ピストンエンジンは永遠か!な?

バイクを中心に話題を紹介します

テールライト

2005年10月31日 | ウインカー、テールライト
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バイクのカッコーに結構な影響があるのが灯火類です。

ところが気持ちを満たすと基準を満たす事ができません。

ここでハッキリと基準を知っておきたいものです。

ココで示すものはバイクの場合であり、クルマはこれと違います。

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取り付け位置は車両の中心線に対して対称で、中心が地上2m以下

電球は5w以上、レンズの面積は15c㎡以上

これは直径が48mmですから、円の面積は2.4×2.4×3.14=18.09とテールライトの要件は満たしています。

ところがバイクのほとんどの場合ではテールライトはブレーキランプと兼ねています。

ブレーキランプの基準は15w以上、20c㎡以上になっていますので、20÷3.14の平方根は25.2mmとなり直径が50mmでもNGとなります。

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これは直径55mmですから、ビスの頭の面積を引いてもOKですね。


COOL BREAKER

2005年10月29日 | 日記
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クールブレーカーを見に行ってきました。

会場に行くと今年は出展しないのかと度々声を掛けられましたが、去年は頑張りすぎたので見に行くだけってのは気楽で良いですね。IMG_0001

親愛なるフジシマの作品です。                                                       

その名は「鎧」ディスプレイもなかなか凝っています。

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タンク横のフィンはtくるのが大変な形状です。

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タンク上のメインスイッチを新規製作のコイルカバーを兼ねたところに持ってきています。中々良いアイディアですね。コイルを収めるスペースのためにオイルタンクを凹ますのが大変だったそうです。

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HIDEさんのスポーツスター。昔のミュンヒみたいな雰囲気ですよね。

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一番手の込んだ出品車の一台でしょうね。テーマは蝶ですか。IMG_0031 IMG_0036 IMG_0038

デテールもこのとおり手が込んでいます。

明日もやっていますので是非見に行ってください。


エンジンの寿命?

2005年10月27日 | consideration
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一昨日の「なんでも鑑定団」に1910年代のトライアンフ モデルHが出品されました。作り酒屋であった出品者のお祖父さんが当時に400万円(換算すると)もの大金で買ったそうですが、コンディションがあまり良くなかったのと3万台も生産されて希少性が薄いとのことで、レストアされた様子もないエンジンは調子良さそうでしたが75万円という意外と低い評価でした。
続いて見た「ガイアの夜明け」ではワタシ達に関連の深い原油問題でしたね。石油製品は原油の値上がりにより高騰していますが、油田の開発競争も激化しておりリビアの開発入札には日本の企業も参加してなんと7.5%という低い取り分で落札をしていました。取り分が低いほど落札の可能性が高いのですが、掘り当てる可能性も100%ではありませんから、実際に結果がでるのは6年後と言いますから大きなリスクを抱えながらも原油を探さなければなりません。
探し当てても取り分が少ないため埋蔵量が予想より少なければ採算割れになってしまうのです。
それでも「石油に浮かぶ現代文明」を存続させるには、いよいよ直面する石油の枯渇に対処するために自前の油田を確保しなければならないようです。

東京モーターショー
モーターショーを総括すると、やはりエコロジーということになるのでしょうか?
ワタシ的に特に目立ったのは可変バルブタイミング機構、ハイブリッド用モーター、軽量バルブでした。
トラック・バス等にもメーカーに対する罰則規定まで在る燃費規制が設けられるのは、京都議定書による国別の炭酸ガスの総量規制を達成するために、佐藤琢磨がテレビCMで言うように石油燃料の消費量を抑えなければならないので燃費をよくすることが急務なのです。
以前は高出力を求めるために開発されたアイディアも、効率を向上して燃費をよくするために使われています。少しの燃料しか使えず失ったパワーをかき集めるためには、可変バルブタイミング機構は最大限の充填効率を得ることが可能であるし、バルブなどをできるだけの軽量化すれば機械損失を最小限にできます。
エンジンとトランスミッションの間に配置できる薄型高出力モーターは簡易型のハイブリッドを可能にするでしょう。プリウスのような本格的なハイブリッドは基本設計から始めなければ作れませんけれど、既存の設計を大幅に変更しなくても済みそうな薄型モーターは、1~2年後には新型車の半分がハイブリッドになってしまう予感をさせてしまいます。
それと同時に特別なセレブ?のための高価格車の勢いも感じましたね。ロールスのファントム、メルセデスのマイバッハ、ブガッティ、フェラーリ、マセラッティ、アストンマーチンなどはガソリンエンジンの行き着くとこまで行ってしまった感がありました。

