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ピストンエンジンは永遠か!な?

バイクを中心に話題を紹介します

続・ウエットライナー

2025年05月11日 | ピストン、シリンダー

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ウエットライナーウオータージャケット内の錆をお伝えしたのはもう3年以上前になってしまいましたが、間にCX500をはさんで作業は進んでいます。

さてウエットライナーシリンダーにおける冷却水の密閉にはOリングの役割が大きいというか、Oリングに全てが掛かっていると思われます。画像のOリング左側の2つは社外ガスケットセットに入っていたいたもので、当然材質はわかりません。しかし赤色のOリングはシリコンゴムの疑いが大きいのです。

冷却水(LLC)の成分はエチレングリコールやプロピレングリコールですが、例をとるとW製のLLCはエチレングリコールとなっています。調べてみるとシリコンOリングは耐熱性は160℃と高いもののエチレングリコールとの相性は悪いことが判明しました。

市販のOリングはシリコン系、NBR(ニトリル)系、フッ素系がありますが、ニトリル系はエチレングリコール耐性はよくても耐熱性が100℃と低いので安心はできません。残るはフッ素系になりエチレングリコール耐性が高く、耐熱温度は200℃以上なので充分といえます。フッ素系Oリングにもいくつか難点はありますが、ひとつは高価ということでニトリル系などの10倍くらい!6気筒ぶんで18本使うと2万円近くになります。しかし水漏れを心配しながらエンジンを組み立てるわけにはいきませんので最善の策をとりたいと思います。

Oリング溝も徹底的にきれいにします。

ライナー下部の”コンロッド逃がし切り欠き部分”は、メーカー組み立て時に手作業で面取りをしてあったようですが、ライナーを仮組みしたところ引っ掛かりましたので追加加工をしておきました。

 

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ピストンを溶接⁉

2025年04月11日 | エンジン

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ワタシも長年にわたりバイクのメンテナンスに携わってきましたが、ピストンを溶接で修復したのを見たことがありません。ピストンスカートの下部とはいえ溶接という発想もありません。

 

ピストンだけではなくライナーにも異変があります。

 

#3シリンダーのライナーが外側に広がるように割れていました。

 

ピストンとライナーをどのようにしたら割れるのかは全く想像もできませんが、この部品取り用のエンジンを分解して判明したことです。

 

これはウエットライナーの記事で外したライナーですが、水密用のOリングと接する部分の錆がひどいのでスペアエンジンのライナーを使おうとしたわけです。

 

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KZ1300 オイルクリアランス

2025年03月10日 | エンジン

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KZ1300はZ1/Z2などと違ってクランクシャフトは一体型なのでクランクベアリングはプレーンベアリングです。プレーンベアリングはオイルクリアランスの管理が重要ですが、今となっては補修部品の入手は困難です。しかし、もちろんサービスマニュアル記載の上限値を超えて損耗したエンジンを組み立てるわけには行かないので出来るだけ確認作業を行います。クランクシャフトの曲がり、振れは確認したので次の段階はオイルクリアランスの確認に”プラスチゲージ”を使いました。

 

画像はコンロッドですが、プラスチゲージは適当な長さに切ってメタルの上に置き、クランクピンに取り付けキャップを規定トルクで締め付けます。

 

つぶれたゲージの幅を目盛りで読み取った数字がオイルクリアランスとなりますが、上限値は10/100mmなので充分に許容範囲です。ちなみにクランクジャーナルの上限値は11/100mm。

メモリの数字が半端なのはゲージがアメリカ製で、インチをミリに換算したからなのだそうです。

 

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KZ1300 クランクシャフト

2025年02月11日 | エンジン

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エンジンを組み立てる前に主要部品の測定をして確認をします。まずはクランクシャフトのジャーナルをVブロックに載せて”曲がり”を測りました。本来は定盤の上が望ましいのですが、長大な6気筒クランクなので平らな作業台の上で行いました。

 

規定値は7/100mm以内ですが、クランクシャフトを静かに回転して測ったマイクロメーターでは1/100mm未満なので優秀と言えるでしょう。

 

ジャーナルとクランクピンの径を測りますがいずれも規定値内でした。

 

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KZ1300 クランクケース

2025年01月10日 | エンジン

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KZ1300の作業途中でCX500ターボが始まってしまい、思わぬ作業範囲の拡大で(KZ1300は)1年越しの再開となってしまいました。エンジン部品の再塗装は自分で行いたいところでしたが、クランクケースが巨大なのでサンドブラストキャビネットには入らず断念しフレームと一緒に20年来のおつきあいの外注さんにお願いしました。

 

まずは全てのネジ山にタップを通して組み立て作業を円滑にします。

 

次に各種サイズの柄の長いブラシを用意してオイル通路などを掃除します。オイル通路には摩耗粉などがこびり付いて洗浄だけでは落ちないこともあります。

まだまだ組み立て前の準備作業が続きます。

 

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