイクを取り巻く環境の今年現れた最大の難関である道路運送車両法の改正案は、広義で”同好というくくり”であれば、一部が全体に悪影響を与えているということになります。

ワタシは実はを5mmくらい動かした実績(内容はまだお話できません)がありますが、5mmではどうにもなりません。「明日のバイクを考える会」でどのくらいを動かせるものなのか、来年は楽しみであります。

どうか皆様よろしくお願いいたします。

人気blogランキングへ 皆様今年はたくさんのクリックありがとうございました。来年もよろしくクリックお願いいたします。


パブリックコメント募集!③

2006年12月30日 | パブリックコメント関係

人気blogランキングへ 先日の暖かさは、まるでウソのように寒くなりました。

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改正案の解説を追加します。原文はコチラ

公布日:平成19年7月
適用時期:
平成20年1月注8以降に形式を取得する自動車及び原動機付自転車(輸入車は除く。)に適用

輸入車を除く新型車がこのスケジュールということです。
平成21年12月注8以降に製作される自動車及び原動機付自転車(輸入車を含む。)に適用

輸入車は排ガス規制などでも1年の猶予期間が設けられるのが通例です。
消音器についての装置型式指定は、平成20年1月注8から適用
注8 自動車(専ら乗用の用に供する乗車定員10人以下の自動車及び二輪自動車を除く。)の適用時期にあっては、次期排ガス規制の適用時期と整合を図ることとする。

青字は筆者が書き加えたものです。

大きな音はウルサイ!

Simg_0184_5 画像はプライバシー保護のために加工してあります

写真は弊社の隣のカーディラーの整備工場です。設備を新しくするため?に何やら工事が始まりました。

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コンクリートブレーカーが結構賑やかなので、音量を測ってみると90db前後です。20mも離れていてもウルサイですね~。電話を使っては会話が成り立たないほどです。

近所付き合いがあるので1日なら我慢できますが、続けて何日もとなると我慢できないレベルです。

これに似たような事が毎朝毎晩起こっていたら?

その騒音の元が道路を走っているクルマやバイクであれば、誰でも苦情は言わなくてはなりません。

こうした事の積み重ねが?

S15_17 画像は固有の名称を特定できないように加工してあります

これはある外国のバイクメーカーのアクセサリーカタログの一部です。

確かに保安基準に適合していないことは明記してあります。しかし、キャプションは日本語でシッカリと”公道仕様のハイフローマフラー”とか(これを付けると)お楽しみいただけます”と書いてあるではないですか!

このメーカーの言い分は「こうした部品の輸入は控えているし、基準に適合していない旨を知らしめている」のかもしれませんが、それなら欲しくなるようなキャプションは消しておけ!と・・・・。

こうした所業は法令違反をしているわけではありません。しかし、排気音を見えない売り物の一つにしているメーカーとしては「アレもダメ、コレもダメ、全部ダメ」というふうに踏ん切りがつかないのは想像できますが、深読みをすると・・・・・。

とてもココでは書けませんね。今回の改正案がこのまま通ったら、装飾品として売るのかも。

ハーレーダビッドソンの事情の一つ?

ワタシがいわゆる”3拍子”の解明をして早くも1年が経とうとしていますが、当時の反響も大きく、一つの都市伝説?を葬ることが出来たと達成感もあります。

高回転エンジンでは決して味わうことが出来ない、ユッタリと楽しむ方向では、ある意味交通安全に貢献しているともいえる、超重量級のフライホイールを持ったハーレーVツインエンジンならではの成せる技です。

しかし、弊害があることもココで明らかにしなければなりません。勿論、解明当時も分かっていたことですが、ショックを和らげるため敢えて強調いたしませんでした。

TC88エンジンのデビューは、ヨーロッパなどにおける高い巡航速度での性能確保のためのものであると思っていたら、ユーロ3などの排ガス規制適合のためであり、ストロークアップによるエンジン拡大の余力まで備えていたのには少々驚かせられました。

