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三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

韓国地裁 日本政府の資産開示巡る原告の抗告を棄却=慰安婦訴訟

2024年07月31日 | 日本軍隊性奴隷
「聯合ニュース」 2024.07.31 08:34
■韓国地裁 日本政府の資産開示巡る原告の抗告を棄却=慰安婦訴訟
【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の韓国人慰安婦被害者12人の訴えを認めて日本政府に損害賠償を命じた2021年1月のソウル中央地裁の判決(確定済み)を巡り、同地裁が日本政府に韓国国内にある財産の目録を開示するよう求めていた決定を取り消した問題で、これを不服とする原告の抗告が棄却された。法曹関係者が31日までに明らかにした。
 原告のペ・チュンヒさん(故人)らは2013年8月、日本政府に対し慰謝料の支払いを求める民事調停を申し立てたが、日本政府が訴訟関連書類の送達を拒否して調停が成立しなかった。原告の要請により16年1月に正式訴訟に移行し、ソウル地裁は21年1月、日本政府に対し原告1人当たり1億ウォン(約1100万円)の賠償を命じた。日本政府側は、裁判所が他国を訴訟の当事者として裁判を行うことはできないとする国際法上の原則「主権免除」を主張して出廷せず、判決は確定した。
 これを受け、原告側は21年4月、日本政府が韓国内に所有している資産目録の開示を申請。地裁はこれを認め、22年3月21日までに目録を提出するように命じる決定を出した。
 一方、日本政府は地裁が送った韓国内の資産目録の開示を命じる書類の受け取りを拒否。地裁は「債務者に書類を送達したが返送され続け、(書類を受け取ったとみなす)公示送達以外には他に送達する方法がない」とし、「宛先不明」を理由に資産開示を命じる決定を取り消した。
 原告側は決定の取り消しを不服として即時抗告していた。
 抗告審で地裁は公示送達以外には他に送達する方法がないのであれば、資産開示命令の決定を取り消し、開示申請を却下するのはやむを得ないと説明した。
 原告は抗告審の決定に再抗告し、大法院(最高裁)の判断を求めることができる。ただ、大法院の判断にかかわらず、資産の差し押さえや現金化手続きが実現するかは不透明だ。


「聯合ニュース」 2024.07.26 18:14
■慰安婦集会の保護要請棄却取り消し命じる 韓国裁判所が人権委に
【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦問題の解決を求め、韓国・ソウルの日本大使館付近で毎週水曜日に開かれている「水曜集会」を巡り、集会に反対する保守系団体によるヘイトスピーチなどの人権侵害を警察などが放置しているとして、主催側の「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」が国家人権委員会に集会の保護を求める陳情を出したものの棄却された問題で、これを不服とする正義連が人権委員会に対し決定の取り消しを求めた訴訟の判決が26日、ソウル行政裁判所であった。裁判所は原告側の訴えを認め、決定を取り消すよう人権委員会に命じる判決を出した。

【写真】7月24日に行われた水曜集会の様子=(聯合ニュース)

 正義連は判決について、「法に基づいた極めて当然の結論で積極的に歓迎する」とコメントした。
 正義連は「裁判所は、人権委の棄却決定が法令に違反し、たとえ法令違反でなくてもこれまで形成されてきた慣行を特別な理由なしに不利に適用したものであり、平等権と信頼保護の原則に違反したものと判断した」と説明した。
 また警察が2019年末から水曜集会の現場に現れる保守系団体によるヘイトスピーチを放置していると主張し、「今からでも人権委は32年続いてきた水曜集会の歴史性を保障するため、反対集会の勢力に時間や場所を変えるよう勧告し、極右勢力の水曜集会の妨害、侮辱行為に対する救済措置を審議、議決しなければならない」と強調した。


「The Hankyoreh」 2024-07-13 06:51
日本メディア「ベルリン当局、平和の少女像撤去要求方針を示した」

【写真】ドイツ「右翼に反対するおばあさんたち」のあるメンバーが2021年2月19日、ベルリンのミッテ区に建てられた平和の少女像の前で、極右の暴力に抗議し犠牲者を追悼する演説をしている=ハン・ジュヨン通信員//ハンギョレ新聞社

 ドイツのベルリン当局がベルリンに設置された「平和の少女像」(以下少女像)の撤去を求める方針を明らかにしたと日本のメディアが報道した。
 NHKなどは12日、ベルリンのミッテ区が同区に設置された少女像を9月28日以後に撤去するよう市民団体に求める方針だと報道した。
 ミッテ区は、第2次世界大戦当時に日本軍がアジア太平洋全域で女性たちを性奴隷として強制的に連れて行ったなどの碑文の内容を問題視しており、区の「特別許可」が9月28日に満了することを機に、以降は撤去を求める方針だ。
 同少女像は4年前の2020年9月28日、ドイツと韓国の市民団体「コリア協議会」などによってベルリンのミッテ区に設置された。これは欧州の公共敷地に初めて設置されたものだったが、日本側は少女像の設置直後からドイツ当局に撤去を求めて続けてきた。少女像の設置から1カ月も経たず、2020年10月7日にミッテ区は撤去を命令しており、コリア協議会の仮処分申し立てで対抗した。
 ミッテ区は撤去要求を見送ったが、日本の圧力は続いた。2022年4月、日本の岸田文雄首相は日本を訪問したオラフ・ショルツ首相に「引き続き設置されていることは極めて残念である」と述べ、撤去を求めた。ミッテ区が少女像の撤去を求める方針を示したという今回の日本メディアの報道は12日、岸田首相のドイツ訪問を控えて出た。
 少女像は2013年、米国カリフォルニア州グレンデール市立公園の公立図書館前に海外で初めて設置されて以来、世界の多くの所に設置されているが、日本の圧力で撤去されることもしばしば起きている。ドイツ中部ヘッセン州のカッセル州立大学学生自治会の主導で設置された少女像が昨年3月、突如撤去されたこともあった。
チョ・ギウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-07-12 10:24


「The Hankyoreh」 2024-06-24 09:49
■日本政府の妨害作戦を乗り越え、イタリアで「初の平和の少女像」除幕式
 共同通信、碑文内容を「変える」と報道…正義連「事実ではない」

【写真】22日(現地時間)、イタリア・サルデーニャ島のスティンティーノ市の海辺に設置された平和の少女像=正義記憶連帯提供//ハンギョレ新聞社

 日本の妨害にもかかわらず、イタリアのサルデーニャ島の海辺に日本軍慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」(以下少女像)が22日(現地時間)に設置された。少女像が建てられたスティンティーノ市の市長が、日本政府の問題提起に対し少女像に書かれた碑文内容の修正を検討する方針を示したという報道があったが、少女像の設置に参加した「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)は事実ではないと反論した。
 ヨーロッパの休養地としても有名なサルデーニャ島のスティンティーノ市では同日、設置された少女像の周辺で除幕式が行われた。地中海を眺める海岸付近に位置することになった少女像周辺には、現地合唱団が歌う民謡「アリラン」が鳴り響いた。正義連は23日に報道資料を出し、除幕式にはサルデーニャ島の女性市長をはじめとする政治家と地域の女性・人権市民団体活動家と市民など200人余りが出席したと伝えた。少女像と共に設置された碑文には「日本政府が引き続き『慰安婦』の存在を否定し、ドイツ、フィリピンなど多くの国で平和の少女像を撤去しようとする試みを進めているのは、非常に残念なことだ」と韓国語とイタリア語と英語などで書かれている。
 正義連によると、人権弁護士出身のリタ・バッレベッラ・スティンティーノ市長は演説で、「少女像は全世界の女性たちが今も体験している性暴力の原因を思い起こさせる」と述べたという。

【写真】22日(現地時間)、イタリア・サルデーニャ島のスティンティーノ市の海辺に設置された平和の少女像の除幕式の様子。スティンティーノ市のリタ・バッレベッラ市長が少女像を撫でている=正義記憶連帯提供//ハンギョレ新聞社

 日本政府は、イタリアの日本大使館などを動員して、少女像の設置に問題を提起した。共同通信は少女像の除幕式前日の21日、バッレベッラ市長が「(碑文に韓国市民団体の)一方的な主張が書かれている。文言変更を検討している」と述べたと報じた。同通信は、バッレベッラ市長が「慰安婦問題について勉強不足だった。日本のみを批判する意図はなかった」とし、「日韓両国の立場を併記した碑文に作り替える」と言明したとも報道した。
 しかし、正義連のイ・ナヨン理事長はハンギョレとの電話インタビューで、「バッレベッラ市長と面談して確認したが、彼女は碑文を変えると言ったことはなく、今後もそのような計画はないと話した」とし、「日本記者とも直接インタビューに応じたことがないと(バッレベッラ市長が)語った」と伝えた。
 日本政府は多角的にイタリア当局に圧力を加えている。イタリアの日本大使館の関係者は少女像の建立と関連し、NHKに「様々な(イタリアの)関係者に強い懸念を伝え、適切な対応を求めている」と述べた。
 イタリア現地の地域新聞である「ルニオーネ・サルダ」も少女像の除幕式を2日後に控えた20日、在イタリア日本大使館の鈴木哲駐大使がスティンティーノ市を訪問し、バッレベッラ市長に会って除幕式の延期を要請したと報じた。同紙は、鈴木大使が日本は過去の犯罪について謝罪したとし、少女像の碑文の内容が事実と異なると抗議したと報道した。
 韓国外交部は「関連動向を注視しつつ、必要ならば適切な対応を検討していきたい」とし、「政府の基本立場としては、海外の少女像などの設置は戦時性暴力という普遍的な人権侵害問題に対する追悼と教育のため、当該地域と市民社会が自発的に進めていると理解している」と述べた。イタリアの韓国大使館側はハンギョレの取材に対し、「これまで日本大使館やスティンティーノ市役所側から(韓国)大使館に接触したことはない」と語った。

