ピストンエンジンは永遠か!な?

バイクを中心に話題を紹介します

マフラーの容量⑬

2006年06月30日 | マフラーの容量

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マフラーから又遠ざかってしまいますが、今日はバルブ回りのことについて考察してみたいと思います。

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これは初期エボの燃焼室ですが、量産品としては限界近くまで追い込んだ設計です。

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気になる各寸法を測ってみるとコンナ具合ですけれど、大きいバルブを押し込めるために(安全を見た上では)最小限になっています。

鉄製のバルブシートは焼き嵌めしてあるだけなので、各寸法がコレ以下であると、脱落してエンジンが全壊する危険性があります。バルブシート脱落など想像もしたくありませんね。

エボリューションエンジンがデビューして20年以上経っていますが、悲惨な事故を聞く事がないので妥当な設計と評価できます。

特にロングストロークエンジンで、4バルブに較べて面積のとりにくい2バルブでは、目一杯大きいバルブを使う必要があります。

バルブシートの外径が邪魔になり、大きいバルブを使えないとも思いますが、強度を考えると4mmは最低限ですね。鉄のバルブシートを嵌めこむ替わりに「アモルファスの溶射」というアイデアも以前見かけましたが、実用化されませんね。

エボまでのIGプラグは14mmのBタイプですが、TCになって12mmのDタイプが使われた理由はより良い位置を求めたのでしょう。こうして考えると疑問も解消します。

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バルブ開口面積はDの円周×リフト量Lで求められますが、コノ計算で出た面積はバルブの傘の面積以上あったとしても意味がありません。そうなると、LはDの1/4もあれば充分です。

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バルブは闇雲に大きくしてもシリンダー壁などと接近してしまいますから、マスキング効果が出てしまうことがありますので、苦労してビッグバルブを使っても効果が出ない場合もあります。

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バルブシートの各面の角度は図のように3面にカットされています。

数値はマニュアルによるものです。

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生産コストを考えると3面カットが妥当ですけれど、レーシングチューンでは、まず緑矢印のようにカットしてシートリングの内径をポートと同一にし、周りの突起を削り落とします。

更に出来る限りの事をやろうと思うと、赤矢印と線の部分を加工してカドバッた部分を丸くして空気抵抗の減少を図ります。

聞くところによるとメルセデスでは大分前から5面カットになっているそうで、吸入ガスの通路としてはボトルネックになり抵抗を生じるココに気を配るとは、ヤハリ只者ではありません。

ナイジェル・パトリックの製作するドラッグレースエンジンでは、(タブン手作業で)16バルブのシートを丸く仕上げてあったのには驚嘆いたしました。

こういった対策は全て吸入通路の抵抗を少しでも減らして、充填効率を向上させるものです。前述したように吸入ガス速度が90m/sにも達すると、時速では300km以上にもなるので、努力の積み重ねが重要になります。

頂きましたコメントにも最高回転に関してありましたが、一般的な平均ピストン速度では25m/sが限界です。

「pistonvelocity.xls」をダウンロード ココに数字を当て嵌めると7000rpmで平均ピストン速度25.2m/s、最大速度は40m/sにもなってしまいます。

数字的には可能のように見えますが、バルブ面積/ボア面積は4倍ですから、大変大雑把に考えて、吸入ガス速度は平均ピストン速度×4とすると100m/sと、大変難しい数字になってしまいます。

つまり、エンジンの最高回転数の限度は無負荷であれば、バルブがサージングを起こすか、壊れるかのどちらかですから、メカニズムを強化すればソレナリの回転が可能になります。

ところがレースチューニングで難しいのは、高回転でパワーを出す事にあります。

特にロングストロークのビッグツインやシングルのエンジンで、2バルブとなると、バルブ面積に制約があるのは今までに説明いたしましたが、早いピストン速度は吸入ガス速度が速くなり、充填効率が最大トルク発生回転数より高回転では大幅に低下してしまいますので、パワーの落ち込みも大きくなります。