’07モデルに関して熟成が足りないと感じるのはワタシだけではないと思いますけれど、空冷エンジンの先行きの可能性がゼロではないでしょう。

そのようなTCエンジンでも”いわゆる3拍子”を楽しもうというのは自然の成り行きかもしれませんが、それが今回の改正案の出る要因の一つであるのは否めません。

”いわゆる3拍子”をより楽しもうと思うと

  • 低回転でも大きな音がするマフラー
  • 低回転で安定する、排ガス処理を無視した点火マップと空燃比

厳しいことですが、これらを楽しむライダーが全国に数百人であれば、こんな問題にはなりませんでしたけれど、年間に数千人の規模で増え続ければ、何時かは問題になるのは当たり前です。

たとえ話はレベルと事情が異なりますが、最近消費者金融などのグレーゾーン金利が廃止になりましたけれど、大きな利益を今まで上げてきた大手貸金会社も、貸倒引当金を計上すると利益が残らないそうです。将来を担保にリスクを犯した例です。

続きます。

人気blogランキングへ 今年も残り1日と僅かな時間ですが、連休にポイントが減る傾向がありますので、ブックマークで訪れる方は是非クリックお願いします。


パブリックコメント募集!②

2006年12月29日 | パブリックコメント関係

人気blogランキングへ  すっかり冬の天候が戻ってきました。

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以下は改正案の抜粋にワタシの解説を加えたものです。

原文はコチラ

2、改正の概要
(1) 加速走行騒音等の走行騒音基準の適用関係
新たに運行の用に供する非認証車注1及び消音器変更車注2(いずれも、大型特殊自動車及び小型特殊自動車を除く。)に対し、型式を取得する際に適用される騒音基準レベルと同じレベルの定常走行騒音基準及び加速走行騒音基準を新たに適用することとします。なお、それぞれの基準値については別表のとおりとします。
今までは新規検査でも近接排気騒音の基準を満たせば良かった並行輸入車(逆輸入含む)やマフラーを社外品に交換した使用過程車も、新車の型式指定の基準と同じレベルの全ての騒音基準を求められることになる。
近接排気騒音しか簡便に測定できなかったグレーゾーンの廃止?

走行騒音試験に使用する試験路面を容易に確保できるようにするため、ISO規格路面の条件を一部満たさない場合であっても一定の条件を満たすアスファルトコンクリート路面にあっては、走行騒音試験での使用を当分の間認めることとします。    
本来ならISO規格路面の施設は埼玉県熊谷市の交通公害研究所のみ?
(2)型式認証関係
装置型式指定の対象として「消音器」を新たに追加し、型式を取得する際に適用される騒音基準により消音器の装置型式指定を行います。なお、この場合においても、一定の条件を満たすアスファルトコンクリート路面にあっては、走行騒音試験での使用を当分の間認めることとします。
チャイルドシートのように問題の発生した“装置”を装置型式指定の対象として、所定の基準の性能を保つように管理すること?
形式を取得しようとする自動車及び原動機付自転車の消音器並びに形式を取得しようとする騒音防止装置の一部である消音器及び形式を取得しようとする消音器の満たすべき基準として、新たに騒音低減機構が容易に除去できる構造となっているものについては基準に適合しないとすることとする旨を追加します。また、これらの消音器のうち、消音器内部に繊維性材料を用いており、排出ガスがその繊維性材料に接触する場合にあっては、国連の車両等の形式認定相互承認協定に基づく規則第41号付則5及び第51号及び第51号付則5に規定された消音器の耐久試験法に準拠した方法により、その騒音防止性能の耐久性を確認することを求めることとします。
簡便で効果の高いグラスウールなどは耐久性に疑問があるので、国連の相互協定に基づく試験方法をクリアしなければならないということです。
形式を取得した自動車及び原動機付自転車の消音器並びに形式を取得した騒音防止装置の一部である消音器及び形式を取得した消音器に対し、所定の識別記号を付すことを義務づけることとします。
識別記号で、許可されたマフラーかどうか、目視確認できるということです。
注1形式を取得していない自動車及び原動機付自転車のことをいう。
注2消音器の変更(交換や改造)を行った自動車及び原動機付自転車のことをいう。