【写真】22日(現地時間)、イタリア・サルデーニャ島のスティンティーノ市の海辺に設置された「平和の少女像」の除幕式に参加した出席者たち=正義記憶連帯提供//ハンギョレ新聞社

 スティンティーノ市の少女像は、欧州ではドイツのベルリンに次ぎ、公共の場所に設置されたものとしては2体目となる。(民間の物を含めると)2013年に米カリフォルニア州のグレンデール市立公園の公立図書館前に海外で初めて少女像が建てられて以来、14体目だ。
 日本政府が世界各地にある少女像に対して持続的に圧力を行使し、ベルリンの少女像は設置から4年で撤去される危機に瀕した。少女像に対する行政処分権限があるベルリンのミッテ区役所は18日、「(少女像は)特別許可が一度延長され、その後は(碑文の)文言を修正する条件で容認されている状態だ。この協議が失敗したため、これ以上許可を延長することはできない」として撤去する方針を発表した。ミッテ区役所は「2024年9月に容認の期間が満了すれば、コリア協議会に区役所の撤去要請を伝える」と明らかにした。これに対し、在独市民団体「コリア協議会」は「文言と関連し、区役所側がまともに協議を要請したことがない」とし、「今からでも文言の修正をはじめとする協議に応じる用意がある」と反論した。
チャン・イェジ記者、東京/キム・ソヨン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-06-23 21:52


「聯合ニュース」 2024.06.24 18:31
■韓国野党 日本の慰安婦少女像設置妨害を批判=「政府は放置せず対策を」
【ソウル聯合ニュース】イタリア西部・サルデーニャ島のスティンティーノ市に設置された旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」を巡り、日本政府が撤去を目指す動きを見せていることについて、韓国の野党「共に民主党」や「祖国革新党」などが24日、日本の妨害行為を放置してはならないとして政府に対策を促した。

【写真】イタリア・サルデーニャ島のスティンティーノ市に設置された「平和の少女像」(韓国市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」提供)=(聯合ニュース)

 革新系最大野党、共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表はスティンティーノ市に設置された少女像について、「多くの人が訪れ、平和と人権の意味を新たに記憶する平和の聖地になることを期待する」と述べた。そのうえで、日本が設置に反対したことが残念だとし、「政府はこれ以上日本の(妨害)行動を放置してはならない」と強調した。
 野党「祖国革新党」のカン・ミジョン報道官は論評を出し、「日本は少女像設置の動きがあれば妨害し、設置された少女像を撤去するのに外交力を動員している」として、「これは尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領のほう助のせい」と主張した。また、「世界の良心的な人たちと連帯して尹政権が放棄する少女像を守る」などと強調した。


「聯合ニュース」 2024.06.23 11:08
■イタリアに新たな少女像 日本抗議も「碑文変更計画なし」
【ローマ聯合ニュース】日本政府が旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」の撤去に向けた動きを進めるなか、イタリア西部・サルデーニャ島のスティンティーノ市に22日(現地時間)、新たな少女像が設置された。

【写真】イタリア・サルデーニャ島のスティンティーノ市に設置された「平和の少女像」(正義連提供)=(聯合ニュース)

 この日は像の除幕式が開かれ、像の設置を主導した韓国市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」の李娜栄(イ・ナヨン)理事長やスティンティーノ市のバッレベッラ市長、現地の女性団体代表らが出席。地元の合唱団は韓国民謡「アリラン」を披露して、設置を祝った。
 像の設置は正義連が女性弁護士出身のバッレベッラ市長に提案して実現した。設置場所はスティンティーノ市庁から約200メートル離れた海辺。多くの人の目に留まるよう観光客が多く行き来するところにした。
 正義連によると、同市の少女像は欧州ではドイツ・ベルリンに次いで2番目に公共の場所に設置された。韓国以外に設置されるのは14体目。
 少女像を巡っては、ベルリンの像などで日本政府が撤去を目指す動きを見せている。この日も日本の共同通信の記事を巡って混乱が生じた。
 共同通信はバッレベッラ市長が像の碑文に正義連の一方的な主張が記されているとして「文言変更を検討している」と表明したと報じた。
 ただ李理事長によると、バッレベッラ市長は碑文の修正に言及したことはなく、今後文言を変更する計画もないと述べたという。
 また同市長は自身を訪ねてきた日本大使一行の中に共同通信の記者がいたことを後で知ったとして不快感を示しているという。日本メディアによると、イタリアの日本大使館は同市に強い懸念を伝えるとともに、適切な対応を求めたという。
 碑文には、第2次世界大戦当時に日本軍がアジア太平洋地域で女性を「性奴隷」として強制連行し、少女像は被害者を記憶するための象徴であるという内容のほか、日本政府が慰安婦の存在を否定し、少女像を撤去しようとする動きに対する強い遺憾の意が記されているという。

【写真】少女像の除幕式であいさつするスティンティーノ市のバッレベッラ市長(正義連提供)=(聯合ニュース)


「The Hankyoreh」 2024-06-20 10:11
■イタリア・サルデーニャの浜辺に「平和の少女像」登場

【写真】ドイツ・ベルリン市のミッテ区に立てられた「平和の少女像」=コリア協議会のウェブサイトより//ハンギョレ新聞社

 地中海を臨むイタリアのサルデーニャ島の浜辺に「平和の少女像」(以下、少女像)が設置される。日本政府の圧力によって世界各地の少女像が撤去の脅威を受けているなか、今回設置される少女像の碑文には、第2次世界大戦時に日本が女性を相手に犯した犯罪に対する責任を明確に問う文言が含められる。
 「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)は22日(現地時間)にサルデーニャ島のスティンティーノに少女像を立てる予定だと、19日明らかにした。少女像はスティンティーノ市が提供した公共敷地に置かれることになる。スティンティーノ市庁から200メートルほど離れた浜辺にあるこの敷地は、毎年欧州や米国から来る観光客で混みあう場所でもある。スティンティーノ市は22日午前11時(韓国時間夕方7時)に除幕式を開催し、リタ・バレベッラ市長はサルデーニャ島の議会で活動中の女性市長を全員招待した。イタリア現地の合唱団が歌う「アリラン」の公演も予定されている。
 少女像が公共の敷地に設置されるのは、2020年9月にドイツ・ベルリンに立てられた少女像以来2度目だ。正義連は「少女像の撤去のための日本政府による全方向的な圧力が続いている今、スティンティーノ市に少女像が建てられるのは、平和と人権のための世界市民の記憶と連帯が堅固だということ」だと明らかにした。

【写真】イタリア・サルデーニャ島スティンティーノ市に広がる浜辺=イタリア観光庁提供//ハンギョレ新聞社

 イタリアに建てられるこの少女像は、碑文を通じて、日本政府が「慰安婦」問題を回避して歴史を伝えようとする試みを妨害している問題も指摘した。「第2次世界大戦時、日本はアジア太平洋地域で数多くの少女と女性を強制的に連れていき軍の性的奴隷にするなど、ホロコーストに劣らない極悪非道な反倫理的犯罪を犯した」として、「日本政府が引き続き『慰安婦』の存在を否定し、ドイツやフィリピンなどの様々な国で平和の少女像を撤去しようとする試みを進めているのは、非常に遺憾なことだ」と書かれている。
 さらに、「日本は女性と人類に対する戦争犯罪を責任を持って認め、そのような残虐な行為を記憶する正しい措置を取らなければならない」と明記した。少女像の碑文は設置した地域ごとに内容が少しずつ違うが、スティンティーノ市は初めて日本の責任を強調した内容を書いた。
 正義連のイ・ナヨン理事長はハンギョレに「各国に設置された少女像の碑文には、日本に関する表現を修正した事例もたびたびあったが、普遍的な女性の人権問題として『慰安婦』問題をみるイタリアの少女像は、現在の日本の態度も指摘している」と述べた。
 今回の少女像の設置は、イタリア市民とスティンティーノ市の努力が結びついた結果だ。日本軍「慰安婦」被害の歴史に接したスティンティーノ市民のロサ・マリアさんが、古くからの友人で女性人権弁護士出身のリタ・バレベッラ市長にこの問題を伝え、少女像設置の議論が進んだ。その後、正義連が昨年12月に少女像の設置を提案する公文書をスティンティーノ市に正式に発送し、少女像を寄付する意向を表明し、1カ月ほど後の今年1月、市議会がこれを受け入れる決議案を通した。その後、市は4月、イタリアの州政府文化財庁で少女像の登録手続きまで終えて、正式に少女像をイタリアに持ってくることが可能になった。バレベッラ市長は18日(現地時間)、地元新聞の「ラ・ヌオバ・サルデーニャ」に「平時と戦時ともに、女性に対する犯罪に対抗して戦う普遍的な象徴となる少女像を受け入れることができて誇りに思う」と述べた。