更に強化したバルブスプリングの弊害により、ロスがおおきくなり、バルブ周辺の部品の寿命も短くなってしまいます。

そう考えるとドウカティのアプローチは、高回転のパワーに関しては正しいと言えますね。オーバースクエアで充分なバルブ面積を確保して、市販車唯一(でしたっけ?)のデスモドロミックドライブのバルブスプリング張力はゼロに等しいようで、フリクションロスの増大を防ぎ(プラグを抜くとクランクを軽く手で回せます)、スーパーバイクレースでは(重量制限や排気量で有利であったとしても)日本メーカーの4気筒レーサーが敵いませんでした。

ま、フィーリングとカタログ数値は別物ですから。ガッカリしないでください。

続きます。

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マフラーの容量⑫

2006年06月29日 | マフラーの容量

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お待たせいたしました。このシリーズも12回目にして遂に本題に近づいた感じです。

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内燃機関は外燃機関に較べて効率は良いのですが、それでもアチコチにロスは生じてしまいます。

ガソリンエンジンのホトンドは回転数や発生トルクの制御を、スロットルバルブを開け閉めして行います。

キャブレターでは混合気を、インジェクションではエアーの吸入量を、アクセルに連動したスロットルバルブで制御しています。

上の図のようにスロットルバルブが全閉に近い状態では、吸気行程でピストンが下降しても吸入ガスは制限されて、スロットルバルブ以降のポート、シリンダー内は圧力が下がるだけで、アイドリング時では設定された回転数を保つだけのガス量しか吸入できません。

言い方を変えると、シリンダー内に発生するマイナス圧力がピストンの動きにブレーキを掛ける事になり、ココで生じる抵抗をポンピングロスと称します。

因みにアイドリング時の可燃ガスは最小であるだけでなく、バブルスプリングを押し下げる時に生じるカムローブ上のフリクションロスなども生じるので、低回転で安定したアイドリング状態を続けるのには大きなフライホイールマスの慣性質量が必要になります。

ピストンベロシティが大きい時ほど抵抗が大きくなるので、シフトダウンしてエンジンブレーキを使うことは、コノ事を最大限に利用しているとも言えますね。

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それでは、スロットルバルブが全開ではどうでしょうか?

特に2バルブエンジンでは行程容積に対したバルブ面積が充分ではありませんから、小赤矢印で示したバルブシート近辺がボトルネックになります。

平均ピストンベロシティが25m/sでは、吸気ポート内のガス流速が90m/sにもなるというデータ(レーシングエンジン)もありますので、高回転エンジンでは大きなバルブ面積が必要だという意味も分かります。

10月21日の記事でスズキの3次元カムのエンジンを紹介しましたが、あの時点では感激しましたけれど、ココでの目玉のスロットルバルブを廃してポンピングロスを解消する件は、あまり意味がないように見えますね。

ディーゼルエンジンの効率が良いとされるのは、バルブシートがボトルネックになるまでは、吸入空気に制限を設けないで供給燃料の量でパワーを制御しているからで、3次元カムでバルブのリフト量を変化させて吸入空気量の制御をしても同じような気がします。

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とうとうマフラーの図が出現しました。

燃焼済みガスは排気行程で排出されますが、ココでも時と場合によって?ピストンの動きをガスが阻害いたします。

排気バルブは、燃焼ガスの圧力が最大になった後に、下死点前に開いてシリンダー内の圧力を下げますが、スロットルバルブが大きく開いた状況では吸入ガスのボリュームも大きく、当然燃焼済みガスのボリュームは大きくなります。

燃焼済みガスのボリュームが大きいと、「マフラーの抜け具合」は排気ポートの圧力に影響して、更にシリンダー内のガス圧力にも影響します。

「マフラーの抜け」が悪ければ、いつまでもシリンダー内の圧力が残っていて、2回転のうちタッタ一行程で得られるパワーの一部が残ったガスを押し出すのに使われてしまい、パワーロスになります。つまりマフラーの性能が使えるパワーの大きさに影響するわけです。

マフラー内とシリンダー内の圧力に大きな差があるとすれば、ココでもバルブシートがボトルネックになっている可能性もありますね。

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スロットルバルブが閉まっていて、吸入ガスのボリュームが小さければ、燃焼済みガスのボリュームも小さく、ピストンの運動を妨げる圧力は相対的に小さくなります。