(3)新規検査、継続検査及び街頭検査等関係
国土交通大臣が指定する自動車注3(大型特殊自動車を除く)について、新規検査の申請書類として、所要の定常走行騒音基準、加速走行騒音基準及び近接排気騒音基準に適合する旨を証する公的試験機関の書面の提出を求めることとします。
現在も排ガス試験結果成績書を並行輸入車では添付しているので、これも同様のことですが、車両の製品の同一性が確認できない並行輸入車では、10台に1台の割合で実際に試験を行うとなると、コストアップが避けられませんね。
    
消音器が満たす基準を見直し、新規検査時や継続検査時(以下、「車検時」という。)のみならず如何なる状況においても、「消音器が確実にその機能を維持し、当該消音器を備える自動車又は原動機付自転車の満たすべき騒音防止性能を損なうおそれのないことを求めます。そして、つぎにかかげるもののいずれかに該当するもの注4は、車検時や街頭検査時において基準に適合しないものとします。
①消音器の全部又は一部が取り外されているもの
②消音器全体が切断されているもの
③消音器の騒音低減機構が除去されているもの
④消音器に破損又は腐食があるもの
⑤消音器の騒音低減機構が容易に除去できる構造となっているもの
⑥消音器の全部又は一部が基準に適合する旨が確認された状態から変更されているもの
(①,②及び③の場合を除く。)
①~④は従来も規定がありましたが、⑤と⑥はマフラーメーカーに対するクサビ?
ただし、次に掲げる消音器注4,注5であって、①~⑤のいずれにも該当しないものは基準に適合するものとします。
指定自動車等又は形式認定原動機付自転車に備えられている消音器と同一の機構を有し、かつ、同一の位置にそなえられているもの。
形式について指定を受けた消音器が適切に備えられたもの。
公的試験機関が証する書面により、当該消音器を備える自動車又は原動機付自転車がその種別に応じて適用される騒音基準に適合していることが明らかであるもの。
要は、
その車両の純正マフラーがメーカー製造時と同じ状態であるもの。
装置型式指定を認証されたマフラーは指定を受けた同条件で取り付けること。
イとロ以外のマフラー以外は公的試験機関での試験をクリアしなければならない。
ということです。

4、今後の課題とその方向性
(1)検査制度のない軽2輪車及び原動機付自転車については、新たに導入する加速走行騒音等基準への適合性を確認するための市場抜取調査(サーベイランス)を実施し、その結果に応じ、今後、検査対象とすることを含む追加的処置の検討を行っていくこととします。
(2)検査制度のない軽2輪車及び原動機付自転車については、現在、装置形式指定制度の対象外ですが、これら車両の消音器の交換の実態を踏まえ、今後、これら装置に対する認証制度の創設を含む処置について(1)の追加的処置と併せて検討を進めることとします。
軽2輪車は車検対象外ですから、装置型式指定制度も対象外なのですね。
都内や横浜などは思いもよらぬ駐禁問題でビッグスクーターの騒音問題が収束しつつあるとのことですが、今回の改正のきっかけの中核はビッグスクーターであることを考えると疑問があります。
改正の目玉の装置型式指定制度にマフラーを対象とするも、軽2輪を見送りでは・・・・。

(3)今般の処置の使用過程車に対する適用については、その実施方法等に検討すべき課題が多いことから今般改正においては見送ることとし、引き続きの検討事項とします。
ということは一番心配していた遡及が見送られたということですが、安心してはいけません。
今回の改正で問題が解消されなければ、俎上に載ることは確実です。

なお、今般改正に係る施策については、関係業界等の関係者の意見も参考にしつつ実施していくこととします。
募集の締め切りから公布日まで半年ありますから、期待しましょう。

青字が筆者によるものです。編集方法の制限により少々見づらいのはご容赦願います。

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パブリックコメント募集!

2006年12月27日 | パブリックコメント関係

人気blogランキングへ   真冬の雷にビックリですが、20℃の気温にも驚きです。

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パブコメ発表!!

このブログでは度々紹介していますが、国土交通省のプレスリリースにおいて表明されている「道路運送車両法保安基準告示の改正」のパブリックコメントがいよいよ発表されました。

パブリックコメントの募集

社会問題と化した自動車などの騒音問題の元凶は”消音装置”であるとして、従来では規定がなかった使用過程車などの消音器変更車について、新車規制と同等の基準を設けようとするものです。

それでは「マフラー認証制度」がどのように関わってくるかを確認してみましょう。

元々、装置型式指定という規定があり、定められた装置ごとに基準を満たし指定を受けた構造や性能の均一性まで求められ、検査結果を1年保存する義務まである厳しい規則です。最近ではチャイルドシートが組み入れられています。

マフラーに識別記号?