モーターショーには古いクルマやバイクも展示してありましたが、スカイラインGC110GTRもありコンディションがよければ1000万円もするって本当ですか?200台しか作られなかったので希少価値はあるのでしょうね。
古いバイクの価値といえば、古いハーレーではアメリカ国内でもショベル以降とパン以前は取り扱われ方が違っていて、ショベルなどは現地でも金が無い奴がもっていると修理もぞんざいでスワップミートで買ってきたタダ同然の年式違いの部品が付いている事はよくあることですね。最近はガラクタを集めて日本向けにカタチだけ仕上げる奴もいるので、安いと思って買うとろくな事がないですよ。さすがにオリジナルのローラーダーやFLは少なくなってきているのか高騰しています。
しかし、過去に生産されたハーレーの半分は現存しているのじゃないかと思うぐらい、スクラップにされたのは少ないのじゃないでしょうか。
日本製のバイクは悲しいかなスクラップ&ビルドの繰り返しで、せいぜいセカンドユーザーかサードユーザーまでで、人気がなくなると解体されてしまうかそのまま輸出されてしまい、日本国内には古いバイクは残っていません。保存環境も違いますが、乗らなくなってしまったバイクは邪魔者扱いでしたからね。
持っていた人がいない間にチリ紙に交換されてしまったことも聞いた例がありますもの。
その辺りは欧米人は執念深いというか、保存環境が良いというか、ワタシが一度会ったことがあるドイツ人はモンキー狂いでボアアップピストンを1個もらいましたが、それはベンツのピストンを作っている工場に作らせたと自慢していました。イギリスに行ったときに見たヒストリックバイクレースには50年以上前のバイクに、新車から持っていたのじゃないかと思うくらい年代の合った老ライダーが出場していたのです。それも1人や2人じゃなくほとんどがそうなんですね。アメリカでもVツインのカタログに載っている商品はビジネスだけでは理解できないほどの品揃えだと思います。デイテックというフレームメーカーは鉄が錆びないという理由で砂漠のなかの町に工場がありますが、そんなところは日本にはないですものね。

実はこの記事は「今のバイクは昔のハーレーのように長年乗り続けられるか?」「空冷、水冷、油冷では寿命が違うのか」というターミー君からのリクエストによるものです。機械的なコンポーネントはモってもコンピューターはダメなのではという疑問も添えられていました。
寿命を判断する基準を考えると非常に難しいものがありますが、交通事故での保険会社の判断では修理見積もりが時価を上回ると全損ということになります。
これを当て嵌めると人気のない時価が安いバイクはすぐ寿命が来てしまいますね。
水冷エンジンでは
常用回転数域にもよるが、エンジン本体の寿命はやはり一番長いかな?
250cc4気筒などの高回転エンジンを常に目一杯ブン回して乗っているとカムチェーンが伸びきってしまい、2~3万キロでオーバーホールする必要がある。
ラジエターやホース、Oリングなどの直接冷却水に接している部品はメンテナンスを怠ると劣化が早く、それらの修復費用は車両本体の時価を上回ってしまう。
冷却水の定期交換を怠ると、水路の堆積物による悪影響が大きいと思われる。
空冷、油冷エンジンでは
冷却がオイルによる依存度が高いので、やはり寿命はメンテナンスの如何によるでしょうね。
鉱物油は一般的に120℃くらいまで、合成油は150℃くらいまでしか潤滑能力はないので、オイルが劣化してオーバーヒート状態で運転がおこなわれると磨耗は急激に進んでしまう。
エステル系の合成油では以前はオイル洩れの弊害が危惧されていましたが、随分改良されたので厳しい条件では合成油が良いでしょうね。
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きっとオイル交換をサボったアメリカ人のせいで表面剥離してしまったカム山と軸部、カム山の表面は硬化してありますが、過大な荷重が掛かったり潤滑が充分に行われないと、このように表面が剥がれてしまいます。
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ショベルのロッカーアームのバルブを押す先端です。ここの磨耗はよく見ることが出来ます。大きなバルブを強いスプリングに抗って押すため痛みが早い部分です。
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ローラータペットのローラー部分がガタガタになってしまったものです。ニードルが細いため痛み始めるとこんな風になってしまうのでしょう。IMG_0108