【写真】平和の少女像=正義記憶連帯提供//ハンギョレ新聞社

 これまで世界各地に設置された少女像や「慰安婦」慰霊碑、平和碑などは30基ほどになる。少女像は2013年に米国カリフォルニア州のグレンデール市立公園の公共図書館前への設置を皮切りに、海外でも建てられ始めた。サルデーニャ島の少女像は海外に設置された少女像として14体目だ。しかし、日本の政府と大使館の組織的な妨害によって世界各国に建てられた少女像が撤去される状況は続いている。2018年12月28日にフィリピンのサンペドロ市の「女性の家」に設置した少女像は、日本の外交的圧力でわずか2日で撤去された
 ドイツでは、少女像の設置を主導した市民団体「ドイツコリア協議会」を中心に、撤去の脅しに対抗して少女像を守る活動が繰り広げられている。2022年7月にドイツのカッセル大学の学生会が校内に設置した少女像「ヌジン(Nujin)」は、日本政府の圧力で昨年3月に大学によって「奇襲撤去」された。これに対して学生とドイツコリア協議会は、ヌジンを元の場所に戻すために署名運動を進め、それに参加した5800人ほどの署名を18日にカッセル大学学長に渡した。
 2020年9月にベルリンの中心地であるミッテ区に設置された少女像も、同じく撤去の恐れが強い。ベルリン地域議会の議員はミッテ区庁に少女像の永久存続を求める決議案を17日に提出したが、可決されても法的拘束力はない。ドイツコリア協議会は8月までに少女像の撤去に反対するミッテ区の住民1000人の署名を集めて区に渡す予定だ。ドイツコリア協議会のハン・ジョンファ代表は「国外で少女像は、『慰安婦』問題によって拡張された戦時性暴行問題や移民に対する人種差別など、様々な痛みを交わす求心点の役割を果たしている」と訴えたが、場所を守れるかどうかはわからない状況だ。
チャン・イェジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1145458.html
韓国語原文入力:2024-06-19 20:37


「聯合ニュース」 2024.06.19 11:55
■「平和の少女像」イタリアに初設置へ 韓国以外では14体目
【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」がイタリアに初めて設置される。韓国市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」は19日、イタリア・サルデーニャ島のスティンティーノ市で22日午後7時(日本時間)に少女像の除幕式を行うと発表した。

平和の少女像(少女像推進委員会提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
 正義連によると、この少女像は欧州ではドイツ・ベルリンに次いで2番目に公共の場所に設置される。海外に設置されるのは米カリフォルニア州グレンデール市(2013年)などに続き、今回で14体目。
 設置場所はスティンティーノ市庁から約200メートル離れた海辺で、観光客が多く行き来するところだという。
 碑文には、第2次世界大戦当時に日本軍がアジア太平洋地域で女性を「性奴隷」として強制連行し、少女像は被害者を記憶するための象徴であるという内容が盛り込まれた。韓国語とイタリア語、英語の案内板が設置され、QRコードを使えばさらに多くの言語でも碑文を読むことができる。
 正義連は碑文について、過去の犯罪を否定し、責任を回避して少女像の建立を妨害する日本政府の行為が「不正義」であることを明示している点で意味が大きいと説明した。 
 少女像の設置は、正義連が昨年12月にスティンティーノ市に提案。同市の市長は、人類と女性に対するあらゆる形の暴力に反対するとして歓迎の意を表した。
 平和の少女像は11年12月、ソウルの日本大使館前に初めて建てられた。現在は韓国に148、海外に31(撤去、または展示後に設置されていない六つを除く)の記念碑・平和碑が設置されている。
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ソンミ村虐殺事件で唯一有罪に 元米軍将校死去 80歳

2024年07月30日 | 国家・社会
「AFP」 2024年7月30日 17:42 発信地:ワシントンD.C./米国
■ソンミ村虐殺事件で唯一有罪に 元米軍将校死去 80歳

【写真】ベトナム・クアンガイ省ソンミ(ミライ)村にある虐殺事件の犠牲者の慰霊像(2018年3月15日撮影)。(c)NHAC NGUYEN / AFP

【7月30日 AFP】ベトナム戦争(Vietnam War)中の1968年に起きた「ソンミ(ミライ)村虐殺事件(My Lai massacre)」に関与した将校の中で唯一、軍法会議で有罪判決を受けたウィリアム・カリー(William Calley)元米陸軍中尉がフロリダ州ゲーンズビル(Gainesville)で死去していたことが分かった。80歳。米紙ワシントン・ポストが29日、報じた。
 亡くなったのは4月28日で、公文書を調べて明らかになったという。
 ソンミ村虐殺事件は米軍史上、最大の暗部の一つとされる。
 1968年3月16日、南ベトナム解放民族戦線、通称ベトコン(Viet Cong)の兵士が潜伏しているとの誤報を基に、当時24歳だったカリー中尉は当時の南ベトナムのクアンガイ(Quang Ngai)省ソンミ村で村人の殺害を部隊に指示。兵士らは、武器を持っていない多数の村人を拷問、強かん、虐殺した。
 ソンミ村での事件について米軍は、1年以上公表しなかった。
 死者数をめぐってはいまだに論争が続いているが、米軍の推定によれば、347人から504人。多くは子どもや女性、高齢者だった。
 カリー氏は軍法会議にかけられ、起訴されていた将校らの中で唯一、22人の非戦闘員を殺害したとして有罪となり、終身刑(懲役)を言い渡された。しかし数日後には、当時のリチャード・ニクソン(Richard Nixon)大統領の命令で減刑され、3年間の自宅軟禁の後、釈放された。
 釈放後はジョージア州コロンバス(Columbus)に居を構え、ほとんど目立つことなく生涯を過ごした。
 2009年の地元紙の報道によれば、地元団体の集まりでカリー氏は「あの日、ミライで起きたことについて、後悔しない日は一日もない」と述べていた。
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「ガザ学校を再び空爆、30人死亡 ゴラン高原にロケット弾で12人死亡」

2024年07月29日 | 国家・社会
「AFP」 2024年7月28日 10:53 発信地:ハンユニス/パレスチナ自治区
■ガザ学校を再び空爆、30人死亡 ゴラン高原にロケット弾で12人死亡

【写真】パレスチナ自治区ガザ地区中部のデイルアルバラフで、イスラエル軍の空爆を受けた学校の被害状況を確認する人々(2024年7月27日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区中部のデイルアルバラフで、イスラエル軍による学校への空爆の負傷者を運ぶ人々(2024年7月27日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区中部のデイルアルバラフで、イスラエル軍による学校への空爆で負傷した人々(2024年7月27日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区中部のデイルアルバラフで、イスラエル軍の空爆で親族を亡くした人々(2024年7月27日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区中部のデイルアルバラフで、イスラエル軍による学校への空爆で負傷した女性(2024年7月27日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP
【写真】イスラエルが占領するゴラン高原のマジャルシャムスで、レバノンから空爆を受けたとされる現場で被害者の手当てにあたるイスラエルの治安部隊と医療従事者(2024年7月27日撮影)。(c)Jalaa MAREY / AFP
【写真】イスラエルが占領するゴラン高原のマジャルシャムスで、レバノンから空爆を受けたとされる現場に集まるイスラエルの救急部隊や住民(2024年7月27日撮影)。(c)Jalaa MAREY / AFP

【7月28日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の学校が27日、イスラエル軍に空爆され、保健当局によると30人が犠牲になった。一方、イスラエルが占領するゴラン高原(Golan Heights)では、レバノンからロケット弾が撃ち込まれ、若者12人が死亡した。
 イスラエル軍はゴラン高原への攻撃について、レバノンのイスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)が発射したロケット弾がマジャルシャムス(Majdal Shams)のサッカー場に着弾し、10歳から20歳の若者が死亡したと述べた。救急当局によると、若者18人が負傷した。
 イスラエル軍のダニエル・ハガリ(Daniel Hagari)報道官によると、今回の攻撃では、昨年10月7日のイスラム組織ハマス(Hamas)による奇襲以来、最も多くのイスラエル民間人が犠牲になった。
 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は声明で、「イスラエルがこの極めて残忍な攻撃を無視することはない。ヒズボラはこれまでにない重い代償を払うことになる」と述べた。
 一方のヒズボラは、攻撃への関与を否定している。
 ただイスラエル軍のハガリ報道官は28日未明の声明で、「ヒズボラが発射したロケット弾はイラン製のファラク1(Falaq 1)」で、「ヒズボラが独占的に所有するモデルだ」と指摘した。
 ガザ中部のデイルアルバラフ(Deir el-Balah)では、避難民が身を寄せる学校が空爆を受けた。保健当局によると、30人が死亡、100人以上が負傷した。
 イスラエル軍は、パレスチナの武装勢力がこの学校を「隠れ場所」として使用していたと語った。
 イスラエル軍が学校を攻撃したのは、今月6日以来、今回で少なくとも8回目となった。保健当局と病院関係筋によると、一連の学校への攻撃で100人以上が死亡した。
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「国連特別報告者、ネタニヤフ氏をヒトラーと同列視 イスラエル猛反発」