排気騒音の測定方法には近接、加速、定常とありますが、一番簡便に行えるのが近接測定法です。しかし、現実に周囲に迷惑を掛けるのは加速騒音であり、これを厳密に測定するのにはテストコース(日本に数箇所)が必要です。

路上での取り締まりや継続車検でのチェックには加速騒音の測定は無理であるがために、合法であるか否かを判定可能にするべく、純正以外の消音器には装置型式指定を受けたものには所定の識別番号を表示義務をするとしています。

更に内部構造にまで言及してあり、グラスウールなどの材料は耐久性の確認が必要です。

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「BT.pdf」をダウンロードを開くと内容が読めます。

ベタータイム誌は編集長の森田氏が長年に渡り、時には有益な情報、時には疑問を投げかけ2輪業界の発展に寄与された、ワタシの敬愛する方です。

今回のパブコメは、森田氏が心配されるように業界に大打撃を与えるものなのは勿論ですが、ユーザーにとっても選択の余地が無くなってしまいます。

目標「やめたい人がやめる」 喫煙率引き下げで厚労省 業界が反発…「数値」なし

12月27日

 喫煙率の引き下げに向けた数値目標の設定を検討していた厚生労働省の厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会(部会長・久道茂宮城県病院事業管理者)は26日、「喫煙をやめたい人がやめる」との目標を、平成22年度までの健康づくり計画「健康日本21」へ新たに盛り込むことを決めた。目標には禁煙希望者の割合を付記する。

 平成12年の計画策定時にも喫煙率の数値目標を盛り込もうとしたが、たばこ業界などの反対で断念。今回、現状の喫煙率と禁煙希望者の割合をもとに「男性30%以下、女性10%以下」など3つの目標値案を示し、喫煙率の数値目標設定を試みたが、「たばこは個人の嗜好(しこう)品」とする業界側の反対の声は根強く、配慮した。

 一方で、喫煙率引き下げに向けた行政としての施策の根拠を必要とする同省は「禁煙したいのに止められない」喫煙者に注目。男女別に喫煙率と、禁煙希望者の割合を参考値として付記し、たばこ施策の方針を明示すことにした。

これはヤフーニュースからの引用ですが、直接較べるのは無理としても「個人の嗜好品」がそれほど認められるものなら・・・・という思いもいたします。

ともあれパブコメの締め切りは、年が明けて1月いっぱいですから急がなくてはなりませんけれど、業界に大打撃を与えかねない、ユーザーにも選択の余地がなくなるほどの厳しい内容の改正案ですが、これが実際に騒音問題の早期の解決になるかは大きな疑問があります。次回から緊急特集として続きます。

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SUキャブユーザーに朗報!?

2006年12月26日 | 吸気系

人気blogランキングへ  季節外れの大雨ですね。

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皆様ご存知のSUキャブレターです。

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”SUキャブの作動原理”は昨年に紹介していますが、矢印の面は設計上は接触しない筈だと思われますけれど、実際には痕跡が証明するように摺動していると考えられます。

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ボディ側は明らかにカジッた跡が見られます。キャブレターのこうした内部は潤滑することは難しく、アルミニウム製の部品同士ではどうしてもカジッてしまいます。

カジリが酷くなるとサクションピストンの動きも悪くなり、サンドペーパーなどで修正したことがある方も多かろうと存じます。

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ピストンの矢印部分も痛めつけられた痕跡が見られます。

しかしサンドペーパーで修正するということは、多少なりとも削ってしまいますのでクリアランスが大きくなり、特にドームとピストンの間のクリアランスが変わってしまうと負圧のコントロールも変化して、性能まで影響されてしまうことも考えられます。

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そこで前からアイディアを暖めていた、モリブデンショットを施してみました。

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ピストンドームの内側にも施しました。

モリブデンショットは”微粒子噴射による表面改質”加工の一つであり、様々な部品に行われ成果があるようです。ワタシもエンジンのピストンやシリンダーなどに施したことは以前にも紹介いたしましたが、今回の試みにも大きな期待をかけています。

