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三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

「国連「北朝鮮、徹底的な住民移動統制で脱北者急減」」

2025年03月23日 | 北部朝鮮
「中央日報日本語版」 2025.03.21 09:02
■国連「北朝鮮、徹底的な住民移動統制で脱北者急減」
 昨年、北朝鮮の徹底的な住民移動統制で離脱住民数が急減したことが分かった。20日(現地時間)に国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が国連人権理事会に提出した報告書によると、昨年1-9月に韓国に入国した脱北者数は女性159人と男性22人の計181人と把握された。2023年は196人だった。
 コロナ流行前の2019年(1047人)と比較すると、2023年と昨年の脱北者数は顕著に少ない。報告書はこのように脱北者数が4分の1または5分の1規模に減少したことについて「北朝鮮がパンデミック開始以降に閉鎖した国境を部分的に再開放したが、住民の移動と出国の自由を制限したため」と分析した。
 脱北経路にも変化が生じた。報告書は「パンデミック以前には人身売買された女性が脱北者の大多数だったが、2023年と昨年は海外(中国・ロシアなど)で国家収入を増やすために派遣されながら韓国に入ってくる勤労者が増えた」と説明した。
 この報告書には2022年11月から昨年10月まで北朝鮮人権侵害実態に対する脱北者175人の証言などが掲載された。拘禁施設の人権侵害、食料不足、公開処刑まで行われる思想統制などの内容が扱われた。
 ヴォルカー・ターク国連人権高等弁務官はこの報告書に基づき、国際犯罪に該当する人権侵害の存在を北朝鮮が認め、国際人権団体や監視機構の北朝鮮接近を受け入れるべきだと勧告した。ターク弁務官は「北朝鮮で重大な人権侵害の責任がある者に責任を問うため、国連安全保障理事会で国際刑事裁判所(ICC)回付などの措置を取らなければならない」と述べた。
 報告書はこの日、スイス・ジュネーブで開かれた国連人権理事会会議で各加盟国に共有された。
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「北朝鮮が原子力戦略潜水艦の「底の部分」だけ公開したわけは」

2025年03月21日 | 北部朝鮮
「The Hankyoreh」 2025-03-18 10:46
■北朝鮮が原子力戦略潜水艦の「底の部分」だけ公開したわけは
 クォン・ヒョクチョルの「見えない安保」

【写真】北朝鮮の金正恩総書記兼国務委員長が「第8回党大会の決定により進められる核戦略誘導弾潜水艦の建造実態」を現地で視察したと、労働新聞が8日付で報じた。報道された潜水艦建造現場の写真には、潜水艦の底の部分だけが見える/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記兼国務委員長が「核動力(原子力)戦略誘導弾潜水艦の建造実態」を現地で視察したと、北朝鮮官営「労働新聞」が8日付で報じた。北朝鮮官営「朝鮮中央通信」が報道した水上艦(新型駆逐艦と推定される)と潜水艦建造現場の写真では、水上艦は全体の姿が見えるものの、潜水艦は真っ黒な底の部分だけが写っていた。なぜ北朝鮮は潜水艦の全体の姿を見せなかったのか。2年半前、戦術核攻撃潜水艦を野心的に公開したが、世界の嘲弄の対象になったトラウマのためとみられる。
 「朝鮮中央通信」は2023年9月8日、水中で核攻撃が可能な戦術核攻撃潜水艦「金君玉(キム・グノク)英雄艦」を建造し、進水式を行ったと報道した。北朝鮮は戦術核攻撃潜水艦の建造を「主体的な海軍兵力強化の新時代、転換期の到来を知らせる一大事変」だとし、潜水艦全体の姿を撮った写真と共に大々的に報じた。
 しかし、北朝鮮が公開した金君玉英雄艦について、当時の米軍事メディア「ウォーゾーン」は「フランケンサブ」(フランケンシュタイン潜水艦)と貶めた。同メディアは「骨董品であるロミオ級ディーゼル潜水艦を奇怪に改造」したと評した。金君玉英雄艦は船体上部の構造物にミサイル発射管を追加するなど、原型が分からなくなるほど大幅に手を加えたものだが、これを小説「フランケンシュタイン」に登場する怪物に例えて皮肉ったのだ。

【写真】2023年9月8日、朝鮮中央通信は水中で核攻撃が可能な戦術核攻撃潜水艦「金君玉英雄艦」を建造したと報道した/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 金君玉英雄艦は、旧ソ連が1957年に設計したロミオ級潜水艦(1800トン)の船体にミサイル垂直発射管をつなぎ合わせて3000トンに規模を拡大した。3000トン潜水艦のミサイル垂直発射管は6個だが、金君玉英雄艦には10個の垂直発射管が装着された。当時、韓国軍合同参謀本部は「金君玉英雄艦は正常に運用できる姿ではないと判断される」と述べた。韓国と米国の専門家たちは、この潜水艦が奇形的な拡張で発射管を無理に増やしており、実際の作戦環境でミサイルを発射できるかどうかは不明だと評価した。
 金君玉英雄艦が「継ぎはぎの潜水艦」という酷評を受けたのは、北朝鮮には原子力潜水艦の胴体である船体を建造する技術がないためだ。3000トン級以上の潜水艦の建造は、規模の拡大だけで終わるわけではない。敵の追跡を避けてさらに深く潜る能力(最大作戦深度)を備えるためには、水の圧力に耐える特殊合金でつくられた圧力船体(Pressure hull、耐圧殻)の製作技術が欠かせない。ディーゼル潜水艦は200〜300メートルの深さで活動し、原子力潜水艦は最大600メートルの深さまで下がる。潜水艦が100メートルの深さに下がれば、1平方メートル当たり100トンの圧力を受けるため、通常の軍艦を作る鉄で潜水艦船体を作った場合、海の中に入ると、船体が缶のようにつぶれてしまう。

【写真】朝鮮中央通信は8日付で、金正恩総書記兼国防委員長が「重要造船所の艦船建造事業を現地で指導した」と報じた。北朝鮮は、建造中の水上艦(新型駆逐艦と推定)の全体像を公開した/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 潜水艦は水圧だけでなく相手の魚雷・爆雷攻撃の水中爆発の圧力にも耐えなければならない。潜水艦船体は水圧と爆発の衝撃に耐える特殊合金で作らなければならないが、このような機械産業と鉄鋼産業の基盤を兼ね備えた国は少ない。韓国では国防科学研究所(ADD)とポスコが共同で圧力船体を作った。独自の技術力で3000トン級以上の潜水艦を独自開発した国は、韓国、米国、英国、フランス、日本、インド、ロシア、中国の8カ国に過ぎない。
 原子力潜水艦の建造においては原子炉もカギとなる。北朝鮮は潜水艦や水上艦の原子炉を作った経験がない。原子力発電所の原子炉は地上に固定されているが、原子力潜水艦の原子炉は上下左右の起動にも耐えなければならない。ひっくり返った状態でも作動しなければならず、相手の攻撃を受けて放射能が潜水艦の船体に漏れる危険に備えた安全施設も必要だ。
 今月8日に北朝鮮が公開した核動力戦略誘導弾潜水艦は、金君玉英雄艦(3000トン級)より排水量が倍増した6000トン前後と推定される。この潜水艦について、米ランド研究所のブルース・ベネット上席研究員は13日、米海軍の次世代の戦略ミサイル原子力潜水艦(SSBN)「コロンビア」号を例に挙げ、「米国はすでに原子力潜水艦を建造した経験があり、原子炉を潜水艦に合わせる方法も知っているが、コロンビア号の建造は計画通りに進めば8~9年かかるだろう」とし、「北朝鮮にはそのような経験と技術がない」と、「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)のインタビューで語った。英国とフランスも原子力潜水艦を建造するのに7〜8年かかったという。

【写真】2023年9月8日、朝鮮中央通信は水中で核攻撃が可能な戦術核攻撃潜水艦「金君玉英雄艦」を建造したと明らかにし、同年9月6日に開かれた進水式には金正恩朝鮮労働党総書記兼国務委員長などが出席したと報道した/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 北朝鮮は、原子力潜水艦を作る資金も技術も足りず、国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁によって外国の支援を受けるのも困難だ。北朝鮮が8日に核動力戦略誘導弾潜水艦を公開すると、北朝鮮が大規模な兵力と兵器を提供する見返りにロシアから小型原子炉などの重要技術を手に入れたという主張が出た。これは、北朝鮮の戦略核潜水艦に対抗し、韓国も原子力潜水艦を作り、核の潜在力を確保しなければならないという主張につながった。
 韓国の保守側では、北朝鮮が派兵した兵士の命と引き換えに原子力潜水艦の技術を手に入れた可能性を事実のように考えているが、ロシアが国家戦略機密である原子力潜水艦の技術を北朝鮮に渡したかどうかは確かではない。米太平洋司令官を務めたハリー・ハリス元駐韓米国大使は「北朝鮮には外部の支援なしに原子力潜水艦を建造する力はないと思われる」とし、「北朝鮮がウクライナでロシアを支援した見返りとしてロシアから支援を受けたかもしれないが、これはあくまで推測に過ぎない」とVOAのインタビューで語った。
 北朝鮮は2021年から原子力潜水艦の建造を「戦略兵器5大課業」の一つとして進めている。北朝鮮の原子力潜水艦に対する対策を立てる際は、推測と事実を区分してアプローチしなければならない。北朝鮮の原子力潜水艦が「派兵した兵士の命の値段」という感情的な断定より、北朝鮮潜水艦の真っ黒な底の部分の材質分析に集中した方が、韓国の安全保障に役立つだろう。

クォン・ヒョクチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2025-03-16 19:12


「中央日報/中央日報日本語版」 2025.03.13 09:54
■「北朝鮮の密輸貨物船、中国船と衝突して多数の船員死亡…両国とも言及せず」

【写真】2023年に北朝鮮の不法な海上積み替えが捕捉された地点。[写真 国連安全保障理事会対北制裁委員会専門家パネルの報告書]

 石炭を密輸出していたと疑われる北朝鮮の貨物船が先月、西海(ソヘ、黄海)で中国船舶と衝突して沈没するという事故が発生した。この事故で北朝鮮の船員が20人近く死亡したが、制裁違反の事実が知られることに負担を感じたのか、朝中両国ともにこの事故に言及していない。
 13日の対北朝鮮情報筋によると、先月末、船舶自動識別装置(AIS)を消したまま西海を航海していた北朝鮮貨物船が中国南東部の港の沖で中国船舶と衝突して沈没した。
 中国当局の主導で救助作業が行われたが、一部が救助され、北朝鮮船員15-20人が死亡したことが把握された。中国船舶側の被害は軽微という。
 当時、事故水域は濃霧のため視野の確保が難しかったと伝えられた。中国貨物船がAISを消したまま航海する北朝鮮貨物船を認知できず事故が発生した可能性がある。
 AISは船舶の位置・速度など信号を送出する装置で、国際社会の対北朝鮮制裁監視を避けようとする北朝鮮船舶はAISを消して航海する。事故が発生した中国南東部の西海水域は北朝鮮の貨物船が石炭密輸出によく利用するルートだ。
 北朝鮮産石炭の輸出は国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁(2371号第8項)違反。気象悪化の中でのAISを消した危険な航海、事故発生地点などをみると、北朝鮮貨物船が制裁を避けながら石炭を密輸出して事故が発生したと推定される。
 対北朝鮮情報筋は「当時、北朝鮮船舶には石炭が過剰積載されていたとみられる」とし「貨物も船舶と共にすべて沈んだ」と聯合ニュースに伝えた。
 少なくない人命被害が発生した事故だったが、北朝鮮だけでなく中国当局もこれを発表していない点も、こうした観測に後押しする。
 この情報筋は「今回の事故が知られれば北朝鮮に悪材料となり、制裁違反を黙認した中国側にも厄介なことになるため事故を隠しているようだ」と話した。
 統一研究院のホン・ジェファン研究委員は「制裁以前にも石炭は北の対中主要輸出品目であり、今でも中国内で需要が多い」とし「中国が判断により取り締まりの強度を調節するが、西海の密輸をすべて取り締まるには現実的に限界もある」と話した。
 一方、過去にも似た事故が発生している。2017年3月、位置情報が正確に把握されなかった北朝鮮の貨物船が中国南東部江蘇省連雲港沖で中国船と衝突して沈没した。当時は幸い、船員が全員部救助され、中国交通省も事故を発表した。
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「北朝鮮 国際機関に無人機侵入の調査要請=韓国当局者「反対」」

2025年02月11日 | 北部朝鮮
「聯合ニュース」 2025.02.11 16:38
■北朝鮮 国際機関に無人機侵入の調査要請=韓国当局者「反対」
【ソウル聯合ニュース】韓国の外交部当局者は11日、韓国の無人機が平壌上空に侵入したとして、北朝鮮が国際民間航空機関(ICAO)に調査を要請したことについて、「明確な根拠を提示せずICAOを政治化することに反対する」と記者団に述べた。

【写真】北朝鮮の朝鮮中央通信は2024年11月15日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が14日に自爆型無人機の性能試験を視察したと報じた=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)

 また、北朝鮮に対し、韓国と国際社会の民間航空安全に深刻な脅威となる全地球測位システム(GPS)妨害電波の発信を中止するよう求めた。
 北朝鮮は韓国が昨年10月に平壌上空に無人機を侵入させ、北朝鮮体制を批判するビラを散布したと主張してきた。韓国国防部は「確認できない」との立場を示している。
 ICAOは国連の専門機関で、北朝鮮も加盟している。
 ICAOは規定と慣例により、加盟国が提起したいかなる問題についても議論を行うとされる。韓国政府は対応策を講じたという。
 韓国政府は2022年に北朝鮮が韓国に無人機を飛ばした当時、ICAOに問題提起することを検討したが、国際法的・外交的な側面を総合的に考慮し、問題提起を見送った。


「聯合ニュース」  2025.02.11 16:08
■北朝鮮がロシアに長距離砲約200門など支援 追加供与も可能=韓国国防部
【ソウル聯合ニュース】韓国の国防部は11日、国会国防委員会に提出した業務報告資料で、北朝鮮がウクライナに侵攻するロシアを支援するため派兵した後、武器や弾薬などの支援を続けていると明らかにした。支援の規模は長距離砲約200門や兵力約1万1000人、相当量の弾薬などで、兵力や武器、弾薬の追加支援も可能との見解を示した。

【写真】北朝鮮の朝鮮中央通信は2024年10月、金正恩氏が砲兵総合軍官学校を訪れ、砲実弾射撃訓練を視察したと報じた=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)

 昨年11月、申源湜(シン・ウォンシク)国家安保室長が北朝鮮のロシアに対する長距離砲の支援について初めて言及し、支援の規模は「160門以上」としていたが、その後に追加支援が行われたとみられる。
 国防部は、北朝鮮が今年、国防力発展5カ年計画の最終年を迎え、ロシアの支援を受け核・ミサイルの完成度の向上や通常戦力の近代化に取り組むとの見方を示した。また、ロシアへの支援の見返りとしてロシアから大陸間弾道ミサイル(ICBM)の大気圏再突入技術、原子力潜水艦など先端軍事技術が移転される可能性を注視していると強調した。
 北朝鮮が金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)に対するトランプ米大統領の友好的な発言に反応を見せず、ミサイル発射や金氏の核施設視察などを公開していることに関しては、「今後の米朝対話に備え、有利な環境をつくる意図」と分析した。
 韓国に対しては韓国国内の政治状況を見極めながら、全地球測位システム(GPS)妨害電波の発信を続けていると明らかにした。


「聯合ニュース」 2025.02.11 11:34
■負傷ロシア兵を北朝鮮で治療 戦死者の子ども受け入れも
【ソウル聯合ニュース】ロシアのマツェゴラ駐北朝鮮大使が、ウクライナ侵攻で負傷したロシア兵が北朝鮮で治療を受けていると明らかにした。ロシアメディアが10日(現地時間)、報じた。
 同メディアによると、マツェゴラ氏は政府系ロシア新聞とのインタビューで、ウクライナで負傷したロシア兵数百人が北朝鮮の療養所や医療施設でリハビリを受けていると述べ、このような措置はロシア人に対する北朝鮮の好意的な態度を反映したもので、双方の文化的連帯と歴史の共有に起因するものだと説明した。
 マツェゴラ氏は、ウクライナとの戦闘で死亡したロシア兵の子どもたちが昨年夏に北朝鮮東部・元山のキャンプ場で過ごしたとも明らかにした。治療や食事など滞在にかかる費用は全て無料で、ロシア側が費用の一部負担を申し出たが北朝鮮側が拒否したという。
 一方、マツェゴラ氏はトランプ米大統領と北朝鮮との交渉は失敗だったとし、米国が根本的にアプローチの方法を変えない限り北朝鮮が米国との直接対話に再び乗り出すことはないだろうと予想した。


「聯合ニュース」 2025.02.09 11:29SHARE LIKE SAVE PRINT FONT SIZE
■北朝鮮 ロシアの建設現場に労働者数千人派遣=韓国情報当局
【ソウル聯合ニュース】韓国情報機関、国家情報院(国情院)は9日までに、北朝鮮が昨年、ロシア各地の建設現場に計数千人の労働者を派遣したことを確認した。

【写真】2019年末、ロシア極東のウラジオストクの空港に入る北朝鮮住民(資料写真)=(聯合ニュース)

 ロシアの若者がウクライナ戦争などに動員され、建設現場の労働力が不足するなか北朝鮮がこれを補っているとされる。北朝鮮は兵士だけでなく、建設労働者もロシアに派遣していることになる。
 北朝鮮による海外への労働者派遣は国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁違反に当たる。国連安保理は2017年の決議で北朝鮮労働者への雇用許可を禁じ、同年の別の決議では北朝鮮労働者を19年12月末までに送還するよう国連加盟国に求めた。
 北朝鮮とロシアは国際社会の目を欺くため学生ビザなどを利用しているとされる。
 米政府系のラジオ自由アジア(RFA)は先ごろ、ロシアの統計を引用して、昨年1年間にロシアに入国した北朝鮮住民は1万3221人で、前年の12倍に急増したと報じた。このうち入国目的が「教育」となっているのは7887人で最も多かった。


「中央日報日本語版」 2025.02.07 07:37
■「ハヌル」と書かれた木の下に北朝鮮軍の死体が…「兵士同士が決めた自殺場所」

【写真】昨年11月5日(現地時間)、ウクライナのジャーナリストがロシア西部クルスク地域で訓練を受けている北朝鮮兵士の姿だとして短い映像を公開した。[テレグラム キャプチャー]

 ロシア・クルスク戦線に配置された北朝鮮兵士がウクライナ軍に降参したり捕虜として捕まったりする代わりに自害や自殺をを試みるという証言が相次ぐ中で、その場所として戦場の木が挙げられている。

【写真】「ハヌル」と書かれた木の下で発見された北朝鮮兵士の死体

 ウクライナ軍事専門テレグラムで「戦友たち」を意味するチャンネルは5日(現地時間)、クルスク戦線に配置された北朝鮮兵士の間で自殺が体系化されているとしながら関連の写真を公開した。ハングルで「ハヌル」(天、空という意味)と書かれた木の枝に紐が垂れ下がっている様子で、その下には亡くなった兵士の死体が置かれていた。
 このチャンネルは「(ウクライナ軍が)特別なハングル標識が書かれた特定の場所で(北朝鮮)兵士の死体を発見している」とし「写真で『ハヌル』という意味の標識を見ることができる」と伝えた。
 北朝鮮捕虜生け捕り作戦に参加したウクライナ軍人はこの日公開されたAP通信とのインタビューで自殺を試みた北朝鮮兵士について証言した。
 足をけがした状態で部隊から落伍したある北朝鮮兵士はウクライナ軍が近づいて救急処置をすると、最初は抵抗せず、彼らを「兄弟」と呼んでたばこと水を要求したという。ウクライナ軍はその隙に乗じて彼が持っていた手榴弾をこっそりと抜き取った。
 だが、さほど経過せず、彼らがウクライナ軍所属であることを理解したこの北朝鮮兵士は突然手榴弾を探すために空っぽになったポケットを狂ったように裏返したとウクライナ軍人は伝えた。
 また別のウクライナ軍パラシュート部隊員は同日、近くで生け捕りされた北朝鮮兵士が自身を移送するためのウクライナ軍車両が到着すると、突然コンクリートの柱に突進して頭を打ちつけて自害を試みたと証言した


「The Hankyoreh」 2025-02-06 06:54
■あんなに多かった北朝鮮軍はどこへ行ったのか【コラム】
 北朝鮮軍派兵に関するこのような資料とニュースが捏造されたからといって、北朝鮮軍派兵が虚構であることを意味するわけではない。だが、捏造された資料とフェイクニュースによって、北朝鮮軍派兵問題は政治的に汚染された。結果的にその実体はさらに曖昧になった。

