ピストンエンジンは永遠か!な?

バイクを中心に話題を紹介します

ビューレット

2007年11月15日 | 計測

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ある事情でシリンダーヘッドの燃焼室容積を測ることになりました。

ヘッド面を水平にして行いますから、バルブは組み立てた状態ですから邪魔になるので、定盤の上に矢印のⅤブロックを置いてあります。

手前の細長いのがビューレット。長いので画像に入りきりません。

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このビューレットは容量は50cc。買った価格はネット通販で3000円弱、樹脂製だから安いですね。

このように目盛りが上下逆になっていますから、計測する前に液体を0に合わせておきます。液体は灯油を使いました。

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ノズルの先端の穴は極小ですからゆっくり注入できます。約49.6cc入りました。

正しい圧縮比を計算するためには、ガスケットの厚みを計算したり、ピストンの頂部の形状によりハイコンプならその体積を引き、リバースドームなら足して計算いたします。

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マイクロメーター・ノギス

2006年05月16日 | 計測

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某掲示板からリクエストを頂いた計測器具の使い方について考えてみましょう。

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ワタシの手持ちのマイクロマーターとノギスの一部です(そんなに沢山あるわけではないですが)。

いずれも20年以上使っているモノで、それほど大事にしているわけではありませんが、落とさなければ壊れるものではありませんね。

最近はデジタル式も多くあり、老眼に悩むワタシとしては食指が動くところです。

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マイクロメーターのほうがどちらかと言うと、コツはいらずノギスより簡単です。

ラチェット式のつまみを2回ほどカチャカチャとやれば、常に同じ力で計測が可能です。

これは掲示板に紹介していただいたマイクロメーターの使い方にも書いてありますね。

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この25~50mmのマイクロメーターにはゼロ調整のバーが付いています。これでゼロ調整するときも計測する時と同じカチャカチャでやる必要があるのは勿論です。

良くみていただくと25mm 20℃と書いてあります。

精密計測では

”当所の精密測定室は高精度な測定を行うため,常時温湿度管理がされています.ブロックゲージ測定室は,20±0.2℃,その他測定室は,20±0.5℃に維持されています.湿度は各測定室とも55±5%に維持しています.”

と書いてあります。

幸い今の季節の気温は20℃前後ですからサホド問題はないと思いますが、厳密に言えば私たちの計測結果はおおまかなものに過ぎないのかもしれません。

ハーレーダビッドソンのサービスマニュアルに記載してある各部のクリアランスやエンドプレーは運転時の適温を想定して設定(ややこしい!)してあります。それには、ある程度の幅も設けてありますが、果たしてそれには測定時の温度まで考えられてあるでしょうか?

幸い?それほど精密ではないようですので、不必要に追求しても神経をすり減らすだけになってしまいますが、シムなどで調整する部分などはコノことを留意しておけば、より良い結果が得られるでしょう。

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色々な呼び名を持つこの計測器は日本ではノギスが正しいようです。

一番スタンダードなこのノギスは副尺に39mmを20等分した目盛りを持ち、これと一致した主尺のめもりを読んで0.05mmの最小単位を計測できます。ある意味マイクロメーターよりスマートなモノですよね。

タダこれは計測する時の力加減で、値が変わってしまう事にあります。上下の写真では0.15mmも違います。

スムースな動きでないと測定しにくいので、副尺のスライド部分にクリアランスがあり、それで大きな力で押すと斜めに動いてしまい、目盛りがズれてしまいます。

リクエストを頂いたTERU'79さんの悩みはココにあると思いますが、ワタシもノギスで測定する時は(当て方も含めてですが)5回くらい測り直します。

解決方法としては、

  1. 写真上の方法。
  2. 写真のような”ゼロ調整バー”か、無ければ適当なマイクロメーターで測定した硬いものをノギスで測定して、力具合を校正する。

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一方ダイアル式ノギスはコンベンショナルなものにダイアルが付いただけのスタイルですが、作動原理がまるきり違います。スライドする副尺が5mm動いてダイアルの針が1回転し、文字盤の目盛りを100等分して0.05mmを読むので、マイクロメーターを応用したようなものです。

小さい歯の付いたラックでギアを動かすので副尺の剛性が高く、結構な力を加えても針は動きません。