2024年07月28日 | 国家・社会
「AFP」 2024年7月27日 14:00 発信地:ジュネーブ/スイス
■国連特別報告者、ネタニヤフ氏をヒトラーと同列視 イスラエル猛反発

【写真】米連邦議会議事堂で、議員らにあいさつされるイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相(2024年7月24日撮影)。(c)SAUL LOEB / AFP

【7月27日 AFP】国連(UN)のフランチェスカ・アルバネーゼ(Francesca Albanese)特別報告者(パレスチナ自治区の人権担当)がSNSでイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相をナチス・ドイツ(Nazi)総統アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)と同列視したのを受け、イスラエルが「反ユダヤ主義」だと猛反発している。
 アルバネーゼ氏は3月にも、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で「ジェノサイド(集団殺害)」を行っていると非難していた。
 25日には、群衆にナチス式敬礼と歓声で祝福されるヒトラーの写真と、今週の米議会訪問時に議員らに迎えられているネタニヤフ氏の写真を並べたX(旧ツイッター)の投稿に返信。「私もきょう、まさに同じことを考えていた」とコメントした。
 写真を投稿したのは国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)ニューヨーク事務所の元所長、クレイグ・モカイバー(Craig Mokhiber)氏で、「歴史は常に見ている」とのコメントを添えている。モカイバー氏は昨年10月、OHCHRはガザでのパレスチナ人に対する「ジェノサイド」を防げなかったと批判し、辞職した。
 イスラエル外務省は26日、即座にXで反応し、アルバネーゼ氏を「救い難い」と非難。「(アルバネーゼ氏が)反ユダヤ主義を広めるために国連を盾として利用することがいまだに許されているのは信じ難い」と述べた。
 イスラエルの在ジュネーブ国際機関代表部も「OHCHRニューヨーク事務所の元所長によって広められたホロコースト(Holocaust、ユダヤ人大量虐殺)の歪曲(わいきょく)を国連の『専門家』が支持するならば、国連は腐りきっている」とし、「今こそアルバネーゼを解任する時だ(#UNseatAlbanese)」とした。
 イスラエルのダニエル・メロン(Daniel Meron)駐ジュネーブ国連・国際機関常駐代表も同じハッシュタグを使い、「フランチェスカ・アルバネーゼは(国連の)肩書を悪用して憎悪と扇動的な言説を広めている」と非難。
 イスラエルの最も重要な同盟国である米国のミシェル・テイラー(Michele Taylor)国連人権理事会大使もXに、「非難されるべき反ユダヤ主義的行為だ」と投稿。「このような非人間的な発言が許されてはならない。特別報告者は人権問題をあおるのではなく、改善するよう努めるべきだ」と訴えた。
 特別報告者は国連人権理事会(UN Human Rights Council)によって任命されるが、国連を代表する立場にはない。
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「「北朝鮮住民、対北朝鮮拡声器放送を内心歓迎」…どんな内容か」

2024年07月27日 | 北部朝鮮
「中央日報日本語版」 2024.07.25 17:04
■「北朝鮮住民、対北朝鮮拡声器放送を内心歓迎」…どんな内容か
 韓国軍当局が北朝鮮の汚物風船散布に正面対抗する次元で北朝鮮に向けた拡声器放送を再開した中で、北朝鮮の江原道(カンウォンド)隣接地域住民らは内心うれしいそぶりを見せているという。
 デイリーNKは24日、北朝鮮江原道の消息筋の話として「金化郡(キムファグン)の前方地域に居住する軍人家族らと士民がおおっぴらには言えなくても南朝鮮(韓国)で拡声器放送を再開したことを喜んでいる」と伝えた。
 北朝鮮住民らが対北朝鮮拡声器放送再開に喜ぶ理由は、現在として外部情報に触れられる唯一の手段であるためだ。
 金化郡前方地域はほとんどが軍人と軍人の家族が居住するとされている。これまでこの地域は比較的取り締まりが緩かったが、新型コロナウイルス流行後に北朝鮮全域で不純録画物検閲が厳格に進められ、この地域の住民も外部情報や文物にほとんど触れられなくなったという。
 北朝鮮向け拡声器放送が全面的に再開され、北朝鮮金化郡に駐留する前線部隊ではすぐにでも戦争が起きるかのような緊張感を作って警戒心を鼓吹しているが、軍人の家族らと士民は、表向きはそうした素振りを見せないながらも対北朝鮮拡声器放送に耳を傾けて聞いているという。
 消息筋は「拡声器では3代世襲に対する批判と資本主義体制の宣伝など国が最も敏感に考える内容と、チャン・ユンジョンの『オルレ』をはじめとする多様な南朝鮮の歌も流れている。前方地域は昼よりも夕方の時間帯に放送がよりよく聞こえるが、住民たちは何年ぶりかでひやひやしすることなく外部に接することができ内心喜んでいる」と明らかにした。
 消息筋はその上で「コロナ禍前は軍人の家族に対する配給もそれなりになされていたので放送やビラに動揺はするがあちら(韓国)へ行く人は別に多くなかった。しかしいまは軍人家族の配給だけでなく前方哨所の軍人も満足に食べられない実情のため放送にははるかに大きく動揺するだろう」と分析した。

◇北朝鮮、国境地域住民に対南汚物風船の正当性説明
 こうした中、北朝鮮は住民らに韓国への汚物風船散布に対する正当性を持続して強調しているという。
 デイリーNKが同日平安北道(ピョンアンブクド)消息筋の話として報道した内容によると、今月初めから一部地域の工場と企業ごとに韓国への汚物風船散布の事実とその背景を説明する講演が随時行われている。講演が行われたのはほとんどが中国と隣接した国境地域だという。
 講演資料には「人間のくずであり米国の忠実な犬に変わってしまった傀儡(かいらい)にはうじ虫がお似合いだ。ソウル地域に汚物をたくさん送ろう」という内容が含まれているという。
 北朝鮮は現在、労働新聞など対内メディアでは対南汚物風船散布の事実を伝えていない。ただ外部情報に比較的早く触れられる国境地域では講演を通じて汚物風船散布に対する正当性を説明しながら住民世論を掌握している様相だ。
 これに対し韓国軍当局は北朝鮮の汚物風船散布に正面から対抗する次元で先月9日に2時間にわたり拡声器放送を送出している。
 その後も北朝鮮の汚物風船散布が続くと、韓国軍当局は今月18日に一部拡声器から毎日10時間にわたり放送を創出するなどレベルを高めている。21日からは前方すべての地域で固定式拡声器を同時に稼動し、午前6時から午後10時まで毎日16時間ほど放送を継続している。


「中央日報日本語版」 2024.07.25 12:03
■「北の汚物風船が割れて白い煙」…昼に住宅屋上で火災=韓国
 24日午後2時35分ごろ、京畿道高陽市徳陽区奈遊洞の多世代住宅の屋上に北朝鮮のゴミ風船が落ちて出火した。この火で風船の中の紙が燃え、屋上の床が黒ずんだ。人命被害はなかった。 [写真 京畿北部消防災難本部提供]

【写真】北朝鮮が飛ばした汚物風船が京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)の多世代住宅4階の屋上に落ちて出火した。

 消防当局によると、24日午後2時35分ごろ、高陽市徳陽区奈遊洞(ドクヤング・ネユドン)の多世代住宅の屋上に北朝鮮の汚物(ゴミ)風船が落ちて割れ、火災が発生した。この火で風船の中に入っていた紙が燃え、屋上の床が黒ずんだ。人命被害はなかった。

◆警察・消防「風船の残骸から電線…起爆装置による発火と推定」
 消防当局は「対南風船と推定される物体が割れて建物の屋上から白い煙が出ている」という通報を受けて出動し、装備11台と人員28人を投入して25分後に消火した。
 警察と消防当局は「火災現場で汚物風船の残骸から電線などが発見された点からみて、風船にぶら下げたタイマー付き起爆装置による発火と推定される」とし「正確な火災原因と経緯は軍当局の調査が終わってこそ分かる」と明らかにした。北朝鮮は通常、汚物風船を望む場所に落とすためタイマーと起爆装置を付けて風船を飛ばすと推定されている。
 京畿北部警察庁によると、24日午前5時から午後4時の間に対南ゴミ風船関連で112件の通報があり、71件が確認された。警察はこのうち42件を軍当局に引き継いだ。京畿北部管内で5月28日以降の関連通報は1072件にのぼる。うち575件が軍に引き継がれた。
 軍は北朝鮮の対南風船散布に対応して前方地域で対北朝鮮拡声器放送をしている。18日に部分的に拡声器稼働を施行し、21日からは全面稼働中だ。
 韓国軍の合同参謀本部は「積載物の落下に注意し、落ちた風船を発見すれば触れずに近くの軍部隊や警察に通報してほしい」と呼びかけた。
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「朝鮮が作った米で日本の消費支える…帝国のフードシステムから見た経済史」