【写真】先月24日、ウクライナのドネツク州の最前線で、アゾフ旅団の自走砲がロシア側に向けて発砲されている/AP・聯合ニュース

 ロシアとウクライナ戦争で、ロシアのクルスク州に派兵されたとされる北朝鮮軍が、1月中旬以後には戦線で目撃されていないことを受け、ウクライナと米国など西側当局は戦線から撤退したと伝えている。ウクライナ軍当局は1万1千人の北朝鮮軍が戦力を40%も失い、撤退したが、永久に撤退したわけではなく、再投入に向け補強されるか、追加派兵される可能性があるとみている。昨年10月18日、韓国国家情報院(国情院)が公式発表して以来、ロシアとウクライナの戦争における最大の懸案に浮上した北朝鮮軍の派兵は、再び曖昧な霧の中に入った。
 北朝鮮軍の撤退時期が絶妙だ。終戦を急ぐというドナルド・トランプ大統領の就任とほぼ一致する。まず、北朝鮮とロシアがトランプ大統領の就任に合わせて、終戦交渉に誠意を示した可能性がある。特に、北朝鮮との対話の意志を表明してきたトランプ大統領にとって、北朝鮮としては負担のない非公式の返事ともいえる。米国防総省、国務省、国家安全保障会議などで時々行っていた派兵北朝鮮軍に対する言及も、トランプ大統領就任後には消えた。
 北朝鮮とロシア、米国のいずれにとって、もはや北朝鮮軍の派兵が注目を集めるのは負担になった可能性がある。北朝鮮とロシアはこれまで、北朝鮮軍の派兵を公には認めず、西側が大騒ぎするのを裏で楽しんでいる様子だった。派兵をきっかけにした朝ロ両国の戦略的連帯の強化と国際戦への飛び火する可能性は、米国にとって大きな負担だった。朝ロは北朝鮮軍の派兵に曖昧な立場を取り、ウクライナ戦争などで米国に対する交渉力の向上を目指したものとみられる。
 ウクライナにとってもトランプ大統領の就任後、北朝鮮軍の派兵が注目を集めるのは負担が大きい。何よりも、これまでの北朝鮮軍派兵のプロパガンダをさらに続ける動力が落ちた。これが受け入れられる余地がないからだ。ウクライナはこれまで、北朝鮮軍派兵を立証するという資料を次々と公開し、これは西側や韓国メディアによって増幅され、米当局の確認につながる「プロパガンダ」の構造を運営してきた。北朝鮮まで参戦したのだから、西側の兵器供与がさらに必要だと呼びかけるのが目的だ。
 韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権はウクライナの最大のパートナーだった。尹政権の対北朝鮮対決路線において、これは最大の好材料だった。尹大統領が昨年12月3日、戒厳令のため、北朝鮮との局地戦を捏造しようとしたという情況まで明らかになっている。問題は、これまでウクライナと韓国が手を取り合い、北朝鮮軍派兵の実体を把握するよりは、自分たちの政治的目的に活用したことにある。北朝鮮軍の派兵を立証するという様々な資料の大半が、粗悪に捏造されたことがこの点を示している。
 米国のロイド・オースティン前国防長官は昨年11月23日、北朝鮮軍がこれまで戦闘に「積極的に関与」していることを明確に示す報告はなかったと述べた。しかし、国情院が北朝鮮軍の派兵を発表してから(オースティン前長官の発言までの)ほぼ2カ月間、北朝鮮軍が戦闘に参戦したという各種資料が発表され、これに基づいたニュースが飛び交った。ウクライナのミサイル攻撃で、500人の北朝鮮軍が一気に死亡したというニュースから始まり、戦闘で負傷した北朝鮮兵士がプーチン大統領を罵る動画、クルスク戦線ではためく北朝鮮の人工旗、逃走するロシアの戦車についていく北朝鮮兵士の動画、北朝鮮軍が食べる犬肉の缶詰やカップラーメンなどのフェイクニュースが紙面と放送を飾った。
 その後も事情はさほど変わっていない。北朝鮮軍なのか、ロシア内のモンゴル系ブリヤート人のかが不明なアジア系の兵士が一言朝鮮語を話す場面を撮った動画は数え切れないほど流れた。このようなニュースを流した国内メディアでも、その大半が捏造された資料だという報道をせざるを得なかった。
 そうするうちに、トランプ大統領が就任し、韓国の尹錫悦大統領は違憲戒厳令で弾劾された。ウクライナと韓国が推進していた北朝鮮軍派兵プロパガンダがもはや居場所を探すことが難しくなった。北朝鮮軍派兵に関するこのような資料とニュースが捏造されたからといって、北朝鮮軍の派兵が虚構であることを意味するわけではない。だが、このような捏造された資料とフェイクニュースによって、北朝鮮軍派兵問題は政治的に汚染された。結果的にその実体はさらに曖昧になった。
 実在は認識とは独立して存在する。しかし、「存在することは知覚されるということであり、知覚を離れて存在することはあり得ない」という経験論的認識論もある。相手を認めなければ、存在しないのが国際政治の一つの属性でもある。実在しても知らないふりをするのも一つの作動原理だ。
 さて、ウクライナ戦争に派兵されたという北朝鮮軍はどうなるだろうか。弾よけ用の兵力だったのに、状況によっては突然勇猛で巧みな戦闘兵へと変身する北朝鮮軍はどこに行ったのだろうか。我々はそのような北朝鮮軍をいつまた見ることができるだろうか。

チョン・ウィルギル 国際部先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/1180904.html
韓国語原文入力:2025-02-05 18:45


「The Hankyoreh」 2025-02-05 07:16
■ロシアに派遣された北朝鮮軍はどこへ…「1月中旬から戦闘参加の動向なし」
 外国メディアによる「北朝鮮軍退却」報道受け国情院が説明ウクライナ軍の情報・

【写真】セキュリティセンター(SPRAVDI)がSNSアカウントに公開した、ロシアに派遣されている北朝鮮軍と推定される兵士たち=SPRAVDIの動画より/聯合ニュース

 国家情報院は4日、「1月中旬から、ロシアのクルスク州に派遣されている北朝鮮軍が戦闘に参加している動向がないようにみえる」と述べた。
 国情院はこの日、ロシアに派遣されている北朝鮮軍が約2週間前に戦線から一時退却したとの外国メディアの報道について、上のように説明した。ニューヨーク・タイムズ(NYT)などは先月30日(現地時間)、ウクライナ戦最大の激戦地であるクルスク州でロシアを支援していた北朝鮮軍の姿が、戦線で確認できていないと報道している。
 国情院は、北朝鮮軍の戦闘の動向が消えた理由について「死傷者が多数発生したことが理由の一つとみられるが、正確なことは引き続き把握中」だと語った。
 北朝鮮軍は昨年11月、約1万1000人の兵力をロシアに派遣。彼らはクルスク一帯に配置されていた。国情院は先月、国会情報委員会に「派遣された北朝鮮軍の被害規模は死者300人あまり、負傷者2700人あまりで、死傷者は3000人を超えたと推定している」と報告している。

ソン・ヒョンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/1180687.html
韓国語原文入力:2025-02-04 15:07


「聯合ニュース」 2025.02.04 14:09
■北朝鮮兵 1月中旬からウクライナとの戦闘に姿見せず=韓国情報機関
【ソウル聯合ニュース】韓国の情報機関・国家情報院(国情院)は4日、ロシアに派遣された北朝鮮兵がウクライナとの戦闘の前線から引き揚げたとの報道について、1月中旬からロシア西部クルスク州で北朝鮮兵が戦闘に参加する姿が確認されていないと明らかにした。

【写真】ウクライナ軍の捕虜にされた北朝鮮兵が持っていた身分証(ウクライナのゼレンスキー大統領のXより)=(聯合ニュース)

 米紙ニューヨーク・タイムズは先月30日(現地時間)、北朝鮮兵が約2週間前から前線から姿を消したと報じた。
 国情院は北朝鮮兵が姿を現していないことについて、「多数の死傷者が発生したことが理由の一つとみられるが、詳細は把握中」と説明した。
 国情院は先月13日の国会情報委員会で、ロシアに派遣された北朝鮮兵の死傷者数が3000人を超えたとの推計を報告した。北朝鮮は昨年11月、約1万1000人の兵士をロシアに送り、派遣された北朝鮮兵はクルスク州でウクライナ軍との戦闘に参加した。


「中央日報日本語版」 2025.02.01 12:44
■派兵北朝鮮軍が戦線から消えた…「相当な被害で2週前に退却」

【写真】ロシアのクルスクに配置され、ドローンを見つめる北朝鮮兵士 [ウクライナ軍配布映像 キャプチャー]

ウクライナと戦争中のロシアに派兵された北朝鮮兵士が約2週間前から戦線に姿を現していないという米国・ウクライナ政府当局者の発言があったと、聯合ニュースが伝えた。
 30日(現地時間)のニューヨークタイムズ(NYT)によると、軍事・情報上の敏感な事項という理由で匿名を求めたこの当局者は、北朝鮮軍が相当な被害を受けて退却した状況だと伝えた。
 ただ、米当局者は北朝鮮軍を戦線から抜く決定は永久的なものとは限らないという見方を示した。
 追加の訓練を受けて再投入されたり、深刻な人命損失が発生しないよう北朝鮮軍を活用する新たな策を出して戦線に復帰させたりする可能性があると、この当局者は話した。
 北朝鮮は昨年11月、約1万1000人規模の兵力をロシアに派兵し、ウクライナ軍が占領中のロシア西部クルスク一帯で戦闘をしてきた。
 北朝鮮の派兵軍は最精鋭特殊部隊を中心に構成されたと伝えられた。しかし機甲装備などの支援を受けず突撃するなど現代戦に合わない戦術のため多数の死傷者が発生しているという。
 西側当局は北朝鮮軍の死傷者と行方不明者が約4000人にのぼるとみている。ウクライナ軍のシルスキー総司令官は北朝鮮軍兵力が派兵後わずか3カ月間でほぼ半減したとも述べた。

 
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「北朝鮮で検閲強化 令状なしの家宅捜索・公開銃殺も=国連報告書」

2025年02月08日 | 北部朝鮮
「聯合ニュース」 2025.02.06 11:29
北朝鮮で検閲強化 令状なしの家宅捜索・公開銃殺も=国連報告書
【ソウル聯合ニュース】国連人権高等弁務官事務所(OHCHR、本部スイス・ジュネーブ)は5日(現地時間)、2022年11月から昨年10月の間に北朝鮮で発生した人権侵害に関する証言を基に作成した報告書を公開した。

【写真】OHCHRが公開した報告書=(聯合ニュース)

 報告書には、脱北者175人が証言した強制失踪や拉致、海外派遣労働者の強制労働、女性の人身売買などの事例が盛り込まれた。
 証言者の過半数は拘禁施設での強制労働や非人道的な拘禁、食料不足などの人権侵害を経験したと証言した。
 また、国家保衛省所属の取り締まり組織「109常務」による検閲が大幅に強化され、電話を盗聴したり令状なしに家宅捜索を行ったりしているほか、無許可のビデオやUSBメモリー、ラジオ、出版物を押収していると伝えた。
 検閲で摘発されると場合によっては公開裁判にかけられ、公開銃殺も行われるという。
 ただOHCHRは、北朝鮮の人権問題に対する国際社会の圧力が強まったことで一部の保安員に人権教育が行われており、収監者の処遇もやや改善されたようだと評価した。
 また、近ごろ韓国に入国した脱北者については、海外労働者として派遣され、脱北した男性が増えていると分析した。 
 OHCHRは隔年で北朝鮮人権関連の報告を更新しており、今回の報告書は24日にジュネーブで開かれる国連人権理事会に提出される。
ynhrm@yna.co.kr


「聯合ニュース」 2025.02.05 19:27
■韓国外相 拉致被害者家族団体らと面会=「北の人権改善へ努力」
【ソウル聯合ニュース】韓国の趙兌烈(チョ・テヨル)外交部長官は5日、北朝鮮拉致被害者の家族団体の理事長、朝鮮戦争などで北朝鮮の捕虜となった「国軍捕虜」家族会の代表、北朝鮮に抑留されている宣教師の家族と面会した。同部が発表した。

【写真】拉致被害者の家族などと面会した趙兌烈長官(中央、外交部提供)=(聯合ニュース)

 趙氏は北朝鮮の拉致や抑留などを含む人権問題は普遍的な人類の価値の問題で、朝鮮半島の平和・安定とも直結する問題であり、政府は国際社会とともに北朝鮮に人権状況改善を求める声を上げ続けてきたと説明した。
 また面会に参加した被害者家族にお見舞いの言葉を伝え、人権活動家たちが国連人権理事会や国連総会での証言など積極的な活動を通じて国際社会の認識向上に大きく寄与していることに謝意を表した。
 出席者らは拉致問題や国軍捕虜問題、抑留者問題の解決に向けた政府の積極的な努力を求めた。
 趙氏は国際社会の問題提起に対し、北朝鮮が鋭敏な反応を示しているだけに、持続的な問題提起が重要だとし、これらの問題解決は国民を保護する国の責務を履行する問題だと強調した。
 そのうえで、北朝鮮の人権状況改善のための努力が一貫して推進されるよう、政府も引き続き努力すると表明した。
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ロシアに派遣された北朝鮮軍はどこへ…「1月中旬から戦闘参加の動向なし

2025年02月05日 | 北部朝鮮
「The Hankyoreh」 2025-02-05 07:16
■ロシアに派遣された北朝鮮軍はどこへ…「1月中旬から戦闘参加の動向なし」
 外国メディアによる「北朝鮮軍退却」報道受け国情院が説明ウクライナ軍の情報・

【写真】セキュリティセンター(SPRAVDI)がSNSアカウントに公開した、ロシアに派遣されている北朝鮮軍と推定される兵士たち=SPRAVDIの動画より/聯合ニュース

 国家情報院は4日、「1月中旬から、ロシアのクルスク州に派遣されている北朝鮮軍が戦闘に参加している動向がないようにみえる」と述べた。
 国情院はこの日、ロシアに派遣されている北朝鮮軍が約2週間前に戦線から一時退却したとの外国メディアの報道について、上のように説明した。ニューヨーク・タイムズ(NYT)などは先月30日(現地時間)、ウクライナ戦最大の激戦地であるクルスク州でロシアを支援していた北朝鮮軍の姿が、戦線で確認できていないと報道している。
 国情院は、北朝鮮軍の戦闘の動向が消えた理由について「死傷者が多数発生したことが理由の一つとみられるが、正確なことは引き続き把握中」だと語った。
 北朝鮮軍は昨年11月、約1万1000人の兵力をロシアに派遣。彼らはクルスク一帯に配置されていた。国情院は先月、国会情報委員会に「派遣された北朝鮮軍の被害規模は死者300人あまり、負傷者2700人あまりで、死傷者は3000人を超えたと推定している」と報告している。

ソン・ヒョンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/1180687.html
韓国語原文入力:2025-02-04 15:07


「聯合ニュース」 2025.02.04 14:09
■北朝鮮兵 1月中旬からウクライナとの戦闘に姿見せず=韓国情報機関
【ソウル聯合ニュース】韓国の情報機関・国家情報院(国情院)は4日、ロシアに派遣された北朝鮮兵がウクライナとの戦闘の前線から引き揚げたとの報道について、1月中旬からロシア西部クルスク州で北朝鮮兵が戦闘に参加する姿が確認されていないと明らかにした。

【写真】ウクライナ軍の捕虜にされた北朝鮮兵が持っていた身分証(ウクライナのゼレンスキー大統領のXより)=(聯合ニュース)

 米紙ニューヨーク・タイムズは先月30日(現地時間)、北朝鮮兵が約2週間前から前線から姿を消したと報じた。
 国情院は北朝鮮兵が姿を現していないことについて、「多数の死傷者が発生したことが理由の一つとみられるが、詳細は把握中」と説明した。
 国情院は先月13日の国会情報委員会で、ロシアに派遣された北朝鮮兵の死傷者数が3000人を超えたとの推計を報告した。北朝鮮は昨年11月、約1万1000人の兵士をロシアに送り、派遣された北朝鮮兵はクルスク州でウクライナ軍との戦闘に参加した。


「中央日報日本語版」 2025.02.01 12:44
■派兵北朝鮮軍が戦線から消えた…「相当な被害で2週前に退却」

【写真】ロシアのクルスクに配置され、ドローンを見つめる北朝鮮兵士 [ウクライナ軍配布映像 キャプチャー]

ウクライナと戦争中のロシアに派兵された北朝鮮兵士が約2週間前から戦線に姿を現していないという米国・ウクライナ政府当局者の発言があったと、聯合ニュースが伝えた。
 30日(現地時間)のニューヨークタイムズ(NYT)によると、軍事・情報上の敏感な事項という理由で匿名を求めたこの当局者は、北朝鮮軍が相当な被害を受けて退却した状況だと伝えた。
 ただ、米当局者は北朝鮮軍を戦線から抜く決定は永久的なものとは限らないという見方を示した。
 追加の訓練を受けて再投入されたり、深刻な人命損失が発生しないよう北朝鮮軍を活用する新たな策を出して戦線に復帰させたりする可能性があると、この当局者は話した。
 北朝鮮は昨年11月、約1万1000人規模の兵力をロシアに派兵し、ウクライナ軍が占領中のロシア西部クルスク一帯で戦闘をしてきた。
 北朝鮮の派兵軍は最精鋭特殊部隊を中心に構成されたと伝えられた。しかし機甲装備などの支援を受けず突撃するなど現代戦に合わない戦術のため多数の死傷者が発生しているという。
 西側当局は北朝鮮軍の死傷者と行方不明者が約4000人にのぼるとみている。ウクライナ軍のシルスキー総司令官は北朝鮮軍兵力が派兵後わずか3カ月間でほぼ半減したとも述べた。

 
「The Hankyoreh」 2025-01-31 07:38
■捕虜になった北朝鮮軍兵士の顔【コラム】

【写真】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が先月7日、ノートルダム大聖堂の再開館式に出席するため、フランスのパリを訪問した中、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、ドナルド・トランプ当時米大統領当選者と3者会合を終えて会場を後にしている/ロイター・聯合ニュース

 「捕虜は、特に、暴行又は脅迫並びに侮辱及び公衆の好奇心から保護しなければならない」。
 1949年に定められた捕虜の待遇に関するジュネーブ条約(第3条約第13条)の規定だ。捕虜の写真と映像の公開を禁止しているわけではないが、ニューヨーク・タイムズ紙は「大衆の好奇心」から捕虜を保護することを「公の場に彼らを展示してはならないという概念」として解釈した。
 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は11日(現地時間)、クルスク州で北朝鮮兵士2人を捕虜にしたと発表した。その後、韓国の国家情報院もこの事実を確認した。ゼレンスキー大統領は、彼らの年齢をはじめ、写真や尋問映像まで公開した。まだ若い北朝鮮軍兵士の顔は、北朝鮮に帰らず「ここで暮らしたい」という陳述内容とともに、保護されることなく世界に広がった。韓国メディアは包帯を巻き傷が癒えていない彼らの顔と話を大々的に報じた。「ロシアに到着してから派兵されたことを知った」という陳述は、北朝鮮に対する非難の声を高めた。ところが、若い兵士たちの身元を公開する必要性をめぐる問題提起はほとんど見られなかった。
 同日、ニューヨーク・タイムズやワシントンポスト、ガーディアンなどは、このニュースを報じながらも、捕虜になった北朝鮮軍兵士の写真を載せなかった。CNNやロイター通信などは、北朝鮮兵士の顔をモザイクで隠して放送または掲載した。一部はジュネーブ条約違反である可能性があるという説明を付け、一部は「独自の映像が撮られた場所、日付、真偽だけでなく彼ら(兵士)の所属を確認できない」という理由を挙げた。
 先月26日には「ウクライナ特殊戦司令部(SOF・司令部)がロシアのクルスク州で北朝鮮兵士を捕虜にしたとみられる」というウクライナ軍事専門メディア「ミリタルニ」の報道があった。メディアは、傷を負ったようにやつれたアジア人のそばで、軍服姿の白人が記念に撮った写真を一緒に載せた。国情院は素早く事実を「確認」した。そして半日ほど経った後「26日に捕虜になった北朝鮮兵1人が、負傷が悪化し死亡した」と発表した。21世紀に瀕死の捕虜を「戦利品」であるかのように見せびらかした写真で、ウクライナ軍と推定される男性の顔は隠されていた。
 このニュースを報道した主な海外メディアはほとんどなかった。北朝鮮軍の遺体から確保したという北朝鮮兵の自筆の記録や「金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長直筆の手紙」も報道されなかった。北朝鮮兵捕虜の顔を公開しなかったことと同じ理由とみられる。最近、あるメディアは、複数の脱北軍人と北朝鮮専門家の話として、この記録物が捏造された可能性が高いと報じた。
 ソーシャルメディアを利用したウクライナの新たなプロパガンダ(宣伝扇動)は、戦争勃発初期の2022年2~3月から物議を醸してきた。リアルタイムで血まみれの戦況を誰でもアクセスできるソーシャルメディアに掲載し、ロシア兵捕虜たちを会見に立たせたからだ。西欧の世論を直接喚起し動かすことで、支援を獲得しようとする戦略とみられた。かなりの破壊力を持ったウクライナの戦略について、真偽をめぐる議論とともに倫理的・合法的問題が提起され、主な海外メディアは報道に慎重を期した。
 13日、ウクライナ国防省情報総局の関係者は「北朝鮮兵捕虜をウクライナの利益のために活用する」思惑をあらわにした。北朝鮮軍の派兵問題をめぐる世論戦の標的集団に韓国が含まれているだけに、韓国メディアにも慎重さが求められるのではないかと自らを省みる。

キム・ジウン|国際ニュースチーム長(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/1180089.html
韓国語原文入力: 2025-01-30 18:54


「The Hankyoreh」 2025-01-25 08:16
■ウクライナ情報総局長、北朝鮮軍「砲兵」の追加派兵を予想

 米軍事専門メディアとのインタビューで

【写真】24日、ウクライナ・ドネツク地域の最前線で、アゾフ旅団の自走砲がロシア側に向けて発砲されている/AP・聯合ニュース

 北朝鮮がロシアのためにウクライナに対する追加派兵をする可能性があるという見通しが、韓国とウクライナの両方から出た。
 ウクライナ国防省のキリロ・ブダノフ情報総局長は22日(現地時間)、米軍事専門メディア「ウォーゾーン(The War Zone)」とのインタビューで、「(追加派兵の兵力に)新たな地上戦闘兵が多いとはみられない」とし、ミサイルおよび砲兵部隊が追加派兵される可能性があると予想した。このような見通しは、ニューヨーク・タイムズ紙が米国防総省の高官の言葉を引用して報じた内容とも共通する。匿名を求めた同関係者は、「今後2カ月以内に追加兵力が投入される可能性がある」と予想した。ただし、報道では具体的な派兵規模や内容は明らかになっておらず、ブダノフ情報総局長も、追加派兵が行われる時期と規模ははっきり分からないと述べた。
 韓国合同参謀本部も24日、動向報告を発表し、同様の見通しを示した。合同参謀本部は「(北朝鮮の)ロシア・ウクライナ戦への派兵から4カ月ほど経過し、多数の死傷者および捕虜の発生にともなう後続措置と追加派兵の準備を加速化していると推定される」と述べた。合参も追加派兵の具体的な情況については明らかにしなかった。
 ウクライナは現在、捕虜にした北朝鮮軍兵士をジュネーブ条約によって原則的には送還する方針を示している。この日、米国の「ラジオ・フリー・アジア」(RFA)の報道によると、ウクライナ国防省情報局・戦争捕虜処遇調整本部のペトロ・ヤチェンコ報道官は、北朝鮮軍の捕虜を本国に送還する予定なのかという質問に、「戦争捕虜の待遇に関するジュネーブ第三条約により、戦争捕虜は戦争が終わった後、遅滞なく釈放され、送還されなければならない」と答えた。ヤチェンコ報道官は「ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がすでに言及したように、ロシア軍の捕虜になったウクライナ兵士と北朝鮮軍の捕虜を交換する方式で、彼らを北朝鮮に移送することを検討する用意ができている」とも述べた。ゼレンスキー大統領が12日、北朝鮮にウクライナ軍の捕虜と北朝鮮軍の捕虜の交換を提案した方針を再確認したのだ。
 一方、ドナルド・トランプ米大統領が就任した後、終戦と関連して米国とウクライナ、ロシアの意見の相違も露呈している。トランプ大統領は就任式の翌日である21日、ロシアに対する追加制裁の可能性に言及し、交渉に臨むことを求めた。しかし、ロシアは消極的な態度を見せている。クレムリン(ロシア大統領府)のドミトリー・ペスコフ報道官は23日、トランプ大統領の発言に「いかなる新しい要素も見られない」とし、「トランプ大統領は1期目の時も、制裁という方法を最もよく使った米国大統領だった。彼はこの方法を好む。少なくとも、1期目の時はそうだった」と述べた。
 これに対して米ウォールストリート・ジャーナル紙は、ロシアを交渉テーブルに引き出そうとしたトランプ大統領の試みが「肩をすくめる程度」の反応を引き出しただけだと評した。ロシアは戦闘を続ける資源と兵力を持っていると信じているため、トランプ大統領の脅威を中身のないものとみなすという指摘だ。
 ロシアは終戦後、北大西洋条約機構(NATO)軍をウクライナに平和維持軍として送る案にも反対した。ロシア外務省のマリヤ・ザハロワ報道官は23日、それが「統制できない緊張」を引き起こすと述べた。同日、ウクライナは自国に配置されるかもしれない外国軍の軍事派兵について論議を進めていると発表した。ゼレンスキー大統領は「少なくとも20万人の欧州平和維持軍が必要だ」とし、米国と欧州の両方がウクライナに配置される平和維持軍に含まれなければならないという立場を示した。

