ピストンエンジンは永遠か!な?

バイクを中心に話題を紹介します

ショベルに5速ミッション

2016年04月22日 | トランスミッション

 

深刻なネタとモチベーションの枯渇で更新を滞っていましたが、コメントでご要望をいただきましたのでお応えさせていただきます。

画像のFXSは15年以上前に制作して、いまなお完成当時の姿を保っています。ワタシがショベルエンジンと5速ミッションの組み合わせを初めて知ったのは1980年の頃で、ショベルの末期モデルのFLT(ツアーグライド)でしたが、シリーズの中でも一番重い車重でも軽快に乗れる5速ミッションに感銘を受けた記憶があります。もちろんエボリューションエンジンになってからはごく初期のモデルを除いて5速ミッションになっていますから、わざわざショベルエンジンモデルを5速ミッションにする方も、また発想もなかったのかもしれません。また4速のFLHは数多くカスタマイズされてチョッパーなどに生まれ変わりましたが、(5速の)FLTはフレームがラバーマウントエンジンのせいかチョッパーベースになったケースは見たことがありません。

 

 

このケースではBAKER製の5into4というトランスミッションコンプリートを使いましたが、プライマリードライブとスターターモーターも社外品を使い、使用過程でのトラブルを避け快適な乗り味を 得たものの、ミッドコントロールなどはワンオフになってしまったため費用はかなり高額です。

 

http://bakerdrivetrain.com/6-into-4#

 

BAKERのウエブカタログを見ると現在は6速のみのようです。現地価格で約3800ドルですね。

「詳細を」とのことでしたが、現在撮影できるのはこの車両のみで、他にリジッドフレームに中古のエボエンジン純正トランスミッションという組み合わせもありましたが、乗り味はオーナーがとても気に入っていました。

 

 

 

 


ロイヤル・エンフィールドのトランスミッション⑤

2015年03月06日 | トランスミッション

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ロイヤル・エンフィールド(ブリット)のトランスミッションにはベアリングはメインドライブギアとメインシャフトの右端の2個しか使っていませんが、いずれも純正部品はインド製です。

よく見ると左側の大きい方(メインドライブギア側)のインナーレースが座屈しているのが判明しました。普通はあり得ませんね。



350ブリットはミッションの潤滑がグリスとオイルの半々の混合が指定されています。



本題ですが、ベアリングがケースにインストールされている時には(つまり抜く前)回転がスムースではなくゴリゴリした感じで”要交換”という判断になります。ところがベアリングを抜いて単体で回すとスムースに回るではないですか!

こういう事はベアリングの入る穴の締め代が大きい(穴が小さすぎる)時の状況にもありますが、ベアリングを抜くときにはそんな事はありませんでした。

結論として、座屈するほどベアリングの材質が柔らかい。アウターレースの材質も当然柔らかいと考えられますので締め代が適切でもケースにインストールすると変形する。ということと思われます。

そこで日本製のベアリングを挿入すると見事にスムースに回りました。

ちなみにケース内がグリス潤滑ということで、ベアリングは両面シール付きにしました。

 

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ロイヤル・エンフィールドのトランスミッション③

2015年02月25日 | トランスミッション

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さてさて、一緒に動くメインとカウンターのシフターフォークがどのように4速のギアを選択するか見ていきましょう。まずは1速の赤矢印のドッグが噛み合っています。



これはニュートラルでどのドッグも噛み合っていません。



 


これは2速で赤矢印のドッグが噛んでいます。





これは3速。



4速ですね。

続きます。


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ロイヤル・エンフィールドのトランスミッション②

2015年02月20日 | トランスミッション

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メインドライブギアはまだケースに残っていますが、メインシャフトとカウンターシャフトを並べてみました。

ここで疑問は涌きましたか?

