ピストンエンジンは永遠か!な?

バイクを中心に話題を紹介します

異臭には気をつけろ!?

2007年10月22日 | プライマリードライブ

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単体部品の画像で分かりにくいかもしれません。矢印は座屈か段付き磨耗。

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全体像でも分かりにくい!タネを明かすと2001年のスポーツスター クラッチハブをミッション側から見たところ。

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トラップドアのベアリングもこの通り。

え~、この記事はもらいネタ!なので他の画像を掲載できないのが残念ですが、まだ症状が出ていなかったそうなのでトラブルといえるかどうか分かりません。

発覚したのはプライマリーフルードを抜いた際の異臭がきっかけ。拙ブログの過去ログ”ついでに・・・”に少々説明してありますが、プライマリーフルードの異臭の原因の多くは発電コイルの不良によるものです。

ところがこの車両ではコイルに異常が認められなくて、順次分解作業を進めたところで発見できたという次第。

ちなみにセンターナットはロックタイトで固定してあったため、ネジの緩みや”手で揺すってのガタ”は特に認められなかったそうですが、被締結部分が磨耗すれば締結トルクは減少しますから放っておいて良いとは言えません。

ともあれ、異臭には気をつけてください。

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プライマリードライブチェーン

2007年09月14日 | プライマリードライブ

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これは”見て良かった!”の記事で紹介した画像ですが、とりあえず分解してみました。

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たまに掲示板でこの工具サイズを聞かれる方もいますが、画像のように11/2(38mm)ですね。

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このくらいのサイズのソケットレンチになると赤矢印の差込角は3/4インチ(19mm)になりますが、汎用性の高いインパクトレンチは青矢印の1/2インチドライブです。こういうときには変換アダプターが便利です。インパクトレンチは30年近くロクな給油もしないにもかかわらず元気に働いています。

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ナットを外したら矢印のクリアランスを確認しておくと良いでしょう。

これは”グワン、グワンと・・・③”の記事を参照していただければ・・・。

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赤矢印のカップも、緑矢印のカムも大きく磨耗していませんね。

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赤矢印の手製SSTを取り付けて青矢印ロックナットを締め付けると、緑矢印アジャストナットは簡単に外せます。

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アジャストナットを外せば赤矢印のプレッシャープレートは、スプリングと一緒に簡単に外すことができます。

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プライマリーチェーンにオイルの供給が行われていると、クラッチシェルの中はヘドロ状の汚れにまみれていますが、この場合は乾いていました。

続きます。

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見て良かった!

2007年09月08日 | プライマリードライブ

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エンジンオイルが循環する4速ミッションのプライマリードライブでは、カバーを外すと100cc程度のオイルは出てきますが、開けてビックリあまり見たことが無い光景です。

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通常は矢印のノズルからエンジンオイルが出てチェーンなどを潤滑します。オイルの経路は以前の記事”ショベル オイルポンプ③”をご参照ください。

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オイルが出てこないのは当たり前です。オイルポンプの出口を塞いでありました。

この車両をワタシが見るのは初めてでして、個人売買で手に入れたそうです。エンジンが冷えているときに発進すると異音がするという症状が気になるので来店されましたが、暖まると症状は出ず、1時間あまりエンジンを冷まして試運転するも確認できず。

基本的に異音の症状は確認できないと原因も特定しずらいため、症状が継続して発生するまで様子を見ていただくのが普通です。

ああ、開けてみて良かった!!

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2インチオープンプライマリーベルトドライブ

2006年07月20日 | プライマリードライブ

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まだ仕上がりには程遠い状態ですが、以前に紹介したナンチャッテローライダーを普通のFXにリメイクしている途中です。

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2インチベルトでのセルフスターター仕様は、皆様も余りご覧になった事はないのではないでしょうか。このキットは随分前に揃えておいたのですが、この状態にするまで時間が掛かってしまいましたね。

通常のセルモーター付きキットでは3インチベルトからで、ショベルエンジンでは仰々しいと感じます。

ハーレービッグツインでは、当初においてエンジンとトランスミッションが別々のケースに収められ、それが現在まで踏襲されています。恐らく現代の設計では唯一とも言えるチェーンによるプライマリードライブは、外観の特徴にもなり、いまでは掛かるコストも無視できないほどだと思いますが、昔ながらのメカニズムは現在は特徴的になり、他メーカーの商品との差別化にもなっているに違いありません。空冷エンジンと共に何時までも残って欲しいと思います。