ベルリン/チャン・イェジ特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1179694.html
韓国語原文入力:2025-01-24 18:33


「中央日報日本語版」 2025.01.23 11:55
■BBC「ロシア派兵北朝鮮軍1000人死亡…3カ月間で40%死傷」

【写真】ロシアのクルスクに配置され、ドローンを眺める北朝鮮兵士 [ウクライナ軍配布映像 キャプチャー]

 ロシア派兵北朝鮮軍のうち約10000人が死亡したと、BBC放送が22日(現地時間)報じた。
 BBCは複数の西側当局者を引用し、ロシアのクルスクに派兵された北朝鮮軍およそ1万1000人のうち今月中旬までに死亡した人員は約1000人と推定されると伝えた。
 当局者は死亡・負傷・行方不明などをすべて合わせた兵力損失規模を4000人と推算した。派兵北朝鮮軍の40%近い規模だ。戦場に投入されて3カ月間でだ。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、ウクライナ防衛コンタクトグループ(UDCG)会議で北朝鮮軍の死傷者数を約4000人と明らかにしていた。
 韓国国家情報院は13日の国会情報委員会非公開懇談会で、北朝鮮軍の被害規模を死亡者300人余りを含む約3000人と報告した。
 BBCはこの日、当局者が伝えた集計値が事実なら兵力補充が不透明な北朝鮮軍の戦闘力は早期に喪失するという意味と伝えた。続いて、こうした大規模な兵力損失は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に「大きな費用が発生している点を見せている」とした。
 一方、米国のラジオ・フリー・アジア(RFA)は22日、ウクライナ特殊作戦部隊(SSO)は最近ロシアのクルスク地域で交戦中の北朝鮮軍61人が死傷したと明らかにした。
 SSOがこの日SNSを通じて公開した「特殊作戦軍隊員と北朝鮮軍の激しい戦闘」と題した2分18秒の映像には、顔に傷を負って死亡したと推定される北朝鮮兵士の姿が出てきた。ウクライナ軍の手榴弾攻撃で爆発が発生する場面もある。
 SSOは映像説明で、北朝鮮軍がクルスク地域のウクライナ陣地を攻撃して交戦が行われ、北朝鮮軍21人が死亡、40人が負傷したと伝えた。


「中央日報日本語版」 2025.01.23 10:41
■ウクライナ特殊作戦軍、北朝鮮軍との交戦映像を公開「61人死傷」

【写真】ウクライナの特殊作戦軍が公開した北朝鮮軍との交戦の映像 [写真 ウクライナ特殊作戦軍 X]

 ウクライナが22日(現地時間)、北朝鮮軍との交戦映像を公開しながら北朝鮮軍61人が死傷したと主張した。

#【写真】ウクライナ軍と北朝鮮軍の交戦映像の北朝鮮兵士

 ウクライナ特殊作戦軍がソーシャルメディア(SNS)で公開した2分18秒の北朝鮮軍との交戦映像は、北朝鮮軍の位置を示す30個ほどの北朝鮮国旗が表れて始まる。
 ドローンやボディカムで撮影された映像には、雪に覆われた地形でドローン・ミサイル攻撃による爆発場面と銃撃戦、顔に深い傷を負って死亡したと推定される北朝鮮兵士の姿などが見られた。
 特殊作戦軍は映像で「特殊作戦軍隊員と北朝鮮軍の激しい戦闘」と説明し、ロシアのクルスク地域でウクライナ陣地を攻撃した北朝鮮軍21人が死亡、40人が負傷したと明らかにした。


「中央日報日本語版」 2025.01.21 09:56
■ウクライナ捕虜の北朝鮮軍兵士「母親は派兵された事実を知らない」

【写真】捕虜になった北朝鮮兵士[X キャプチャー]

 ウクライナに捕虜となった北朝鮮軍兵士が、自分の母親が派兵の事実を知らないと明らかにした。また、自分が誰と戦っているのか分からない状態でロシアに来たと話した。

【写真】北朝鮮派兵軍の遺体から発見された家族写真

 ウクライナのゼレンスキー大統領は20日(現地時間)、Xに北朝鮮軍兵士を尋問する映像を追加公開した。映像の中の兵士たちはウクライナ軍がロシアのクルスク地域で生け捕りにした兵士だとし、ゼレンスキー大統領が12日に公開した北朝鮮兵士2人のうち1人だ。
 5分30秒の長さのこの映像には、北朝鮮軍兵士が寝床に横になったまま韓国語通訳を経て、ウクライナ保安局調査官の質問に答える姿が映っていた。
 この兵士は自分の所属を「偵察局第2大隊第1中隊」と明らかにし、貨物船に乗ってロシアに来た後、列車に乗って戦線に配置されたと明らかにした。当時、貨物船には100人を少し超える人員が一緒に乗り、軍艦ではなく一般ロシア貨物船だったと伝えた。
 また「ここに出てきてもロシアに行くことも、我々の敵がウクライナ人だということも知らなかった」として、一部の兵士たちはロシアの兵器と装備の使い方の教育を受けたが、自身は受けなかったと明らかにした。
 北朝鮮軍兵力の損失については「一緒に来た同僚の中でも多かったが、全体的にどれだけ多いかは分からない」と話した。
 この兵士は「母親が派兵事実を知っているか」という質問には「知らない」と答えた。
 また、他の国については何も知らないとし、韓国についても「(北朝鮮より)山が少ないということだけは知っている」と話した。


「中央日報日本語版」 2025.01.18 13:42
■米シンクタンク「北朝鮮軍、4月ごろ1万2000人全員死傷の見方も」

【写真】ロシアのクルスクに配置され、ドローンと向き合う北朝鮮兵士 [ウクライナ軍配布映像 キャプチャー]

 ロシア・ウクライナ戦争に派兵されている北朝鮮軍が4月中旬までに全滅する可能性があるという見方が出てきた。
 RBCウクライナによると、米ワシントンのシンクタンク「戦争研究所(ISW)」は16日(現地時間)の報告書で「現在のロシアのクルスク州に駐留している約1万2000人の北朝鮮軍兵力が作戦中にすべて戦死、負傷する可能性がある」と伝えた。
 ISWは「現在のようなペースで北朝鮮軍に戦死者と負傷者が発生し続ければ、4月中旬までに(すべて)戦死または負傷する可能性がある」と診断した。
 これに先立ちウクライナのゼレンスキー大統領は7日、今年1月初めまでにクルスク戦場で死傷した北朝鮮軍は約3800人と推定されると明らかにした。また韓国の国家情報院は13日、約300人の北朝鮮兵が死亡、約2700人が負傷したと明らかにした。
 ISWは「戦死者より負傷者がはるかに多いのは戦争の典型的な現象」とし「負傷した北朝鮮軍人がまた戦闘に復帰できるかは不明」と説明した。
 報告書によると、12月初めから主要戦闘作戦に投入されたという仮定の下、北朝鮮軍はこれまで一日平均92人が死傷している。このペースで兵力の損失が続けば、北朝鮮軍約1万2000人は4月中旬ごろ全員が死傷することになる。
 米国とウクライナの情報当局によると、北朝鮮軍はウクライナ軍を相手に領土奪還戦をしているが、周囲が開かれた場所でウクライナ軍のドローン攻撃や砲撃に無防備に露出し、多くの死傷者が出ている。


「中央日報日本語版」 2025.01.17 10:28
■「北朝鮮兵士は献身的で透徹、ロシアより優秀」…ウ・ロ軍共通の評価

【写真】ロシアのクルスクに配置され、ドローンと向き合う北朝鮮兵士 [ウクライナ軍配布映像 キャプチャー]

 ロシアに派兵された北朝鮮軍はロシア軍より戦闘力が優れているという証言が、ウクライナ軍とロシア軍の間で共通して出ている。断片的で主観的な見解とも考えられるが、北朝鮮軍の戦闘準備状態が表れ、関心を引いている。

【写真】ウクライナのドローンを避けて逃げる北朝鮮軍推定兵士

 16日(現地時間)のウクライナメディア「UA wire」によると、ウクライナ軍将校ハイダチュク氏はウクライナネット放送「エスプレッソTV」に出演し、捕虜のロシア兵士が「北朝鮮軍の戦闘準備状態はロシアの傭兵より優れている」と吐露したと伝えた。
 ハイダチュク氏は自身の部隊が北朝鮮兵士の身柄を確保したことはないが、捕虜のロシア兵士が北朝鮮軍と共に訓練を受けたと説明した。続いて「捕虜のロシア兵士は北朝鮮兵士の装備と武器、訓練レベルはロシアの契約職兵力(正規軍)よりはるかに良いと話した」とし「ロシア兵士によると、北朝鮮兵士は突撃作戦任務を独占し、ロシア兵士は(北朝鮮軍の突撃が)成功した後にその地域を確保する役割だけをした」と伝えた。
 また、北朝鮮軍はロシア軍と訓練基地を別々に使用し、交流はほとんどないという。言語の壁があり完全に離れて生活するとし、戦闘状況以外には合同作戦をしないということだ。
 北朝鮮兵士の資質が概してロシア兵士より優れているという評価は、北朝鮮兵士の身柄を確保したウクライナ部隊員の間でも出ている。
 ロシアのクルスク地域で負傷した北朝鮮兵士を捕虜としたウクライナ特殊部隊員は前日、ウクライナ日刊キーウインディペンデントのインタビューでこのように評価した。
 ウクライナ特殊部隊員ベルナド氏は戦場で会った北朝鮮軍人について「彼らの信念に非常に献身的であり、規律と聞いた内容、任務に忠実だった」とし、彼らはロシア軍より若く、回復力が強く、モチベーションが高いと話した。別のウクライナ部隊員ボルスク氏は「ロシア人は集団で降伏する準備ができているが、北朝鮮の軍人はそうではない」と伝えた。
 北朝鮮軍は現在ウクライナが占領したロシアのクルスク州に1万1000人ほど配置されている。
 ウクライナと西側の軍事情報当局は、北朝鮮兵力が歩兵進撃の形態で行われるロシアの領土奪還戦でロシア軍の「捨て駒」になっているとみている。ドローン攻撃など現代戦に脆弱な姿を見せ、参戦以降3000人以上が死傷したと推算される。
 安保専門家らは韓国戦争(朝鮮戦争)以降に戦闘経験がない北朝鮮軍の兵力がウクライナ戦争に参加し、不足した実戦経験を積む可能性があるとみている。


「東洋経済」2024年1月16日
■北朝鮮軍捕虜「投降しなければ殺せ」と指示受けた 20歳の捕虜「家に帰りたいと言えば家に帰せ」

【写真】2025年1月14日(現地時間)、ウクライナのゼレンスキー大統領が公開した20歳の北朝鮮軍捕虜(写真・ゼレンスキー大統領のSNSから)

 ウクライナのゼレンスキー大統領は2025年1月14日(現地時間)、捕虜にした北朝鮮軍兵士への尋問状況の動画をさらに公開した。
 今回の尋問はあごを負傷して言葉をうまく発することができない1999年生まれの26歳の狙撃兵の代わりに、足を負傷したもののコミュニケーションは円滑な2005年生まれの20歳のライフル兵を相手に行われた。
 ゼレンスキー大統領が尋問動画を追加公開
 ゼレンスキー大統領はこの日、「捕虜になった北朝鮮軍兵士とウクライナの捜査官との対話が続いている。私たちはすべての詳細事実を確認している」と述べた。
 前回の尋問と同様に、通訳は現地に派遣された韓国の情報機関・国家情報院(国情院)側がサポートしたようだ。
 2021年に兵役を開始したこの兵士は、戦闘中に負傷し、森に1人でいるところをウクライナ軍に発見され、生還したことを明らかにした。
 また、ロシアの身分証明書に書かれている名前は「ロシア語なのでわからない」と述べた。拘束当時、この捕虜はシベリア南部のトゥヴァ共和国出身の26歳男性であるかのようなロシア軍人身分証を所持していた。
 ロシアが北朝鮮軍派遣の事実を隠蔽するために、ロシア語も知らない北朝鮮軍兵士に偽造した身分証明書を配布したことが明らかになった。
 また、この兵士は、戦闘中に相手が武器を捨てて手を挙げれば、つまり投降の意思を示せば家に帰すように教育されたという。反対の場合は射殺するものと理解していたという。
 前回の尋問では、この兵士はロシアでロシア部隊と1週間ともに訓練を受け、その時にロシアの身分証明書を受け取ったと供述していた。
 また、ウクライナとの戦争ではなく、訓練のために派遣されたと信じていたとし、ウクライナで暮らしたいという意思を示したこともあった。
 今回の尋問についてゼレンスキー大統領は「世界は、ロシアがウクライナについてまったく知らず、完全な情報の空白状態で育った人々をどのように利用しているかについて、すべての真実を知ることになるだろう」と強調した。
 さらにゼレンスキー大統領は「ロシアはこの戦争を長期化・拡大するために北朝鮮軍を利用している。ロシアだけがこの戦争を必要としている」と指摘した。

◆捕虜兵士の尋問内容
――どのような状況で拘束されているか、覚えている限り教えてほしい。
 正確に覚えていないが、ある種の戦闘があった。皆が負傷して防空壕の中に入っていて、撤退する目的で森に行ったが、足が悪くて行けなかった。そこで3〜5日間、1人でそこにいた。その後(ウクライナの)兵士たちが私を発見し、私を連れて行き、注射を打って車に乗せた。

【写真】ウクライナ当局から尋問中の北朝鮮軍捕虜(写真・ゼレンスキー大統領のSNSから)

――証人が持っていたロシアの身分証明書に写真や証人の名前があったか。
 写真はなかった。名前はわからない。すべてロシア語の文章だからだ。
――あなたやあなたの部隊がウクライナまたはロシア領土にいる捕虜として、民間人に対する行動ルールについて命令を受けたことはあるか。どんな村、どんなところから民間人を追い出したり、ロシア軍が追い出すといった話を聞いたことがあるか。
 今思い出すのは、戦闘で相手が武器を失い、手を挙げたら、それなら来いということで、紙に絵を描いて、家と銃を描いて家に帰るか、それとも最後まで戦うかのどちらかを選択させることになっていた。相手が「家に帰る」と答えたら、ただ早く家に送るべきという話を思い出した。
――そう教育されたということか。
 そうだ。
――もし相手が降伏すると言ったら、家か銃のどちらかを選ばせて、家と言ったら帰らせて、銃と言ったらどうするのか。戦い続けると言ったら?
 では殺せと。
――中隊でウクライナの兵士を人質にしたり、捕虜にしたことはあったか。
 それはない。


『東亞日報』January. 14, 2025 08:39
■国情院「北朝鮮、ロシア派遣兵に捕虜になる前に自爆を強要」
 北朝鮮当局がロシアを支援するために派遣した北朝鮮兵に、捕虜になる前に自爆・自決を強要したことが分かったと、国家情報院(国情院)が13日、国会情報委員会に報告した。
 国情院は同日、国会情報委員会全体会議で、戦死した北朝鮮兵が所持していたメモにこのような内容が記載されていたと報告したと、情報委の与野党幹事である与党「国民の力」の李成権(イ・ソングォン)議員、最大野党「共に民主党」の朴善源(パク・ソンウォン)議員が伝えた。この指示に基づき、実際に北朝鮮兵士1人は、ウクライナ軍に捕らえられる状況になり、「金正恩(キム・ジョンウン)将軍」と叫びながら手榴弾で自爆しようとして射殺されたことが分かった。
 国情院は、ウクライナ当局に捕えられた北朝鮮兵捕虜2人が、派遣された偵察総局所属の戦闘員2500人に含まれていたことが確認されたと報告した。彼らは、北朝鮮当局から派遣給与の約束はなく「英雄として優遇する」という通知を受けたと話したという。
 情報当局は、ウクライナ軍の捕虜となった北朝鮮兵2人について、本人が韓国行きを希望すれば、韓国が身元を確保する方法をウクライナと協議する方針だ。李氏は、「その捕虜が韓国に行くと表明したことはない」としながらも、「国情院は(北朝鮮軍の)帰還要請があれば、ロシア・ウクライナと協議を積極的に行うという立場を取っている」と述べた。ゼレンスキー大統領は12日(現地時間)、X(旧ツイッター)にハングルで「金正恩総書記がロシアに拘束されているウクライナ戦争の捕虜と北朝鮮兵士の交換を推進できる場合のみ、北朝鮮兵を引き渡す準備ができている」と明らかにした。
 国情院は、ロシアに派遣された北朝鮮兵のうち現時点までに死亡約300人、負傷約2700人など約3千人の死傷者が発生したと把握した。


「The Hankyoreh」 2025-01-13 09:50
■ゼレンスキー大統領、金正恩委員長に捕虜交換を提案…北朝鮮兵の3分動画を公開

【写真】12日(現地時間)ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が北朝鮮兵の姿が映った動画を公開した。動画でこの兵士は、北朝鮮に戻りたいかとの質問にウクライナに住みたいと答えている=ゼレンスキー大統領のXより//ハンギョレ新聞社

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が12日(現地時間)、ロシアに抑留されたウクライナ兵と交換することを条件に、捕虜にした北朝鮮兵を引き渡すことが可能だと明らかにした。
 ゼレンスキー大統領はこの日、X(旧ツイッター)に韓国語で「ウクライナは、金正恩がロシアに抑留されているウクライナの戦争捕虜と北朝鮮兵の交換を手配できるならば、金正恩に自国民を引き渡す用意がある」と投稿した。前日の11日、ロシア領のクルスク州で北朝鮮兵2人を捕らえたと発表した後、捕虜の交換条件を明らかにしたもの。ゼレンスキー大統領は「北朝鮮から初めて捕虜になった兵士以外にも、(捕らえられるであろう)他の兵士がいるのは疑う余地もない」とも書いた。ウクライナはこれに先立ち、今回捕らえて尋問している北朝鮮兵は、それぞれ2005年生まれ(20歳)と1999年生まれ(26歳)だとし、2人の写真とロシアで発行された軍用身分証などを公開した。
 ゼレンスキー大統領は「帰還を望まない北朝鮮兵には、別の方法がありうる」とした後に、「特に、この戦争に対する真実を韓国語で広く知らしめ平和を早めようと考える韓国人にも、このような機会があるだろう」とも述べた。
 ゼレンスキー大統領は、ウクライナ保安局が捕らえた2人の北朝鮮兵が質問に答える様子を映した動画も公開した。2分55秒間のこの動画で、質問者は朝鮮語で北朝鮮兵に話しかけた。これに先立ち、ウクライナ保安局は韓国の国家情報院と協力し、韓国人通訳を通じて北朝鮮軍とコミュニケーションを取っていることを明らかにしている。
 調査の過程で北朝鮮兵の1人は北朝鮮に戻りたいかとの質問に「ウクライナの人たちはみな良い人たちですか」と問い返し、「ここで暮らしたい」と述べたりもした。両手に包帯を巻いてベッドに横たわった状態で対話をしたこの兵士は、「家には送ってくれないでしょうね」と言い「(家に)帰れというなら帰る」と答えながらも、ウクライナに残れというのであればそうすると言って首を縦に振った。

【写真】10日(現地時間)イタリア・ローマに訪問したウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領=EPA/聯合ニュース

 この北朝鮮兵は、質問者が「今ここがどこなのかわかるか」と聞くと、首を横に振ったりもした。質問者が「君はウクライナにいる。ウクライナを相手に戦うことを知っていただろう。知らなかったのか」と尋ねると、この兵士は知らなかったという意味で首を縦に振った。さらに、指揮官は誰と戦うと言ったのかという問いには、「訓練を実戦のように実施すると言いました」と答えた。これに先立ち、国家情報院は、捕虜となった北朝鮮兵が戦争ではなく訓練を行うために移動するものと認識しており、ロシアに到着してから初めて派兵されたことを知ったと述べたことを明らかにしたが、これに対応する陳述だ。この兵士は3日から前線にいたと述べた。この兵士は「3日に(前線に)出て、隣で仲間が死ぬのを見て、そこの防空壕に隠れていて、5日に負傷した」と述べた。5日はウクライナがクルスク州で新たに大規模攻勢を行った日でもある。
 あごを負傷して話せない別の兵士は、北朝鮮に家族がいるのかとの問いに何度もうなずき、両親は自分の所在地を知っているかという質問には首を横に振った。北朝鮮に戻りたいかと尋ねると、そうだというふうに首を縦に振った。

【写真】12日(現地時間)、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が北朝鮮兵の姿が映った動画を公開した。あごを負傷して話ができないこの兵士は北朝鮮に戻りたいかとの質問に首を縦に振った=ゼレンスキー大統領のXより//ハンギョレ新聞社

 ウクライナの北朝鮮兵捕獲は、米国のドナルド・トランプ次期大統領の就任(1月20日)を控え、両国の戦闘が激化した状況でなされた。ウクライナがクルスク州への攻撃を始めた後、ロシアも反撃に出た。英国のテレグラフ紙によると、クルスク州のロシア人軍事ブロガーが、ロシア軍がウクライナの攻撃を撃退し、現在陣地を占領していると述べたという。ロシアはこの日、ウクライナ東部ドネツク州のヤンタルネとハルキウ州のカリノベ地域も掌握したと主張した。

ベルリン/カン・イェジ特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2025-01-13 08:25


「聯合ニュース」2025.01.12 14:00
■ウクライナが捕虜にした北朝鮮兵「相当数の兵が失われた」 韓国情報機関
【ソウル聯合ニュース】韓国情報機関の国家情報院(国情院)は12日、ロシア西部クルスク州で北朝鮮兵2人がウクライナの捕虜になったことを確認したと明らかにした。捕虜となった北朝鮮兵は戦闘で「相当数の兵力が失われた」と証言した。

【写真】ウクライナの捕虜になった北朝鮮兵(ゼレンスキー大統領のテレグラムより)=(聯合ニュース)

 ウクライナのゼレンスキー大統領は11日(現地時間)、同州で北朝鮮兵2人を捕虜にしたと明らかにしていた。国情院はウクライナ情報機関の保安局(SBU)と緊密に協力して関連情報を共有するとしている。
 同院によると、捕虜になった2人は負傷しているが命に別状はない。
 そのうち1人は調べに対し昨年11月にロシアに到着し、軍事訓練を1週間受けた後、戦場に移動したと証言。戦争ではなく訓練に行くと思っていたが、ロシア到着後に派兵されたことを知ったという。また、戦闘で相当数の兵力が失われたと話した。
 ゼレンスキー大統領は通信アプリのテレグラムで、北朝鮮兵2人をキーウに移送し、SBUが取り調べを行っていると明らかにした。国情院がウクライナ当局と情報を共有する予定だとしていることから、取り調べに韓国政府が加わる可能性も指摘される。

