手に持つのはパイロットジェットで、穴の大きさの違いをお分かりだろうか?
左が新品で右が今まで付いていたもの。小さいのはメインジェットです。
今年になってずっと弄っていたXLV750Rは数十年眠っていたのを乗れるようにするのが目的で、とりあえず1月にこの状態のキャブレターをオーバーホールしてまあ始動できたのは一安心で車体の整備に取り掛かったのですが、気にかかっていたのはエンジンが温まると排気が黒煙になること。もちろんプラグもすぐに真っ黒です。
一番先に疑ったのはエンリッチナーのバルブですが、もちろん新品に変えて当りも問題ない。
そうして行き着いたのはパイロットジェットで、最初のオーバーホール時には詰まっていないかのチェックだけだったのが少々悔やまれます。まあ老眼のせいかもしれないが。
しかし、どうして黒煙がでるほどパイロットジェットを拡大したのだろう?このXLV750Rは凝った造りというか変わっているというか、ガソリンコックがタンクの上面にあるので、そのためにパイピングがタンク内部に施されポンプで吸い出すようになっています。となると途中で不具合が生じるとエアを吸い込みガソリンの供給が足りない事態も考えられます。だからといってパイロットジェットを拡大するのもどうだかな・・・・。
これは手を付ける前から承知していたことですが、タンクにはサビで大きな穴があいています。
コックも外してタンクを振るとこんなにもサビが出てきました。
このタンクは凝った作りになっていて、切り替えがタンクの上面で行えるようになっていますが、はたしてどうなるか?
穴が開いたままではサビ取り剤を入れても漏ってしまうので、小型のバーナーを使ってハンダで穴をふさぎました。最終的にはライナーコーティングをするつもりなので小さな穴ならテープなどでも済むかもしれませんが、大きい穴をふさぐついでにピンホールもハンダでふさぎました。
でもサビ取り剤を入れるとピンホールは増えてこんなにも!
エンドスコープを使って内部を確認すると、かなりキレイにサビは取れています。ついでにハッキリと分かったのは、切り替えコックは改造されていて普通の構造に改められていました。
次の作業は内部のライナーコーティングです。
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富士重工製のラビットジュニアですが、今まで触るチャンスのなかった機種です。
エンジン不動ということなのですが、タンクにガソリンが入っていなかったので、まず燃料を入れてみて始動しようとすると燃料コックからガソリンが滴っています。
分解してみると、シールするのはコルク(最初はゴムかと判断しましたが)なので乾いてしまうと密閉性が落ちて洩るのは当たり前かと考え、Oリングを追加して解決と思いきや翌日はガソリンが出なくなりました。コルクは中子と一緒に回転して通路を切り替するのかと思い込んでいたら、そうではなく中子だけ回転するようで、コルクをきちんと位置を固定する構造ではないのが原因だったようです。
もちろん秘密の対処方法を施しておきました。