言葉の救はれ・時代と文學

言葉は道具であるなら、もつとそれを使ひこなせるやうに、こちらを磨く必要がある。日常生活の言葉遣ひを吟味し、言葉に学ばう。

御禮――アクセス9萬件突破

2009年04月03日 08時08分46秒 | 告知

 今朝、累計アクセス件數を見てみたら、昨日9萬件を越えてゐた。ありがたいことです。文學と時代といふことをこれからどこまで書けるか分からないけれども續けられるだけ續けようと思ふ。

 今朝、アマゾンから屆けられた箱から新刊本を取り出し、ざつと見た。西部邁氏の『サンチョ・キホーテの旅』はなかなか面白さうだ。冒頭から福田恆存とのやり取りである。最晩年、福田恆存から電話があつて、「西部君、きみの論文を讀んだよ。それはいいものだと思つたんだが、僕の文章を引用するのをやめてくれないかね」と言はれたといふ。これだけでは、どういふ意圖で言はれたのか分からないが、かういふことを平氣で書ける西部氏といふ人の心性が興味深い。福田恆存も福田恆存で、かういふことを直接話すといふのも不思議な人である。知識人といふ人達には、われわれにはなかなか分からない、言葉のやりとり、心情のやりとりがあるのだらう。言葉の表面と裏面とを探りながら、それぞれの自尊心を保ちつつ相手の自尊心を傷つける、あるいは自分を傷つける覺悟で相手を突き刺す、さういふ姿が思ひ浮ぶ。

サンチョ・キホーテの旅
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2009-03

 今朝は温かい。花見は、もう少しだ。

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