【写真】ウクライナのウクライナの捕虜になった北朝鮮兵(ゼレンスキー大統領のXより)=(聯合ニュース)



2025年1月12日 11:39 発信地:キーウ/ウクライナ [ ウクライナ ロシア・CIS ]
■ウクライナ、北朝鮮兵とみられる捕虜2人取り調べ

【写真】ウクライナの非公開の場所で同国当局に拘束されたとされる北朝鮮兵。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領のテレグラムの公式アカウントより(2025年1月11日入手)。(c)Handout/Telegram/V_Zelenskiy_official/AFP
【写真】トゥワ共和国出身の26歳の男性に発行されたロシア軍の身分証明書。ウクライナ保安局(SBU)は捕虜の1人がこの証明書を携帯していたとしている。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領のテレグラムの公式アカウントより(2025年1月11日入手)。(c)Handout/Telegram/V_Zelenskiy_official/AFP
【写真】ウクライナの非公開の場所で、拘束されたとされる北朝鮮兵。ウクライナ大統領府提供(撮影日不明、2025年1月11日公開)。(c)Handout/UKRAINIAN PRESIDENTIAL PRESS SERVICE/AFP

【1月12日 AFP】ウクライナは11日、軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州でロシアのために戦っていた北朝鮮人とみられる負傷兵2人を捕虜にし、取り調べを行っていると発表した。
 ウォロディミル・ゼレンスキー大統領はソーシャルメディアに「わが兵士がクルスクで北朝鮮兵を捕らえた」と投稿。2人は負傷していたが生き延び、首都キーウに移送後、ウクライナ保安局(SBU)の事情聴取を受けていると明らかにした。
 ウクライナ政府は2人が北朝鮮人であるという直接的な証拠を示していないため、AFPは2人の国籍を確認できていない。
 ウクライナの発表に対し、ロシアと北朝鮮はこれまでのところ反応していない。
SBUは、病院のベッド上の男性2人を映した動画を公開した。1人は両手に包帯を巻かれ、もう1人は顎に包帯を巻かれている。拘置所の医師によると、1人目は足も骨折している。
 ウクライナは捕虜の音声記録を公開していないが、韓国の国家情報院(NIS)と協力して、同国の通訳を介して取り調べを行っていると明らかにした。
 ゼレンスキー氏は11日、「北朝鮮という他国が戦争に参加している証拠」を隠すためにロシアと北朝鮮の兵士が「負傷兵を殺している」と指摘し、北朝鮮人を捕虜にするのは難しいと述べた。
 SBUによると、捕虜の1人は「他人名義で発行された」ロシア軍の身分証明書を持っていた。証明書はモンゴルに接するロシアのトゥワ共和国出身の26歳の男性のものだった。
 ウクライナは、ロシアがトゥワのような少数民族が多い地域の偽の身分証明書を与えることで、北朝鮮兵の出自を隠蔽(いんぺい)していると主張している。
 SBUによると、この捕虜は2024年秋にロシアでトゥワの身分証明書を受け取ったと語り、同時期に北朝鮮の戦闘部隊がロシアの部隊と「1週間の相互運用訓練」を行ったと供述した。
 また、「訓練に行くと思っていた。ウクライナとの戦争に行くとは思っていなかった」と話した。この捕虜は05年生まれで、21年から北朝鮮軍に所属するライフル兵だという。
 もう1人の捕虜は顎の負傷のため筆談で取り調べに応じた。SBUによると、証明書などは携帯していなかった。1999年生まれで、2016年入隊の前哨狙撃兵だという。
2人はウクライナ軍の特殊部隊と空挺(くうてい)部隊によって別々に捕らえられた。


「中央日報日本語版」 2025.01.10 07:49
■ウクライナ大統領「ロシア派兵の北朝鮮兵士、これまで4000人死傷」

【写真】昨年11月5日(現地時間)、ウクライナのジャーナリストがロシア西部クルスク地域で訓練を受けている北朝鮮兵士の様子だとして短い映像を公開した。[テレグラム キャプチャー]

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はロシアとの戦争に投入された北朝鮮軍の死傷者が4000人に達すると明らかにした。

【動画】雪原で北朝鮮軍とみられる兵士を攻撃するウクライナのドローン

 9日(現地時間)、インターファクス・ウクライナ通信などによると、ゼレンスキー大統領はこの日、ドイツのラムシュタイン空軍基地で開かれたウクライナ防衛連絡グループ(UDCG)会議で「ロシアの(ウラジミール・)プーチン大統領は侵略に対する投資を引き続き継続するだけでなくその投資を2倍に増やしている」と明らかにした。
 あわせて「プーチン大統領はさらにこの戦争を継続するために北朝鮮から雇用し始めた」とし「北朝鮮は現代的な戦争方法を学んでいる。彼ら(北朝鮮当局)は国民を大切にしておらず、今まで4000人を失った」と批判した。
 これに先立ち、ゼレンスキー大統領は5日、米国ポットキャスターのレックス・フリードマン氏とのインタビューで、北朝鮮軍が5日まで3800人が死亡あるいは負傷したと話していた。4日間で北朝鮮軍死傷者が200人ほど増えた。
 昨年12月27日、米国ホワイトハウスのジョン・カービー戦略広報担当調整官は北朝鮮軍がクルスク地域でウクライナ軍に対して人海戦術を使っているがこれといった効果がなく、死傷者が多数発生していると明らかにした。
 また、カービー氏は北朝鮮兵士がウクライナ軍に降参しなければならない状況になると自殺を選んでいるとし、これは捕虜になった場合は北朝鮮にいる家族が報復を受けるのではないか恐れている可能性が高いと指摘した。
 あわせてプーチン大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が北朝鮮兵士を「消耗品」とみなして「ウクライナ防御に対する希望のない攻撃」を命じていると批判した。
 ロシア・クルスク戦線に配置された北朝鮮軍は交戦が続いて死傷者が大幅に増加している。ゼレンスキー大統領は昨年12月23日、クルスク州で戦闘中に死亡した北朝鮮兵士の数が3000人を越えたと発表した。約2週間の間に北朝鮮軍に大規模な死傷者が発生したとみられる。
 米国とウクライナ情報当局は、ウクライナが占領したクルスク州に北朝鮮兵士約1万2000人が派兵されたとみている。
 北朝鮮軍はロシア軍に編入されてウクライナ軍に対して奪還戦を繰り広げているが、身を隠す場所が少ない原野でウクライナ軍のドローン攻撃と砲撃に無防備にさらされて多くの死傷者を出しているという。これに対してウクライナは北朝鮮軍の士気が落ち、一部北朝鮮兵士は大晦日の夜に酒に酔っ払っていた事例などを公開した。
 このように北朝鮮軍の被害が大きくなる中で、ロシア軍はこれを通じてクルスクで戦勢を有利に展開している状況だ。
 ロシアはこれまで北朝鮮軍との合同攻撃で、現在クルスクからウクライナに奪われた領土の半分を取り戻したことが分かった。


2025年1月12日 11:39 発信地:キーウ/ウクライナ [ ウクライナ ロシア・CIS ]
■ウクライナ、北朝鮮兵とみられる捕虜2人取り調べ

【写真】ウクライナの非公開の場所で同国当局に拘束されたとされる北朝鮮兵。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領のテレグラムの公式アカウントより(2025年1月11日入手)。(c)Handout/Telegram/V_Zelenskiy_official/AFP
【写真】トゥワ共和国出身の26歳の男性に発行されたロシア軍の身分証明書。ウクライナ保安局(SBU)は捕虜の1人がこの証明書を携帯していたとしている。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領のテレグラムの公式アカウントより(2025年1月11日入手)。(c)Handout/Telegram/V_Zelenskiy_official/AFP
【写真】ウクライナの非公開の場所で、拘束されたとされる北朝鮮兵。ウクライナ大統領府提供(撮影日不明、2025年1月11日公開)。(c)Handout/UKRAINIAN PRESIDENTIAL PRESS SERVICE/AFP

【1月12日 AFP】ウクライナは11日、軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州でロシアのために戦っていた北朝鮮人とみられる負傷兵2人を捕虜にし、取り調べを行っていると発表した。
 ウォロディミル・ゼレンスキー大統領はソーシャルメディアに「わが兵士がクルスクで北朝鮮兵を捕らえた」と投稿。2人は負傷していたが生き延び、首都キーウに移送後、ウクライナ保安局(SBU)の事情聴取を受けていると明らかにした。
 ウクライナ政府は2人が北朝鮮人であるという直接的な証拠を示していないため、AFPは2人の国籍を確認できていない。
 ウクライナの発表に対し、ロシアと北朝鮮はこれまでのところ反応していない。
SBUは、病院のベッド上の男性2人を映した動画を公開した。1人は両手に包帯を巻かれ、もう1人は顎に包帯を巻かれている。拘置所の医師によると、1人目は足も骨折している。
 ウクライナは捕虜の音声記録を公開していないが、韓国の国家情報院(NIS)と協力して、同国の通訳を介して取り調べを行っていると明らかにした。
ゼレンスキー氏は11日、「北朝鮮という他国が戦争に参加している証拠」を隠すためにロシアと北朝鮮の兵士が「負傷兵を殺している」と指摘し、北朝鮮人を捕虜にするのは難しいと述べた。
 SBUによると、捕虜の1人は「他人名義で発行された」ロシア軍の身分証明書を持っていた。証明書はモンゴルに接するロシアのトゥワ共和国出身の26歳の男性のものだった。
 ウクライナは、ロシアがトゥワのような少数民族が多い地域の偽の身分証明書を与えることで、北朝鮮兵の出自を隠蔽(いんぺい)していると主張している。
SBUによると、この捕虜は2024年秋にロシアでトゥワの身分証明書を受け取ったと語り、同時期に北朝鮮の戦闘部隊がロシアの部隊と「1週間の相互運用訓練」を行ったと供述した。
 また、「訓練に行くと思っていた。ウクライナとの戦争に行くとは思っていなかった」と話した。この捕虜は05年生まれで、21年から北朝鮮軍に所属するライフル兵だという。
 もう1人の捕虜は顎の負傷のため筆談で取り調べに応じた。SBUによると、証明書などは携帯していなかった。1999年生まれで、2016年入隊の前哨狙撃兵だという。
2人はウクライナ軍の特殊部隊と空挺(くうてい)部隊によって別々に捕らえられた。


「中央日報日本語版」 2025.01.08 10:39
■ゼレンスキー大統領「ロシア軍、5カ月間にクルスクで1万5000人死亡」
 ウクライナのゼレンスキー大統領が、過去5カ月間のロシア西部クルスク攻撃でロシア軍1万5000人が死亡した、と主張した。

【写真】ウクライナ軍の攻撃で破壊されたロシア軍のタンク

 ロイター通信によると、ゼレンスキー大統領は6日(現地時間)の国民向け演説で「クルスク作戦期間に敵軍はこの地域で3万8000人の兵力の損失を出し、うち1万5000人は戦死した」とし「占領軍は現在、兵力をウクライナ東部の激戦地(ドネツク、スミ、ハルキウ、ザポロジエなど)に送ることができなくなった」と明らかにした。
 ウクライナ軍は昨年8月にロシア西部クルスクを奇襲攻撃して以降、この地域の一部を占領している。これに対してロシア軍は主要兵力をクルスクに送り、昨年11月からは北朝鮮から派兵された兵力をここに配置している。
 ゼレンスキー大統領は前日、トランプ次期米大統領に就任後にウクライナを訪問してほしいと要請した。ゼレンスキー大統領は「戦争は終わるはずであり、トランプ氏は飛行機に乗ってウクライナを訪問する最初の指導者になるだろう」と述べた。続いて「トランプ氏にはあらゆることを可能にする影響力がある」とし「私と国民は彼を信頼し、期待している。彼はロシアに圧力を加えて戦争を終わらせることができる人物」と強調した。


「東亞日報」 January. 06, 2025 08:41
■ゼレンスキー大統領「北朝鮮とロシア軍、クルスクで2日間で1個大隊が全滅」
 ロシア南西部のクルスク地域に派遣された北朝鮮軍に、わずか2日間で数百人と推定される1個大隊が全滅する被害が出たと、ウクライナのゼレンスキー大統領が主張した。
 4日、ウクライナメディアのRBCウクライナなどによると、ゼレンスキー氏は同日夜、定例ビデオ演説で、「今日と昨日(3、4日)、クルスク州マスノフカ付近での戦闘で、ロシア軍は北朝鮮軍の歩兵とロシアのパラシュート部隊で構成された最大1個大隊を失った」と明らかにした。だが、ゼレンスキー氏は具体的な人的被害状況については説明しなかった。ロイター通信は、1個大隊は一般的に数百人単位を意味すると伝えた。
 昨年10月からロシアに派遣された北朝鮮軍は、クルスク地域に約1万1千人配置されたと伝えられている。最近、ウクライナでは、北朝鮮軍が壊れた手榴弾など旧式の装備を使用し、無人機(ドローン)攻撃など現代戦の経験が不十分で、死傷者が多数発生しているという軍当局の発表と報道が続いている。ウクライナ第8特殊作戦連隊のミハイロ・マカルク作戦下士官は昨年12月27日、米国の自由アジア放送(RFA)に「北朝鮮兵士が使用するライフルはほとんど古いカラシニコフライフル(AK-27)であり、彼らが使用したナイフは小さな短剣レベルだ」と話した。ゼレンスキー氏も昨年12月23日、北朝鮮軍の死傷者が3千人を超えたと主張した。
 このような中、ウクライナ軍とロシア軍の兵士2人が激しい白兵戦を繰り広げる映像がオンラインで話題になっている。4日、REN TVなどロシアメディアによると、テレグラムを中心にソーシャルメディアでは最近、ロシアとウクライナの兵士がウクライナ東部のドネツクのある村で戦闘を繰り広げる映像が流れた。ウクライナ軍のヘルメットに装着されたカメラで撮影されたと思われる映像で、2人の兵士は建物を挟んで銃撃戦を繰り広げた。両者の距離が近づくと、ウクライナ兵士がロシア兵士のライフルの銃口を手でつかみ、ロシア軍は短剣で攻撃した。この過程で重傷を負って倒れたウクライナ兵士がロシア兵士に「あなたは世界最高の戦士だ。静かに息を引き取りたいので、戦いをやめよう」と懇願した。また、この兵士は「お母さん、さようなら」という言葉を残し、手榴弾を爆発させて命を絶ったという。


「中央日報日本語版」2025.01.05 13:20
■ゼレンスキー氏「クルスク戦闘により2日間で北朝鮮軍1個大隊全滅」
 
【写真】ウクライナのゼレンスキー大統領が先月17日、ロシアに派遣された北朝鮮軍の姿とし公開した映像。ゼレンスキー大統領はロシアが戦死した北朝鮮兵の顔を焼いていると主張した。[テレグラム キャプチャー]

 ロシアのクルスク戦線に配備された北朝鮮軍が2日間で1個大隊が全滅したとウクライナの全レンスキー大統領が主張した。
 ロイター通信とウクライナメディアRBCの4日の報道によると、ゼレンスキー大統領はこの日夜の定例ビデオ演説を通じ、「3~4日にマフノフカ近郊でロシア軍が北朝鮮軍歩兵とロシアの落下傘部隊で構成された1個大隊を失った」としてこのように明らかにした。
 ロイター通信は、1個大隊が一般的に数百人単位を意味すると説明した。RBCはこの2日間にロシアの兵力損失だけで1510人に達すると伝えた。
 北朝鮮はクルスク地域に約1万1000人の兵力を派遣したが、死傷者が続出している。ゼレンスキー大統領は先月23日、「クルスクでの北朝鮮軍の死傷者は3000人以上」と主張した。米ホワイトハウスも4日後に「この1週間だけで北朝鮮軍1000人以上が死んだり負傷したりした」と発表した。
 一方、ロシア国防省はこの日、ウクライナ東部ルハンスクのナディヤ村を掌握したと発表した。
 AFP通信は自己分析を通じロシアが昨年だけで4000平方メートルに達するウクライナ領土を占領したと推定した。
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「38ノース「北朝鮮が南浦港拡張を続けて軍事・石油施設を建設」

2025年02月03日 | 北部朝鮮
「東亞日報」 Posted February. 03, 2025 09:13
■38ノース「北朝鮮が南浦港拡張を続けて軍事・石油施設を建設」
 北朝鮮が最近、ロシアや中国などと交易する主要港である平壌(ピョンヤン)近隣の南浦(ナムポ)港を軍艦建造のための造船所や油類貯蔵所の建設などが可能になるよう拡張しているという見解が提起されている。
 先月31日(現地時間)、米国の北朝鮮専門メディア「38ノース」は衛星写真を分析し、「南浦港で造船所の拡張が行われている」と報じた。同造船所では、海軍軍艦はもちろん、商業用船舶や漁船なども建造と修理ができるという。
 38ノースが分析した衛星写真によると、造船所と推定される建物の屋根が昨年11月に建設された。また、先月23日の衛星写真でも、新しい建物が建てられていることも確認された。
 油類貯蔵所も完成した様子が判明している。38ノースは先月23日、衛星写真の分析結果、昨年9月、衛星写真で建設していた4つの油類タンクが全て完成したと伝えた。また、追加の油類タンクの設置のための工事も行われていることが分かった。
 南浦港の商業用コンテナの区域も、昨年9月と11月の衛星写真と比較した時、より多くのコンテナが入ってきたことが分かっている。
 昨年12月末、北朝鮮の国営メディアも、「南浦で新しい軍艦が建造されている」と報じた。この発表と南浦港の最近の衛星写真は、北朝鮮の海軍が南浦港の拡張を含む現代化に積極的に乗り出していることを示していると、38ノースは分析した。
 38ノースは南浦港について、「北朝鮮で最大の商業港であり、中国などアジア地域への直接的なルーツを提供する」と評した。さらに、「南浦港は、引き続き建設および拡張活動の中心地として浮上している。これは北朝鮮の経済や軍事インフラにおいて、南浦港の重要性がさらに大きくなっていることを示している」と伝えた。
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「北朝鮮、ロシア派兵軍人「多数死傷」調査のため高位将校派遣」

2025年01月16日 | 北部朝鮮
「中央日報日本語版」 2025.01.03 11:39
■北朝鮮、ロシア派兵軍人「多数死傷」調査のため高位将校派遣

【写真】テレグラムチャンネル「ParaPax」が先月18日に公開したウクライナ戦争に参戦するために訓練中の北朝鮮軍の様子。[テレグラム キャプチャー]

 ウクライナと戦争中のロシアを支援するために派兵された北朝鮮軍の死傷者が続出している中、北朝鮮軍の高位将校が大規模な兵力損失の原因を調査するためロシア・クルスク州に派遣されたと、ウクライナメディアの「イボケーションインフォ」が2日(現地時間)報じた。

【映像】戦車から降りた後に右往左往する北朝鮮軍と推定される映像

 報道によると、複数の情報筋は北朝鮮人民軍の高位級将校が先月27日にクルスク州のロシア軍基地を訪問したと明らかにした。
 今回の訪問は、最近クルスク戦闘に投入された北朝鮮軍人の大規模な死傷を調査するためだったと、情報筋は伝えた。
 同メディアは、この高位将校が訪問した間は北朝鮮軍人の戦闘参加は中断されたが、現在再開されている、と伝えた。
 昨年ロシア軍を支援するために派兵された北朝鮮軍人は、最近ウクライナ軍のドローン攻撃などに対応できず、戦場で多数の死傷者が発生していると伝えられた。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は先月23日、クルスクで北朝鮮軍3000以上が死傷したと明らかにし、米ホワイトハウスも先月27日のブリーフィングで過去1週間に北朝鮮軍1000以上が死傷した評価した。


「東亞日報」 January. 01, 2025 08:19
■「北朝鮮、戦死通知書を遺族に秘密裏に渡し、『口外禁止』誓約」 RFA報道
 「当局が、(ロシアに派遣された)北朝鮮軍特殊部隊に服務した弟の戦死通知書を渡して、『いかなる発言もするな』と書類に指印するよう言った」。
 米自由アジア放送(RFA)は昨年12月30日、北朝鮮当局が遺族にロシアに派遣された兵士の戦死通知書を渡し、これを口外しないよう要求したと報じた。RFAは、北朝鮮の平安南道(ピョンアンナムド)にいる遺族の言葉を引用し、「『口外禁止誓約』をした後、(家族の死に)号泣して帰ってきた」と伝えた。
 北朝鮮内の消息筋は、「18日、開城市(ケソンシ)党委員会から道党の行事に参加するよう通知を受け、母親と共に平城(ピョンソン・平安南道の道庁所在地)に行き、特殊部隊に服務した弟の戦死通知書を受け取った」とし、「戦死通知書を渡す道党委員会の行事で、道党幹部が『(弟が)祖国の名誉をかけて聖なる戦闘訓練に参加して死亡した』と説明した」と伝えた。
 戦死通知書伝達式に出席した遺族は10人ほどで、戦死者のほとんどがウクライナに派遣されたとされる北朝鮮軍特殊部隊の暴風軍団所属だったという。遺族たちは国から優遇物資を供給され、幹部事業などの恩恵を受けると、RFAは説明した。韓米当局が、ロシア南西部の激戦地クルスク州への北朝鮮派兵を昨年10月に確認した後、北朝鮮兵の戦死の事実がウクライナ軍や現地のソーシャルメディアを通じて伝えられたのに続き、北朝鮮内部でも確認されたのだ。

●ウクライナ軍「北朝鮮兵、壊れた手榴弾で戦闘」
 ウクライナとの戦闘に派遣された北朝鮮兵は、劣悪な状況で戦闘を行っているようだ。ウクライナ軍第8特殊作戦連隊のミハイロ・マカルク作戦下士官は昨年12月27日、RFAとのインタビューで、クルスクで死亡した北朝鮮兵士を捜索したことを伝えた。マカルク氏は、北朝鮮兵士が使用する小銃の多くが古いカラシニコフ小銃(AK-47)であり、無線機のような現代的な装備はほとんど見られなかったと伝えた。そして、「北朝鮮兵が着用したナイフは実用的に見えず、小さな短剣レベル」とし、戦闘武器が脆弱であったと主張した。北朝鮮兵が所持した手榴弾について、「F-1またはソ連式手榴弾ではなく、完全に壊れたRGO手榴弾(攻撃用より重い防御用)だった」と付け加えた。ただし、RFAは、マカルク氏が関連する文書や写真を提示しなかったため、発言の真偽を確認することはできないと指摘した。
 ロシアに派遣された北朝鮮兵が約1万2千人と推定される中、死亡者数は増え続けている。米政府系放送局のボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、米国防総省のシン副報道官は昨年12月30日、オンライン記者会見で、「約1千人の北朝鮮兵がクルスク地域で死亡または負傷した」とし、「クルスクでの北朝鮮兵の攻撃はあまり効果がないと見ている。相当数の死傷者が発生している」と指摘した。