メイン/カウンターのシフターフォークが一体になっているのです。通常のトランスミッションならば2つ以上のシフターフォークをシフタードラムで別々に動かします。



メインシャフトのスライドギアのドッグクラッチは普遍的な形状です。



カウンターシャフト側のドッグクラッチはバイクのトランスミッションでは見たことのない形状です。

さて、このあたりに秘密?がありそうです。

続く。


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ロイヤル・エンフィールドのトランスミッション①

2015年02月19日 | トランスミッション

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独特のギアレバーが2つあるトランスミッションは1920年代に開発された基本設計そのままなのかよく分かりませんが、21世紀に生産されたとは信じられない構造となっています。



今まで分解するチャンスがなかったので始めての経験になりますが、噂に聞いていたギアの潤滑は本当にグリスでした。

グリスと言っても専用のグリスとオイルを混ぜたものですが、ドレンから抜いても相当な量が残りブラシで搔き出さないと除去できません。

これから”あるトラブル”を解消するために”奮闘”します。



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Hub gear

2013年07月03日 | トランスミッション

9185

The Matchless Model 7 was a British \'touring\' motorcycle designed and made by Harry and Charlie Collier. Based on the proven 85mm x 85mm JAP V-twin engine, the Model 7 had two speed transmission with a hub gear and an epicyclic gear for the low ratio, with a friction band clutch operated by a hand lever at the side of the fuel tank.(画像と文章の抜粋はttp://classic-motorbikes.net/gallery~matchless-classic-motorcyclesより転載)

ハブギアトランスミッションのハーレーは随分前に紹介 したが、イギリスではその前に幾つかのモデルが同様のメカニズムを採用していた。

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Pic658sttp://www.sturmey-archerheritage.com/

今は台湾のメーカーに買収され名前だけは残ったスターメィ・アーチャーだが、1901年に2スピードハブギア(自転車用)の特許を取得した由緒あるメーカー。

画像は1912年のカタログの画像だが、どうもハブギアトランスミッションの大元はこのスターメィ・アーチャーのようだ。

Pic341sttp://www.sturmey-archerheritage.com/

同サイトには同メカニズムを初めて採用した(?)1911年のBradbury 554ccが掲載されている。

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14速ミッション

2011年09月02日 | トランスミッション

1969年からの”単気筒・6速以下”のレギュレーションで、68年が最後になってしまったスズキのRK67だったが、3気筒のRPも試作していたのだとか。

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Teamsuzukip080rk67x ttp://www.geocities.jp/iom1960hn/photo/genson-machine/genson-machine.html

あまり多くの画像を転載するのは気が引けるので、よろしかったら転載元のサイトをご覧になっていただきたいが、自分でも知識としては知っていたものの画像を見るのは初めての14速ミッション。

50ccで、しかも2/3気筒ならパワーバンドは相当狭いので、ミッションを多段化しなければせっかくのパワーを発揮できないが、これだけ多くのシャフトとギアをいつも回しているとなると”ロスもそれなりに大きいだろう”とつい考えてしまう。

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内装型

2011年08月29日 | トランスミッション

618pxspeed1cWikipedia

中学生になって初めて手に入った変速機付き自転車は3速だったか5速だったか憶えていないが、確か内装型だった。

今では、このような14速という分解整備が可能か分からないのもあるようだ。

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Hub ttp://www.sturmey-archerheritage.com/files/view-584.pdf

ハーレーについた初めてのトランスミッションがハブ内装型だったとは驚く方もいるのではないかと思うが、そのルーツを辿ると元々はイギリスの自転車部品メーカーであるSturmey Archer だ。

自転車の歴史は1885年にローバー型安全自転車ができ、1888年にダンロップが空気入りタイヤを発明し、そしてフリーホイールが普及してほぼ完成形になるのだが、この特許図面(1901年)には変速機構が詳しくない割りにフリーホイールのことが複数書いてあるので、フリーホイール自体の発明はもっと早いのかもしれない。

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2speed リアハブ

2011年08月28日 | トランスミッション

1914hd10f ttp://belinfante-indian-motorcycles.blogspot.com/2008/07/wanted-1913-or-1914-harley-davidson.html