オイルポンプのスカベンジング側です。潤滑し終わったオイルをタンクに戻す役目をしているので、汚れたオイルに金属粉が多いと、このようにキズだらけになってしまいます。

電子部品は
ワタシは電子的にはシロウトですが、振り返ってみるとパソコンの性能は10年前には想像もできなかったくらい良くなりその上価格も下がり、しかも部品を集めればむしろ完成品より良いものが組み立てが可能。現に今このブログを書いているのは組み立てパソコンです。
近年ではハーレーのビジネスの成長には目を見張るものがあり、年間30万台の生産が継続して行われていたので、万が一メーカーが生産を打ち切ったとしても世界的には100万台以上のハーレーが存在しているから、補修部品には充分な需要があるので当分困る事はないのでは。需要があれば必ず供給もあるということです。
つまり、需要さえあればイグニッションモジュールだってEFIコントロールも組み立てキットが売られるかもしれないし、50年後もVツインは在るかも。

構成部品のマテリアルは
昔のバイクは単純で構成部品はほとんど金属で出来ており、プラスティック部品などは当然使われなかった。
現在のハーレーは遥かに複雑で、おまけにドライブベルトのような複雑な素材で出来ている部品もあるし、ゴムやプラスティックの部品もたくさん使われている。
非金属は経年劣化も大きいし紫外線や熱にも弱いものがある。おまけに金属と違って再生することは不可能であるし、専用部品が多いので流用も難しい。

エンジン本体
エンジンの発展の歴史はメンテナンスフリーを目指した発展でもあり、大きなメンテナンス(全面的なオーバーホールなど)をせずに走行できる距離は大幅に伸びていると思われる。
加工技術の発達や素材の合金の発明などで、ピストン、ピストンリング、シリンダー、ベアリングなどは耐久性を増し、潤滑もオイル自体の性能向上や潤滑性能も徹底したものに改良されて過酷な使用状況にも耐えられるようになった。
例をとるとアルミのダイキャスト部品などは、昔は圧力をかけずに流し込んだだけでしたが今は圧力を掛けて密度の高い、しかも成分を変えて腐食しにくいアルミ部品になっている。

その他
モデルチェンジは昔と較べてはるかに頻繁になり、それだけモデル数も膨大になってしまったので、100年先には補修部品は税制を考えてもメーカーが保存できるとはとても思えない。(今の税制では会社が赤字経営でない限り、古い在庫を処分するときは税務署立会いの基に廃棄処分せねば、在庫が増えた分税金が掛かってしまう)

と考察してみると、最近のバイクに関しての寿命は10年20年の期間で考えると適切なメンテナンスによる通常の走行では、機械的なものでなくオーナーの情熱の寿命なのですね。壊れてもそこで寿命が尽きるのでなく、いかなる部品が壊れても費用と情熱に制限がなければ修復できます。ワタシが26年間バイク屋をやっていても寿命と判断したエンジンはありません。保存したければ自分自身で補修部品を買って持っておけば良いのです。
大きな故障とか事故でスクラップにされてしまう理由のほとんどは、「他のもっと良いバイクに買い換えたほうが良いのでは?」とか「もうバイクは乗らないほうが良いのでは?」とかの助言に従ってしまう人間の弱さじゃないのかな?
50年後を心配するようなら、温暖化、原油の枯渇、食糧危機のほうが大問題でしょうね。




5速ミッション②

2005年10月26日 | トランスミッション
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前に4速ミッションのオイル洩れのことを書きましたが、5速ミッションになってようやくオイル洩れ対策が真剣に施されました。一番大きな力が掛かるメインドライブギアのベアリングがサイズアップされたついで?にスプロケットの裏のディスタンスカラーも大きくなって写真のシールが収まるスペースが生まれて根本的な解決がされたのです 。
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根本的に解決されたと言っても、ゴム製の部品は機会があるときには交換しておいたほうが良いですね。
これは4速ミッションと若干サイズは違いますが、同じところに付いているメインシャフトと5thギアの間の小さなオイルシールです。メインシャフトがあるときには非常に外しづらいので、メインシャフトが外れているときに抜き取ったほうが良いですね。
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くどいようですがオイルシールを取り付けるときは、シャフトなどに接するリップには必ずシリコングリースなどを塗布し、適切なものを当てて真っ直ぐに入れなければなりません。
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一番右のガスケットはキックスタートのために製作したガスケットですが、これ以外はトランスミッション オーバーホールに使うガスケット、オイルシールです。