ココで考えるマフラーの性能は速やかに燃焼済みガスを排出することですが、スロットル開度が小さい時では、マフラーの性能があまり問題にならないのがココで分かります。

多くの人が望むのが、良い音がして性能の良いマフラーです。勿論、良い音=大きい音ではないのはバイクに乗っているご本人も承知だと思われます。

バイクではマフラーの設置位置やスペースが限定される実態に較べ、この先に考察したいと思っている要素はかなり複雑です。ワタシの能力で何処まで解析できるか不明ですが、ここまできたので最後までがんばりましょう。

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コンペイセイター

2006年06月28日 | プライマリードライブ

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今日は難しいエンジンの話は一休みです。

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デュオグライドのティンプライマリーカバーを外したところです。

アルミ製のプライマリーハウジングと違い、チェーンの張り調整はミッションを前後に動かして行います。

赤矢印はブリーザーのクランクケース出口で、緑矢印のオイラー出口と兼ねています。

暫らくエンジンを掛けないでいると、タンクのオイルがクランクケースに落ちてしまい、エンジンを始動したときに大量のオイルがココから出てくる場合もあります。

白矢印は隠れて見えませんが、オイルを排出する穴です。走りながらオイルを捨てるなど現在では考えられませんが、当時のオオラカサが偲ばれます。

プライマリーカバーも初期のアルミハウジングではオイルの密閉が完全でないのは、その直前がコレですから、そう考えると腹も立たないのでは?

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このコンペンセイターは’55年から’70年前期まで使われていました。10月15日の記事で紹介したコレ以降のモノは現在とホトンド変わりません。

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ナットを回す手造りのSSTです。こういった比較的簡単に作れるSSTは必要になったらその都度作ることをお勧めします。苦労して「当て棒など使いハンマーで叩けばナットを回す事」が出来るかもしれませんが、SSTを作るより短い時間でできるか分かりませんし、キズだらけにしてしまった部品はオーナーには見せられません。

レベルの高い仕事を目指すなら、まずSSTを用意することから始まるのかもしれません。例えそれが借りてきたものでも、手造りしたものでも。

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SSTのピンはナットの穴に嵌ります。

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ネジは普通の右ネジです。インパクトレンチを使ったので、簡単に緩みました。

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ナットは一体の削りだしで、純正のパーツカタログにも品番は載っていませんから、勿論新品は普通では買えません。

ナットといえども無骨ですね~。丸棒から削りだすと、3分の2は捨ててしまいそうです。コストダウンが進んでいない頃はこうした部品がアチコチに使ってあります。旧いバイクは外観だけでなく、こうしたところにも魅力が感じられます。

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カムはコレ以降と較べると華奢な感じがします。

パーツカタログで確認すると、ソリッドのモータースプロケットも併記されています。さすがのアメリカも舗装道路が普及したのはこの頃だったのでしょうか?ダートの走行だったらコンペイセイターのシステムは必要ではなかったろうし、それともリアサスペンションが採用された近辺の時期だから、快適さの追求がされ始めたということなのだろうか?

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4速ミッションのメインシャフトとクラッチハブがテーパー勘合なのは、この時代も同じで、SSTがないと取り外しは困難極まります。

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マフラーの容量⑪

2006年06月27日 | マフラーの容量

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エボエンジン燃焼室

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スキッシュエリアのないショベルエンジンのヘミヘッドから、エボリューションエンジンのフラットピストンヘッドの変形バスタブ型燃焼室になり、巨大なスキッシュを備えました。

4バルブヘッドにより可能な縦型スワールは、燃焼速度を上げるのに有効なのは立証されていますが、2バルブヘッドでは縦型スワールの実現が困難なため、このようにスキッシュを大きくしたとも考えられます。

