三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「強制徴用訴訟の判決延期要求は朴氏の指示 元秘書室長が供述=韓国」

2018年08月18日 | 韓国で
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2018/08/16/0200000000AJP20180816003900882.HTML
「聯合ニュース」 2018/08/16 21:20
■強制徴用訴訟の判決延期要求は朴氏の指示 元秘書室長が供述=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国で朴槿恵(パク・クネ)政権時代の2013年末、金淇春(キム・ギチュン)大統領秘書室長(当時)が大法官(最高裁判事に相当)を呼び、日本による植民地時代の強制徴用被害者が日本企業を相手取り起こした損害賠償訴訟の判決を遅らせるよう求めたとされる問題について、金氏がソウル中央地検の事情聴取に対し、朴氏の指示があったと供述したことが16日、分かった。朴氏や梁承泰(ヤン・スンテ)元大法院長(最高裁長官)らへの直接捜査は避けられない見通しだ。

【写真】ソウル中央地検に出頭する金淇春氏=(聯合ニュース)

 金氏は14日にソウル中央地検に出頭した際、朴氏から強制徴用訴訟の対策を用意するよう指示があり、大法官との会合の結果も報告したと供述したという。
 金氏は2013年12月1日に大法官と尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官(当時)をソウルの秘書室長公館に呼び出し、強制徴用に関する訴訟の判決をできる限り先送りするか、判決を覆すよう要請したとされている。
 実際に大法院は被害者が三菱重工業や新日鉄住金などの日本企業を相手取り起こした2件の訴訟で、2012年に被害者の主張を認めていながら、翌13年に受理した再上告審についてはまだ結論を出していない。検察は、大法院が裁判官の海外公館派遣地を増やすことを見返りに、訴訟の結論を先送りしたとみている。
 検察はまた、大法官と尹氏が呼び出された会合に法務部長官だった黄教安(ファン・ギョアン)元首相も同席したことを確認した。青瓦台(大統領府)が裁判の独立性を侵害する取り引きを提案したことについて金氏は取り調べで「国益のためだった」と述べたという。
 朴氏は強制徴用の被害者個人に対する日本企業の賠償責任が認められた場合、父の朴正熙(パク・チョンヒ)大統領時代の1965年に締結された韓日請求権協定にまで影響が及ぶと判断したものとみられる。


https://www.jiji.com/jc/article?k=2018081601018&g=int
「時事ドットコムニュース」 2018/08/16-20:34
■「朴大統領の指示」と供述か=徴用工訴訟疑惑で元高官-韓国

【写真】元韓国大統領秘書室長の金淇春被告=2017年1月、ソウル(EPA時事)

【ソウル時事】韓国最高裁が朴槿恵前政権に配慮し、元徴用工の民事訴訟の判決を遅らせていた疑惑で、聯合ニュースなどは16日、朴政権当時、大統領秘書室長を務めた金淇春被告(別の事件で公判中)が検察の取り調べに対し、「朴大統領の指示で判決を遅延させるよう(最高裁側に)要求した」と供述したと報じた。朴前大統領らに対する捜査は避けられない見通しという。
 聯合などによれば、金被告は2013年末、最高裁幹部と尹炳世外相(当時)を公邸に呼び、元徴用工が日本企業を相手取って起こした損害賠償請求訴訟について、上告審の判決を先送りするよう要求。最高裁側は、その見返りに判事の在外公館への派遣に関し便宜を受けたとみられている。上告審の判決はまだ言い渡されていない。
 朴前大統領は、最高裁が元徴用工ら個人に対する賠償責任を認定した場合、父の朴正熙大統領時代の1965年に締結され、請求権問題の解決を明記した日韓請求権協定が揺らぐという危機意識を持っていたもようだという。