スポーツスターはチェーンによるプライマリードライブを使い、エンジンとミッションが同じケースに収められているユニットエンジンです。このユニットエンジンと言うフレーズは今でこそ死語になっていますが、1960年代に日本製バイクが台頭するまで隆盛を誇っていたイギリス製のトライアンフでは、1963年モデルにおいて別体ミッション方式からユニットエンジンに変更されています。

日本では1974年まで残ったカワサキW1系は、メグロを経由してイギリスの血統を引き継いだので、最後まで別体ミッションでした。トライアンフでもマニアの間ではこの別体ミッションモデルが珍重されていました(今でも?)。

ベルトドライブが登場した背景は、ドラッグレースやヒストリックバイクレースで、車両重量や伝達系を軽くしたい目的だと思いますけれど、今では旧車のりぺアやカスタマイズ、「社外エンジンを使った組み立てバイク」のお手軽パーツとしても広く使われています。

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一番上の写真で仮り組みした状態では、3つのキットを組み合わせます。

  • プリモ2インチキックスタート&オープン キット   $360
  • リベラプロクラッチ                   $520
  • テックサイクル キット                 $1000~ 

テックサイクルのキットの内容はスターターモーター、リングギア、ミッションプレートです。

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左のプリモ製クラッチシェルに矢印の部分の溝を後加工して、左のリングギアを取り付けます。

ショベル以前のエンジンはノーマルに近い状態で、コンディションは最良に保つというのがワタシの好みです。これは必ずしもフルノーマルと言うわけではありません。例えばこのキットのスターターモーターはエボ以降のものと同等で、トラブルの少なさは立証され、スタート性能も比ではありません。他にも前述した車両重量と慣性質量の軽減もできます。と、見た目を自然に保ち、形のためのカスタマイズではなく、脆弱な部分を補填するやり方になります。

キットに提示した価格は現地価格ですから、日本に居てはこの価格で入手できないことをお断りさせていだきます。

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コンペイセイター②

2006年07月04日 | プライマリードライブ

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この初期型コンペイセイターのナットにはグリースポイントがあります。

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矢印は摺動部にグリースが行き渡るように穴が開いています。

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左はショベルなどに付いている後期型で、右の初期型とカムの厚さが随分違います。

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矢印は溶接部分で、これは後期型が2ピースから作られていることを物語っています。初期型は複雑な1ピースなのですね。

ワタシはパーツフェチと言うわけではありませんが、旧いこうした凝った作りの部品を見ると感慨深いものがあります。


コンペイセイター

2006年06月28日 | プライマリードライブ

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今日は難しいエンジンの話は一休みです。

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デュオグライドのティンプライマリーカバーを外したところです。

アルミ製のプライマリーハウジングと違い、チェーンの張り調整はミッションを前後に動かして行います。

赤矢印はブリーザーのクランクケース出口で、緑矢印のオイラー出口と兼ねています。

暫らくエンジンを掛けないでいると、タンクのオイルがクランクケースに落ちてしまい、エンジンを始動したときに大量のオイルがココから出てくる場合もあります。

白矢印は隠れて見えませんが、オイルを排出する穴です。走りながらオイルを捨てるなど現在では考えられませんが、当時のオオラカサが偲ばれます。

プライマリーカバーも初期のアルミハウジングではオイルの密閉が完全でないのは、その直前がコレですから、そう考えると腹も立たないのでは?

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このコンペンセイターは’55年から’70年前期まで使われていました。10月15日の記事で紹介したコレ以降のモノは現在とホトンド変わりません。

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ナットを回す手造りのSSTです。こういった比較的簡単に作れるSSTは必要になったらその都度作ることをお勧めします。苦労して「当て棒など使いハンマーで叩けばナットを回す事」が出来るかもしれませんが、SSTを作るより短い時間でできるか分かりませんし、キズだらけにしてしまった部品はオーナーには見せられません。

レベルの高い仕事を目指すなら、まずSSTを用意することから始まるのかもしれません。例えそれが借りてきたものでも、手造りしたものでも。

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SSTのピンはナットの穴に嵌ります。

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ネジは普通の右ネジです。インパクトレンチを使ったので、簡単に緩みました。

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ナットは一体の削りだしで、純正のパーツカタログにも品番は載っていませんから、勿論新品は普通では買えません。

ナットといえども無骨ですね~。丸棒から削りだすと、3分の2は捨ててしまいそうです。コストダウンが進んでいない頃はこうした部品がアチコチに使ってあります。旧いバイクは外観だけでなく、こうしたところにも魅力が感じられます。

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カムはコレ以降と較べると華奢な感じがします。

パーツカタログで確認すると、ソリッドのモータースプロケットも併記されています。さすがのアメリカも舗装道路が普及したのはこの頃だったのでしょうか?ダートの走行だったらコンペイセイターのシステムは必要ではなかったろうし、それともリアサスペンションが採用された近辺の時期だから、快適さの追求がされ始めたということなのだろうか?