5速ミッション

2005年10月26日 | トランスミッション
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エボ以降のハーレービッグツインの評価を高めた要因の一つとして、安定した機能を発揮するミッションがあると思います。
日本製のバイクは1960年代から多段ミッションの採用が広まったのに対して、それに15年も遅れてショベルエンジンの最後期にやっと採用された5速ミッションは基本設計が優れているのか今も基本的に同じ構造です。
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やはりウイークポイントはどんなものにもあるようで、このスプリングはたまに折れます。
これが折れるとチェンジペダルがブラブラになりギアシフトは不可能になってしまいますので、長く乗っている車両は予防として交換するしかないかもしれません。チェンジペダルを操作したときに感じる重さはこのスプリングの反力ですから、妙に軽く感じたら折れる前駆症状かもしれません。
折れる原因は金属疲労だと思います。金属疲労とは製造過程からある目に見えないクラックが繰り返して受ける荷重により成長してとうとう破壊されてしまうことですね。現代の良い設計とは金属疲労は起るものとして考え、たとえ部品が破壊されても致命的にならないようにすることです。
このスプリングに関して考えると、折れた破片がギアに噛み込まれるとスプリング鋼は歯車と同じくらい硬いのですから、運が悪いと後輪ロックもあり得ます。
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スプリングは写真のようにミッションケースを貫通したシフターシャフトに付いているので、上のカバーを外しただけではミッションのギアが邪魔して外れないので交換できません。
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このようにミッションの中身を全部取り出してからになります。
写真は既にスプリングを交換した後です。



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ついでですからミッションの構造を少し説明いたしましょう。
構成部品はこのようにサイドドアに付いたままほぼ一体になって外れます。この辺りは4速ミッションより遥かに整備性が良いですよ。
青線の四角の5thギアはクルマなどではメインドライブギアとも呼ばれ、この場合ではミッションケースに残っています。
バイクのトランスミッションはほとんどこのような構造になっていて、全部のギアが常に噛みあっているので『常時噛合い式』と言われています。
原理はギアチェンjジするときには⇔印のついているギアシフターフォークによりスライドして、端にある『ドッグクラッチ』が隣のギアに噛合い動力を伝達します。
スライドするギアはスプラインによりシャフトと一緒に回転しますが、噛合う相手のギアはシャフトとはフリーです。各ギアの歯数が違うので変速することになるのですね。
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シフターフォークを動かすのがこのシフターカムです。日本ではシフタードラムとも言います。
不思議な事に、5速ミッションの直前の4速ロータリートップでは平型のカムを使っていましたが、そのまえのラチェットトップでは写真のカムと似た形のものを使っていました。
回転部分の支持にはニードルベアリングを使って操作フィーリングの向上を目指しています。
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そしてシフターカムを動かすのが写真のシフターポウルです。シフターロッドレバーはロッドを介してチェンジペダルにつながっており、足でペダルを操作するとシフターカムが⇔のように動いて、シフターカムについたピンを押したり引いたりして
カムを動かします。
アジャスティングスクリューの先端には偏心したピンが付いていて、回転させるる事によりシフターポウルとシフターカムのピンとの相関位置を調整できます。走行中にギアが入りづらい場合にココを調整する事により解消することもあるかもしれません。

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話の筋が少し違いますが、ワタシが3年くらい前に作ったショベルFXEベースのカスタム車です。
ワタシはショベルに5速ミッションを何台か付けました。昔のFLTのフィーリングの良さを忘れられずに再現したかったのですが、4速ミッションのサードとトップのつながりの悪さが解消してとても好きです。



ガスケットを作る。

2005年10月23日 | トランスミッション
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5速ミッションの旧型キックの外側カバーのガスケットが入手できないので作る事にしました。
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材料はデイトナのガスケットペーパーです。
昔は街の自動車部品屋さんによく置いてありましたけど、最近はあてにならないので困っていましたが、デイトナのカタログにあったので助かりました。
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大きいままだと作業しづらいので、まずこんな大きさにカットして、ペンでオリジナルの形をトレースします。
細長いのは打ち抜きポンチで、これは旋盤で以前に作ったものです。
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打ち抜きポンチで穴を開けてから、良く切れるカッターで切り抜きます。曲線もスケールを動かしながら使うと力が入り良く切れますね。
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左側がオリジナルで右が今回製作したものです。こんな仕事は25年ぶりですが、30分くらいで出来上がりました。