http://japanese.joins.com/article/101/244101.html?servcode=400§code=400
「中央日報日本語版」 2018年08月17日10時01分
■前大統領秘書室長「朴前大統領の指示で日帝徴用判決を遅らせるよう要求」
 韓国検察が、金淇春(キム・ギチュン)前大統領秘書室長から「朴槿恵(パク・クネ)前大統領の指示で法院行政処長に判決を遅らせるよう要求した」という趣旨の陳述を確保した。金氏の言う判決とは、日帝強占期の強制労役被害者が日本戦犯企業を相手取って損害賠償を請求した事件についてのものだ。
 16日、検察などによると、金氏はソウル中央地検特捜1部(部長シン・ボンス)の取り調べ(14日)で「朴前大統領から徴用訴訟対策を用意するよう指示を受け、行政処長と会ってその結果を報告した」と述べた。金氏の言う会合は、2013年12月1日、ソウル三清洞(サムチョンドン)の秘書室長公館で車漢成(チャ・ハンソン)行政処長と尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官と会った席だ。この日の会合には黄教安(ファン・ギョアン)当時法務部長官も同席していたと検察は把握している。金氏は検察に対し、「国益のためだった」という趣旨で陳述しているという。
 検察はまた、金氏が「韓日両国の友好的関係」を重視する青瓦台(チョンワデ、大統領府)の立場を伝えて、日帝徴用訴訟を「大法院(最高裁判所に相当)全員合議体で扱うこと」を要求したとみている。裁判所が全員合議体に変更されれば、それだけ判決日が先送りされる可能性が高まる。
 検察関係者は「民事裁判に青瓦台が介入し、行政府が司法府の固有権限を侵害した重大な違法行為を犯した」と述べた。この他に、検察は車氏がこの日の会合で伝達を受けた青瓦台の意を梁承泰(ヤン・スンテ)当時大法院長に伝えたかどうか確認する計画だ。
 2012年5月大法院は「日帝徴用生存者に対する日本企業の損害賠償責任を認める趣旨で再度裁判を行うように」として事件をソウル高裁に差し戻した。翌年、事件はこのような決定に合うように修正されて大法院に出されたが、その後5年間、大法院は最終判決を下さなかった。検察は行政処がこのような方法で訴訟を先送りした後、裁判官の海外派遣席を獲得したのではないかと疑っている。
 その間、訴訟を起こした高齢の強制徴用被害者9人のうち7人が亡くなった。大法院は来週、この事件に対する全員合議体の審理に入る計画だ。


http://japan.hani.co.kr/arti/politics/31380.html
「The Hankyoreh」 2018-08-17 07:13
■金淇春元大統領秘書室長、最高裁判事・外交部長官を呼び強制徴用訴訟の遅延を謀議
 2013年末秘書室長公館で“3者会合”
 検察、外交部文書・関連陳述確保

【写真】2014年7月18日大統領府で新任長官の任命状授与式のために金淇春秘書室長と共に授与式場に入場する朴槿恵前大統領= イ・ジョンヨン記者 //ハンギョレ新聞社

 2013年末、金淇春(キム・ギチュン)大統領秘書室長、チャ・ハンソン最高裁事務総長(最高裁判事・2014年退任)、ユン・ビョンセ外交部長官が大統領府で会い、日帝強制徴用被害者の提起した訴訟を遅らせる方案を協議した情況が検察にキャッチされた。これまで最高裁は「法理検討」等を理由に関連裁判を足掛け5年引き延ばした挙句「裁判取り引き」疑惑が持ち上がった先月、この事件を全員合議体に回付した。 最高裁判事が直接「裁判遅延謀議」に参加したことが確認されれば、裁判結果に対する不服など波紋は大きいものと見られる。
 この事件を捜査しているソウル中央地検は14日、金淇春元室長を呼び、「3者会合」の場を設けて大統領府の要求事項を最高裁に伝達した経緯などを調査した。検察は金元室長が2013年12月ソウル三清洞(サムチョンドン)の大統領秘書室長公館でチャ事務総長を呼び、日帝強制動員被害者訴訟の最終結論を最大限遅らせるか、事件を全員合議体に回付して既存の判例を覆してほしいと要求したと把握した。 その場には「徴用訴訟」と「裁判官海外派遣」関連部署である外交部ユン・ビョンセ長官が同席した。検察は最近外交部の家宅捜索で会合関連文書を確認し、これを裏付ける外交部関係者の陳述を確保した。前日にはユン前長官を参考人として呼んで調査した。

【写真】チャ・ハンソン前最高裁事務総長(左)//ハンギョレ新聞社

 金元室長はこの日の調査で、3者会合自体は否認していないものと伝えられた。 検察関係者は「訴訟手続きを遅延させ、全員合議体に回そうという趣旨の関連政府資料が多数ある。(会合)前後に内容を整理した資料もある」と明らかにした。 検察は当時朴槿恵(パク・クネ)政府が韓日関係の変化を試みるためにこうしたことを企画したと見て、朴前大統領を直接調査する方案も検討している。