2024年07月26日 | 国民国家日本の侵略犯罪
「The Hankyoreh」 2024-07-26 14:12
■朝鮮が作った米で日本の消費支える…帝国のフードシステムから見た経済史【レビュー】
 牛も流出し、劣等化が続く 
 紅参と酒税は総督府の財源に 
 植民地の食料産業研究によって明らかに 
 「1次史料を用いて客観的な理解を追求」 
 
『飲食朝鮮―帝国が再編した食経済史』 
【写真】林采成著、イム・ギョンテク訳|トルベゲ刊|3万2000ウォン
群山港での米穀積み出しの場面。朝鮮興業株式会社編「朝鮮興業株式会社30周年記念誌」(1936)=トルベゲ提供//ハンギョレ新聞社
【写真】『飲食朝鮮―帝国の中の「食」経済史』林采成著、イム・ギョンテク訳、トルベゲ刊//ハンギョレ新聞社

 朝鮮半島に対する日本の植民地支配は、政治と外交、軍事などの分野に限定されたわけではない。生存に必要な食材や食文化でも植民統治の影響は明らかだった。米が足りなかった朝鮮半島からむしろ日本に米が流出し、それによって植民地の朝鮮人の体格が低下したのは端的な例だ。日本の立教大学経済学部教授の林采成(イム・チェソン)氏による研究書『飲食朝鮮―帝国が再編した食経済史』(原著の副題は「帝国の中の「食」経済史」)は、米や牛、明太子、牛乳、ビールなど9種類の食料産業と飲食文化を通して日本の朝鮮支配が持つ経済的意味を掘り下げる。
 著者は議論を展開するために「フードシステム」という概念を導入する。フードシステムとは、食料の生産から流通・加工を経て消費行為に至るまでの全過程を意味し、生物学的な側面と政治・経済的側面、社会文化的側面を併せ持つ概念だ。日本による植民地時代の朝鮮半島の経済状況をめぐり、植民地近代化論と収奪論が両極端で対立している状態で、可能な限り統計や文献などの1次史料を用いて「事実に基づいた客観的な歴史理解」を追求したと著者は明らかにした。
 強制合併に続く土地調査事業が終わると、朝鮮における日本人の耕作地の所有面積が急増した。1932年になると日本人が朝鮮内の水田全体の16.1%を所有することになるが、そのうち88.8%が小作地であり、ほとんどの日本人が植民地の地主だった。 朝鮮総督府が推進した「産米増殖計画」により米穀生産が大きく増えた。生産された米穀のうち輸移出量は1912年には4.5%に過ぎなかったが、1921年には21.9%に増え、1936年には51.4%を記録するに至った。日本の1人当たりの年間米消費量が1930年代まで1.3石前後を保っていた一方、朝鮮の米消費量は併合の頃の0.9石ほどから、1930年代前半には0.5石前後にまで落ち続けた。その理由がここから分かる。朝鮮の米消費を抑え日本の米消費を一定水準に保つこのような政策は、朝鮮人の栄養供給と身体発育に致命的な結果をもたらした。著書によると、「成人男性の身長は1900年代から1920年代半ばにかけて約2センチ大きくなったが、1920年代半ばから1945年まで約1~1.5センチ小さくなった」という。

【写真】移出する牛の船積み。朝鮮興業株式会社編「朝鮮興業株式会社30周年記念誌」(1936)=トルベゲ提供//ハンギョレ新聞社

 朝鮮から日本に持ち出されたのは米だけではなかった。牛も毎年5~6万頭が日本に移出された。1923年に農家100世帯当たりの畜牛頭数は朝鮮が56頭、日本が24頭であり、畜牛総数は朝鮮が161万頭、日本が143万頭だった。日本牛の屠殺率が出産率を大きく上回り、牛の市場構造が慢性的な供給不足に陥り、朝鮮牛がそれを埋めることになった。その結果、日本牛の頭数は増加した反面、朝鮮牛の頭数の増加は停滞した。それだけでなく、概して出産率も高く役用牛としても優秀な朝鮮の2~3歳の雌牛が日本などに流出した結果、朝鮮牛の体高と体重が1920年代から1940年代まで低下し続けるなど、朝鮮牛の劣等化が進んだ。このような米と牛の事例から分かることは、植民地朝鮮が日本の食料基地に転落したという事実だ。

【写真】平壌の牛市場。朝鮮興業株式会社編「朝鮮興業株式会社30周年記念誌」(1936)=トルベゲ提供//ハンギョレ新聞社

 朝鮮の特産品として特に中国で人気が高かった紅参は総督府の専売の対象であり、総督府の財政の安定的な収入源となった。総督府は日本の財閥系資本である三井物産に紅参の海外独占販売権を与え、三井物産は紅参販売だけでなく生産過程にも関与するなど影響力と収益を拡大した。
 1919年に酒精式焼酎の工場が平壌に設立されたのを皮切りに、新式の焼酎工場が相次いで出現すると、総督府は「朝鮮酒税令」と度々の改正令を通じて酒税を増やし、それが総督府の財政における最大の税収源となった。1933年12月に大日本麦酒が永登浦に朝鮮麦酒工場を建て、翌年には麒麟麦酒も朝鮮で生産した「キリンビール」を販売し始めたことで、朝鮮人の麦酒消費が大きく増えた。それが再び総督府の財政に役立った。総督府はまた、煙草製造を専売事業とすることで、「植民地民の嗜好を充たしながら、統治および開発の財源を確保できた」。日中戦争と太平洋戦争に突入してからは、朝鮮で生産された煙草が中国や南方の占領地を含む「大東亜共栄圏」各地に送られた。
 ビールと同様に、牛乳は日帝の植民地支配の副産物として朝鮮に導入された。開港直後から仁川や釜山などの居留地の外国人を中心に搾乳業が始まり、次第に朝鮮内に広がっていった。日本を経由して牛乳という「文明的滋養」が朝鮮内に新しい食文化として導入されたのだ。牛乳をほとんど飲まなかった朝鮮人も、小規模ながら牛乳の消費に取り込まれた。牛乳と共に練乳、粉ミルク、バターなどの乳製品も朝鮮で消費されたが、これらはほとんど西洋諸国からの輸入品だった。

【写真】果物を果物を売る子ども。朝鮮興業株式会社編「朝鮮興業株式会社30周年記念誌」(1936)=トルベゲ提供//ハンギョレ新聞社

 朝鮮は気候と土質がりんご栽培地として優れた条件を備えているが、在来りんごは品種改良された西洋りんごに比べて商品性が劣った。開港後に宣教師らによって西洋品種が導入され、市場販売を目的とする産業展開が行われた。朝鮮のりんごは植民地時代に急激に生産が増加し、朝鮮内の消費が増えただけでなく、朝鮮半島から近い西日本地域などへの輸移出もまた増えた。ところが特記すべきことは、輸移出の対象になるのは良質のりんごであり、その残りが朝鮮内で消費されたという点だ。一方、咸鏡道の地域民が自家用で作って食べ、一部だけ現地で販売されていた明太子が、日本人の嗜好品となったことで商品化され、戦時下では国家管理対象になったのは興味深い現象だ。
 このように9種の食料を通じて植民地朝鮮のフードシステムを考察し、それが植民地解放後に韓国で再編される過程も合わせて探った著者は、結論でこのように語る。
 「植民地時代の朝鮮のフードシステムの形成と再編は、国家独占および租税と相まって総督府の財政と密接な関係を持っており、植民地統治を支える財源にもなった」.