ポイントの取り付け、調整

2005年10月23日 | 点火系
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写真は’78’79年モデルのユニットです。
エンジンが低回転でどうも安定しないので、ポイント点火に取り替えてしまいます。
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ご覧のように、最初のトランジスタ点火は遠心ガバナーを使っていますね。
ガバナー自体はポイントのと同じものですが、カムの替りにトリガーローターが付いていますから、このままでは使えませんのでガバナーもユニットで交換します。
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ガバナーも外すと、オイルがたまっています。
ポイント式では特にオイル漏れは厳禁です。ポイントの面にオイルが付着すると機能停止になってしまいます。
新しいデジカメを使い慣れていないので写真が悪く見づらくてゴメンなさい。

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ポイント点火にする場合はコイルを5Ωのものに交換します。
純正のコイルカバーは非常にはずしにくいので、ワタシはブラケットごと外してしまいます。


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取り外したオイルシールです。ゴムがパキッと割れるほど硬くなっていました。
オイルシールのゴムはもちろん耐油、耐熱ですが、まれにこうなってしまったモノをみる事がありますね。
オイルシールの交換は本来はカムカバーを外してやる仕事ですが、オイルシールがセットされる部分やカムを傷つけなければ、このようにやってやれない仕事ではありません。
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オイルシールをセットするときは、外すときと同じに気を使って作業する必要があります。
入るところが置くのほうなので、写真のようなちょっと長いパイプ状のSSTがあると便利です。
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ガバナーのキットです。
写真のものはごくスタンダードのですが、ステンレスで出来ている物やウエイトの支持部にベアリングを使ったものもあります。
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カムにグリスアップするために外したりした場合に再度組み付けるときは、矢印のカムの切り欠きとピンを合せる必要があります。
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ガバナーのカムが嵌る軸の部分とカムのウエイトが嵌る部分に、グリースを塗布しておきます。
使用するグリースの種類はシリコングリースです。
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左が純正品、右はワタシが良く使うブルーストリークです。
ブルーストリークは配線端子をネジ止めするのに対し、純正品は配線端子をスプリングで押しているだけなので接触不良がたまにあります。こうしたものは少しでも信頼性のあるものを選ぶべきでしょうね。
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接点のアップ写真ですが、ワタシがチョイスする理由として純正のと同じ中空構造になっています。
中空ポイントは接点部が均一になり、比較的に長時間の使用ができます。
ムカシのクルマにポイントを使っていたときも高性能を謳ってでてきたものだと記憶しています。30年以上まえの事ですが。
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ベースプレートにポイントとコンデンサー、配線をセットした写真です。
コイルへの配線はマフラーの付近を通りますので、耐熱性のビーメックス線を使い黒いガラス繊維の遮熱チューブをかぶせてあります。
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ガバナーをカムシャフトに取り付けたら、ガバナーのカムがスムースに動くか確認します。
動かなくてもエンジンは掛かりますが、進角しないので調子は悪いと思います。
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ポイントを取り付けたら、ポイントカムの一番高いところに位置を合せてポイントギャップを調整します。
この場合カムの山の幅が広いほうが確実です。
ワタシは0.4mmに調整します。一般的にIGプラグのギャップの半分ですね。
ココデ他の人がやらないでワタシだけやることは、2つのカム山の両方が同じギャップになるかを確認します。
たまに違うものがあり、そうなると前後のシリンダーのタイミングがずれてしまいますが、そうすることによりポイントカムの精度をある程度確認でき、1つの不安材料を除くことができます。