①の図ではピストンが上死点に近づくにつれスキッシュエリアの隙間がなくなり、スキッシュ流が生じるのが分かります。

②は上死点ですが、③の図になるとピストンは下降しスキッシュエリアに吸い込み作用が生じ、燃焼速度の加速も考えられます。

ところが、ピストンが上死点付近にあるときは火炎伝播距離が小さいのですが、下降するにつれスキッシュエリアの部分が奥深くなり、ノッキングの巣窟になる可能性大です。図をみても角がいかにも邪魔ですね。

この形式では燃焼速度の遅い希薄燃焼は無理です。

TCエンジン燃焼室

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バルブを挟んだ両サイドにスキッシュエリアを配したTCエンジンでは、大分(スキッシュエリアも)小振りになり改善されています。

その燃焼室形状により、2バルブながら縦型スワールを形成している可能性があり、かなりのレベルで希薄燃焼が行われています。

しかし、2バルブではセンタープラグの配置はいまのところ不可能であるため、プラグの遠い方のスキッシュエリアではノッキングが発生する可能性が残っています。

とうとうノッキングも?

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これはトヨタの一部の車種で既に採用されているスラントスキッシュ燃焼室です。

ターボで過給されている三菱の”アイ”でも、ノッキング対策で採用されているようですが、ガソリンを燃料とする内燃機関では長年ノッキングには悩まされ(ディーゼルノックもありますが)、エンジンの発展はノッキングとの戦いとも言えますけれど、1937年に燃焼の進行が高速度カメラにより撮影する事が成功してから、打ち勝ったと思われたのですが、排ガス規制が高度化するにつれ燃焼速度の遅い希薄燃焼によるノッキングがまた立ち塞がろうとしました。

勿論電子機器の発達により、ノックセンサーで点火タイミングを制御する解決方法も大したものですが、いつもタイミングを遅らせていたのではパワーもそれほど期待できませんでした。人間の飽くことなき挑戦は、更なる発達を可能にするようです。

完成した後を見ると、幾分”コロンブスの卵”的ですが、逆スキッシュ流と燃焼ガスの圧力の相乗効果燃焼速度を加速して、隅々までを燃焼を行き渡せる設計は一番進化したといえるでしょう。

今まではピストントップは平らで突起がないのが良いとされていましたが、常識がここで覆ったのかもしれません。将来的にはコレもバイクのエンジンに採用されるでしょう。

しかし、この進化した燃焼室も4バルブと組み合わせてこそ真価を発揮するものです。そして4バルブは熱歪みの心配が大きいので水冷の必要があります。

そう考えると、どうしても運転温度の高くなる希薄燃焼では、空冷エンジンにおいて成り立たなくなる要素が多く、平成18年規制の数値が限度かもしれません。

次はポンピングロスです。

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マフラーの容量⑩

2006年06月26日 | マフラーの容量

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サッカーワールドカップも決勝トーナメントが始まり、壮絶な試合が見られます。イングランドもベッカムのフリーキックが決まらなかったら危ないところでした。アルゼンチンの決勝ゴールもスーパーでしたね。

日本代表チームが敗退してガッカリしている方も多かろうと思いますが、現実を考えると決勝トーナメントの場にいたら逆に不自然のような・・・。

今後のオシムの手腕に期待したいところです。しかし川渕キャプテンのフライングは・・・オカシカッタ。

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V型バルブ配置の歴史は古く、一説によるとバルブ間の冷却のために考えられたそうです。

なにしろ第一次大戦前後の航空機エンジンでは、冷却に困ってエンジン自体を回転させるロータリーエンジンも主流になったり、固定式にしたイギリスのワスプなどはヘッドの熱変形のためにバルブが焼き付き、その消耗はオイルや燃料よりも重量では多かったという話もあります。

ちなみにバルボリンというオイルのブランド名は「バルブが焼きつかないぞ」と言うところから?