ヒョン・ソウン記者
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/857624.html
韓国語原文入力: 2018-08-14 19:07


http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/08/17/2018081700638.html
「朝鮮日報日本語版」 2018/08/17 08:19  オム・ボウン記者
■朴槿恵政権幹部「強制徴用裁判、判決を遅らせるよう指示」
 韓国大統領府(青瓦台)の金淇春(キム・ギチュン)元大統領秘書室長が最近、検察の取り調べに対し、朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領の指示で、2013年末に大法官(最高裁判事に相当)を兼務する車漢成(チャ・ハンソン)法院行政処長(当時)に会い、日帝(日本)による強制徴用に関する訴訟の判決を遅らせるよう要求したという趣旨の供述を行ったことが16日までに分かった。
 検察によると、金元室長は13年12月、車氏をソウル市三清洞の秘書室長公邸に呼び出した。尹炳世(ユン・ビョンセ)元外交部長官(外相)、黄教安(ファン・ギョアン)元法務部長官(法相)も同席した。日帝による強制徴用被害者が日本企業を相手取り起こした損害賠償訴訟が大法院で審理中だったが、それについて話し合う場だったという。金元室長は14日、検察の取り調べに対し、「当時車氏に強制徴用被害者の事件の判決を遅らせるよう求め、協議結果を朴元大統領に報告した」と語ったとされる。
 大法院(最高裁に相当)は12年、強制徴用被害者には損害賠償の請求権があるとして、一、二審判決を破棄し、原告勝訴の判決を下した。その後、日本企業が差し戻し審で上訴し、事件は再び大法院で審理されることになった。大法院は5年が経過した現在まで結論を下していない。
 検察は青瓦台の要求を受けた法院行政処が意図的に判決を遅らせたとみている。梁承泰(ヤン・スンテ)元大法院長が推進していた上告裁判所の導入構想で青瓦台の協力を得るための「裁判取引」だったとされる。
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「73年も待ったが…なぜ強制徴用裁判は遅延するのか」

2018年08月18日 | 国民国家日本の侵略犯罪
http://japanese.joins.com/article/013/244013.html?servcode=A00§code=A10
http://japanese.joins.com/article/014/244014.html?servcode=A00§code=A10
「中央日報日本語版」 2018年08月14日14時16分、14時17分
■「73年も待ったが…なぜ強制徴用裁判は遅延するのか」