●バイデン大統領、退任を控えて大規模な追加軍事支援
 ロシアの波状攻撃でウクライナが劣勢に追い込まれた中、バイデン米大統領は昨年12月30日、ウクライナに25億ドル(約3兆6825億ウォン)規模の追加軍事支援を約束した。ウクライナに対する軍事支援を中止すると公言したトランプ次期米大統領の就任を20日後に控えた措置だ。
 バイデン氏は同日、ホワイトハウスの声明を通じて、「私の残りの任期中、米国はこの戦争でウクライナの立場を強化するために絶えず努力する」とし、「国防総省はウクライナに数十万発の砲弾、数千発のロケット、数百台の装甲車を供与している」と述べた。ロイター通信によると、2022年2月のウクライナ戦争開戦後、米国の累積軍事支援額は614億ドル(約90兆4422億ウォン)にのぼる。
 一方、ロシアとウクライナは新年を前に300人以上の捕虜を交換した。ウクライナのメディア、キーウ・インディペンデントなどによると、ロシアが占領したマリウポリで捕らわれたウクライナの兵士や国境警備隊、民間人など189人が昨年12月30日に引き渡された。戦争勃発後、最大規模の捕虜交換だ。
     趙은아 achim@donga.com


「中央日報日本語版」 2024.12.30 10:42
■「金正恩赤い特攻隊の勇敢性を見せる」 ロシア派兵北朝鮮兵の日記公開

【写真】ロシアのクルスクでウクライナ軍の攻撃を受ける北朝鮮軍と推定される兵士 [ウクライナ軍公開映像物 キャプチャー]

 ウクライナがロシアに派兵されて死亡した北朝鮮兵士の日記を公開した。

【写真】ウクライナ特殊部隊の捕虜となった北朝鮮兵士

 28日(現地時間)、ロシアのクルスクで死亡した北朝鮮軍下級兵士チョン・ギョンホンの日記をウクライナ特殊戦司令部(SOF)が公開した。
 チョン・ギョンホンは日記に「党の懐の中で存分に学びながら生きた。知って受けた愛より知らずに受けた愛の方が多い」とし「祖国守護は公民の神聖な義務。敬愛する最高司令官同志(中略)…革命の軍服を着た」と書いていた。また「小隊主任上士に進級する機会という祝福が与えられたが、党の愛も蹴って最高司令官同志に恩知らずなことをした」とし「ここで勝利して祖国に戻れば母党に請願する」と日記を終えた。
 チョン・ギョンホンは「今回の作戦で私は隊列の先頭に出て、命を捧げても最高司令官同志の命令に無条件に徹底的に従う」とし「金正恩赤い特攻隊の無敗の勇敢性と犠牲性を全世界に見せる」と書いていたことも伝えられた。
 韓国と米国は北朝鮮がロシアに最大1万2000人を派兵し、クルスクに配置されたこれら兵力がウクライナ軍との戦闘に本格的に投入されたとみている。


「The Hankyoreh」 2024-12-28 09:48
■ロシアの医療スタッフ「北朝鮮の負傷兵を見るまではフェイクニュースだと思っていた」
 ガーディアン、クルスクの病院の医療スタッフの話を引用して報道

【写真】負傷したウクライナ兵たちが23日、ウクライナのポクロフスクの医療所に運ばれている/AP・聯合ニュース

 ロシアのクルスク州の病院で負傷した北朝鮮兵士を治療したとするロシアの医療スタッフの証言が出た。
 英ガーディアンは26日(現地時間)、クルスクのある病院に負傷した北朝鮮兵24人が先週移送され、出入りの統制された専用階で治療を受けているという匿名の医療スタッフの話を引用して報じた。医療スタッフは、彼らが警察の護衛を受けており、通訳者と医療スタッフだけが接することのできる病床にいると説明した。
 ある医療スタッフは「朝、特別な患者を迎える準備をせよ」という指示を受けたとし「北朝鮮軍が参戦しているという噂は聞いていたが、私は信じていなかった。実際にそのような兵士を見た人はいなかった」と述べた。さらに「彼らが到着するまで(北朝鮮軍派遣は)すべてフェイクニュースだと思っていた」と語った。病院に来た北朝鮮兵の大半は破片で負傷していたとも話した。
 現場にいる別の医療スタッフは、通訳者がいなければ北朝鮮兵との意思疎通は「不可能」であり、兵士の一部は「恐怖に震え、緊張した」様子だったと語った。
 ガーディアンは、北朝鮮軍は10月に人口約50万人のクルスクに投入されたといわれるが、彼らの存在はほぼ知られていないと報じた。同紙がインタビューしたこの地域の住民6人全員が北朝鮮軍の痕跡も見たことがないと語ったとし、ロシアは北朝鮮兵を民間人居住地域から遠く離れた軍兵舎に隔離して移動を厳しく制限しているようだと述べた。
 同紙によると、北朝鮮兵の正確な拠点と居住環境は依然としてベールに包まれており、クルスクの住民たちはオンラインのチャットルームで北朝鮮兵を見た人がいるかを互いに尋ねているという。一部の住民は、ロシアがウクライナから奪われた土地を取り戻すために北朝鮮軍の支援を必要としているという話に疑問を呈した。あるクルスクの住民は「(クルスクに)北朝鮮軍が存在するとは思わない。わが軍は彼らなしでも十分に強い」と同紙に語った。負傷した兵士の一部は、戦場近くの小さな病院から、モスクワ郊外の病院に移送されているものとみられるとも報じられた。
 韓国と米国は、ロシアに派遣された北朝鮮軍の規模は1万人余りとみている。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
韓国語原文入力:2024-12-27 18:35


「中央日報日本語版」 2024.12.29 09:35
■ウクライナ軍に投降の代わりに自殺する派兵北朝鮮軍…生け捕り防ごうと味方同士で処刑も

【写真】ウクライナのジャーナリストが5日、ロシア西部クルスク地域で訓練を受ける北朝鮮兵の姿だとして短い動画を公開した。[テレグラム キャプチャー]
 
 米ホワイトハウスがロシアに派兵された北朝鮮軍がウクライナを相手に人海戦術を展開し、約1週間で1000人を超える死傷者が発生したと明らかにした中で、一部兵士が捕虜になる代わりに自ら命を絶ったという事例があるとも言及した。
 カービー米大統領補佐官は27日の会見で、「北朝鮮兵はウクライナ軍に投降するより自ら命を絶ったという報告がある」と話した。その上で「捕われた場合に北朝鮮にいる家族に対する報復を恐れた可能性が高い」と付け加えた。
 実際に1000人を超える死傷者が発生したが、捕虜として捕まった北朝鮮兵はほとんどいない。ウクライナ特殊部隊が26日にロシアのクルスク地域で北朝鮮兵1人を捕らえたが、負傷が悪化して死亡したという。
 カービー補佐官は「プーチン大統領がロシア領土を防衛するために外国軍動員を決めたことに大きな懸念があり、この数十年間起きなかったことだ。われわれはこれを彼がクルスクと周辺でウクライナに対抗するためにかなり広い戦線に兵力を分散しようとする中で起きた切迫さのシグナルだと信じる」とした。
 続けて「現在われわれは北朝鮮軍がクルスクのウクライナ陣地に対する大規模攻撃を敢行していると評価する。こうした人海戦術はそれほど効果的でなかった」と説明した。
 彼は「実際に北朝鮮軍はこれにより大規模な死傷者を出したものと評価するが、特に現在までの1週間に最前線の戦闘で1000人以上が死んだり負傷したりしたと推定している」と予想した。
 その上で「ロシアと北朝鮮の軍事指導者がこれら兵力を消耗品扱いしウクライナに対する希望のない攻撃を命令していることは明らかだ。北朝鮮兵は高度に洗脳され、攻撃に効果がないことが明白な状況でも攻撃を強行するとみられる」と強調した。

◇「負傷北朝鮮兵一部生け捕り後に死亡…投降防ぐため処刑も」
 ゼレンスキー大統領はこの日ソーシャルメディアに上げたビデオ演説で、「きょう北朝鮮兵数人に関する報告があった。わが軍に捕虜として捕らえられた彼らはとても深刻に負傷しており回復できなかった」と話した。
 ゼレンスキー大統領はしかし、どれだけの北朝鮮兵がウクライナ軍に捕まったのか、捕虜になった後に死亡した北朝鮮兵がどれだけいるのかなど具体的な数は明らかにしなかった。
 ゼレンスキー大統領は「北朝鮮軍の損失はかなり重大だ。ロシアと北朝鮮はこれら兵士の生存を保障することに何も関心がない。ロシア軍は彼らに最小限の保護措置だけ提供して戦場に追いやっている」と非難した。
 ゼレンスキー大統領は北朝鮮兵の投降を防ぐための処刑もされていると主張した。
 彼は「われわれが彼らを捕らえられないようあらゆる措置が取られている。さらに味方の兵士を(投降を防ごうと)処刑する場合もある」と話した。
 北朝鮮に中国が影響力を行使すべきという主張も付け加えた。
 一方、ウクライナ軍がロシアのクルスクで掌握した地域の半分を失い、残りも数カ月中にロシアに明け渡す恐れがあるとブルームバーグが米国当局者の話として伝えた。
 ブルームバーグによると、早ければ来月にもロシア軍がクルスクで集中的な反撃に出て、ウクライナ軍はロシアに包囲されるリスクを避けクルスクから来年春ごろに退却する状況が議論されている。
 クルスクは8月にウクライナ軍が進撃して一部を占領したロシア西部の都市で、ロシア軍と北朝鮮軍が奪還戦を繰り広げた。
 韓米当局は北朝鮮軍がクルスクで先週だけで1000人以上の死傷者を出したとみている。


「中央日報日本語版」 2024.12.28 12:24
■北朝鮮負傷兵を治療するロシア医療陣「兵士はおびえて緊張」

【写真】5日(現地時間)、ウクライナのジャーナリストがロシア西部クルスク地域で訓練を受ける北朝鮮軍の姿として短い動画を公開した。 [テレグラム キャプチャー]

 ロシアのクルスク州で戦闘に参加して負傷した一部の北朝鮮兵士は「おびえて緊張する」姿だったと、ロシア側の医療陣が明らかにした。
 26日(現地時間)の英ガーディアンによると、クルスクのある病院の医療陣は先週、北朝鮮兵およそ20人が病院に搬送されて治療を受けているとし、このように述べた。
 北朝鮮兵は警察が配置された特別病棟に移され、ここには通訳と医療陣だけが出入りできるという。その大半は破片による負傷だと説明した。
 医療陣は通訳なしには北朝鮮兵との意思疎通が「不可能」とし、一部の北朝鮮兵は「おびえて緊張している」ように見えたと伝えた。
 医療陣は「北朝鮮兵が戦闘に参加しているという噂を聞いたが、実際に彼らを見た人はいないので信じていなかった」とし「北朝鮮の負傷兵が到着するまではすべて偽ニュースと思っていた」と語った。
 ガーディアンのインタビューに応じたクルスク地域の住民6人も北朝鮮兵を見たことがないと話した。また、ロシア当局が北朝鮮兵士を奥地の軍のテントに隔離し、移動を厳格に制限しているようだと推測した。負傷した北朝鮮兵の一部は戦場付近の小さな病院でなくモスクワ郊外の病院に搬送されたとみられると、ガーディアンは伝えた。
 ウクライナ保安局は25日、ロシア軍人とモスクワ郊外の病院で看護師をする彼の妻が交わした対話を確保したとし、この対話に北朝鮮負傷兵に関する話が出てくると主張した。
 この対話で看護師は約200人の北朝鮮兵が治療を受けるために来たと伝えた。続いて北朝鮮兵について「エリートのような人たち」とし「彼らのために病棟を整理した」と説明した。
 クルスクに配置された北朝鮮兵の正確な位置と生活像について知られている点は多くない。このためオンラインチャットルームではさまざまな推測が出ていて、現地の人たちは路上で北朝鮮兵を見たことがあるか互いに尋ねているという。
 クルスクの一部の住民はロシアが領土を奪還するために北朝鮮兵士を受け入れたことに疑問を提起した。ある住民はガーディアンに「北朝鮮兵は存在しないと考える」とし「ロシア軍は北朝鮮兵がいなくても十分に強い」と話した。
 韓国と米国は北朝鮮がロシアに最大1万2000人を派兵したとみているが、ロシアはこれを認めていない。


「中央日報日本語版」 2024.12.28 11:58
■米国「ロシアが北朝鮮軍を消耗品扱い…クルスクで先週1000人死傷」
 米ホワイトハウスが27日(現地時間)、ロシア・クルスク州でロシア軍と共にウクライナ軍と交戦中の北朝鮮軍が先週1000人以上の死傷者が発生する被害を受けた、と明らかにした。
 米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官はこの日、オンラインブリーフィングで「現在、北朝鮮軍はクルスクのウクライナ軍に向かって大規模で突進する攻撃を敢行している」と伝えた。
 カービー調整官は「我々が目撃するこうした人海戦術はそれほど効果的でない」とし「実際こうした戦術が北朝鮮軍の莫大な死傷者を招いたと評価する」と述べた。
 続いて「我々の推定では、先週、北朝鮮軍は特定の戦闘で1000人以上が死亡または負傷した」とし「ロシア軍と北朝鮮軍の指導者はこの兵力を消耗品として扱っていて、ウクライナに向けた希望のない攻撃を命令しているのは明らか」と強調した。
 特に「北朝鮮軍はかなり洗脳されているようだ」とし「北朝鮮に残る家族に対する報復を恐れて、降伏する代わりに自殺しているという報告を受けている」と話した。
 また、カービー調整官はバイデン米大統領が防空システムなどウクライナに対する別の支援パッケージを承認する予定だと明らかにした。


「中央日報日本語版」 2024.12.28 10:24
■韓国国情院「ウクライナの北朝鮮兵捕虜、負傷悪化で死亡確認」

【写真】ウクライナ特殊部隊が公開した北朝鮮軍と推定される捕虜の写真 [テレグラム キャプチャー]

 ウクライナ軍の捕虜になったロシア派兵北朝鮮兵1人が負傷の悪化で翌日に死亡した。
 国家情報院(国情院)は27日午後、公示を通じて「26日に捕虜になった北朝鮮兵1人の負傷が悪化し、先ほど死亡したことを友好国の情報機関を通じて確認した」と明らかにした。
 26日のウクライナの軍事専門メディア「ミリタルニ」によると、ウクライナ特殊部隊(SOF)はロシアのクルスクで作戦遂行中の北朝鮮兵を捕虜にした。
 SOFは北朝鮮兵の写真をテレグラムで公開した。写真の中の北朝鮮兵はひどく負傷した状態に見えた。
 これに先立ち国情院はこの日午前、「友好国の情報機関との随時情報共有を通じて、負傷した北朝鮮兵1人が(ウクライナ軍に)捕虜になった事実を確認した」とし「後続状況を綿密に点検する予定」と明らかにしていた。北朝鮮がロシアのウクライナ侵攻を支援するため兵力を派兵して以降、北朝鮮兵が捕虜になったと伝えられたのは初めてだった。これを受け、この兵士が亡命を望む場合、韓国政府がこれを受け入れるかどうかに関心が集まっていた。
 北朝鮮はロシアに1万-1万2000人の兵士を派兵したと伝えられている。派兵された北朝鮮兵はウクライナに奇襲占領されたクルスクに配置され、最近は本格的に戦線に投入されていた。


「AFP」 2024年12月27日 19:17 発信地:ソウル/韓国 
■ウクライナ軍捕虜の北朝鮮兵、死亡 韓国情報機関

【12月27日 AFP】韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は27日、ロシアに援軍として派遣され、負傷した状態でウクライナ軍の捕虜となった北朝鮮兵が死亡したと発表した。ロシアに派遣された北朝鮮兵が捕虜になったのが確認されたのは、この兵士が初めてだった。
 国情院は同日の先に声明で「同盟国の情報機関とのリアルタイムの情報共有を通じ、負傷した北朝鮮兵1人が捕らえられたことが確認された」と発表。
 AFPの取材に応じた情報筋によると、捕らえたのはウクライナ軍で、場所は明らかになっていない。
 最初の声明から数時間後、国情院は捕虜となった北朝鮮兵が死亡したと発表。同じく同盟国の情報機関を通じ、「12月26日に生きて捕らえられた北朝鮮兵が、負傷の悪化により死亡したことが確認された」と述べた。


「The Hankyoreh」 2024-12-26 07:21
■死亡した北朝鮮兵の手紙「ロシアで誕生日を迎える我が同志よ」
 ウクライナ軍、「クルスクで射殺」された北朝鮮兵の自筆を公開

【写真】ウクライナ特殊作戦軍のテレグラムよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 「懐かしい朝鮮、愛する両親のもとを離れ、ここロシアの地で誕生日を迎える我が同志よ」。
 ウクライナ戦争に派遣され、命を失った北朝鮮兵の手紙が発見された。ウクライナ軍当局が24日に発表した。
 ウクライナ特殊作戦軍(SOF)は同日、ロシアのクルスク州に派遣され、ウクライナ軍によって射殺された北朝鮮兵から発見された手帳だとし、手帳に書かれた内容をテレグラムを通じて公開した。「懐かしい朝鮮」で始まるこの手紙には「一番親しい戦闘同志であるソン・ジミョン同志の健康を心から願いつつ、誕生日をお祝いします」と書かれていた。同僚の誕生日を祝う内容であるこの手紙の作成日は、今月9日と書かれている。ウクライナ軍は同兵士が持っていたパスポートに記載された名前が「チョン・ギョンホン」とみられると明らかにした。
 特殊作戦軍はメモを公開し、「他国の地で小銃を持って塹壕を掘れば、ケーキの上のろうそくはウクライナ製の5.56口径の鉛に変わるだろう」とロシアに派遣された北朝鮮軍に警告した。
 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は23日、北朝鮮軍の死傷者数はすでに3千人を超えたと主張した。米国はロシアのクルスク州に派遣された北朝鮮軍は約1万1千人だと推定した。

チェ・ウリ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-12-25 20:08


「中央日報日本語版」 2024.12.25 10:52
■「母の元を離れてロシヤで誕生日を迎える…」 死亡した北朝鮮兵士が持っていた手紙

【写真】ウクライナ軍が公開したドローン映像に捉えられた北朝鮮兵士。[X キャプチャー]

 ウクライナ軍がロシア・クルスク地域で射殺した北朝鮮兵士が持っていた手紙の内容を公開した。

【写真】クルスクで戦死した北朝鮮兵士が持っていた手紙

 ウクライナ特殊戦司令部は24日(現地時間)、フェイスブックを通じて手紙を持っていた北朝鮮兵士の身分証と手紙の内容などを公開した。
 シワだらけのノートの片方に黒のボールペンで書かれた手紙には「懐かしい朝鮮、優しい父と母の元を離れてここロシヤの地で誕生日を迎える私の最も身近な戦友同志のソン・ジミョン・トンム(友)」とし「健康であることを心から願い、誕生日祝いのあいさつを申し上げます」と記されていた。
 手紙に書かれた日が今月9日である点から推察し、作成途中で伝達できなかったか草稿だったものとみられる。
 ウクライナ軍は兵士が持っていたパスポートに記載された名前は「チョン・ギョンホン」だとみられると明らかにした。
 ウクライナ軍は「これは捕獲したノートの項目のうち解読できた一部」とし「他の項目の翻訳が進められていて、より多くの内容が公開されるだろう」と伝えた。
 一方、ロシアはクルスクからウクライナ軍を追い出すための作戦を行っている中で、1万1000人余りと推定されるロシア派兵北朝鮮兵士の大部分がこの地域に配置されたことが確認された。
 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は23日、X(旧ツイッター)に投稿した文章で「クルスク地域で死亡あるいは負傷した北朝鮮兵士がすでに3000人を超えた」と主張した。


「中央日報日本語版」 2024.11.01 09:58
■「戦友の死体の下に隠れて生き延びた」…唯一の生存北朝鮮兵士と推定される人物の映像が公開

【写真】8日(現地時間)、ウクライナ文化情報省傘下の戦略疎通・情報セキュリティーセンター(SPRAVDI)が北朝鮮軍と推定される軍人が列に並んでロシアから補給品を受けているとして公開した映像。[写真 ウクライナSPRAVDIのX キャプチャー]

 ロシアに派兵された北朝鮮軍がすでにクルスクでウクライナ軍と交戦し、先発隊のほとんどが全滅したという主張が出てきた中で、これを裏付ける生存北朝鮮兵士と推定される人物の映像が登場した。

【写真】親ウクライナのテレグラムを通じて公開された北朝鮮兵士と推定される人物の映像

 先月31日(現地時間)、親ウクライナのテレグラムチャンネル「ExileNova」は「クルスクから警告」として2分7秒ほどの映像を公開した。
 該当のチャンネルは「唯一の生存北朝鮮将兵がプーチン大統領に対する不満を吐露して同胞に家に留まるよう訴えた」と説明した。
 映像には北朝鮮将兵と推定される男が頭と顔に包帯を厚く巻いて病床に横になっている姿が映っている。包帯は血や膿などで染まっている。
 男が話す言葉をすべて正確に知ることは難しいが、北朝鮮の抑揚で自身が「クルスクの交戦で生き残った唯一の生存者」と話した。
 男は「ロシア軍は私たちが防護施設だけにいる限り急襲されないし、戦線には絶対に参加しないとうそをついた」と口を開いた。
 続いて「しかしロシア軍は私たちがクルスク交戦でとにかく攻撃戦に参加するように強要した」とし「ロシアは攻撃前に何の偵察もせず、私たちを守る武器も与えてくれなかった」と主張した。
 また「ウクライナが攻撃を始めると…攻撃を実行して、私たち部隊員は40人いたが、友人のヒョクチョルとギョンファンを始め全員戦死した」と明らかにした。
 男は「(戦友は)破片で頭が切断され、私は戦友の死体の下に隠れて生き残ることができた」とし「祖父から祖国解放戦争についての話を聞いたが、こうしたこととは知らなかった。実地で私たちが…私たちの戦友が一介の飼料として利用され、全員犠牲になった」と付け加えた。
 あわせて「ウクライナ兵士は最新型武器で武装していて、強い(意欲)を持って…反面、ロシア軍はあまりにも多くの武器を失い、私たちのような兵士たちを攻撃戦の前に出している状態」とし「クルスクは本当にこの世の悪」と話した。
 この映像は男が「自分の目で山のように積まれているロシア兵士の死体と破壊された防御陣地を見た」とし「プーチンはこの戦争で敗れるだろう」と話したところで終わる。
 該当の映像の真偽については確認されなかった。
 これに先立ち、リトアニア非政府組織(NGO)「ブルー・イエロー」のジョナス・オーマン代表は先月28日、現地メディアLRTに「25日にすでにクルクス州でウクライナ部隊と北朝鮮兵が含まれたロシア部隊との間で初の交戦が行われた」とし「私が知る限り、1人を除いて北朝鮮人を含む全員が死亡した」と主張していた。
 ただし、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は先月30日、KBS(韓国放送公社)を通じてこれに反論した。
 ゼレンスキー大統領は「現在まで北朝鮮兵力は戦闘に参加していない。彼らは(クルスクで)戦闘に参加する準備をしている」とし、ウクライナ軍と北朝鮮軍が初の交戦を繰り広げ、北朝鮮軍に戦死者が出たというメディアの報道は事実ではないと線を引いた。