チェ・ジェボン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
韓国語原文入力:2024-07-26 5:00
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「パリ五輪に出場する韓国と北朝鮮の卓球代表チーム、同じ空間で練習する“珍しい風景」

2024年07月25日 | 北部朝鮮
「中央日報日本語版」 2024.07.23 09:45
■パリ五輪に出場する韓国と北朝鮮の卓球代表チーム、同じ空間で練習する“珍しい風景
 パリオリンピック(五輪)に出場する韓国と北朝鮮の卓球代表チームが練習する状況が展開された。

【写真】北朝鮮代表チームと同じ空間で練習する韓国卓球代表チーム

 韓国卓球代表チームは22日(現地時間)午後3時ごろから、フランス・パリのパリ南アリーナ4に設けられた卓球競技場で練習した。シン・ユビン(大韓航空)、イム・ジョンフン(韓国取引所)ら代表チームの選手たちはウォーミングアップをしてラリーを交わしながら、いつものように練習を始めた。ところがその瞬間、北朝鮮のピョン・ソンギョン、キム・クムヨン、リ・ジョンシクが競技場に入場した。韓国より40分遅れて競技場に現れた北朝鮮は、すぐ隣の卓球台で練習を始めた。前日、パリ・シャルル・ド・ゴール空港を通じてフランスに入国した北朝鮮の卓球代表チームは同日、初めて現地で練習に突入した。
 当時、他の国の代表チームは現場にいなかった。南北の選手たちが同じ空間で練習する妙な状況が展開された。しかし、両代表チームの選手たちはそれぞれ練習に集中した。そのため、緊張感はなかった。北朝鮮の選手たちは練習中に時々すぐそばで汗を流す韓国選手たちを見つめる場合があった。
 パリ五輪組織委員会の公式情報サイトによると、北朝鮮は7種目の16人を出場選手として登録した。レスリングで最も多い5人が出場し、その次が3人が出場する卓球だ。北朝鮮は、新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)が流行した2021年に開かれた2020東京五輪には、新型コロナの自国への流入を防ぎ、選手を保護するとして選手を出場させなかった。
 国際オリンピック委員会(IOC)は「各国の国家オリンピック委員会(NOC)が選手を派遣して五輪に参加する義務がある」とした五輪憲章を北朝鮮が破ったとして、2021年9月に北朝鮮のNOC資格を2022年末まで停止した。このため、北朝鮮は22日の北京冬季五輪に出場することができなかった。
 IOCの懲戒が解除され、NOCの地位を取り戻した北朝鮮は昨年、杭州アジア大会に出場し、2018ジャカルタ・パレンバン大会以来5年ぶりにアジア大会の舞台に再び立った。当時、チャ・スヨンーパク・スギョン組で女子ダブルスに出場した北朝鮮は決勝まで進出し、シン・ユビンーチョン・ジヒ(未来アセット証券)組と対戦した。1990年北京大会以来33年ぶりに実現したアジア大会卓球南北決勝戦では、シン・ユビンとチョン・ジヒが金メダルを首にかけた。北朝鮮は、五輪舞台には2016年リオ大会以来8年ぶりに復帰する。


「中央日報日本語版」 2024.07.22 13:31
■北朝鮮、日本朝鮮学校の大学生140人に「団体訪朝」許可…首脳会談のシグナルか

【写真】2024パリオリンピック女子サッカーアジア最終予選の北朝鮮-日本戦を応援するため2月に東京国立競技場を訪れた朝鮮大学など朝鮮総連系列の応援団が「必勝朝鮮」と書かれたカードを持って応援している。 キム・ヒョンイェ特派員

 新型コロナで国境を封鎖していた北朝鮮が、日本の朝鮮大学校の学生およそ140人の北朝鮮訪問を許可したと伝えられた。朝日首脳会談のための水面下の接触が続く中、初めて在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系列の大学生の集団訪問が実現するとみられ、朝日間の人的交流の再開にも関心が集まっている。
 日本の毎日新聞は21日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が朝鮮大4年の学生約140人に対し、8月末以降に北朝鮮を訪問できるよう特別許可を出したと報じた。学生らは今年11月までグループ別に分かれて日本から中国北京に移動した後、高麗航空で平壌(ピョンヤン)に入るとみられる。北朝鮮での滞在期間は約1カ月で、同紙は高麗航空が1人あたり約50キロまで荷物を無料で送れるようにしたという説明も加えた。朝鮮大の学生の国籍は朝鮮、日本、韓国に分かれる。同紙は「北朝鮮側は韓国籍の学生も訪朝可能と説明しているとされる」と明らかにした。

◆平壌で試合開催されなかったが、なぜ訪朝許可
 今回の朝鮮大学生の団体訪朝許可について、同紙は変わった北朝鮮の態度と関係があると解釈した。
 今年1月、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は最高人民会議での演説で、韓国を平和統一の対象でなく敵対国と見なすという政策転換を発表した。同紙はこうした北朝鮮の動きが「自主的平和統一」を強調してきた日本国内の朝鮮人社会に衝撃を与えたと伝えた。また、今回の団体訪朝に関連し「朝鮮大の学生を通して、平和統一策を放棄した新方針などについて在日朝鮮人社会に対しても伝達を徹底する狙いがある」という分析を出した。同紙は今回の朝鮮大学生の団体訪問範囲が制限されるかもしれないと伝えた。地方訪問や親戚訪問がどの程度実現するかは不明ということだ。
 今回の訪朝許可について、外交筋は「コロナ以降、最も大きな人的交流と解釈できる」としながらも「朝鮮大の学生とはいえ北が単独で決定するのは難しかったはずで、日本政府とある程度の共感がなければ不可能なこと」と説明した。朝鮮大の学生の国籍が日本、朝鮮、韓国に分かれているうえ、引率者などの問題もあるため、日本政府がこれを了解しなければ実現は難しいという説明だ。この関係者は「朝日首脳会談のための朝日間の接触が行われている状況で日本には前向きなシグナルと見ることができる」と明らかにした。
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「イスラエル、中国仲介のパレスチナ「和解政府」計画を非難」

2024年07月24日 | 国家・社会
「 AFP」 2024年7月24日 15:58 発信地:エルサレム/中東・アフリカ
■イスラエル、中国仲介のパレスチナ「和解政府」計画を非難

【写真】パレスチナ諸派による「北京宣言」署名式に出席したパレスチナ自治政府を率いるファタハの特使マフムード・アロウル氏(左)、イスラム組織ハマスの幹部ムサ・アブマルズク氏(右)と仲介した中国の王毅外相。北京で(2024年7月23日撮影)。(c)Pedro PARDO / AFP

【7月24日 AFP】パレスチナ諸派が中国の仲介によって23日、イスラム組織ハマス(Hamas)を含める「民族和解政府」を樹立して統治する方向で合意したことについて、イスラエルは即日、これを非難した。
 イスラエルのイスラエル・カッツ(Israel Katz)外相は「ハマスによる統治は粉砕されるだろう」と述べ、「北京宣言」に合意した主流派ファタハ(Fatah)を率いるパレスチナ自治政府(PA)のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長がハマスを受け入れたと非難した。
 イスラエルおよび、ハマスをテロ組織と見なしている米国は、紛争終結後のパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の統治にハマスが関与することは、断じて認めない姿勢を貫いている。
 訪米中のイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は、ハマスを排除するまでガザでの戦闘を継続すると明言した。
 中国は23日、ハマスの幹部ムサ・アブマルズク(Musa Abu Marzuk)氏やファタハの特使マフムード・アロウル(Mahmoud al-Aloul)氏ら、14のパレスチナ諸派の代表を北京に招き、和解と合意を仲介した。
 ハマス政治局幹部のホッサム・バドラン(Hossam Badran)氏は今回の中国の関与について、米国の影響力に対抗する手段と位置付けた。その上で、米国は偏見によって「パレスチナ内部の民族的合意」に反対すると同時に、「われわれパレスチナ人に対する占領という犯罪」に加担していると非難した。
 北京宣言では、「パレスチナ諸派の合意による暫定的な民族統一政府」が、ガザ地区およびヨルダン川西岸(West Bank)、イスラエルが併合した東エルサレムを含む「すべてのパレスチナ領に権限を行使する」計画の概要がまとめられている。(c)AFP/Jay Deshmukh with Hossam Ezzedine in Ramallah


「AFP」 2024年7月24日 15:19 発信地:ワシントンD.C./米国
■ハマス拉致被害家族、イスラエル首相米議会演説前日にデモ 米首都

【写真】米首都ワシントンの連邦議会議事堂前で、イスラム組織ハマスとの早急な停戦合意を訴える拉致被害の家族らグループ(2024年7月23日撮影)。(c)Matthew Hatcher / AFP

【7月24日 AFP】米首都ワシントンの連邦議会議事堂前で23日、イスラム組織ハマス(Hamas)による昨年10月の越境攻撃の際に家族が拉致されたイスラエル人らのグループが抗議デモを行った。同議事堂では24日にイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相の演説が行われる。
 議会議事堂のあるナショナルモール(National Mall)に集まったデモの参加者らは「今すぐ合意を」と書かれた横断幕や拉致被害者の写真を掲げ、ハマスとの早急な停戦合意締結をネタニヤフ氏に求めた。


「 AFP」 2024年7月23日 15:57 発信地:北京/中国
■パレスチナに「和解政府」樹立で合意 ハマスやファタハなど諸派

【写真】中国・北京で、パレスチナ諸派による「北京宣言」署名を見守る王毅外相(中央、2024年7月23日撮影)。(c)Pedro PARDO / AFP
【写真】中国・北京で、パレスチナ諸派による「北京宣言」署名に際して写真撮影に応じる出席者。中央は王毅外相(2024年7月23日撮影)。(c)Pedro PARDO / AFP 

【7月23日 AFP】パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)のイスラム組織ハマス(Hamas)の高官、ムサ・アブマルズク(Musa Abu Marzuk)氏は23日、訪問先の中国・北京で、自治政府主流派ファタハ(Fatah)など他勢力との間で和解合意に達したと明らかにした。
 中国の王毅(Wang Yi)外相も、ガザでの戦闘終結後、14のパレスチナ諸派が「暫定民族和解政府」を樹立して統治することで合意したとし歓迎した。
 諸派は今週、和解を目指して北京で協議していた。この日、「北京宣言」と呼ばれる文書に調印。
 王氏は調印後、「パレスチナ諸派にとって和解は域内の問題だが、国際社会の支援なくしては達成できない」とし、中国としても「中東の平和と安定を保障するため建設的な役割を果たしたい」と述べた。
 アブマルズク氏は、「われわれは民族統一に向け尽力するつもりであり、その実現を求めている」と語った。