また時代をグッと遡って、1910年代。

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1914hd11j11h

これは1914 Model 11Jで、冒頭の画像は1913-1914 10F。

車体とエンジンに大きな違いはないが、10Fは2speedで11Jは3speed。

外観上の違いはオイルタンクの大きさと、11Jはエンジンとリアホイールの間にトランスミッションがあること。

?1914 Harley Model 10-A: 35 cubic inch F-head single with belt drive. Retailed for $200 and sold 315 machines.
?1914 Harley Model 10-B: 35 cubic inch F-head single with chain drive. Retailed for $210 and sold 2,034 machines.
?1914 Harley Model 10-C: 35 cubic inch F-head single with chain drive and two speed rear hub. Retailed for $245 and sold 877 machines.
?1914 Harley Model 10-E: 61 cubic inch F-head Twin with chain drive. Retailed for $250 and sold 5,055 machines.
?1914 Harley Model 10-F: 61 cubic inch F-head Twin with chain drive and two speed rear hub. Retailed for $285 and sold 7,956 machines.
?1914 Harley Model 10-G: Delivery Van: 61 cubic inch F-head V-twin with two-speed rear hub.  Price is not known and sold 171.
(ttp://www.caimag.com/wordpress/2009/12/19/1914-harley-history-classic-racers/)

Two_speed_hubAmerican motorcycles 1898-1981(kraus Publications)P125より転載

ウエブ上には見当たらないので書籍から転載するが、10C/F/Gだけプラネタリーギアの2speedリアハブを使っている。年代的にはT型フォードのほうがチョッピリ早いし、ステアリングギアにまで(プラネタリーギアを)用いているのだが、バイク用ということで特許を取れたのだろうか。

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HFT

2011年01月12日 | トランスミッション

M_dn_01_trabnsmission

DN-01はよくできています。テクノロジー的ハイライトはHFT(Human Friendly Transmission)ですが、バイク全体としてもよくできていると感じました。(中略)
HFTはとにかくなめらかです。それでいてガツンとくるレスポンスもあり、イージーさとダイレクト感が両立しています。(ttp://jl4ouf.blog.so-net.ne.jp/2008-07-06より画像と記事の抜粋を転載)

DN-01のトランスミッションはすっかりデュアルクラッチだと思い込んでいたのだが、考えてみればコッチのほうが1年早かったかな。

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これはホンダのFACT BOOK (ttp://www.honda.co.jp/factbook/motor/technology/20071004/index.html)から転載したが、なるほど冒頭に引用したレポートにもあるように分かりにくい。特にモーター斜板の傾きがない場合は、モーターピストンのストロークがなくなり、ポンプから吐出される作動油も必要なくなります。これにより、ポンプ斜板とシリンダー(出力軸)は同じ回転となり、Topレシオ(変速比1.0)になります。(ttp://www.honda.co.jp/factbook/motor/technology/20071004/008.html)の部分は変であり、どうして同じ回転になるかが分からない。

Axialポンプのことは以前に紹介したが、可変容量式については利用例が多いにも関わらず分かり易い動画は今のところ見つからなかった。この動画で斜盤の角度が変わるとピストンのストロークも変化するのが分かるだろうか。

また、油圧モーターの容量をゼロ(斜板ポンプの傾きがゼロ)にした場合は直結になる(つまり、油圧を介しての動力伝達がなくなり、純機械的伝達のみとなる)わけですが、(ttp://jl4ouf.blog.so-net.ne.jp/2008-07-06より転載)話は前後するけれど、変速は斜盤の角度を変化させて行うが、1:1のとき(トップ)にはオイルポンプのロスを嫌い機械的に直結になるようだ。

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面白いのは発進時のクラッチレリーズで、遠心式ガバナーでバルブを軸方向に動かし、ポンプからモーターに流れるオイルの量(正確に言えばリークさせる量)をコントロールしクラッチの働きをさせている。

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