「中央日報日本語版」 2024.10.24 07:53
■ウクライナ「北朝鮮兵士、投降すれば一日3食肉のおかず」…韓国語の動画公開

【写真】ウクライナがユーチューブ(YouTube)に投稿した、北朝鮮軍の投降を督励する動画。[写真 ユーチューブ キャプチャー]

 ウクライナがロシアと戦争に派兵された北朝鮮の兵士に対して本格的な心理戦を開始した。そうじが行き届いた捕虜収容所を見せて「一日3食、肉のおかずが提供される」といったふうにだ。

【写真】ウクライナがユーチューブに投稿した、北朝鮮軍の投降を督励する動画

 ウクライナ国防省情報総局は22日(現地時間)、ユーチューブとテレグラム「私は生きたい(Хочужить)」チャンネルに「朝鮮人民軍兵士たちに伝える言葉」というタイトルの動画を掲載した。
 このチャンネルはロシア軍に対して投降を勧める用途のものだが、今回初めて北朝鮮軍を対象とした宣伝物が投稿された。
 ウクライナ軍は該当の動画とあわせて「プーチン政権を助けるために派遣された皆さん、他国の土地で無駄死にする必要はありません」とし「降参してください!ウクライナは皆さんを保護して食べ物や温もりを提供します」と明らかにした。
 動画には北朝鮮軍が投降する場合に享受することができる衣食住水準も提示されていた。優しい韓国語の音声で「別途の睡眠空間を備えた大きく暖かく明るい部屋に受容される」とし「収容所の戦争捕虜は一日3食の食事が支給され、メニューには肉や新鮮な野菜、パンが含まれる」という案内が流れる。
 メニューに言及する部分では肉が一個ずつ入っているプレートも見せる。最後には「助ける 自分自身に、生きること」というフレーズとともに、ウクライナ政府と疎通が可能な電話番号やQRコードなどのホットラインが添付された。
 北朝鮮は23日基準で約3000人の兵力をロシアに派遣したと韓国国家情報院は分析した。今年末までに計1万人規模で派兵が行われるとされており、その主軸は最精鋭に挙げられる第11軍団と暴風軍団だ。すでに9月、10月の二度、北朝鮮内で訓練を受け、ロシアにすでに到着した兵力は現地訓練施設に分散して現地適応中だ。
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「国連人権専門家 「北朝鮮、強制送還された女性2人を処刑した疑惑」」

2025年01月08日 | 北部朝鮮
「中央日報日本語版」 2025.01.07 11:01
■国連人権専門家 「北朝鮮、強制送還された女性2人を処刑した疑惑」
 国連人権専門家が、中国から強制送還された脱北女性2人が処刑されたという情報を入手したとし、これに対する釈明を求める書簡を北朝鮮側に送ったと、米ラジオ・フリー・アジア(RFA)が7日報じた。
 国連のエリサベス・サルモン国連北朝鮮人権状況特別報告者など国連人権専門家7人は、北朝鮮当局が強制送還された脱北女性2人を死刑に、9人を終身刑に処したという情報に対して釈明を求める書簡を昨年11月発送した。
 書簡によると、北朝鮮当局は昨年8月、咸鏡北道清津市(ハムギョンプクト・チョンジンシ)で公開裁判を開き、中国内の脱北者を韓国に売買し、成人娯楽施設の運営および売春などの疑いで、A氏(43歳)とB氏(39歳)に死刑を言い渡した。
 2人の女性は、中国が2023年10月に強制送還した脱北者の一部であり、死刑宣告当日に処刑されたという。残りの9人の脱北女性は、中国で人身売買にかかわった疑いで終身刑を言い渡され、行方不明の状態だと伝えた。
 国連人権専門家は書簡で「彼らの北朝鮮への送還は強制送還禁止の原則に対する違反」とし「公正な裁判と適法な手続きを保障されず過度な処罰を受けた」と指摘した。
 この女性らの容疑が死刑を言い渡されるほどの基準を満たしていないにもかかわらず、控訴の可能性なしに直ちに処刑されたという理由からだ。
 中国は2023年10月、杭州アジア大会閉幕直後に拘禁していた脱北者数百人を強制送還したことがある。
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「NYT「北朝鮮がロシアへの派兵を先に提案…即時の見返りはないものとみられる」

2024年12月25日 | 北部朝鮮
「The Hankyoreh」 2024-12-25 07:01
■NYT「北朝鮮がロシアへの派兵を先に提案…即時の見返りはないものとみられる」
 「見返りは危機発生すれば北朝鮮が望む時に」

【写真】先月30日、北朝鮮のノ・グァンチョル国防相(左)とロシアのアンドレイ・ベロウソフ国防相が平壌の順安国際空港で開かれた歓迎式典で、儀仗隊を査閲している=平壌/タス・聯合ニュース

 北朝鮮軍からの1万人のロシア派兵は北朝鮮の提案によって行われたものだと、ニューヨーク・タイムズが米情報当局者の話として報じた。
 ニューヨーク・タイムズは23日(現地時間)、米情報当局者の発言として、「派兵は北朝鮮が主導的に構想した計画であり、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がこれを迅速に受け入れて実現した」と報じた。サミュエル・パパロ米インド太平洋司令官(提督)も7日、カリフォルニア州のロナルド・レーガン記念図書館で開かれた安全保障会議で、北朝鮮が先に派兵を提案し、ロシアがこれを受け入れたと述べた。これまで北朝鮮の派兵は、ウクライナ戦争の長期化で兵力不足に苦しむロシアの切迫感を示す事例とみられてきた。
 一部の予想とは違って、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長はロシアから即時の見返りをもらったわけではないものとみられる。ニューヨーク・タイムズは「(即時の見返りをもらう代わりに)将来、外交紛争が起きた時の支援、危機状況が発生した時の援助または技術的支援などを北朝鮮が望んでいると米国当局者はみている」と報じた。
 米国当局者らは、北朝鮮軍の派遣がロシアにどれほど役立つかは不明だと述べた。派遣された兵士たちは最も訓練された特殊部隊員たちだが、多くの兵士が栄養失調状態にあるようだと当局者たちは伝えた。ただし、米国当局者たちは「ロシアが北朝鮮とイランの軍事的支援のおかげで戦線でウクライナに向かって強力な砲撃を続け、ドローン攻撃でウクライナ都市の重要インフラを圧迫することができた」と評価した。

キム・ウォンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-12-24 11:37


「The Hankyoreh」 2024-12-25 07:55
■ゼレンスキー大統領「北朝鮮兵士の死傷者、3千人超」…韓国軍発表の3倍

【写真】ロシア・クルスク州のリルスク集落が破壊された様子。12月21日撮影/タス・聯合ニュース

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が、ロシアに派遣された北朝鮮軍の死傷者が3千人を超えたと述べた。これは韓国の合同参謀本部が同日発表した「北朝鮮軍死傷者1100人余り」より多い数値だ。
 AFP通信の報道によると、ゼレンスキー大統領は23日(現地時間)、ソーシャルメディアへの投稿で、「予備資料によると、ロシアのクルスク州で死亡または負傷した北朝鮮兵士はすでに3千人を超えた」と明らかにした。
 ゼレンスキー大統領はウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー総司令官からクルスク州の戦況について報告を受けたとし、「北朝鮮が追加で兵力を送りロシアに軍事装備を支援する恐れがある」と警告した。
 同大統領は、ロシアと北朝鮮の協力増大が朝鮮半島と周辺地域・海域に不安定をもたらしかねないという点を全世界が認識すべきだとし、同盟国により強力な対処を求めた。
 これに先立ち、韓国軍合同参謀本部はこの日、「最近の北朝鮮軍動向」資料を公表し、ロシアに派遣された北朝鮮軍の死傷者が1100人余りに達することを確認したとし、北朝鮮軍が現在、交代兵力または追加兵力の派遣を準備していると明らかにした。また、米軍当局者はロシアのクルスク戦線で北朝鮮兵数百人が負傷または死亡したと述べた。

パク・ピョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-12-24 19:25


「中央日報日本語版」 2024.12.23 12:02
■北朝鮮の自走砲、ロシアの列車で移動…砲・砲弾不足でロシアの北朝鮮依存深まる

【写真】北朝鮮の閲兵式に登場したM1989自走砲 [X キャプチャー]
 
 ウクライナ戦争で砲と砲弾が不足するロシアが北朝鮮の武器により一層依存しているという分析があった。

【写真】ロシアに運送される北朝鮮自走砲

 米経済誌フォーブスによると、北朝鮮製自走砲がロシアの貨物列車で運搬される状況が先月に続いて6週ぶりとなる19日(現地時間)にも目撃されたとし、ウクライナの軍事専門ブロガーが載せた映像を紹介した。これはロシアの自走砲が不足していることを表していると、とフォーブスは説明した。
 北朝鮮はこの冬までロシアが自国で生産できる口径の砲弾を主に供給してきたが、戦線に投入されるM1989自走砲が増え、状況が変わっているという。170ミリ砲弾を使用する自走砲は世界でも北朝鮮製M1989と関連モデルしかなく、北朝鮮はこれをロシアとイランに供給した。この170ミリ砲弾を生産する工場が北朝鮮にしかない可能性もあると、フォーブスは説明した。
 ロシア軍は2022年2月のウクライナ侵攻当時、2000両ほどの自走砲を保有していたが、うち800両はウクライナ軍に破壊され、数百両は砲身損傷などで戦闘への投入が難しい状態という。
 北朝鮮は砲弾を供給する代価としてロシアから海底核兵器技術の移転を受ける可能性があると、フォーブスは伝えた。米インド太平洋軍司令官のサミュエル・パパロ海軍大将は先月の公開行事で「北朝鮮が武器と兵力を提供する代価としてロシアはミサイルと潜水艦の技術を提供する公算が大きい」と述べた。


「中央日報日本語版」 2024.12.17 11:37
■「ロ朝200人が戦死」 雪上の遺体公開…膠着状況で北朝鮮軍の被害を強調するウクライナ
 ウクライナ軍とロシアに派兵された北朝鮮軍の交戦が拡大し、双方の死傷者が増えているという現地の情報が続いている。ロシア軍と北朝鮮軍の連合部隊員200人が死亡したというウクライナ側の主張も出てきた状況だ。

【写真】ウクライナ軍が公開したロシア・北朝鮮兵士の写真

 これに先立ちウクライナ国防情報局(DIU)は14日(現地時間)、ホームページで「ロシアがクルスク戦闘に北朝鮮軍を含む連合部隊を投入し始めた」とし「彼らは主にドローン(無人機)攻撃の効果的な標的になっている」と明らかにした。また「(この日基準で)ロシア・北朝鮮軍連合部隊の死亡者は200人と推定される」と主張した。
 DIUは「北朝鮮軍が少なくとも30人が死亡または負傷した」と伝えた。具体的な北朝鮮軍の割合には言及せず「約1万1000人の北朝鮮軍がロシア領土にいる」と強調した。クルスクはロシアがウクライナに奇襲的に一部の地域を占領された後、奪還に苦戦しているところだ。
 DIUは「戦場では言語障壁のため北朝鮮軍の統制に困難がある」とし「この問題で北朝鮮軍が(ウクライナ戦争に投入されたチェチェン共和国の)アフマト大隊の車両を誤認射撃し、8人が死亡した」と主張した。
 ウクライナ側はこのように最近、北朝鮮軍の被害を強調している。この日、ウクライナのゼレンスキー大統領も「多くの北朝鮮軍がクルスクでロシアの軍事作戦に合流したが、すでに(北朝鮮軍の)損失が目立つほど」と伝えた。
 ウクライナ軍は15日、北朝鮮軍の遺体と推定される映像まで公開した。この日、ドローン部隊の第414独立旅団はテレグラムチャンネルを通じて、交戦中に死亡したロシア軍と北朝鮮軍だとし、雪の上に一列に並べられた約20人の遺体の映像を流した。この映像にはロシア軍のトラックと推定される車両が遺体を乗せて行く際、ウクライナ軍のドローンの追跡を避けようとして遺体を落としながら逃げるような場面もある。

◆「北朝鮮軍の遺体という根拠が必要」
 ウクライナ軍はこうした映像を公開しながら「(戦闘が)終わるたびに北朝鮮軍4、5人が車に乗ってきて遺体を収容する」と主張した。しかし専門家の間では「映像の画質が鮮明でなく、遺体の一部が雪に埋もれて北朝鮮軍と識別するのが難しい」という指摘が出ている。峨山政策研究院のヤン・ウク研究委員は「東洋人かどうかも識別できない」とし「北朝鮮軍の遺体と確認するには明確な根拠が必要だ」と指摘した。続いて「ウクライナ軍の立場ではクルスク戦線を拡大しなければいけない状況だが、北朝鮮軍の派兵で苦戦している」とし「現在の状況を知らせること以外に確実に対応できることがないため、こうした映像を流しているとみられる」と話した。
 一方、ロシアに派兵された北朝鮮軍がクルスクで戦死したというウクライナ側の主張に対し、ロシア側は論評を拒否した。タス通信によると、ロシア大統領府のペスコフ報道官はこの日の記者会見でこれに関する質問に対し「国防省に質問するべき」と答えた。また欧州連合(EU)主要国が18日にウクライナ平和維持軍派遣の可能性を議論するという報道に関しては「平和維持軍について話すのは時期尚早」と話した。
 ロシア側も世論戦をしている。親ロシア軍事ブロガーは「6日、北朝鮮軍が2時間でウクライナ軍300人を射殺し、ウクライナとの境界地の集落を奪還した」と主張した。
 こうした様相はウクライナ戦争終息を公言してきたトランプ次期米大統領の来月の就任を控えて強まっている。一部では「戦線が膠着状態の中、西側の関心を誘導すると同時に内部宣伝を強化するための目的」という解釈も出ている。


「The Hankyoreh」 2024-12-20 09:32
■韓国国情院「ロシアに派遣された北朝鮮兵、少なくとも100人死亡」…追加投入を注視

【写真】ウクライナ軍戦略疎通・情報セキュリティセンター(SPRAVDI)がソーシャルメディアにて公開した、ロシアに派遣された北朝鮮軍と推定される兵士たちの姿=SPRAVDIのアカウントよりキャプチャー/聯合ニュース

 韓国国家情報院は19日、「ウクライナ戦に派遣された北朝鮮軍で100人を超える死者が発生し、負傷者は1千人余りに達すると把握している」と明らかにした。国情院は「北朝鮮軍がさらに派遣される可能性も注意深く見ている」と補足した。
 国情院はこの日、国会で開かれた情報委員会非公開懇談会で、「クルスク州に配置された北朝鮮兵1万1千人余りのうち、12月に入って一部が実際の戦闘に投入され始め、この過程で死傷者が発生した」と報告した。国情院が北朝鮮軍の死傷者発生の事実と人数を公開したのは今回が初めて。これに先立ち、国情院は先月24日、「死傷者が発生したという具体的な情報があり、確認している」とだけ述べた。クルスク州は8月にウクライナ軍が奇襲攻撃によって占領した地域で、ロシア軍は同地域を奪還するため、激しい戦闘を行っている。
 国情院がこの日に報告した死傷者の規模は、「少なくとも200人死亡」という海外メディアの報道とは多少差がある。国会情報委与党幹事のイ・ソングォン議員は「国情院はできるだけ慎重に(死傷者を)分析するため、100人以上と表現した」と説明した。国情院はまた「(クルスク州における)交戦以前にもウクライナのミサイル・ドローン攻撃、訓練中の事故で将官級を含む数人の北朝鮮兵の死傷者が発生した情況がある」とも述べたという。少ない交戦回数にもかかわらず北朝鮮兵の死傷者が多数発生した理由については、「遮る物がなく視界が開けた土地という慣れない戦場環境で北朝鮮兵が戦線突撃隊として使われており、ドローン攻撃に対する対応能力が十分ではないため」だとし、「ロシア軍内部でも北朝鮮軍がドローンに無知なためむしろ苦労しているという不満があがっている」と説明した。
 国情院はまた、北朝鮮軍が追加で派遣される可能性についても言及した。これに先立ち、派兵を主導した北朝鮮暴風軍団(第11軍団)内で追加の兵力派遣説が流れており、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が訓練を視察しようとしている状況が把握されたという。暴風軍団は特殊作戦軍隷下の精鋭部隊で、兵力規模は4万人余りと知られている。国情院は「(追加派兵の)見返りとして、ロシアが北朝鮮軍の通常兵器の現代化を支援することなどが予想される」と述べた。イ議員は「追加派兵の規模はまだ話せる段階にない。戦況と北朝鮮軍の被害規模によって派兵規模が決まるだろう」とし、「暴風軍団を中心に派遣される余力がある」と述べた。
 国情院は北朝鮮が「12・3内乱事態」と関連してまだこれといった反応を示していないと報告した。国家情報院は「北朝鮮は韓国の状況に対してローキー(low key)を維持している」とし、「12月11日と12日、16日の3回にわたり労働新聞と中央通信を通じて韓国状況に対する事実関係だけを報道している状況」だと述べた。
 同日の懇談会は、与党議員だけが出席した中で開かれた。野党「共に民主党」は「12・3内乱事態」で告発されたチョ・テヨン国情院長から懸案報告を受けることは不適切だとし、出席しなかった。

ソン・ヒョンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-12-19 22:31


「The Hankyoreh」 2024-12-19 07:26
■米軍高官「北朝鮮軍の死傷者数は数百人」…前日の「数十人」から一転
 ロシア、軍事ブロガーを通じて北朝鮮軍の戦闘参加を認める気流

【写真】11月4日、ロシアの攻撃を受けたウクライナ東部のドネツク州ポクロウスクで、破壊された橋が見える/ロイター・聯合ニュース

 米国がウクライナ戦争に派兵された北朝鮮軍の戦死を初めて確認した翌日に数百人の死傷者が発生したと明らかにし、北朝鮮軍派兵の実態と戦争の激化に再び注目が集まっている。
 米軍のある高官は17日、AFP通信など海外メディアに「ロシアのクルスク州で行われたウクライナ軍との交戦で、北朝鮮軍数百人が戦死または負傷した」と述べた。同高官は「我々の推算では北朝鮮軍死傷者の規模は数百人」だと語った。死傷者の規模は「軽い負傷から戦死まですべてを含む」もので、「すべての階級」の北朝鮮軍が打撃を受けたと伝えた。また「北朝鮮軍は戦闘経験がない」とし、戦闘で鍛えられたウクライナ軍を相手にする過程で、多くの死傷者が出る可能性があると話した。
 ホワイトハウスと国防総省、国務省は前日、ウクライナ戦争に投入された北朝鮮軍で死傷者が発生したことを初めて公式に確認した。米国防総省のパット・ライダー報道官は会見で、「死傷者が発生した兆候がある」と述べた。米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官も同日の会見で、「ここ数日間、我々は北朝鮮兵が戦場の第2線から戦線に移動し、戦闘作戦に積極的に参加するのを目撃してきた」とし、死傷者が「数十人」に達する被害を受けたと述べた。国務省のマシュー・ミラー報道官も「ロシア内の戦場で戦死した北朝鮮軍人を見た」と話した。
 今回の米軍高官の発言は、1日の間に北朝鮮軍の死傷者規模を数十人から数百人に増やしたもので、北朝鮮軍が前面に出てウクライナ軍と激しく交戦していることを示しているものとみられる。
 ただし、北朝鮮軍の戦闘参加をめぐる米国の立場はこれまで一貫していなかった。米国務省のベダント・パテル首席副報道官は先月13日、「1万人以上の北朝鮮兵士が東部ロシアに送られ」、ほとんどがクルスク州で「ロシア軍と共に戦闘作戦に関与し始めた」と確認した。ところが、国防総省のサブリナ・シン副報道官は同月25日、北朝鮮軍の戦死やウクライナ領土側の戦線派兵を否定し、クルスク地域で北朝鮮軍が「交戦する準備ができた」とだけ述べた。北朝鮮軍が戦闘に参加したとは確認できないという米国の立場は9日まで続いた。これまでウクライナ側から出た北朝鮮軍の派兵と戦闘への参加を示す様々な動画や写真などが、事実と確認されなかったためとみられる。
 ロシア側は今のところ曖昧さを保っている。クレムリン宮(ロシア大統領府)は、北朝鮮軍派遣に対する西側マスコミの質問に対し、国防省に聞いてほしいと答えている。北朝鮮軍の派遣を、肯定も否定もしない戦略的カードとして依然として握っていたいようだ。ロシア側の立場に変化が現れたのは13日、親政府の立場からウクライナ戦況を伝えてきた軍事ブロガーたちが北朝鮮軍の戦闘参加を伝えてからだ。彼らは、北朝鮮軍がクルスク州のプリョホボ集落などを襲撃し、ウクライナ兵300人以上を射殺して占領したと報じた。彼らのこのような報道が、ロシアが北朝鮮軍の派遣と戦闘を認める第一歩とみられている。これに先立ち4日、ロシアと北朝鮮が軍事同盟を復元する「包括的戦略パートナーシップ条約」を発効させ、北朝鮮軍の派遣に対する両国間の法的根拠が確保されたという分析もある。
 米国側は北朝鮮軍の戦闘参加を既成事実とする一方、「ロシア領内に限定すべき」というレッドラインを引いている。国務省のミラー報道官は「独立主権国(ウクライナ)を相手に侵略戦争を遂行するために軍隊を送るなら、北朝鮮政府は戦争を拡大する結果をもたらすだろう」とし、クルスクにいる「北朝鮮軍をウクライナ領土で戦うように送ることは、さらなる戦争拡大につながる」と警告した。
 ロシア領土であるクルスク州はウクライナが8月に侵攻して以来、ウクライナ戦争の最高激戦地に浮上した。ウクライナは占領したクルスク州が終戦交渉でテコになるとみて、精鋭兵力を投入したが、ロシアはこれら精鋭兵力を消耗させる消耗戦を繰り広げ、占領地を半分以上奪還してきた。同時に東・南部戦線でも進攻に拍車をかけてきた。クルスク州の戦況や北朝鮮軍の派兵可否は、ドナルド・トランプ次期米大統領が進める終戦交渉において重大な要因になるとみられ、両者はこれを巡る戦略的争いを繰り広げている。

チョン・ウィギル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )


「The Hankyoreh」 2024-12-18 07:58
■米政府「ロシア、派遣された北朝鮮軍を最前線に投入…死傷者発生」初めて言及

【写真】12日、ウクライナ兵たちが東部ドネツク州戦線の休憩施設でしばらく休憩している/AP・聯合ニュース

 米政府が16日(現地時間)、2カ月前に北朝鮮軍派兵を確認してから初めて、ウクライナ戦争に派遣された北朝鮮軍兵力の一部で死傷者が出たと発表した。米国はこれまで、先月初めからウクライナ側が主張したウクライナ軍と北朝鮮軍の交戦説についても、慎重な態度を示してきた。
 米国が北朝鮮軍の派遣を初めて確認したのは10月23日。当時、ロイド・オースティン国防長官はイタリアのローマを訪問した際、取材陣にこのように明らかにした後、「彼らがそこで正確に何をするのかは見守らなければならない」と語った。ウクライナのウォルディミル・ゼレンスキー大統領が10月17日に「北朝鮮が約1万人をロシアに派兵するために準備中だという情報がある」と明らかにしてから6日後、そして韓国の国家情報院が10月18日に北朝鮮軍の兵力移動が始まったと発表してから5日後のことだった。
 ゼレンスキー大統領がロシアに派遣された北朝鮮軍とウクライナ軍が初めて交戦したと明らかにしたのは先月5日だったが、米国当局が戦闘作戦への参加を確認したのは先月13日だった。当時、米国務省のベダント・パテル副報道官は会見で、「ロシア東部に派遣された1万人以上の北朝鮮兵士の大半が、ロシア西部の端であるクルスク州に移動し、ロシア軍とともに戦闘作戦に参加し始めたことが確認できる」と述べた。
 しかし、米国は最近までも、北朝鮮軍は主にロシア軍が領土奪還作戦を展開するクルスク州でロシア軍の後方支援を担当してきたという見方を示してきたが、今は北朝鮮軍が最前線でロシア軍と共に戦っているとみている。米国防総省のパット・ライダー報道官は16日の会見で、いつから北朝鮮軍がロシア軍と共に戦い始めたのかという質問に「おそらく1週間ちょっと過ぎたようだ」と答えた。ただし、北朝鮮軍の参戦がまだクルスク州に限られているという認識を示した。
 一方、韓国政府は17日、ウクライナ戦に派遣されロシアを支援している北朝鮮の高官級将校らに対する独自の制裁措置を発表した。
 外交部はこの日、朝ロ間の不法軍事協力と北朝鮮の核・ミサイル資金および物資調達に関与した個人11人、機関15カ所を対北独自制裁の対象に指定したと発表した。政府の制裁リストには、ウクライナ戦争に派遣されロシアを支援するキム・ヨンボク朝鮮人民軍総参謀部副総参謀長、シン・グムチョル朝鮮人民軍総参謀部作戦局処長、北朝鮮軍所属のミサイル技術者のリ・ソンジンなどが含まれている。また、ウクライナ戦争に派遣された北朝鮮暴風軍団(第11軍団)とその団長であるリ・ボンチュンも制裁対象に指定された。
 これに先立ち、米国と欧州連合(EU)も16日、対北朝鮮制裁を発表した。米財務省外国資産管理局(OFAC)は、北朝鮮に金融・軍事支援を行った個人9人と団体7カ所を制裁し、国務省は北朝鮮の弾道ミサイル開発と関連して制裁対象3カ所を追加指定した。制裁対象にはキム・ヨンボク副総参謀長とロシアに派遣された別の北朝鮮将官であるイ・チャンホ偵察総局長が含まれた。EUが発表した追加の制裁リストには、キム・ヨンボク副総参謀長とノ・グァンチョル国防相らが含まれた。

チョ・ギウォン記者、パク・ミンヒ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-12-1800:48


「中央日報日本語版」 2024.12.17 15:02
■ゼレンスキー大統領「北朝鮮軍、露クルスク地域で交戦、死傷者発生」
 ウクライナのゼレンスキー大統領が16日(現地時間)、ロシアがクルスク地域の戦闘に北朝鮮軍を投入し、すでに死傷者が発生したと明らかにした。米国政府もこの日、北朝鮮軍がロシアのクルスク地域でウクライナ軍と交戦して死傷者が発生した事実を初めて確認した。

【写真】ウクライナ軍が公開したロシア・北朝鮮兵士の写真

 ウクライナメディアRBCによると、ゼレンスキー大統領はこの日の演説で、シルスキー総司令官からクルスク地域の状況に関する報告を受けたとし、このように伝えた。
 シルスキー総司令官は北朝鮮軍がロシア軍側で戦闘に参加したとし、北朝鮮軍の被害状況に関してすでに多くの細部情報を確保したと主張した。
 RBCはロシアが北朝鮮軍兵力の損失を隠そうとしていると伝えた。現在ウクライナ軍と情報機関は、北朝鮮軍と関連したロシア部隊の実際の損失規模を把握している。
 ゼレンスキー大統領は「不幸にも我々は彼ら(北朝鮮軍)に対抗しなければいけない」としながらも「今回の戦争で北朝鮮人が死ぬ理由はない。唯一の理由を探すなら、この戦争を煽ったプーチンの狂気のためだろう」と一喝した。
 米国政府も同日、北朝鮮軍がロシアのクルスク地域でウクライナ軍と交戦して死傷者が発生した事実を初めて確認した。
 米国務省のミラー報道官はこの日、ワシントンの国務省庁舎で行った会見で、北朝鮮軍の死傷者発生報道に関し「我々は戦場で戦死した北朝鮮軍人を見た」と認めた。
 ミラー報道官は「彼ら(北朝鮮軍が)が国境を越えてウクライナに入れば、それは北朝鮮のさらなる戦争拡大になるだろう」と警告した。また「我々は北朝鮮軍の派兵による戦争の拡大をすでに目撃した。北朝鮮軍をウクライナ領土に参戦させればさらに大きな戦争になるだろう」と説明した。
 RBCは情報筋を引用し、ロシアに駐留する北朝鮮軍を精鋭部隊を含めて1万-1万2000人と推算した。
 北朝鮮軍は、ウクライナが8月に奇襲占領したロシア本土西南部クルスク地域にロシアの奪還作戦支援のために配置されたと伝えられた。
 RBCは北朝鮮軍がロシア軍に偽装して作戦をするが、これは戦争で北朝鮮の実際の役割を隠そうとするロシアの意図を見せていると指摘した。ウクライナ国防情報局は14日基準で北朝鮮軍が含まれたロシア軍部隊の兵力損失推定値を約200人とと明らかにした。
 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長とロシアのプーチン大統領は6月、どちらか一方が武力侵攻を受ければ別の一方が遅滞なく軍事およびその他の援助を提供するという内容の「包括的戦略パートナーシップに関する条約」に署名した。
 その後、北朝鮮はロシアのウクライナ侵攻戦争を支援するため約1万人をロシアに派兵した。クルスクは、ロシアが8月にウクライナに奇襲占領された後、奪還に苦戦している地域であり、北朝鮮軍はこの地域に集中的に配置されたと伝えられた。


「中央日報日本語版」 2024.12.17 14:40
■韓国国情院、米国の「北朝鮮軍死傷者発生」発表に「事実の可能性…確認中」

【写真】ウクライナのゼレンスキー大統領が17日(現地時間)、ロシアに派兵された北朝鮮軍の姿として公開した映像。ゼレンスキー大統領はロシアが戦死した北朝鮮軍の顔を焼却していると主張した。 [ゼレンスキー大統領テレグラム キャプチャー]

 韓国の国家情報院(国情院)がロシア-ウクライナ戦争に派兵された北朝鮮軍に死傷者が発生したという米国政府の発表に関連し「複数のところから関連の機密情報を入手し、事実である可能性を念頭に置いて確認中」と17日、明らかにした。

【写真】ウクライナ軍が公開したロシア・北朝鮮兵士の写真

 米国防総省のライダー報道官は16日(現地時間)の記者会見で「我々は北朝鮮軍がクルスクでロシア軍と共に戦闘に参加したと評価している」とし「北朝鮮軍の死傷者が発生した兆候がある」と述べた。米当局が北朝鮮軍の交戦と死傷者発生を公式的に確認したのは今回が初めてだ。
 米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官も同日、「この数日間、我々は北朝鮮の軍人が戦場の第2線(second lines)から最前線(front lines)に移動し、戦闘作戦に積極的に参加するのを目撃してきた」と明らかにした。
 続いて「我々は北朝鮮軍に戦死者と負傷者など相当な被害が生じたと信じている」とし、具体的な被害規模は把握中だが「数十人(several dozens)にのぼり、小さな被害ではない」と述べた。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は17日(現地時間)、「ロシアが派兵された北朝鮮兵士の身元を隠すために戦死者の顔まで焼却している」と主張し、関連映像も公開した。
 ゼレンスキー大統領はこの日、自身のテレグラムチャンネルに30秒ほどの映像を載せたと、ウクライナメディアRBCが伝えた。映像には山中で遺体と推定される物体の一部に火をつけ、その近くに人が立っているような場面がある。
 映像には「ロシアは北朝鮮兵士が死亡した後も顔を隠そうとする」という英語の字幕も付いている。ロシアがウクライナ防御ライン攻撃に北朝鮮軍が投入された事実だけでなく、これによる兵力の損失まで隠そうとしているというのが、ゼレンスキー大統領の主張だ。
 ゼレンスキー大統領は「北朝鮮軍は訓練を受ける時も顔の露出が禁止されている」とし「我々と戦闘を終えた後は戦死した北朝鮮兵士の顔を焼却している」と伝えた。また「これはロシアに蔓延した人間性の抹殺を見せるものだ」とし「信頼できる持続可能な平和と、ロシアに対する責任追及を通じてこれをやめなければいけない」と強調した。
 北朝鮮軍はロシアのウクライナ侵攻を支援するため1万人余りの兵力をロシアに派兵した。クルスクは、ロシアが8月にウクライナに奇襲的に占領された後、奪還に向けて苦戦している地域であり、北朝鮮軍の兵力がここに集中的に配置されたと伝えられた。


「中央日報日本語版」 2024.12.17 13:52
■韓国政府、ウクライナ戦派兵の北朝鮮将軍に独自制裁…キム・ヨンボクやシン・グムチョルら
 韓国政府は17日、多数の国連安保理決議を違反した朝ロ間不法軍事協力と北朝鮮の核・ミサイル資金および物資調達に関与した個人11人および機関15カ所を独自制裁対象に指定した。
 韓国外交部はこの日、今回の独自制裁に対して朝ロ軍事協力関連友好国(韓国・米国・日本・オーストラリア・カナダ・フランス・ドイツ・イタリア・ニュージーランド・英国、EU)との外相共同声明発表に続く朝ロ軍事協力対応共助の一環だと明らかにした。
 個人制裁対象はロシアのウクライナ侵攻に派兵された北朝鮮軍高官将軍であるキム・ヨンボクやシン・グムチョル、北朝鮮軍所属ミサイル技術者であるリ・ソンジン、派兵軍団である暴風軍団の軍団長であるリ・ボンチュンらだ。
 また、朝ロ武器取引過程で物質・金銭・技術的支援を提供したラファエル・アナトリエビッチ・カザリヤンと彼が代表を務めるRafort、さらに別の会社であるトランスキャピタルも制裁対象に含まれた。
 これ以外の制裁対象であるアレクセイ・ブドネフと彼が代表を務めるテクノロジーはロシア軍支援のために北朝鮮産の軍用通信装備を輸送したことがある。ワグネルグループ所属のパヴェル・パブロビッチ・シェバリーンは朝ロ間武器輸送に関与し、べルスは朝ロ武器取引に関与した。
 一方、ロマン・アナトリエビッチ・アラルと彼が代表を務めるパルセクはミサイル関連の核心物資および技術を北朝鮮に供給した。イゴール・アレクサンドルビッチ・ミチュリーンと彼が管理するアルディスベアリングは2009年7月に指定された安保理制裁対象の朝鮮タングン貿易会社を支援して北朝鮮の核・ミサイル開発を支援した。アレクサンドル・アンドレエビッチ・ガエボーイと彼が管理するアポロン、アレクサンドル・アレクサンドルビッチ・チャソブニコフと彼が代表を務めるジルエムおよびアールケイブリーズは、北朝鮮の防衛産業を支援するヨンボン貿易総会社所属で2022年10月に指定された韓国の独自制裁対象であるパク・グァンフンの北朝鮮物資調達活動を支援した。
 朝ロ間の不法金融取引に関与したMRB・TSMR・RFC・ストロイトレード・ティメル銀行も今回の制裁に含まれた。
 今回の独自制裁は官報掲載を通じて19日から施行される。
 今回の独自制裁対象に指定された対象との金融取引および外国為替取引は「公衆など脅迫目的および大量破壊兵器拡散のための資金調達行為の禁止に関する法律」第4条および「外国為替取引法」第15条と同法施行令第29条により、それぞれ金融委員会または韓国銀行総裁の事前許可が必要だ。許可を受けないで取引を行う場合、関連法により処罰を受けることがある。
 これに先立ち、この日韓国と米国をはじめとする10カ国とEUは共同声明を通じて「ウクライナを相手とした戦場に投じるための北朝鮮軍のロシア派兵を含む朝ロ間の軍事協力増大を、最も強力な言語で糾弾する」と明らかにした。
 これら友好国はロシアのウクライナ侵略戦争に対する北朝鮮の直接的な支援は、戦闘を拡張させて危険な状態にし、欧州とインド太平洋地域の安全保障に深刻な結果を招くと指摘した。
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「北朝鮮、派兵で年2億4000万ドル稼ぐ…亡命誘導も方法」

2024年12月01日 | 北部朝鮮
「中央日報日本語版」 2024.11.29 16:12
■「北朝鮮、派兵で年2億4000万ドル稼ぐ…亡命誘導も方法」
 ロッテホテルで28日に開催された「韓半島国際情勢変化と安保法制改善方向」セミナー。この日のセミナーは国家安保戦略研究院、韓国国家戦略研究院、韓国刑事法務政策研究院、韓国安保刑事法学会が共同主催した。 韓国国家戦略研究院
 「北は派兵の代価としてロシアから年間2億4000万ドル(約360億円)を稼ぐと予想される。これは金正恩(キム・ジョンウン)体制の安定にも役立つ可能性がある」。

【写真】ロシア・クルスクで訓練を受ける北朝鮮軍

 世宗研究所の申範澈 (シン・ボムチョル)首席研究委員(元国防部次官)は28日、ロッテホテルで開催されたセミナー「韓半島国際情勢変化と安保法制改善方向」で「ロシアに派兵された北朝鮮軍は1人あたり月2000ドルを受けると推定される」とし、このように明らかにした。申委員は「通常、海外に派遣された北の労働者は支給される賃金の10%を受けるため、兵士の給料の大部分は当局に流れるだろう」と指摘した。
 申委員はこの日、「韓国がウクライナと協業して心理戦を強化し、北の軍の脱営、亡命を誘導しなければいけない」と述べた。また「北の軍の武器体系と作戦様相を綿密に分析し、今後、韓半島(朝鮮半島)でも活用される可能性をチェックする必要がある」と強調した。
 北朝鮮軍の派兵に対して韓国がウクライナに武器を支援する案について、申委員は「今のような段階的な接近を持続するものの、武器体系の支援が避けられない場合は防御用を先に支援するべき」と助言した。続いて「(ウクライナに武器を支援する場合)北が『韓国が支援した武器により我々の軍が被害を受けた』という宣伝扇動をする可能性に留意しなければいけない」と指摘した。
 一方、慶煕大のチュ・ジェウ中国語学科教授(韓国国家戦略研究院中国研究センター長)の司会で進行されたこの日のセミナーでは、北朝鮮、中国、ロシアの認知戦に積極的に対応するべきというという議論が主に行われた。この日のセミナーは国家安保戦略研究院、韓国国家戦略研究院、韓国刑事法務政策研究院、韓国安保刑事法学会が共同主催した。
 国家安保戦略研究院の韓碩熙(ハン・ソクヒ)院長は「今日の認知戦は単純な世論操作や虚偽情報の流布にとどまらない」とし「サイバー空間を活用した北、中国、ロシアの心理戦と認知戦を基盤にした影響力工作は、韓国の安保に亀裂を生じさせようとする戦略的な動きの一環」と指摘した。
 韓国国家戦略研究院の韓民求(ハン・ミング)院長(元国防長官)は2022年12月の中国の「秘密警察」事件などに言及し「外国政府と関連した団体と組織、人物をこれ以上純粋な目で眺めることができない状況」と主張した。続いて「我々も少なくとも米国の外国代理人登録法(FARA)と似た法を整えなければいけない」と話した。
 国家安保戦略研究院のキム・イルギ研究委員は「北の場合、『敵対的な二つの国家論』『領土完整』など対南路線の転換と同時に対南認知戦をより一層攻勢的に展開すると予想される」とし「オンライン虚偽情報に対応する『サイバー安保法』と『外国代理人登録法』を制定する必要がある」と述べた。


「中央日報日本語版」2024.11.29 11:18
■「ロシア派兵北朝鮮軍を指揮するキム・ヨンボク、EU制裁リストに」
 ロシアに対する欧州連合(EU)の第15次制裁案に、ロシアに派兵された北朝鮮軍を指揮していると伝えられたキム・ヨンボク朝鮮人民軍総参謀部副総参謀長が含まれたと、EUオブザーバーが27日(現地時間)報じた。

【写真】北朝鮮の閲兵式で部隊を率いるキム・ヨンボク副総参謀長

 制裁案の草案はキム・ヨンボク副総参謀長について「2024年にDPRK(北朝鮮)の指導者・金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の公開的な行事に少なくとも7回同行した。これは北朝鮮の軍隊内で彼の重要な役割を表している」と指摘しているという。
 ウクライナは先月、国連安全保障理事会(安保理)に提出した声明で、キム・ヨンボク副総参謀長をはじめ、イ・チャンホ偵察総局長、シン・グクチョル人民軍少将がロシアに初期に入国した約500人の北朝鮮軍将校に含まれたと明らかにした。韓国の国家情報院もキム・ヨンボク副総参謀長のロシア派遣事実を公式確認した。
 EUは先月ベルギー・ブリュッセルを訪問した韓国政府代表団の北朝鮮軍派兵関連のブリーフィング内容などに基づき、キム・ヨンボク副総参謀長をまず制裁案草案に含めることにしたとみられる。
 ウクライナメディアのキーウインディペンデントもこの日、ウクライナのブラシウク大統領補佐官(制裁担当)の発言を引用し、EUの第15次ロシア制裁案に少なくとも8カ国の30法人と個人50人が含まれる予定だと報じた。
 制裁リストの準備に参加したウクライナの高官は「今回のリストにはロシア派兵に関与した北朝鮮の官僚も含まれる」と伝えた。


「中央日報日本語版」 2024.11.28 11:05
■国連で北朝鮮代表が迂回的にロシア派兵認める

【写真】安保理で発言する北朝鮮の金星(キム・ソン)国連大使 [国連ウェブTV キャプチャー]

 米ニューヨーク国連本部で27日(現地時間)に開かれた安全保障理事会(安保理)会議で、米国代表が北朝鮮代表に向けてロシア派兵は事実かと質問をすると、当惑した北朝鮮代表は「朝ロ条約の義務を忠実に維持する」と答え、派兵を迂回的に認めた。
 米国のロバート・ウッド国連大使代理はこの日、国連本部でウクライナ事態を議題に開かれた安保理会議で、北朝鮮の金星(キム・ソン)国連大使に向けて「極めて簡単な質問だ。安保理も簡単明瞭な答弁を望むと考える。北朝鮮はロシアに兵力を配置したのか」と尋ねた。
 その後に答弁権を行使した金大使は派兵事実を否認せず「北朝鮮とロシアが結んだ包括的な戦略パートナーシップ条約は国際法と国連憲章に完全に合う」とし「したがって北朝鮮はこの条約に基づく義務を忠実に維持する」とだけ答えた。
 派兵の事実を明確にせず朝ロ協力の強化に言及しながら派兵を事実上間接的に認めた北朝鮮の従来の立場を繰り返したと解釈される。
 これに先立ち北朝鮮のキム・ジョンジュ外務次官(ロシア担当)は先月25日、「最近、国際報道界が世論化しているわが軍隊の対ロシア派兵説に留意している。そのようなことがあれば、それは国際法的規範に合う行動だと考える」と述べ、派兵を迂回的に認めた。
 一方、ウクライナのキスリツァ国連大使は金星大使に向けて「北朝鮮代表の目を直接見てこの話をするために会議場に出てきた」とし「彼は他の犯罪政権を助ける犯罪政権を代表している」と非難した。


「中央日報日本語版」 2024.11.25 14:17
■クルスク打撃を伝えた北朝鮮…ロシア派兵将兵の死傷には沈黙
 北朝鮮メディアが25日、ウクライナ軍が西側国家から支援を受けた長距離ミサイルを使用してロシア領土を攻撃した事実を報じた。米国と英国のウクライナ支援を戦争激化の原因とするロシアの論理に同調すると同時に、国際社会の批判を浴びている自らの派兵問題を正当化しようという意図と解釈される。
 労働新聞はこの日、国際ニュースを掲載する6面に、ロシアのプーチン大統領の21日の国民向け演説を伝えながら、ウクライナ軍によるクルスク州・ブリャンスク州打撃を伝えた。
 プーチン大統領はこの席で、米・英の長距離ミサイルが自国の軍事施設を攻撃したことについて「米国とそのNATO同盟国がロシア領土に対する長距離ミサイルの使用を決定したことで、緊張激化路線を引き続き追求した」と非難し、「こうした武器の使用は生産国の軍事専門家の直接的な介入なしには不可能だ」と述べたと、同紙は伝えた。
 こうした報道は、米国をはじめとする西側国家がウクライナ軍の長距離ミサイル使用制限を解除してウクライナ戦争を拡大したというプーチン大統領の詭弁を支持するものと解釈できる。統一研究院のオ・ギョンソプ研究委員は「北がロシアの主張に同調しながら、自分たちの派兵理由を正当化しようという意図があるとみられる」とし「一般住民に派兵事実が公開されるのに備えて、それなりの論理を構築する側面もあるはず」と話した。
 また同紙は、ロシア軍が21日(現地時間)にウクライナ軍の長距離ミサイル使用に対応して攻撃用として使用した「オレシニク」という名称の新型極超音速中距離弾道ミサイル(IRBM)にも言及した。「彼(プーチン大統領)は米国人が欧州で構築している迎撃ミサイル体系はこのミサイルを迎撃できないと確言した」とし「米国とその追従国の行動によってミサイルの今後の配備問題を決心すると明らかにした」と伝えながらだ。
 ロシアの最新鋭武器と共に「侵略行為が拡大する場合、ロシアは断固対応する」というプーチン大統領の対西側警告メッセージまで内部の住民に公開した。ロシア派兵が招きかねない民心の動揺の可能性を遮断する一方、派兵の見返りにロシアの優秀な武器体系を導入する状況を念頭に置いたものとも考えられる。
 その一方で北朝鮮は依然として北朝鮮軍の派兵や死傷者の発生などには言及していない。しかしクルスクで北朝鮮軍が直接交戦に参加し、死傷者がすでに続出しているとみられる。
 これに先立ちウクライナメディアのRBCウクライナは23日、戦争関連情報を提供するテレグラムチャンネルを引用し、ウクライナが20日(現地時間)、英国から支援されたストームシャドー巡航ミサイルでロシアのクルスク地域を攻撃した当時、18人が死亡、33人が負傷したと伝え、負傷者には北朝鮮軍3人が含まれたと伝えた。北朝鮮軍の負傷者は男性将校2人と女性1人で、この女性は医務兵と伝えられたが通訳を担当していた可能性もあると、RBCは説明した。
 韓国の国家情報院も24日、「北の軍に死傷者が発生したという具体的な情報があり、綿密に把握中」と明らかにした。死傷将兵の具体的な個人情報や被害規模は確認されていないが、国家情報院がロシア派兵北朝鮮軍の死傷の可能性を公式的に確認したのは初めてだ。