本来ならば新品部品と使用過程部品の両方をテストするところですが、今回は結構消耗してしまったものをテストしてみます。

これで問題がなければ、皆様が「もう寿命かな?」と諦めかけたキャブレターも、再び信頼を取り戻すこともできるかもしれません。

ちなみに、お客様価格での施工料金は8千円くらいを予定しています。

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クランクバランサー

2006年12月25日 | エンジン

人気blogランキングへ 随分昔にホワイトクリスマスになった気がしますが、これだけ暖かい冬では望めませんね。

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クリスマスネタがないので、クランクネタを・・・・。

写真はスズキグース350のエンジンです。ピストンは大きく見えますが、430ccにボアアップしてあります。

本来ならハーレーのTC88Bエンジンを教材に使いたいところですが、今のところ分解するチャンスがないのと、単気筒エンジンは基本を考えるのに好都合ですから、日本製エンジンの基本形とも言えるグースエンジンを考察してみましょう。

その前に、こうした光景をご覧になったことがない方に少々説明を・・・。

ほぼ中央に位置するのがクランクシャフトで、赤矢印は1:1で駆動されるクランクバランサーシャフトです。

黄色矢印はメーカーではカウンターシャフトと呼んでいますが、クラッチユニットがここに付きクランクのギアにより駆動されます。言うなればプライマリードライブですね。

青矢印はドライブシャフトで、反対側にはドライブスプロケットがあります。

水色矢印がシフタードラムです。

このエンジンの前の世代では、クランクとトランスミッションの2本のシャフトが一直線に並んでいて、クランクケースはそれなりに大きかったのですが、単気筒エンジンの多くはオフロードバイクと共通化していますので、よりコンパクトにするためにレイアウトの工夫がなされています。

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単気筒エンジンのほとんどはクランクケースが縦割り構造ですから、クランクシャフトと支持ベアリングがそれほど堅くない圧入嵌合になっていますので、こうしたSSTを使うと確実な作業が行えます。

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黄色矢印はクランクのギアで、赤矢印のオイルポンプとクラッチユニットを駆動します。

水色矢印はカムチェーン、青矢印はラックピニオン式のクラッチレリーズで、平ギアをピニオンギアで引くことによりクラッチを切ります。

肝心のバランサーは次回以降ということで・・・・。楽しいクリスマスをお過ごしください。

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客人来たる!

2006年12月24日 | 日記

人気blogランキングへ  今日は快晴ですが、冷たい北西の風が吹いています。山は雪でしょうか?

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昨日は、このブログにも度々コメントを寄せていただいているUS05 1200Rさんが遊びに来られました。氏はサンフランシスコの近郊に在住していますが、年末の帰省のついでにという訳です。

ここのところ「ウエブ上のお付き合いの縁がリアルでも」というパターンが多いのですが、とても初対面という気がしないで、ほぼ丸一日会話を楽しむことができました。

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お土産をいただきましたが、その中の一つを紹介いたしましょう。

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狭い隙間に部品を落として、拾うのに苦労するときがありますが「指先に磁石がついていたらな」と思った方にはウッテツケ!

写真のように指先に装着すれば思いは叶います。

磁力は結構強く、ナットは落ちる気配もありません。

そういうわけで昨日はブログを更新できませんでしたが、ネタに困ったのではありませんのでご安心ください。

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カートリッジ オイルフィルター

2006年12月22日 | オイルその他

人気blogランキングへ 今日は冬至です。

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写真はリメイク中のショベルチョッパーに元々付いていたSPIN-ONオイルフィルターです。

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外してみてビックリですね。オイルラインが逆に付いていました。

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このブラケットには親切にIN,OUTが書いてあります。

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ハーレーダビッドソンの純正タイプオイルフィルターは「取り付けが可能か」という分類では2種類です。

63782-80だけ青矢印の取り付けスクリューの径が小さく、他は同じです。

中央の63798-99Aは3.540円(また値上がり?)とスコブル高価ですが、TWIN-CAMエンジン専用にリリースされましたけれどエボエンジンにも代替可能だそうです。

特徴は赤矢印に示す通路から見えるオレンジ色のアンチドレンバックバルブです。つまりオイルラインを逆につけて、このフィルターを使うとオイルが流れません!