「AFP」 2024年7月23日 14:42 発信地:パレスチナ自治区
■イスラエル軍がガザ南部攻撃、70人死亡 新たな避難指示後 保健省

【写真】イスラエルによる新たな避難指示を受けて移動を余儀なくされるパレスチナ避難民。パレスチナ自治区南部ハンユニスで(2024年7月22日撮影)。c)BasharTALEB / AFP
【写真】イスラエルによる新たな避難指示を受けて国連運営の学校建物に避難するパレスチナの人々。パレスチナ自治区南部ハンユニスで(2024年7月22日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP
【写真】パレスチナ自治区南部ハンユニスで、病院に運ばれるイスラエルによる攻撃の負傷者(2024年7月22日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP
【写真】パレスチナ自治区南部ハンユニスで、埋葬地へと運ばれるイスラエルによる攻撃の犠牲者の遺体(2024年7月22日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP
【写真】イスラエルによる攻撃の犠牲者を悼む人々。パレスチナ自治区南部ハンユニスで(2024年7月22日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP
【写真】がれきの間を歩くパレスチナ避難民の親子。パレスチナ自治区南部ハンユニスで(2024年7月22日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP

【7月23日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の保健当局は22日、南部ハンユニス(Khan Yunis)がイスラエル軍の攻撃を受け、70人が死亡、200人超が負傷したと発表した。攻撃はイスラエル軍が同地域で「強力に作戦を遂行する」と警告した後に行われた。
 同当局は、「けさ(22日朝)から続いている占領者の攻撃と殺りくによって70人が殉教し、200人以上が負傷した」としている。
 イスラエル軍は犠牲者数についてAFPの問い合わせに返答しなかったが、戦闘機と戦車でハンユニスの「テロリストを撃滅した」との声明を出した。
 声明では「テロリスト」のインフラ30か所以上を標的にしたと説明。戦闘機で武器庫や監視所、地下トンネルの立て坑、イスラム組織ハマス(Hamas)戦闘員の拠点などを攻撃したとしている。
 イスラエル軍は攻撃に先立ち、人道地区に指定されているマワシ(Al-Mawasi)地区を含むハンユニスの一部地域に退避命令を出していた。
 この日は北部のガザ市(Gaza City)でも少なくとも12人、ジャバリア(Jabalia)難民キャンプでも4人が死亡した。


「中央日報日本語版」 2024.07.23 10:21
■「ハマス拉致人質2人死亡」…イスラエル軍によって死亡した可能性も

【写真】イスラエル音楽祭会場現場がハマスからの攻撃を受け、行事場所から脱出する参加者たち。[X(旧ツイッター) キャプチャー]

 パレスチナ武装派閥ハマスに拉致され、ガザ地区に抑留されていた人質2人が死亡したことが分かった。

【写真】ハマス隊員に拉致されたドイツ国籍の女性

 22日(現地時間)ロイター・AFP通信とタイムズ・オブ・イスラエルなどによると、イスラエル軍は昨年10月7日、ガザ地区国境近くのキブツで拉致された人質ヤコブ・ブクフシュタフさん(35)とアレックス・ダンシグさん(76)が死亡したと明らかにした。
 軍当局は、彼らがイスラエル軍側の銃撃で死亡した可能性も念頭に置いて調査を進めている。イスラエル軍は「彼らがハマスに抑留された状態で死亡したすべての情況が専門当局によって調査されている」と説明した。
 イスラエルのキャンペーン団体「人質と行方不明者家族フォーラム」もこのような事実を確認した。フォーラムは声明を通じて彼らの死亡事実を発表し、「彼らの死は人質を家に連れてくるための努力が急務だという点を想起させる」と強調した。
 ハマスは10月7日、イスラエルを攻撃する際、251人の人質を捕らえた。このうち116人はまだ戻っていないが、イスラエル軍は彼らのうち44人が死亡したと見ている。
 これに先立ってハマスは3月、ブクフシュタフさんが食料と薬品不足で死亡し、ダンシグさんはイスラエル軍の銃撃で死亡したと主張したことがある。
 一方、ブクフシュタフさんの妻リモン・ブクフシュタフさんは、夫と一緒に拉致されたが、ハマスとの人質交渉を通じて昨年11月28日に解放された。

 
「中央日報日本語版」 2024.07.23 08:38
■「イスラエル、ガザで民間人虐殺」…軍、「刃物による脅威」でカナダ人射殺
 イスラエルで現地の軍人に刃物攻撃を試みたカナダ人がその場で射殺されたと、ワイネット、タイムズ・オブ・イスラエルなど現地メディアが22日(現地時間)、報じた。

【写真】イスラエル軍に刃物攻撃を試みたカナダ人の射殺現場

 警察によると、このカナダ人はこの日午前11時ごろ、ガザ地区北部の検問所で歩哨軍人3人のそばに車を停車した後、降りて英語で「イスラエル軍がガザで民間人を殺している」と叫びながらナイフを取り出した。
 この人は兵士からの即時の射撃で現場で射殺された。
 この検問所は、ガザ地区との国境近くにあり、ハマスが10月7日にイスラエル南部を荒らし深刻な被害を受けたところだ。
 イスラエル軍は、このカナダ人がイスラム教徒であることが明らかになり、前日観光ビザでイスラエルに入国したと説明した。当局は今回の事件をテロ攻撃と判断し、調査している。
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「イスラエルのイエメン空爆、サウジの「黙認」めぐり議論…拡大する戦争、国連は自制要求」

2024年07月23日 | 国家・社会
https://japanese.joins.com/JArticle/321456?servcode=A00&sectcode=A00
「中央日報日本語版」 2024.07.22 17:58
■イスラエルのイエメン空爆、サウジの「黙認」めぐり議論…拡大する戦争、国連は自制要求
 イスラエルがイエメンを直接攻撃しイエメンのフーシ派が再報復に出て混乱がさらに大きくなる中で、中東の盟主であるサウジアラビアまで紛争に巻き込まれようとしている。国連をはじめとする国際社会は自制を要求しているが、イスラエルと「抵抗の軸」の間の戦争拡大の懸念は高まっている。
 タイムズ・オブ・イスラエルなど現地メディアによると、サウジアラビア国防省は「サウジはイスラエルのイエメン空爆と何の関連もなく、いかなる介入もしていない」と明らかにした。20日にイスラエルがイエメン北部のホデイダを空爆した直後に「サウジがこの作戦を知りながらも黙認した」という主張が出てきたことに対する反論だ。
 こうした疑惑が出てきたのは、イスラエルからホデイダまでの距離が1700キロメートルで、作戦名を「ロングアーム」とするほどの長距離であるためだ。イスラエル軍が最新鋭F35戦闘機をはじめとしてF15、偵察機などを動員してホデイダ港の石油精製施設などを攻撃し空中給油機まで出撃させた理由だ。このためイスラエル軍の戦闘機編隊がイスラエルとイエメンの間にあるサウジ領空を横切った可能性が提起された。イスラエルはどのルートを利用したのか明らかにしていない。
 サウジがイスラエルの作戦計画を知りながら黙認したという推測が出るのはまた別の理由もある。昨年10月にガザ地区戦争が勃発する前にサウジはイスラエルとの修交に向け水面下での作業を進めていた。現在は戦争のため交渉に進展はないが、未来新都市計画のネオムプロジェクトなどを推進するために安全保障が切実なサウジとしてはイスラエルとにらみ合ってばかりもいられない。
 それでも「イスラエルを黙認した」という批判を知らぬふりでやり過ごすこともできない。場合によっては親イラン勢力であるフーシ派を刺激しかねないからだ。サウジは2014年イエメン内戦勃発後に政府軍を積極的に支援してきたが、2022年ごろに仲介者に旋回してからフーシ派と積極的に会談に出てきた。サウジが「いかなる勢力も領空を侵犯するのを許容しないだろう」という原則的立場を再度強調する理由だ。

◇中東で戦争拡大の一途…国連は自制を要求
 一方、イエメン空爆と関連し民間人の被害が大きいという報道が相次ぎ国際社会の懸念が大きくなっている。ニューヨーク・タイムズは「イスラエルの爆撃はフーシ派の追加挑発を防げないだろう。むしろ内戦で深刻な人道主義的危機に陥っているイエメンの民間人の苦痛だけさらに大きくなるものとみられる」と指摘した。イスラエル軍はフーシ派がホデイダ港を通じイランから武器を持ち込んでいるとしてここを空爆した。しかしこの港は援助・輸入物品などが入ってくる主要インフラでもある。
 これと関連し国連のグテーレス事務総長はこの日声明を出し、「イエメンのホデイダ港とその周辺地域で発生した空爆に懸念を示す。すべての当事者が最大限自制力を発揮することを促す」と強調した。
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「イスラエル人入植者、外国人ボランティアを襲撃 ヨルダン川西岸」