上の図のように特にフラットトップピストンの燃焼室では、V型バルブ配置はバルブオーバーラップ時のガス交換の効率が良く、燃焼済みガスが新ガスに追い出される様子が分かります。

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ワタシが青春時代を送った昭和40~50年代のクルマは、OHVがほとんどで、良くてもSOHCでした。

無謀にも給料の大部分をつぎ込んで20歳の時に買ったベレット1800GTは確か車両価格80万円!で、127万円?のDOHCの1600GTRにはサスガに手が届きませんでしたね。物価から考えれば3倍くらい?ベレットを45万で下取りにだして買った初代シビックGLは50万でした。

それでもSUツインキャブで115馬力は1トン弱の車両重量には充分で、随分と楽しませてくれました。

当時のSOHCエンジンはただプッシュロッドがないだけという、ロッカーシャフトも1本しかないウエッジ型の燃焼室が大方で①のようなカウンターフローです。

吸気と排気の方向が逆であるカウンターフローでは、ガス交換には不利なのが分かると思います。しかし、いくらクロスフローが良いと言っても②のような形式は見たこともないし、意味もありません。

それでも、ニッサンのL型やA型は長きに渡り活躍して、今でも人気が高いサニートラックは1994年まで生産されていたようです。

燃焼速度と充填効率を向上しにくいカウンターフローは、石油危機や排ガス規制の波に押されて次第に姿を消しますが、40年前の日本は現在と比較にならないくらい貧乏で、今のようにDOHCエンジンが普及するなんて想像もできませんでしたね。ハーレーなどはワタシの地方ではホトンドみかけませんでした。

後から考えれば高度成長の途中である当時の状況では、OHVエンジンでもクルマに乗れるだけでも有り難い時代だったのです。

それが今ではOHVが珍重されるとは、分からないものです。

次はスキッシュについて。

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マフラーの容量⑨追記

2006年06月25日 | マフラーの容量

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上の図でクランク角30°でのピストンスピードを7~8m/sといたしましたが、シリコンバレー在住のus05 1200rさんから、早速資料とご教授をいただき、10.9m/sとマトモな数字を書き込むことができます。この場でも感謝申し上げます。

最大速度はストローク×π×3600(回転数)÷60(秒)で計算できるクランクの周スピードとほぼ同じと見たので、「当らずとも遠からず」の結果です。

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数式は思ったより更に難しいのですが、上のグラフは頂いた資料の一部でクランク角とピストンスピードの関係です。

「pistonvelocity.xls」をダウンロード

上記にストロークとコンロッド長の数字を入れ替えると各角度の速度がでるように、計算式が挿入してありますので、宜しかったら試してください。これはus05 1200rさんの作品だと思います。

ちなみにピストンスピードは和製英語のようで、piston  velocityが正しいようです。

皆様もピストン速度を語る時はピストンヴェロ(ラ)シティ(ー)と言ってみてください。

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10円饅頭

2006年06月24日 | 日記

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突然の饅頭で・・・・。

この饅頭は地元のお菓子屋さんからリリースされている製品です。

大きさを知っていただけるように、ノギスで外径を測っておきました。

これはウマイ!安い!

20個で250円です。以前は1個10円でしたけれど最近はチョット値上がり。

色からも銅貨を連想させますが、あまり美しい表現ではないですね。

保存料を使っていませんから、賞味期限が3日くらいなので遠方のひとには味わいにくいかな?

黒糖のコクのある適度な甘さのアンコと、モッチリしたかわのコンビネーションはカナリのレベルです。

ワタシの表現能力ではコンナ事しか書けませんが、日本で3番目に物価が安いと言われる我が深谷市のオイシイ話です。

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マフラーの容量⑨

2006年06月23日 | マフラーの容量

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前回の記事では燃焼圧力が最大になるのは、クランク角30°くらいと申しました。

ピストンの上下運動をクランク軸を用いて回転運動に変換する一般のレシプロエンジンでは、単純そうですけれど、掘り下げて考えると思いのほか複雑です。

左がクランク角30°の図ですが、クランク軸の中心とコンロッドピンの中心を結んだ緑両矢印をテコに見立てると、最大に力を発揮するのは、右の図のA=90°であるクランク角約74°付近ではないかと思われます。

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それでは何故クランク角上死点後30°(これも仮定ですが)なのでしょうか?