幸い?に一番右のフィルターが使ってあったので、事故は起きませんでした。

起きる可能性のある事故は、

  1. オイルホースが圧力に負けて破損するか抜ける。 
  2. オイルがクランクケースから戻らず、タンクが空になって油圧がなくなる。 
  3. クランクケースに溜まったオイルがブリーザーから噴出す。

これらの何れか複合かというところですね。

ではアンチドレンバックバルブが付いていなければ良いかというと、リリーフバルブの方向も逆になりますから、フィルターが目詰まりした場合には同じ結果になるでしょう。

他の工場で行った仕事は”信用してはいけません”

是非、教訓にしてください。

車両のコンディションにもよりますが、寒い季節はショベルエンジンにもマルチグレードのオイルを使ったほうが良い結果が得られます。

気をつけなければならないのは5ミクロンフィルターにシングル#50のオイルは、リリーフバルブを開いてしまう危険性です。リリーフバルブは開いてしまっても分かりませんから。

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スプロケット オフセット

2006年12月21日 | ドライブ系

人気blogランキングへ  ドンヨリ曇り空で寒いですね。

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ただ今年内完成を目指して作業中のチョッパーリメイクですが、リアタイヤに200サイズを使っているため、写真のようにスプロケットが4階建てになっています。

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点検してみると締結ボルトが緩んでいたため全部分解してみれば、ご覧のように当たり面が荒れ放題です。

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アルミ製のスペーサーは削れてしまっています。

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旋盤で0.2~0.3mmほど研磨して・・・・。

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キズがなくなるまで研磨するとオフセット量が足りなくなりますから、この程度まで両面を仕上げ直します。

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つまりストックのハブを使い、200サイズのタイヤに十分なスプロケットオフセット量を確保しようとすると 、図①のようになってしまい締結ボルトの張力が不足して、スペーサーの当たり面でスリップが生じ今回のような事になってしまいます。

できれば②のようなオフセットハブを使いたいものです。

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今回の作業では時間と予算の制約がありますから、当たり面に写真のロックタイトを使用して様子をみましょう。

ロックタイトの他に方法はまだ有り、恒久的に固定(外すことも可能)したければスプリングピンを回り止めに使います。

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オイルスリンガー

2006年12月20日 | クラッチ

人気blogランキングへ  今日も寒いですが、晴れわたっています。

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クラッチスラストベアリング②でも紹介したように、オイルスリンガーは矢印が示すリリースフィンガーとの干渉の痕跡があり、壊れています。

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スリンガーは純正品と社外品では一見形状肉厚もほぼ同じですけれど、社外品の赤矢印の部分のプレスの角が純正の青矢印の部分と較べ、なだらかというか丸くなっているので区別できます。しかし耐久性はどちらが高いかは確認していませんが、いずれにしてもリリースフィンガーと干渉してしまうと壊れてしまうのは同じでしょうね。

写真の左下の壊れてしまったスリンガーの中央の穴が丸くなっているのが分かります。

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スリンガーの中央の穴とプッシュロッドの関係です。穴が丸くなってしまうと具合が悪い事が分かっていただけると思います。

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スラストベアリングは未だ無事でした。スリンガーはオイルを供給する役目ですから、このままではいずれベアリングも壊れてしまいます。

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トランスミッション(レブテック)自体はまだそれほど長い時間使われていないようですが、ケース内部には大量の金属粉がありました。とてもスリンガーだけから出た量とも思えないので、レブテックミッションを使っていて気になる方は、オイル交換するときにサイドカバーも外して確認したほうが良いでしょう。

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カバーを外した際にはキックのラチェットも点検しておくと安心できます。矢印の歯が磨耗していると”キックが抜ける”こともあり、思わぬ痛い目にあうことがあります。

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ワタシはペーパーガスケットには液体ガスケットなどは使用しませんけれど、こうした合わせ面をキレイに清掃するのには、写真のようなスコッチブライトなど使うと手早くできます。

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5速ミッションまたもや!で紹介したスポーツスター5速ミッションのトラブル情報は引き続き募集しています。

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