2024年07月22日 | 国家・社会
「AFP」 2024年7月22日 14:15 発信地:ナブルス/パレスチナ自治区
■イスラエル人入植者、外国人ボランティアを襲撃 ヨルダン川西岸

【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸でイスラエル人の入植者に襲撃され、ナブルスの病院で治療を受ける外国人ボランティア(2024年7月21日撮影)。(c)Zain JAAFAR / AFP
【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸でイスラエル人の入植者に襲撃され、ナブルスの病院で治療を受けながら米国のパスポート(旅券)を見せるボランティア(2024年7月21日撮影)。(c)Zain JAAFAR / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸でイスラエル人の入植者に襲撃され、ナブルスの病院で治療を受けたボランティア(2024年7月21日撮影)。(c)Zain JAAFAR / AFP
【写真】イスラエル・ショーレッシュ近郊で、人質の救出に向け政府に対応を求めて抗議デモを行う家族ら(2024年7月11日撮影、資料写真)。(c)Menahem Kahana / AFP 
【写真】イスラエル・テルアビブ近郊のベングリオン国際空港で、人質の救出に向け政府に対応を求めて抗議デモを行う家族ら(2024年7月21日撮影、資料写真)。(c)Menahem Kahana / AFP

【7月22日 AFP】イスラエル占領下にあるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)で21日、イスラエル人入植者が、パレスチナ人農民を支援していた外国人ボランティアの一団を襲撃した。複数人が負傷し、病院で手当てを受けた。ボランティアの所属団体とイスラエル軍が明かした。
 ボランティアの一人、米国系ドイツ人のダービト・フンメルさんはAFPに、主に米国人から成る8人のボランティアがパレスチナ人集落クスラのオリーブ畑で農民と作業をしていたところ、入植者がやってきたと話した。

 誰かの脅威になるわけでもなく、「平和的に立っていた」だけにもかかわらず、襲撃されたという。
 フンメルさんは傷を見せながら「棒と金属パイプでわれわれ全員を襲い、殴った。石も投げられた」「両脚と両腕、あごを殴られた。極めて暴力的だった」と語った。
 西岸では昨年10月7日以降、パレスチナ人に対する暴力事件が増加。今月19日、国際司法裁判所(ICJ)が1967年から続くイスラエルによるパレスチナ自治区の占領は「国際法違反」との判断を出したことで、緊張が一段と高まっている。
 襲われたのは「インターナショナル・ソリダリティー・ムーブメント(International Solidarity Movement)」所属のボランティア。同団体は、西岸で暴力にさらされているパレスチナ人を守る人間の盾として、ボランティアを派遣している。
 クスラの首長ハニ・オデフ(Hani Odeh)氏は、近くの都市ナブルス(Nablus)の病院でボランティア4人が治療を受けており、うち2人は女性だと述べた。
 AFP記者は、同病院で少なくとも3人が治療を受けているのを確認した。
 オデフ氏によると、農民は「少し前に入植者に燃やされた土地を片付けるため」現場にいた。また、今回攻撃してきたのは約10人で、現場近くの入植地の住民という。
 フンメルさんは、襲撃者のうち6人は女性だったと話した。
 イスラエル軍は「覆面のイスラエル人民間人グループがクスラ周辺で植林していた外国人集団を襲撃」し、「複数人」に治療を必要とするけがを負わせたと発表。
 さらに「兵士が現場に派遣され、警告射撃をしたところ、民間人グループは逃走した」と説明。「暴力行為」を非難するとしている。(c)AFP
「AFP」 2024年7月22日 12:15 発信地:ハンユニス/パレスチナ自治区
■【今日の1枚】がれきの町に咲くつかの間の笑顔 パレスチナ

【写真】イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区南部のハンユニスで、倒壊した建物のそばを犬と歩く子どもたち(2024年7月8日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP
【写真】イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区南部のハンユニスで、倒壊した建物のそばを歩く人々(2024年7月8日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP 
【写真】イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区南部のハンユニスで、壊れた家具からはがした板を持ってがれきのそばを歩く子どもたち(2024年7月8日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP

【7月22日 AFP】イスラエル軍とイスラム組織ハマス(Hamas)の戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)南部のハンユニス(Khan Yunis)で、倒壊した建物のそばを犬と歩く子どもたち。


「AFP」 2024年7月21日 17:33 発信地:テルアビブ/イスラエル
■イスラエル・テルアビブで反政府デモ

【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会で、地面に横たわる人々。左奥はベンヤミン・ネタニヤフ首相のマスクをかぶった人(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP
【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会で、地面に横たわる人々。右はベンヤミン・ネタニヤフ首相のマスクをかぶった人(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP
【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会で、ベンヤミン・ネタニヤフ首相のポスターの下に座る人(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP
【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会で、イスラム組織ハマスの人質の写真を掲げる参加者(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP
【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会に参加する人々(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP
【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会で、地面に横たわる人々。左奥はベンヤミン・ネタニヤフ首相のマスクをかぶった人(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP
【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会で掲げられた、「今すぐ選挙を」と書かれたバナー(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP

【7月21日 AFP】イスラエル・テルアビブで20日、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相の退陣を求めるデモが行われた。
 パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)でイスラム組織ハマス(Hamas)掃討作戦が続く中、参加者は赤く染められた水をためた簡易プールの傍らで地面に横たわるなどして、ネタニヤフ政権に抗議した。ネタニヤフ氏のマスクをつけ、ふんぞり返る姿をまねる人も登場した。


「AFP」 2024年7月21日 14:39 発信地:パレスチナ自治区
■空爆で死亡した妊婦から胎児救出 ガザ病院

【写真】イスラエル軍の空爆で死亡した妊婦の子宮から帝王切開で取り出されたマレク・ヤシンちゃん。デイルアルバラフのアウダ病院で(2024年7月20日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP
【写真】イスラエル軍の空爆で死亡した妊婦の子宮から帝王切開で取り出され、祖父になでられるマレク・ヤシンちゃん。デイルアルバラフのアウダ病院で(2024年7月20日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区中部ヌセイラトで、イスラエル軍の攻撃後に立ち上る煙(2024年7月20日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP 

【7月21日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の医師らは20日、イスラエル軍の空爆で死亡した妊婦の子宮から胎児を取り出したと明らかにした。
 医師らによると、妊娠9か月だったオラ・アドナン・ハルブ・クルドさんは、中部ヌイセラト(Nuseirat)避難民キャンプにある自宅がイスラエル軍の夜間攻撃を受けた後、アウダ(Al-Awda)病院に運び込まれた。
 クルドさんは危篤状態で、救急科の医師らが急いで対応に当たったが、亡くなった。しかし医師らは心拍を感知すると緊急帝王切開を行い、胎児を取り出した。
 胎児も予断を許さない状態にあったが、酸素吸入と医療処置を受けて容体は安定しているという。
 イスラエル軍が過去24時間にガザ各地で実施した空爆により、20代とされるクルドさんを含む少なくとも30人が死亡した。救急当局によると、ガザ市(Gaza City)北部では一家6人が亡くなった。


「AFP」 2024年7月21日 10:44 発信地:ホデイダ/イエメン
■イスラエル、イエメンのフーシ派支配地域に攻撃 3人死亡

【写真】イエメン・ホデイダで、イスラエル軍の攻撃後に立ち上る災と煙(2024年7月20日撮影)。
【写真】イエメン・ホデイダで、イスラエル軍の攻撃後に立ち上る炎と煙。フーシ派傘下のアンサルラ・メディアセンターより入手(2024年7月20日撮影)。(c)AFP PHOTO /ANSARULLAH MEDIA CENTER 

【7月21日 AFP】イエメンの親イラン武装組織フーシ派(Huthi)は21日、同組織が支配する港湾都市ホデイダ(Hudaydah)をイスラエル軍の戦闘機が前日攻撃し、3人が死亡したと発表した。19日にはフーシ派がイスラエル中部テルアビブに無人機攻撃を実施していた。
 専門家によると、昨年10月にパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でイスラム組織ハマス(Hamas)とイスラエルの戦闘が始まって以降、イスラエルがイエメンを空爆したのは今回が初めて。
 フーシ派が運営する保健当局はメディアを通じて、イスラエル軍の空爆で3人が死亡、87人が負傷したと発表。負傷者の大半が重度のやけどを負ったとしている。
 フーシ派は19日朝、テルアビブを無人機で攻撃し、民間人1人を殺害。数時間後、イスラエルのヨアブ・ガラント(Yoav Gallant)国防相はフーシ派への報復を宣言した。
 イエメン空爆後、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はテレビ演説で、「誰であろうとわれわれを攻撃する者は重い代償を支払うことになる」と述べた。
 フーシ派トップのモハメド・アブドスラム(Mohammed Abdulsalam)氏はソーシャルメディアで、「燃料貯蔵施設と発電所」がイスラエル軍の標的となったと明らかにした。
 フーシ派幹部のムハンマド・ブカイティ(Mohammed al-Bukhaiti)氏は空爆後直ちに、イスラエルへの報復を警告した。(c)AFP
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