ピストンは上下運動の繰り返しなので、ご承知のように両端で一旦停止します。つまりピストンスピードはゼロです。クランク角90°前後でピストンスピードは最大になりますが、通常は平均スピードで表します。

上の図ではクランク角30°でピストンスピード7~8m/sと書いてありますが、ワタシの能力ではスグにここのピストンスピードを正確に計算することはできませんが(ドナタか計算をして頂くと助かります)この辺りのスピードと思われます。

つまり、クランク角が大きくなるにつれて燃焼室容積も大きくなるので、ピストンの動きに燃焼スピードが追いつかなくなるのではないでしょうか?

言い方を変えると燃焼スピードが30m/s程度では、最大ピストンスピードの20m/sとソウ変らないので、パワーは出ない事態になってしまいます。

最大燃焼圧力のタイミングは点火タイミングで変るので、数字はともかく、コウいったことをイメージしておくと役に立つかもしれません。

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これは戯言ですが、ストロークを半分にした図を描いてみました。行程容積はほぼ同じです。

やはり緑両矢印をテコに見立てると、ストロークが長いほうがトルクが大きいのが分かりますが、細かい条件を抜きにすると、単位面積あたりの燃焼圧力が同じであればテコの長さは半分ですが、ピストンの受ける圧力は倍になるので同じトルクを発生する事になります。

ところが違うのはピストンスピードも半分になるので(当たり前ですが)、通常ではオーバースクエアのボアが大きいエンジンではバルブもポート径も大きくなります(それが目的?)。それは3600rpm程度では吸気速度が遅いため、充填効率も低いので燃焼圧力は低いものになります。

高回転が苦手のロングストロークが低回転で楽しめるのは、この辺りに秘密(じゃない?)があります。

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マフラーの容量⑧

2006年06月22日 | マフラーの容量

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このシリーズも8回目ということですが、まだまだ先が見えてきませんね。

チョット寄り道  このブログの初期にはスポーツのことなども書いていましたが、最近はあえて書いていませんでした。しかし、サッカーワールドカップの日本の試合を2つ見て、明日の朝にブラジル戦を控えているとなると・・・・・。

プロスポーツ選手は言うまでもなく、報酬をもらってプレーをしているわけですから、プレーに価値がなくては非難をあびても何も言い返せません。アマチュアでもオリンピックなどで期待に沿えないと、やはり非難を浴びてしまいます。                                                   

なにしろマスコミが朝から晩まで期待を込めて報道していますから、我々大衆もその気になってしまいます。それはそれとして、他の国の代表の試合振りを見ていると、日本選手の活躍には疑問が生じます、

やはりゴールへの執念が違うというか、特にFWにはガッカリです。高原にしても親善試合のドイツ戦のシュートは素晴らしかったので、アレですっかり満足してしまったかのようです。

ワタシの息子が何年も前から「いつシュートを打つのかヤナギ!」と言うように、以前からシュートを打たないFWの評価が最近はそうでもないように見えたのが、肝心なときに相手キーパーにパス!では・・・・。メンタルの問題としか言いようがないですね。

ワタシは少々たしなみますが、ゴルフはメンタルのスポーツとよく言います。確かにショットのタイミングは自分で決められるので考える時間がありすぎて、その瞬間にヤル気がありすぎても無さすぎても良い結果は得られません。目の前のボールに集中できた時だけ褒美がもらえます。

メカニックの仕事はどうでしょうか?イイトコ見せようとしても、ズボラをしようとしても良い結果は得られません。

前置きが長くて失礼でした。

                                                 

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燃焼室の紹介でコチラが途切れてしまいました。

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圧縮された混合気は温度も上昇して、点火を待つばかりです。

通常の点火方式は誘導放電と言いますが、実際には容量放電との複合になるようです。高圧化での放電は大気圧でのそれより大きな電圧が要求されます。放電可能な最低電圧を要求電圧といい、圧縮圧力やプラグギャップが大きくなるほど、電極温度が低いほど、要求電圧は大きくなります。

