ピストンエンジンは永遠か!な?

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インチキ打刻にご用心

2007年03月08日 | VIN

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自動車検査法人が発見した不正打刻車両は平成18年までの3年間で681台

自動車検査独立行政法人(略称:自動車検査法人)は検査を行う際に、自動車の車台番号(車台に打刻されたその自動車固有の記号や番号)及び原動機の型式番号(原動機の型式を示す固有の記号等)が自動車検査証の記載どおりであることを1台ごとに確認していますが、平成16年から18年の3年間で、本来の打刻と異なる字体のもの、他の車両の車台番号を貼り付けたものまそ不正打刻を有する不審車両を681台発見しました。

平成19年3月2日付けのプレスリリースから抜粋引用。

元のファイルは「20070302-1.pdf」をダウンロード

詳しい内容はプレスリリースを見ていただくとして、パッとみて驚くことは、3年間の4輪自動車が357台にあるのに対して、2輪自動車が317台ということです。

これは保有台数の差からしてみると、相当に大きい数字だと言えるでしょう。

継続車検の手続き時において発見された数ですから、実際に不正打刻車両が存在する数は想像しただけでも・・・・。

自動車検査法人が統計と取りはじめたのが平成16年からだそうですから、それ以前のことは分かりませんが、ワタシが考えるこうしたことの背景は、指定工場(民間車検)への対応の変化があると思います。

コチラのサイト<ttp://www.ktt.mlit.go.jp/jidou_gian/syobun/index.htm>(先頭にhを付け加えてください)では自動車整備事業者の処分状況を見ることができますが、関東圏内だけでも毎月多くの処分をうける工場があります。もちろん全ての整備工場が不正行為を行っているわけではありませんが、こうしたことにより炙り出されてしまったこともあるでしょうね。

ワタシは以前、VINの解説をしたことがありますが、ハーレーダビッドソンの場合では1970年まで車台番号が存在しないこともあり、また車検証での形式不明と言う記載が更にそれに拍車をかけたのか、某巨大オークションでの出品にも怪しいものが時々見受けられます。

S3_301

これは以前にも紹介した画像ですが、シート下の職権打刻です。

これまで偽造されてしまったら”お手上げ”ですけれど、車検証の記載と同じでしたら、まず一安心。

一番お手軽で始末の悪いのが、”チョッパー”の制作などの場合に社外フレームに”1HD1○○○○○○○○○○○○○”などの純正VINを勝手に打刻してしまったもの。

そして純正フレームを捨ててしまっていたら、まず生き返る道はないと思ったほうが良いでしょう。オブジェになってしまいます。

以前にワタシも某オークションで落札して見に行ったら、このケースでしたので、手ぶらで帰ってきました。

「買ってしまったが車検がとれない」という相談も何回か受けたことがあります。ワタシはサイドカーの車検証のグースネックを見たこともあります。

チョッパーには眉をひそめる方も多くいらっしゃると思いますが、軽い車体からくる爽快な加速感とリアサスペンションがないため感じるダイレクト感の相乗効果、ゆるい中速カーブを抜けるときの気持ちよさは、決して他のバイクでは感じられないものです。

それだけに”知らないで買ってしまった方”にはお気の毒としか言いようがありませんが、妙に安いなと感じたら要注意です。

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V.I.N. ③

2006年05月09日 | VIN

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S4_27

S6_12

1970年から1980年まで、写真のようにフレームネックとクランクケースにV.I.Nが刻印してあります。同一の車両では同一のSequential Number(シーケンシャルナンバー、継続する番号)になっているのに注目してください。(伏字になってますけど)

フレームとエンジンのV.I.N.がマッチングしていないと、オリジナリティーとしての価値はなくなってしまいます。

6E4××××J0は数字+アルファベットの2文字・5桁の数字・アルファベット・数字の組み合わせになっています。

*最初の2文字はモデル名ですね。

  • 2C     FX-1200
  • 9D     FXE-1200
  • 2F     FXS-1200
  • 5E     FXEF-1200
  • 6E     FXEF-80
  • 7G     FXS-80
  • 1H     FXB-80
  • 9G     FXWG-80
  • 1A     FL-1200
  • 2A     FLH-1200
  • 7E     FLHS-1200
  • 3G     FLH-80
  • 3G     1979 Classic
  • 3H     1980 Classic
  • 5H     FLHS-80
  • 6H     FL-80
  • 7H     FLH-1200 Police
  • 9H     FLH-80 Police

*5桁のシーケンシャルナンバーは1970年~1977年まで10000から始まり、1978年からは60000から始まります。 尚余り見ることはないでしょうが、2Hというモデルは80000からですね。

*その次というか、最後から2番目のアルファベットはモデルイヤーの十の桁です。Hが70年代でJが80年代を表しています。

*最後の数字はモデルイヤーの年度ですね。

つまり6E4××××J0を例にとると、FXEF-80の1980年モデルと読み取る事ができます。

製造から30年も経っていると、その姿は何度も変えている可能性があり、なんちゃってローライダーもあるわけで、かく言うワタシもなんちゃってローライダーを買ってしまったことがあります。

自分が乗っているうちはソレでも良いのですが、黙って売ってはイケマセンし、買う時は必ず注意したいものです。


V.I.N. ②

2006年05月08日 | VIN

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取り返しのつかない事を避けるためにも・・・。

Ⅴ.I.N.の正式な呼称はVehicle Identification Numberでした。

1971年モデルからのハーレーダビッドソンにはエンジンとフレームに同じVINが刻印されています。これはシリアルナンバーと言っても良く、製造されたときの年やモデルを知る事の出来る大切なものです。

リジッドフレームにVIN?