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構造的にギャップの調整をするとタイミングまで変わってしまい、ギャップを広くすると早くなり、狭くすると遅くなります。
ですから、タイミングを調整するまえにギャップを調整するのです
タイミングライトを使って調整する場合もありますが、ハーレーの場合にはタイミングマークが非常に見づらいのでココでは使わない方法を紹介します。
ギャップの調整をし終わったカム山が尖ったほうか、平らなほうかを良くみて判断し、ポイントヒールが乗った山のほうのシリンダーの上死点を出します。尖った山は前のシリンダーで平らな山は後ろのシリンダーです。
上死点を出す方法はIGプラグをはずし、ピストンに挟まれないように気をつけて細長いドライバー等でピストンの上下を探ります。もちろん2次災害には充分注意してくださいよ。
左側のタイミングホールを開けて見ると小さい丸のマークです。このマークがすぐに見つかれば危険を冒してピストンを突付くことはないのですが、タイミングホールとマークは小さいので慣れないと分りずらいですね。ただしピストンの上死点は圧縮上死点と排気上死点があるので気をつけてください。
上死点がでたら、ベースプレートを動かしてタイミングを調整します。
検電ランプを使うと便利ですが、ポイントアームにはコイルから12Vの電気がきていますので、写真のようにポイントが開いているとランプは点灯しています。
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ベースプレートを動かすとポイントが閉じて、コイルから来ている電気はアースされるので検電ランプは消えてしまいます
このランプが点くか消えるかのところがポイントの開くタイミングですから、ここでベースプレートを固定します。
ここでの方法は大雑把ですが、ピストンは上死点を出しておいたのでイグニッションタイミングは精度はそれほどではないにしても、ほとんど上死点に近いところで出ているはずです。
キックでもセルモーターでも他にトラブルが無い限り始動は問題ないので、あとの仕上げのタイミング調整は走行しながらのことになります。
ワタシはちょっと早めにトップギアにして、アクセルをやはり普通より早めに開けノッキングの起り方で判断します。
つまり上記の感じでセットしますと通常の走り方ではノッキングが起きないはずで、ノッキングが起きる寸前の早めのタイミングがベストで、ガバナーが正常であればアイドリングも低く回るし、加速も良いタイミングを出せますね。

*ついでの知識
エンジンを止めるとほとんどの場合ポイントが閉じた状態になりますので、スイッチを入れっぱなしにしておくとバッテリーが上がってしまうか、コイルが焼けてしまうので気をつけたほうが良いでしょう。

古いハーレーを整備などする場合は目的の場所以外の部品も痛んでいることが多いので、周辺の部品も揃えておくと安心して手をつけることができます。




幕張周辺

2005年10月22日 | 日記
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東京モーターショーと日本シリーズが今日開幕です。どちらも前評判が高くたくさんの人たちが足を運ぶと思いますが、なんと両方とも最寄の駅は海浜幕張駅なんですね。と言うか隣り合わせです。
ワタシも2日前に行ってきましたが、幕張メッセの最初のモーターショーの時に行ったときとは較べられないほど駅周辺の開発がすすみ高層ホテルが並びキレイになっています。駅はモーターショープレスデイの2日前は比較的静かでしたが、今日はスゴイことになっていたのでしょうね。テレビでみるスタジアムも満員で、こんなに声援が賑やかな野球中継は久し振りの気がします。
このブログを書いている今はあいにく濃霧で一時中断ですが、1対1で迎えた5回裏のロッテの攻撃で今まで堪えていた井川もロッテパターンに耐え切れず、3点追加して流れが決まってしまった感じです。
しかし、プロスポーツも監督の手腕でこんなに変わるものか?ですね。

明日はケタリング点火のポイント取り付け調整の記事を更新予定です。


スズキのエンジン

2005年10月21日 | consideration
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モーターショーネタですが、スズキのブースのおネエさんに頂いたパンフレットを見ていたら、驚くべきエンジンが載っていました。パンフレットは荷物が重くなるので集めなかったのですけど、キレイなお姉さんに渡されたので思わず受け取ってしまったのですが、もらっておいて良かったですね。
驚きのエンジンは『3次元カム式連続可変ミラーサイクル』です。
前に、可変バルブタイミングはそれほど効果がないのでは?と書きましたが、この3次元カムというのはカムプロフィルを軸方向に変化させ、スライドさせることによりタイミングだけでなくバルブの作動角やリフト量までを変化させるという画期的なものです。
さらにバルブ制御で出力のコントロールをさせるだけでなく、段階的にミラーサイクルから通常のオットーサイクルまで連続的に特性を変化させてしまいます。出力のコントロールには通常はスロットルバルブで行いますが、低出力では吸入を絞ってしまいますので抵抗になり、これをポンピングロスといってガソリンエンジンではなかなか避けて通れない問題でした。
スズキはこのシステムを従来のエンジンのヘッドだけ乗せかえれば使用できると主張しています。もうすぐ実用化してしまう勢いですよ。
いやはや、レシプロエンジンの発展というか進化というか、人間の知恵には限度がないのですかね。


デジカメ

2005年10月21日 | 日記
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デジカメを6年ぶりに買いました。
今まで使っていたのは左のオリンパスで化石といわれていましたね。右が今回買ったキャノン パワーショットA610なる今月20日にリリースされたばかりの新機種です。
最近はこのブログに載せる写真を撮る頻度が多く、化石では接写能力が低かったので、けっこう苦労していました。
ワタシはデジカメも元々カメラメーカーだったトコの製品がなんとなく良いと思います。