【写真】強制徴用被害者パク・チャンファンさん(2001年死去)の長男パク・ジェフンさん。2012年に最高裁判所で強制徴用関連の初の勝訴判決を受けた。

 最高裁判所は2012年5月24日、日本強占期の強制徴用被害者が起こした損害賠償訴訟で初めて日本企業の賠償責任を認める判決を出した。1945年8月15日の解放から70年が過ぎるまで被害の救済をまともに受けられず生きてきた強制徴用被害者は当時、判決が出ると万歳を叫んだ。
 しかしその判決に従わない日本企業が2013年下半期に相次いで最高裁に再上告したことで強制徴用裁判は今でも最高裁で審議中だ。
 こうした中、朴槿恵(パク・クネ)大統領(2013年2月-2017年3月)の行政府と梁承泰(ヤン・スンテ)最高裁長(2011年9月-2017年9月)の司法府の時代に強制徴用裁判を遅延させたという証拠が、最近の金命洙(キム・ミョンス)最高裁長体制で行われた積弊調査と検察の捜査で次々と出てきている。最近公開された最高裁の文書によると、朴槿恵政権が海外公館(大使館など)に派遣する法官を増やす代わりに、最高裁が2013年末以降に強制徴用裁判の確定判決を遅らせることにしたということだ。
 裁判が数年遅延したという報道に誰よりも衝撃を受けたのは強制徴用訴訟当事者と多数の強制徴用被害者だ。日帝強制動員被害者支援財団によると、日本強占期の韓国の人口は2600万人だったが、うち23万人(北朝鮮と海外同胞除く、延べ約783万人)が強制動員された。強制動員には労務者(強制徴用など)・軍人・軍務員がある。
 強制動員被害者のうち生存者は約3500人で、ほとんどが90歳前後の高齢者だ。このため2012年の最高裁勝訴判決(65年の韓日協定で国の請求権は消えても民間人の請求権は残っているという趣旨)から6年が経過しても最高裁の裁判の結末を見ることができず苦しんでいる。
 強制徴用関連の日本企業を相手に提起された上告審のうち、2012年当時に最高裁の判断を受けながらも被告(日本企業)の再上告のためまた最高裁で審理中の再上告審は2件(2015年に別途上告審1件追加)だ。原告はそれぞれパク・チャンファンさん(1923-2001)ら5人とヨ・ウンテクさん(1923-2013)ら4人で、被告はそれぞれ三菱重工業と新日本製鉄(現新日鉄住金)。
 9日に京畿道平沢(ピョンテク)でパク・チャンファンさんの長男パク・ジェフンさん(72)に会った。2012年に初めて最高裁の勝訴判決があったが、パク・チャンファンさんは勝訴を聞くことができず、2001年に強制徴用当時の原爆被害後遺症などのため死亡した。その時から長男パク・ジェフンさんが裁判を引き継いでいる。パク・チャンファンさんと共に訴訟を起こした原告5人は全員死亡し、遺族が訴訟を続けている。97年に新日本製鉄を相手取り日本で訴訟を起こしたヨ・ウンテクさんら原告4人のうち2人(イ・チュンシクさん、キム・ギュスさん)だけが生存している。
 パク・ジェフンさんは「95年に父が三菱を相手に日本で訴訟を起こした時から23年、2000年に韓国で三菱を相手に別の訴訟を起こした時からは18年が経過した。ところが2012年の勝訴以降、裁判の遅延でまた6年の歳月を虚しく送り、最高裁と政府(外交部)に背信感を抱いている」と吐露した。
 パク・ジェフンさんの父パク・チャンファンさんは44年9月、三菱重工業広島造船所鋳物工場に強制徴用された。結婚したばかりで農作業をしていたパク・チャンファンさんは日本の巡査(警察官)に連行され、三菱の職員に引き渡された。パクさんは45年8月6日、米軍の広島原爆投下により鉄の破片であごをひどく負傷した。パクさんは強制徴用被害者であり原爆被害者だったということだ。
 パクさんは95年12月、日本政府と三菱重工業を相手取り損害賠償訴訟を起こしたが、99年3月に敗訴した(この裁判は2007年11月、日本最高裁で強制徴用に対する賠償責任は認められなかったが、強制連行、強制労働、未払い賃金、原爆被害放置の事実は認められた。)
 日本で一審敗訴直後の2000年5月、パクさんら被害者5人は韓国の裁判所(釜山地裁)で三菱重工業を相手取り訴訟を起こしたが、一審、二審ともに棄却された後、最高裁で劇的に勝訴した。パク・ジェフンさんは「訴訟を起こした第1世代は全員が亡くなった。一日も早く最高裁再上告審裁判に終止符が打たれることを願う」と語った。

 9日、光州(クァンジュ)で会った強制動員(女子勤労挺身隊)被害者ヤン・クムドクさん(89)は高齢で体が不自由だ。全羅南道羅州(ナジュ)が故郷のヤンさんは小学6年だった44年5月ごろ、「日本に行けば中学校にも通えるしお金もたくさん稼げる」という日本人校長の口車と脅迫に勝てず女子勤労挺身隊として連れて行かれた。名古屋の三菱航空機製作工場に送られ、15歳にもかかわらず一日10時間ずつ軍隊式に編成され、強制労働をした。
 湖南(ホナム、全羅道)地域から行った朝鮮人少女24人のうち6人が44年12月の東南海地震で死亡し、当時ヤンさんも腹部に大けがを負った。解放後に帰国しようとして賃金を要求したが、三菱側は「(賃金を)すべて貯蓄しておいたので住所地に送る」と約束した。ヤンさんは「小学校で『日本人は正直で約束をよく守る』という洗脳教育を受けたので信じた。ところが73年が過ぎるまで毎日のように郵便配達を待ったが、三菱は賃金を送ってこなかった」と語った。
 ヤンさんは99年3月、三菱と日本政府を相手取り名古屋地裁で訴訟を起こしたが、2008年に日本の最高裁判所が棄却した。2009年に日本厚生労働省は厚生年金加入の事実だけを認め、ヤンさんに厚生年金脱退手当99円を支払った。インスタントラーメン2個も買えない金額だった。
 怒ったヤンさんは2012年5月、最高裁で過去初めて強制徴用被害補償判決が出ると、同年10月に三菱を相手に訴訟を起こして一審、二審で勝訴した。しかし2015年7月に三菱側が上告し、さらに最高裁で裁判の遅延があり、ヤンさんが起こした上告審も3年間結論が出ていない。
 裁判の遅延についてヤンさんは「日本が幼い少女を連れて行って苦痛を与えたことに対して韓国政府が率先して謝罪と賠償を受けるべきであるが、むしろ裁判を遅らせてどうするのか。体も良くないのに、今か今かと確定判決を待ちながら老いて死にそうだ」と語った。