リアサスペンションのない通称リジッドフレームは1959年デビューのデュオグライド以降には存在しないことになっています。そしてショベルヘッドエンジン搭載のリジッドフレームのホトンド全ては、パウコなどの社外フレームか、純正フレームにハードテールキットを溶接したものです。

ケース① 社外フレームにVIN,これはお手軽ショベリジで、日本での登録済みハーレーのフレームだけ交換して、今までのフレームと同じVINを偽造したもの。

ケース② 純正フレームをハードテールキットの使用でリジッド化したもの。VINはそのまま残っている。

ケース①②ともに、比較的安価にチョッパーなどを製作できることから、違法行為ながら10年くらい前からよく行われた手法です。

3年前の違法改造防止法の施行以来、指定整備工場(民間車検)への監査が強化されて、上記のようなインチキなバイクの継続車検が困難になった事実があり、最近そのせいか車検を取れなくなったハーレーの流通があります。

ワタシのところにも、こうしたハーレーの車検の問い合わせや相談がタマにあり、又目撃した事も何回かあります。

「今まで継続車検を取っていたのだから」という理由での救済処置は全く期待できません。ケース②では復旧作業でナントカなるかもしれませんが、ケース①は偽造なのでヘタをすると・・・になりかねません。

善意の第3者なら、説明を受けていなければ返却も相手により可能かもしれませんね。

一番良いのは(手遅れかもしれませんが)、正しい知識を持って臨むことですね。

S4_25  

1971年から1980年までのモデルにはフレームネックに、このような打刻がされています。

リジッドフレームの車体の車検証に、こうしたVINが車体番号として記載されていたら危険信号です。

S3_30

正しい手続きによる職権打刻です。

両端の【玉】は手続きをした都道府県を表しています。つまり埼玉の玉で、埼であると刻印では読めなくなる恐れがあるのでしょう。神奈川だと申になります。

続きます。


VINナンバー

2006年04月19日 | VIN

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S8_4

メーカーは車両識別番号と言っていますが、タブン”Vehicle Identity Number”のイニシャルだと思います。

Virtual Industrial Namuamidabutuではないでしょうね。

車検証の車体番号欄には、大抵矢印のところに打刻してあるのと同じ番号が記載してあります。

S5_16

クローズアップするとこんなに沢山のアルファベットと数字の羅列があります。

車両識別番号という訳も間違っているわけではありませんが、2つと同じ番号が存在しない固有の記号ですから、日本語に馴染まない「アイデンティティー」のほうが意味としては○?「アイデンティティー」はあまり馴染まないのでIDになってしまったのでしょうか?

意味もなくコンナに沢山の文字があるわけではありません。

1HD1FD10Y6○○○○0のそれぞれの意味は

  • FD   FLHR    V  TC88 キャブレター     2  2002年モデル
  • DD   FLHT      TC88 インジェクション     
  • DJ   FLHTC
  • FC   FLHTCU-I
  • FP   FLTR

そして2003年モデルから表現が豊か?になり、 HD1FDV1036○○○○0と一番最初の1はアメリカ国内向けの表記で、輸出向け車両はになりました。

そしてKが突然出現するのですが、これはカンサス工場のKです。それまでのYは年号の後だったのでYearの事だと思っていたのですが、ヨーク工場だったのでしたっけ?この辺りはあやふやな記憶に基づいています。

S7_1

エンジンの番号は矢印のところにあります。

S3_22

クローズアップすると・・・・・。

下6桁のシリアル番号は車体の番号と同一です。車体にVINが打たれてからは、このようにエンジンと車体が同一の番号を持っているのがハーレーでは基本です。

ハーレーは21世紀は考えていなかった?

S4_19

1HD1から始まるVINは1981年モデルから使われています。

1HD1GDL17WY○○○○○1のVINは1998年のFXDLですけれど、が1998を表しています。

そしてアルファベットの表記は2000年モデルのYで終了です。つまりアルファベットはワイワイでお終いと憶えれば良いでしょう。まあドウでも良い事かもしれませんが。

1981年モデルはどういう訳かなんですね~。

途中でも偽造しやすい?と思われる文字は抜かれてしまい、I・O・Q・Uは使われなかったのです。Zも。

アルファベットは最初から26字しかないのは当然分かっていたと思うので「21世紀のことは1981年当時に想定していなかった?」と思うのは考えすぎでしょうか。

続く。