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4速ミッションのメインシャフトとクラッチハブがテーパー勘合なのは、この時代も同じで、SSTがないと取り外しは困難極まります。

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オイルシールも?

2006年06月15日 | プライマリードライブ

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ココはプライマリードライブをソックリ外した、トランスミッションのメインシャフト付近です。

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大きいオイルシールの品番末尾がBになっています。末尾アルファベット無し,A,に続きBですから3代目の部品ということになります。

逆向きも?

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矢印が付いた方が新しいオイルシールですが、ラビリンス様(ヨウ)のオイルガイドが追加されています。

シャフトの回転は緑矢印の方向ですから、通常は赤矢印の向きのガイドでオイルをシールの内側に導くのですが、良く見ると青矢印の部分は逆向きになっています。

これは何故?

推測すると、シャフト側の当り面が磨耗するから?

シャフト側のシール当り面は普通は光っている程度ですが、マイレージが大きく進んでいる場合では磨耗していることがあります。ゴムで鉄を削ることは信じられませんけれど、長年掛かると水滴が石をへこましてしまいますから、ソレもありなのでしょう。

そう考えると、内側と外側のシールリップの間のオイル量をコントロールして、シャフト側の磨耗を防ぐのでしょうか。

今までには他に例を見ないモノです。

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これはフライホイールの左側シャフトのスペーサーですが、矢印のシール当り面が爪が引っ掛かるほどに磨耗しています。

ココのオイルシールは熱で硬化することも多いのですが、オイル洩れが生じてもプライマリーハウジング内の”内出血”なので気付かれにくいですね。

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メインシャフトのプライマリーハウジング側シールです。

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プライマリーハウジングは内圧がさほど上がるわけではないので、オイル洩れの対策というより、外側のダストシール能力が強化してあります。

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これはスタータージャックシャフトのシールです。

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これもダストシール能力がアップしています。

この辺りはエボもTCも共通な部分が多く、代替部品の恩恵に授かれます。ガスケットの記事ではメタルガスケットは必ずしもレトロフィットが歓迎できるものではないと書きましたが、オイルシールの改良は大歓迎です。

ハーレーダビッドソンは日本製のバイクと違い、プライマリードライブとかトランスミッションが別体になって、それぞれがガスケットやオイルシールにより密封される構造になっています。それ故オイル洩れの可能性が高いので、その部分に関して評価が悪かったのですが、こうした努力の姿を見ると決して手をこまねいている訳ではないようです。


ガスケット

2006年05月30日 | プライマリードライブ

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以前に同じプライマリーカバーのダービーカバー5スクリューのガスケットを紹介しましたが(2200円のね)、3スクリューのも代替品がリリースされていました。お値段も同じく2200円。

ペーパーガスケットからメタルガスケットへの変遷は、エンジンオイルが鉱物油から合成油に移行しつつある事に対応するためだと理解していたのですが、チョット吃驚。

まあメーカーもショベルに使うためでなく、エボ用にという意味なのでしょうけれど、なんたってココの形状やサイズは’70年から30年も変っていませんから。

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インスペクションホールのガスケットも最新版が使えます。

薄い金属にゴムをコーティングして作られているメタルガスケットは、ペーパーガスケットと較べると沈み込みが遥かに少なく、スクリューやボルトを締めても手ごたえが違います。

ペーパーガスケットは締めていってトルクが掛かり始めても、ガスケットが沈むまでがありますが、メタルガスケットはスグに締まってしまいます。

使用過程上のガスケットの沈みもないので、ソレが原因の緩みも少ないと考えられます。

”合成オイルはガスケットを抜けてしまう”という伝説も気にする必要の無いメタルガスケットにもウイークポイントがあります。

面の悪い部品の間にメタルガスケットを使うとオイル洩れしてしまう事があります。これは沈み込みが少ないというメリットの裏返しで、追従性が悪くなってシールできないのですね。

つまり、何が何でもメタルガスケットという訳には参りません。現状を見極める必要があります。

今また石綿は袋叩きにあっていますが、10年前以上のことですがアスベストフリーが言われ始めて、ガスケットからもアスベストは追放されてしまいました。当時のペーパーガスケットにはアスベストも含まれていて、ヘタリへの抵抗力があり、初期のアスベストフリーのガスケットは惨憺たる性能で、特にK社製のバイクのオイル洩れには閉口させられた暦史があります。


