○時事評論石川の4月号の目次を以下に記します。どうぞ御關心がありましたら、御購讀ください。1部200圓、年間では2000圓です。
今囘も、拙論を掲載していただきました。今日の日本の政治經濟教育その他の状況を何といふ言葉で表現したら良いだらうかといふことを考へてゐました。
「失はれた十年」といふ言葉が言はれた時がありました。しかしそれはたかだか經濟の話でせう。「政治不信」といふ言葉が選擧の度に言はれてゐます。しかし、それもたかだか政治家による政治家のための話でせう。ゆとり教育の是非が言はれて久しいですが、誰も「國家百年の大計」から發言してゐる人はゐませんでした。すべては僞善と感傷に流れ、爲にする議論ばかりが流布されるばかりでした。「危機」を扇り、「危機」を演出し、「危機」を利用した人人の發言です。
そんな中、日露戰爭の時期に、日本の慢心をアメリカの地から指彈した歴史學者朝河貫一を讀みました。彼はそれを「日本の禍機」と呼んだのでした。國運が去らうとする日本の状況を「禍機」と呼んだのです。その主張は、今では講談社學術文庫で簡單に讀むことが出來ます。ぜひ御一讀をと思ふものです。
歴史的な、國運といふ視點で日本を見なければ、日本の危機は克服できないでせう。しかし、それは誰か英雄の生き方を稱揚することでも、或る時期の活力ある社會を囘顧することでもありません。歴史といふなら、それは人類の歴史であり、深く「人間とは何か」といふ視點に立つた歴史こそが求められます。さうした歴史觀の上に立つて、今の日本を見つめるといふ事なしに、「禍機」は乘り越えられません。――さういふ主旨に基づいて書いたのが拙論です。具體的な政治家の名を擧げて書いたものは、私には珍しいものです。宜しければ御一讀をと思ひます。
”民主黨政權打倒”この一義のために
―保守新黨の可能性を讀む―
評論家・拓殖大學大學院教授 遠藤浩一
日本の禍機 その正體は何か
―平沼赳夫氏が見てゐるもの―
文藝評論家 前田嘉則
沖繩密約も普天間迷走も安全保障への無策の結果
評論家 植田 信
奔流
平沼新黨への期待
―「集團的自衞權」「消費税」が中心テーマ―
拓殖大學大學院教授 花岡信昭
コラム
領土も”命”も保守できぬ日本 (菊)
歴史の事實を見たがらぬ缺陷 (柴田裕三)
「子ども」だらけの「成熟」社會(星)
毒ギョーザ事件「解決」の??・・・・・・(蝶)
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