ハイコンプにしたり、何らかの理由でプラグギャップが大きくなったり、エンジンが冷えているときなどにミスファイアする原因はここにもありそうです。

イグニッションコイルの故障の原因にも、要求電圧がギリギリの状態が続くと、コイルのオーバーロードが考えられます。

最初の容量放電で放電路ができると、そのあと誘導放電が続きます。この時間は1/1000秒といわれ非常に短い時間に思われますが、”マフラーの容量⑤”で計算した3600rpmでのクランク角一度の所要時間では0.000046秒ですから、21度も回転します。

圧縮された混合気が燃焼を始める前にスパークは卵型の火炎核を形成します。

火炎核は非常に小さいので、エンジンが冷えている場合や冷え型すぎると電極の温度が低く、消炎作用によって火炎核が消えてしまい、ミスファイアになってしまう事があります。これを改善したのが電極の細いイリジウムプラグなどですね。

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火炎核により混合気が燃焼を始めてからは急速に進み、優れたレーシングエンジンでは上死点後15度くらいで燃焼圧力が最高頂に達するそうですが、普通のエンジンでは30度くらいでしょうか?

よくエンジンの燃焼のことを爆発と表現しますが、ガソリンエンジンでの燃焼スピードは最高でも90m/sくらいですから、500m/sといわれる爆発の燃焼スピードとは違います。誰でも燃焼室とは言いますが爆発室とは言いませんものね。

燃焼がすべて終わるのはもう少しクランクが回転してからですが、一番上の図の⑧では排気バルブが開き始めてしまいます。

ハーレーのような比較的低速型エンジンでも下死点前40度くらいに排気バルブは開き始めますから、高回転型エンジンではもっと速い時期に開きます。

前述のように優れたレーシングエンジンでは早々と燃焼を終えてしまう必要性も理解できます。

排気バルブが開いたほとんど瞬間にはシリンダー内の圧力は下がり、排気行程の邪魔にならないように備えます。つまり、下死点で排気バルブが開き始めたのでは、間に合わないのです。

そして一番上の図の⑨では吸気バルブが開き始めますが、燃焼済みガスはまだ燃焼室に残っていますけれど、優れた設計のエンジンでは、最大トルクを発生する回転域付近では吸気ポートの流速が充分で、勢いのある新しいガスが圧力の下がった排気ポートに燃焼済みガスを追い出してしまいます。

これは燃焼室の形状にもよりますが、排気ポートの圧力を速やかに下げるのは排気系統の仕事になります。

ココまで来るとバルブタイミングの役目も良く理解できます。

続きます。

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プロクラッチの外し方

2006年06月21日 | クラッチ

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プロクラッチは何度か紹介していますが、メインシャフトがテーパー勘合の4速トランスミッションの場合には、このSSTが必要になります。

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つまり、テーパー勘合とは左の図のようになっていて、スピールキーによってもトルクを伝達しますけれど、それだけでは強い衝撃が掛かると”キーが飛んで”(破壊)しまうので、テーパー勘合と併用されています。ナットで締める事により強固な勘合になりますから、プーラーやSSTが取り外す際には必要になります。

5速ミッションになってからはスプライン勘合になって、ストレートシャフトなのでクラッチの取り外しにはSSTは必要でなく、手で外せます。ココの細かいスプラインはインボリュートスプラインと呼ばれるようで、ギアの歯のような形状です。

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写真でも分かりずらいですが、良く見ると矢印が示すように、キー溝があるのが分かります。

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実際に外す場合は赤矢印のナットを緩め(逆ネジ)3回転くらい回転させてから、SSTを取り付けます。青矢印がナットに当るのが分かります。

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SSTをクラッチハブに確実に取り付けてから、センターボルトを締めていき外します。外れないようであったらSSTのセンターボルトに、ハンマー等で軽くショックを与えても良いと思います。インパクトレンチを使う場合は各部を壊さないように注意してください。

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SSTを外してから、ナットも外せばこの通り。

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テーパー状のシャフトとキーですね。

プロクラッチは高価ですが精度も良く、クラッチの切れに悩むかたには絶好のアイテムと言えます。この辺りはさほど経験も必要としないでサクサクとインストール出来ますが、いざ外そうと思うと市販の汎用プーラーでは歯が立ちませんので、SSTの必要性を知っておいて下さい。

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