【写真】ヤン・クムドクさん(青のジャケット)ら強制動員被害者が2015年6月、三菱を相手に光州高裁で勝訴した後、万歳を叫んでいる。(写真=勤労挺身隊と共にする市民の会)

 7日に釜山(プサン)の賃貸マンションで会ったソ・ヨンヒョンさん(92)は慶尚南道昌寧(チャンニョン)が故郷だ。ソさんは18歳で強制徴用され、下関の炭鉱で働いた。当時、朝鮮人徴用者が日本人に殴られて死亡したり、仕事でけがをして死亡する場合、単純事故処理されるのを目撃した。ソさんは「あまりにも苦労がひどく、どのように死んでも同じだと思って4カ月後に逃げた」と振り返った。
 ソさんは「国内でも強制徴用被害者が詐欺師のように見られたが、私が死ぬ前に最高裁の確定判決が出ることを強く望む」と訴えた。
 このように数年間も最高裁の確定判決が出ず、強制徴用被害者と遺族の悔しさが増している。最高裁は先月27日、強制徴用再上告審事件を全員合議体(最高裁裁判官13人参加)に配当し、金昭英(キム・ソヨン)最高裁裁判官を主審とした。2013年8月ごろ再上告審が始まってからなんと5年後だ。
 2012年の裁判は小部(最高裁裁判官4人参加)で判決したが、審理に相対的に時間がかかる全員合議体に配当したことで裁判がまた遅れるのではと強制徴用被害者は懸念している。これに対しパク・ジンウン最高裁広報官は「そうではない」とし「小部は期間が短く、全員合議体は裁判が長くなるのではなく、裁判官が合意すれば宣告する」と釈明した。
 2012年に最高裁で勝訴判決を受けた崔鳳泰(チェ・ボンテ)弁護士(大韓弁協日帝被害者人権特別委員長)は「遅れた正義は正義でない。梁承泰(ヤン・スンテ)最高裁で裁判が数年間遅れたため、金命洙(キム・ミョンス)最高裁が速かに結論を出すべきだ」と早期判決を繰り返し促した。強制徴用被害者団体は28日、ソウル瑞草洞(ソチョドン)の最高裁前で1万人が集まって裁判遅延疑惑について抗議し、迅速な判決を求めるデモをする予定だ。
 しかし強制徴用裁判は日本という相手が存在するため複雑な事案だ。実際、2012年に最高裁の判決があった当時、朴槿恵政権の外交部は「韓日関係が破綻しかねない」という論理を展開した。1人あたり1億ウォン(約1000万円)を賠償する場合、少なくとも23兆ウォン、多ければ数百兆ウォンを超える天文学的な賠償義務が生じる日本企業が、経団連を通じて深い懸念を表明した。韓国裁判所の賠償命令で日本企業の韓国内財産を差し押さえるなど強制執行に出る場合、日本が投資を撤回するとして反発する動きもあった。
 このため文在寅大統領が任命した金命洙最高裁裁判長体制でも2012年の判決と同じ趣旨で確定判決するのは容易でないという見方もある。金命洙体制の最高裁は強制徴用被害者の権益と韓日関係を同時に生かす難しい課題を抱えたということだ。まさに「ソロモンの判決」が必要な時だ。
 このために両国専門家は韓日両国が裁判所の判決で正面衝突するのは双方にマイナスだとし、合理的な代案を悩むべきだと指摘する。特に被害者の同意も求めず請求権を放棄した韓国政府も道義的な責任を避けることができない。これを受け、専門家らは請求権問題を拙速に処理した韓国・日本政府、被告の日本企業、そして請求権資金で恩恵を受けた韓国企業が共同で基金を用意し、被害者に補償することを代案として提示している。
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