シャフトドライブのモデルでは、駆動軸の向きを90°変えるファイナルドライブギアを備えています。これのことを”デフ”と呼ぶ方もいらっしゃったかもしれませんが、”デフ”.はデファレンシャルギアすなわち差動装置のことで、駆動輪が一つの2輪車では必要のないものです。
さて、特に不具合はないものの、オイルシールやOリングの交換、ベアリング類の点検、そしてケースのブラスト処理を行うために分解しました。
これはピニオンギアの先端ベアリングですが、パーツリストを見ても設定がなく、サービスマニュアルにも記載がなく、どうもケースと一体? 汎用のベアリングがあれば交換可能ですが、行き止まりの構造なので抜くのには困難が予想されます。
行き止まりと言えば、リングギアの奥もニードルベアリングですが、アクスルシャフトの穴はありますけれどベアリング径よりだいぶ小さく、作業上は行き止まりと等しいことになっております。こちらの作業方法はマニュアルに記載されていて、オイルに浸けて100℃に熱しSSTで抜くということです。なお、決してトーチで炙ってはならないと。奥のオイルシールを交換するにはベアリングを外す必要があります。