ダービーカバー シール

2006年05月22日 | プライマリードライブ

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最近ご無沙汰している最新モデルに触る機会があったので、レポートを。

光っているのはクラッチカバー(通称ダービーカバー)とオレンジ色の物体のシールです。

このゴツイ、専用変形Oリングとでも言ったら良いのか、座屈に対しては相当抵抗力がありそうで感心しておりました。アメリカ人なら「Oh!Great!」とか言いそうなシロモノです。

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ところが、カバーを取り付けようとしたら評価は一変です。ご覧のように伸びて大きくなり収まりません。

対策としては

  1. 新品と交換
  2. 接着剤で固定
  3. グリースで固定
  4. シールを冷蔵庫に入れて硬くなるのを待つ

勿論1の新品と交換が普通は正解です。しかし、当ショップは正規販売店ではないので情報がなく、設計変更になったのを現物を見て始めて知ることでした。

それにココは割と最近変わったばかりなので、よもや又変更になるとは夢にも思わなんだ。

これほど経年変化による座屈を考慮したOリング(要は初期性能が長持ちする)は過去にも見たことがないほどなのに、毎回交換とは理解しがたい。省資源の理念にも反しますね。

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何回かの試行錯誤のすえに、見事に収まりました。

方法は完全脱脂で、金属とゴムの摩擦が最大限に発揮する条件を作ることにより、成功しました。

問題点は?

  1. 繰り返し使用は考えていないのか、伸びは計算されているのか?
  2. あるいは伸びない材料は使わないのか?
  3. 突起部分の寸法をもう僅か大きくすれば、溝にしっかり固定されるのではないか?
  4. 溝のキャスティングの形状を変えれば、ヌルッと出てこないのではないか?

いずれにしても片手落ちの気がしますが、まあ、ワタシがQC提言しても改善されるはずがないので、ドウデモイイデスカ。

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バー&シールドのシルシがついた立派なガスケットは先のシールの前身です。

小売価格が2200円!更に追い討ちで最小出荷単位が20枚!

ハーレーダビッドソンのメンテナンスの消耗部品を揃えておくのにも命がけのようですね。

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バー&シールド ガスケットの前は、オレンジ色最新シールの基となった、ゴツゴツ付き異形断面形状シールです。これの小売価格は普通に500円くらいです。

ダービーカバーを止めるスクリューが5本になった1999年(ソフィテル)から、急激にオイル洩れの対策の姿勢が変化したようで、何かナリフリ構わずのようにも見えます。

元々ダービーカバーは、クラッチプレッシャースプリングのセット圧を調整するために、このような大きいサイズが必要とされ、ティンカバー(ブリキ)の時代にはコルクのガスケットで8本のスクリューを使っていました。

それが剛性の高い肉厚のアルミ製ハウジングになってから、3本のスクリュー留めになったのです。もっともこの時代のプライマリーチェーンの潤滑には、エンジンオイルの一部を垂らして回収する方式だったため、オイルが洩れてもそう大した量ではありません。

1984年ころからクラッチが湿式になり、オイルは循環しない専用オイルを使うオイルバス式になってからも、上記のように大した対策が施されずに、1999年ころまでは放置?されていましたね。

ココで考えてみると、オイル洩れの対策が大変なのはダービカバーのサイズが大きいのが一番の理由でしょう。大きければ熱膨張の影響も大きく、かと言って固定スクリューを更に増やしたくないのでしょう。

今のダービーカバーの役割は、クラッチの調整とプライマリーオイルの交換や量の点検しかありません。クラッチスプリングがダイアフラムになった当初は調整も必要でしたが、直にそれも不要になりました。

長々と書きましたが、プライマリーチェーンがオートになってインスペクションホールが廃止になった今、どうして同じサイズのダービーカバーに拘るのかが疑問です。

また無益な考察をしてしまった感がありますが、ネタを供給してくれたシールに感謝?ですね。

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元祖ダービーカバー?


プライマリードライブ ドレン

2005年12月25日 | プライマリードライブ

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プライマリードライブのドレンボルトには磁石が付いていて、特にスターターリングギアは破片が出やすいので、オイルのなかの細かい鉄粉を吸着するようになっています。
ところが、コレが壊れる事もあるのですね。矢印のピンで固定してあったのが抜けてしまい、磁石は粉々になってしまいました。
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磁石の粉末は特に悪い事をしているわけでなく、クラッチを分解しても痕跡は残っていないですね。
まあ、こういうこともあるという事で・・・・。