「The Hankyoreh」 2024-11-22 10:18
■「ウクライナのクルスク攻撃で北朝鮮軍高官が負傷」

【写真】ウクライナ軍の戦略疎通・情報セキュリティセンター(SPRAVDI)がSNSのアカウントに公開した、ロシアに派遣された北朝鮮兵と推定される兵士らの様子=SPRAVDIの動画よりキャプチャー/聯合ニュース

 ロシアのクルスク州に派遣された北朝鮮軍の将軍がウクライナ軍の攻撃で負傷したと、ウォール・ストリート・ジャーナルが西欧関係者の話として21日(現地時間)付で報じた。
 ウォール・ストリート・ジャーナルは、北朝鮮軍の高官が負傷したと伝えられたのは今回が初めてだとし、匿名の官僚らの話を引用してこのように報道した。米国当局は、クルスク州に北朝鮮兵1万人以上が投入され、ロシア軍とともに奪還作戦を準備していると明らかにしている。韓国のチョ・テヨン国家情報院長は20日、国会情報委員会で「北朝鮮兵約1万1千人がロシア北東部で適応訓練を終え、先月下旬頃、クルスクに配置されたことが把握される」と述べたと、情報委所属の与野党の幹事らが明らかにした。国家情報院は、北朝鮮軍がロシア軍の空輸旅団と海兵隊に配属され、戦術およびドローン対応訓練を受け、一部は戦闘に参加したことが把握されると述べた。
米陸軍のATACMSミサイル射撃訓練の様子/AFP・聯合ニュース
 ウォール・ストリート・ジャーナルは、負傷したという北朝鮮軍の高官の身元は確認されていないと報じた。これに先立ち、国家情報院は朝鮮人民軍総参謀部のキム・ヨンボク副総参謀長がロシアに派遣されたと明らかにした。またウクライナ政府は、ロシアに派遣された北朝鮮軍は将校500人余りが率いており、リ・チャンホ偵察総局長やシン・グムチョル少将などの北朝鮮軍高官も派遣されたと述べた。
 米国のジョー・バイデン大統領は先日、北朝鮮軍に「代償」を払わせ、追加派兵を阻止するという趣旨で、ウクライナ軍にこれまで禁止してきたミサイル「ATACMS」を利用したロシア領土への攻撃を許可した。ロシア国防省は、ウクライナ軍が18~19日にかけて自国のブリャンスクにATACMS6発を発射したが、5発は撃墜し、1発には打撃を与えたと公表した。
 ウクライナ軍は20日、英国が供与したミサイル「ストームシャドー」でロシア領土を打撃した。ウォール・ストリート・ジャーナルは映像分析の結果、これらのミサイルが戦線から30キロ余り離れたクルスク州のロシア政府施設を打撃し、大きな爆発音を起こしたことが把握されたと報じた。あるロシアのブロガーは、北朝鮮兵数人がそこに設けられた指揮所にいたと主張した。
 米国は、北朝鮮軍がロシア軍と共に戦闘に出ればウクライナ軍の「適法な標的」になると警告してきた。米国家安全保障会議のジョン・カービー戦略広報調整官は、北朝鮮軍が「容易な標的」になるとも述べている。

ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
韓国語原文入力:2024-11-22 08:08


「The Hankyoreh」 2024-11-20 06:50
■死傷者推定90万人…ウクライナ戦争1000日、まだ終わりが見えない

【写真】11日、ウクライナ西部のリビウで、戦争で死亡したウクライナ兵士の墓にウクライナ国旗が立てられている/AP・聯合ニュース

 19日(現地時間)、ロシアの侵攻でウクライナ戦争が始まってから1000日になった。ウクライナ国民は開戦から3回目の冬を迎えることになったが、ドナルド・トランプ前大統領のホワイトハウス入りまで2カ月ほどを残すなか、戦闘が激化する戦場での未来は不透明なままだ。
 ロシアは現在、ウクライナ東部のルハンスクやドネツク、そして東南部のザポリージャやヘルソン地域など、ウクライナの全領土の20%ほどを占領している状態だ。戦争で670万人以上のウクライナ人が他の欧州諸国に避難し、難民として生活しており、そのような人たちを含めると、ウクライナの人口は約1000万人減少したと推定される。また、現在のウクライナの人口の約40%が人道支援に依存していると、国連は明らかにした。
 国連はまた、8月時点でウクライナでは少なくとも1万1743人の民間人が死亡し、2万4614人が負傷したと発表した。戦争で死亡した子どもの数は14日時点で589人だと、ウクライナ検察は明らかにした。ウクライナとロシアは軍の被害規模を詳しく公開しておらず、推定しかできない。10月に米国は、ロシア軍の死傷者の規模は61万5000人(戦死者11万5000人、負傷者50万人)、ウクライナ軍は30万7000人(戦死者5万7000人、負傷者25万人)ほどだと推算している。
 ウクライナ経済の規模は、戦争が勃発した2022年の段階で3分の1の水準に縮小し、2023年と今年は成長を示しはしたが、戦争前の状態の78%の水準に留まっていると、ユリア・スビリデンコ第1副首相がロイター通信に述べた。昨年12月時点で、世界銀行や欧州連合(EU)欧州委員会、国連などは、ウクライナが受けた直接的な戦争被害額は1520億ドルに達すると明らかにした。
 一方、ロシア経済は西側の経済制裁にもかかわらず、回復傾向を示している。「グローバルサウス」(北半球の低緯度や南半球に位置する開発途上国)諸国の相当数が制裁に参加せず、ロシアの戦時経済が活性化した影響もある。ユーロ・ルーブルの為替レートは、2022年3月には1ユーロ=131ルーブルまでルーブル安となったが、現在は1ユーロ=100ルーブルの水準を維持している。ロシア政府は国内総生産(GDP)の年間増加率も3.9%ほどになると見通している。

ベルリン/チャン・イェジ特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-11-19 18:09


「The Hankyoreh」 2024-11-16 08:28
■北朝鮮軍が学ぶ前に、ウクライナ戦争を終わらせなければならない【寄稿】
 キム・ジョンデ|延世大学統一研究院客員教授

【写真】先月18日(現地時間)、ウクライナ軍の戦略疎通・情報セキュリティセンター(SPRAVDI)が、北朝鮮軍と推定される兵士が並んでロシアの補給品を受け取っているとして公開した動画の一場面/聯合ニュース

 イングリッド・バーグマン主演の映画『誰が為に鐘は鳴る』の舞台となったのは、1936年から1939年まで起きたスペイン内戦だ。ソ連の支援を受けるロイヤリスト派と、ドイツとイタリアの支援を受けるナショナリスト派が対決したこの戦争で、両者は当時、最先端兵器である戦車と航空機を動員する新たな戦争を試みた。この内戦は、その後の第二次世界大戦で使われる現代の兵器と技術を先に示す巨大な実験場として活用された。これが、ベルリンとモスクワの戦略家はもちろん、英国とフランスまでこの戦争に多大な関心を傾けた理由だった。この内戦を通じて戦争は大規模な航空力と機動力が動員される電撃戦へと進化する。
 3年ちかく消耗戦を続けているロシアとウクライナ戦争もまさにそうだ。米国の戦争研究所(ISW)は報告書「ウクライナと現代戦での機動問題」で、ドローンと航空爆弾を組み合わせた今のウクライナ戦争の様相は、スペイン内戦と類似した将来の大国同士の戦争の前哨だと診断した。ISWは、過去には戦略的・作戦的レベルで可能だった「偵察・攻撃複合体」(RSC)が、ウクライナでは戦術的レベルでも可能になったとし、これを「戦術偵察・攻撃複合体」(TRSC)と呼んだ。今や小規模部隊、さらには個人までもドローンと徘徊爆弾を同時に操縦できる一人称視点(FPV)の戦闘が可能になった。ウクライナとロシアは精密な偵察データ、ドローンと巡航ミサイル、滑空爆弾、電子戦能力を組み合わせ、きめ細かな戦闘を遂行できる能力を保有している。これに十分な航空支援と速い機動力まで加わる戦争が、まさに台湾と朝鮮半島で現れる未来の戦争だ。
 霧が晴れて透明になった未来の戦場で、外科手術のような精密さと迅速な機動力が勝負を決める戦争は、ガザ地区とレバノンでイスラエルが繰り広げている。もし韓国がイスラエルと同じ方式で北朝鮮を攻撃すれば、3日以内に北朝鮮上空に飛び回るものが消え、1週間以内に北朝鮮の沿岸に浮遊するものが姿を消し、15日以内に北朝鮮のすべての地に転がっているものがなくなるだろう。こうなれば、少ない費用と短時間で戦争は片付く。
 しかし、北朝鮮がハマスやヒズボラのようになすすべもなく追い込まれず、ロシアやウクライナが保有する偵察・攻撃複合能力を確保することになれば、様相は全く違ってくる。北朝鮮は後方から韓国軍の主戦力の側面や後方を攻撃し、電子的に撹乱を試み、戦争を長期戦に誘導する可能性もある。そうなれば、ウクライナや中東戦争を乗り越える長期消耗戦になり、莫大な被害と損失を覚悟しなければならない。北朝鮮の背後にロシアが構えているなら、戦争の様相はさらに複雑になる。北朝鮮とロシアの軍事協力が脅威となる理由だ。
 金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は、ロシアに大部隊を送り、何を期待したのだろうか。たとえお金になるとしても、北朝鮮軍を弾除けにはさせたくはないだろう。北朝鮮軍の能力が大したものではなく、死傷者だけが増えることになれば、金委員長の威信にも深刻な打撃を受ける。このため、不慣れな戦場に準備もできていない北朝鮮兵を下手に投入することはないとみられる。一方、北朝鮮はウクライナ戦争から何かを学ぼうとしている。敵軍の奥深くに侵入し、小規模な遊撃戦を遂行できる能力だ。前方の脅威勢力を迅速に取り除き、危険要因を迂回して後方に突破できる能力だ。
 恐らくウクライナ戦争は北朝鮮軍にとって、よりきめ細かな戦闘を遂行できる軍事技術と知識を革新する触媒になる可能性が高い。じつは大韓民国には、北朝鮮の非正規戦遂行に適した空間が散在している。スペイン内戦でモスクワとベルリンの戦略家たちが手に入れようとしていたように、現代の戦争に関する知識は核兵器とともに未来の戦争の戦略資産になり得る。
 このような点で、ウクライナ戦争を一日も早く終結させることが韓国にとっても急務となった。北朝鮮軍がより多くのことを学ぶ前に、その機会をなくさなければならない。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の現実性のない勝利計画に同調し、殺傷兵器を供与するよりも、ウクライナ戦争の終結に向けた米国と国際社会の取り組みに参加する方が賢明であろう。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は今、その正反対の方向、すなわち大韓民国の安保コストを高める方向に進もうとしている。尹錫悦大統領は、北朝鮮がハマスやヒズボラとは違うという常識を一日も早く取り戻さなければならない。

キム・ジョンデ|延世大学統一研究院客員教授(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-11-15 10:58


「聯合ニュース」 2024.11.14 15:24
■北朝鮮兵の戦場投入「冷静・節度保った原則で対応」 韓国政府
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部の当局者は14日、ウクライナを侵攻するロシアに派遣された北朝鮮兵が戦場に投入されたことについて「冷静で節度を保った原則に基づき、実効的かつ段階的な措置を取る」との立場を改めて示した。

【写真】ソウル駅の待合室で北朝鮮のロシア派兵を報じるニュースを見守る市民=(聯合ニュース)

 この当局者は記者団に対し、「兵士たちを大義名分のない戦争に参戦させ、死地に追いやっている北の当局は、そのような事実を住民にも知らせていない」として「北の体制の欺瞞(ぎまん)的属性を示すもう一つの事例」と指摘した。
 国防部のチョン・ハギュ報道官もこの日の定例会見で「北は結局、軍を弾除けの傭兵(ようへい)として追い立て、反人倫的・反平和的犯罪行為を行っている」と述べ、政府の方針に従って断固として対応すると強調した。
 情報機関の国家情報院は前日午後、報道陣に対し、北朝鮮兵がロシア西部クルスク州に配置され、既に戦闘に参加していると明らかにした。
 これに先立ち、米国務省のパテル副報道官も北朝鮮兵がロシア軍と共に戦闘作戦に関与し始めたと述べた。
 これに対し、北朝鮮は現在まで派兵を公式に認めていない。
 一部では北朝鮮が6月にロシアと締結した、事実上の軍事同盟となる「包括的戦略パートナーシップ条約」の批准書を交換した後に派兵を認めるのではないかとの見方が出ている。


「The Hankyoreh」 2024-11-14 09:29
■米国務長官「北朝鮮軍、戦闘に投入された…断固たる対応が必要」

【写真】4日、ロシアの攻撃でウクライナのドネツク州のポクロフスクの橋が破壊された姿=ドネツク/ロイター・聯合ニュース

 米国のアントニー・ブリンケン国務長官が、北朝鮮兵士たちがウクライナ戦争に派兵されたことについて「断固たる対応が必要だ」と述べた。
 13日(現地時間)、ベルギーのブリュッセルで開かれた北大西洋理事会(NAC)会議に先立ち、マルク・ルッテ北大西洋条約機構(NATO)事務総長と会談し、北朝鮮軍がウクライナ戦争に投入されたことについて協議した後、記者団にこのように述べたと、AFP通信が報道した。さらに北朝鮮軍が「戦闘に投入されており、まさに戦闘で断固たる対応が必要であり、(北朝鮮軍は)それを受けるだろう」と語った。
 これに先立ち、米国務省は同日、ロシアのクルスク州に派遣された北朝鮮兵士たちがウクライナ軍との戦闘に参加し始めたことを確認した。
 ベダント・パテル国務省副報道官は同日の会見で、「ロシア東部に派遣された1万人以上の北朝鮮兵士のほとんどがロシア西部の端にあるクルスク州に移動し、ロシア軍とともに戦闘作戦に参加し始めたことが確認できる」と述べた。パテル副報道官は「ロシア軍が最前線作戦の中核となる技術である塹壕クリアリング(塹壕内敵兵など危険要素除去)を含め、基礎的歩兵作戦と無人機、火砲(作動)などで北朝鮮兵を訓練させた」とも述べた。さらに「このような北朝鮮兵を使ってロシアが戦場で成功を収めるかどうかは、主にロシアが彼ら(北朝鮮兵)を自分たちの軍隊にどれだけうまく統合できるかによって決まるだろう」とし、「彼らが乗り越えなければならない課題の一部は相互運用性、言葉の壁、指揮および通信」だと語った。
 パテル副報道官は「アントニー・ブリンケン国務長官はNATOおよび欧州連合(EU)会議に出席するため欧州に向かっているが、このテーマが議論されると確信している」とし、「米国はこのような展開の影響について、この地域の同盟およびパートナーと緊密に協議している。ジョー・バイデン大統領の指示に従ってウクライナに対する安全保障支援も拡大し続けている」と述べた。
 北朝鮮軍のウクライナ戦争参戦が事実上確認されたことで、韓国政府のウクライナ支援政策に及ぼす影響にも注目が集まっている。韓国政府は、ロシアに派遣された北朝鮮軍が実際に戦闘に参加するかどうかなどを見守りながら、段階的な対応措置を取るという方針を示してきた。

キム・ウォンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-11-13 18:09


「中央日報日本語版」 2024.11.12 17:56
■5万人クルスク進撃に合わせ朝ロ条約批准…韓半島に最も危険な「69日間の賭け」始まった
 ロシアに派兵された北朝鮮兵がウクライナ軍に占領されたクルスク地域で本格的な交戦に入る兆候がとらえられる中で、北朝鮮とロシアが両国関係を軍事同盟水準に引き上げる内容の条約を批准した。両国は米国の政権交代の過程で生じたリーダーシップ空白期を最大限に活用しウクライナの戦場でそれぞれ短期的な目標を達成するために暴走するだろうという観測が出ている。

◇法的根拠用意した朝ロ、戦後まで狙ったか
 労働新聞は12日、「6月19日に平壌(ピョンヤン)で締結された『朝鮮民主主義人民共和国とロシア連邦間の包括的戦略パートナーシップに関する条約』(朝ロ条約)が金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の政令で批准された」と報道した。続けて「国家元首は11日、政令に署名した」と伝えたが、国家元首とは金委員長を示したものと推定される。
 これに先立ちロシアのプーチン大統領は9日に条約に署名した。この条約の前文には「この条約は批准書が交換された日から無期限の効力を持つ」と明示されている。クルスク戦闘が迫っているだけに実務ラインで速やかに批准書交換がなされる可能性が大きいという見方が出ている理由だ。
 これと関連し韓国統一部当局者は、「朝ロ相互間の批准書交換を通じて条約が発効してから条約とロシアへの派兵を公式に関連させる可能性を見守っている」と話した。北朝鮮軍派兵の名分として事実上の自動軍事介入条項を復活させた朝ロ条約を前面に出すかもしれないという話だ。
 条約第4条は「双方のうち、一方が個別的な国家、または複数の国家から武力侵攻を受けて戦争状態に瀕する場合、他方は国連憲章第51条と朝鮮民主主義人民共和国とロシア連邦の法に準じて遅滞なく自国が保有している全ての手段で軍事的およびその他の援助を提供する」として相互軍事支援を明示している。
 ウクライナのゼレンスキー大統領が11日に自身のSNSを通じ「ウクライナ軍がロシア本土クルスク地域で約5万人の敵軍と対峙中」と明らかにしたのもこうした分析を裏付けている。本格的な交戦に先立ち条約を発効させ派兵の法的根拠を設けようとするのが本心ということだ。

◇トランプ氏の帰還控えさらに速くなる朝ロ
 朝ロ両国がウクライナの戦場で積極的で攻勢的な動きを見せる背景には米国の政権交代がある。トランプ氏が新政権の外交安全保障基調を大きく揺さぶると予想される中でこうした転換期を積極的に活用しているという話だ。
 専門家らは朝ロのこうした暴走が当分続くだろうという見方を出している。韓国統一研究院のオ・ギョンソプ研究委員は「朝ロが第2次トランプ政権が正式に発足する来年1月20日までの『69日間の賭け』に出た様相。双方ともトランプ氏との対座に先立ち自分たちに有利な立場を獲得するために没頭するだろう」と話した。
実際にプーチン大統領はトランプ氏が大統領選挙期間に「現在の境界線」を基準としてロシアと交渉ができるという趣旨でウクライナ戦解決策を提示しただけに、終戦時により有利な国境線を引こうとする激戦を敢行する可能性が大きい。
 金委員長の立場でもウクライナ戦争で開かれた機会を最大限に活用してロシアとの密着速度を高める可能性が大きい。武器輸出と派兵を最大限増やして先端軍事技術などの移転を受け慢性的に不足する統治資金まで稼ぐことができるためだ。
 韓国政府内外では朝ロ両国が新しい条約を軸にウクライナ戦争後も軍事協力を継続する根拠を用意したという懸念も出ている。これと関連し、プーチン大統領は7日にロシア南部のソチで開かれたバルダイ討論クラブ本会議で条約に言及し、「われわれは訓練をすることもできる。なぜできないのか」と話すなど両国の合同軍事訓練の可能性も言及した。

また、朝ロ条約は軍事協力だけでなく科学技術、貿易、投資、エネルギー、農業教育などの分野で両国が全方向で協力するという内容を含んでいる。これに伴い、金委員長も今回の派兵を根拠に自身の政治スケジュールに沿って必要な経済・国防関連の反対給付をロシア側にさらに積極的に要求する可能性が大きいというのが専門家らの大まかな観測だ。

◇韓国政府、これといった対応案ない
 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は先月18日、北朝鮮の戦闘兵のロシア派兵にともなう緊急安全保障会議を主宰した席で、「国際社会と共同で使えるすべての手段を動員して対応していくことにした」と公言した。その後「朝ロ軍事協力の進展にともなう段階別措置を積極的に取っていく」という対応方針を出した。北朝鮮軍が実戦に投入されればどんな方法ででも対応を示す必要がある。
 ただ韓国が独自に出せる実質的な対応案がなく、トランプ氏のウクライナへのアプローチ法が確定していない状況で具体的なアクションプランを速やかに用意しにくい立場だ。
 また、北朝鮮軍のロシア派兵は本質的に朝ロが各自の一時的な需要によって敢行した逸脱行為に近いため同じ水準で対応すること自体が不必要だという専門家らの提言もある。国際社会の動きと歩調を合わせはするが先走る必要はないという声が政府内外で大きくなる理由だ。
 ただ金委員長が第2次トランプ政権の正式発足を控えて北朝鮮の核問題を優先順位に上げるため「声東撃西」式の挑発に出る可能性には備えなければならないと指摘される。場合により「金正恩の決心だけ残っている」という評価を受ける7回目の核実験や米国本土を直接狙った大陸間弾道ミサイル(ICBM)正常角度発射に出る可能性もある。 


「聯合ニュース」 2024.11.11 09:51
■ウクライナ 傍受した北朝鮮軍の無線公表=ロ西部で近く大規模攻撃か
【ソウル聯合ニュース】ウクライナ国防省情報総局は10日(現地時間)、ロシア西部のクルスク州で傍受した北朝鮮軍の無線の音声を公表した。

【写真】ウクライナ国防省情報総局が傍受した北朝鮮軍の無線の内容(情報総局のユーチューブから)=(聯合ニュース)

 北朝鮮の言葉で「一つ、二つ」「待て」などと話す音声がはっきりと聞こえ、兵士の男性が同僚に何かを指示している場面とみられる。ウクライナ軍は即時復帰を命じる内容だとみている。
 ウクライナと米当局によると、クルスク州には北朝鮮兵1万人以上が配置されたもようだ。ウクライナは8月からクルスク州を越境攻撃し、一部を占領している。ロシアはこれを奪還するため、北朝鮮兵を動員して攻撃を準備しているもようだ。米紙ニューヨーク・タイムズは10日(現地時間)、ロシアと北朝鮮の兵士計5万人が数日内に大規模攻勢に出る可能性があると報じた。


「The Hankyoreh」 2024-11-12 07:12
■北朝鮮軍、戦闘間近か…「ロシア、クルスク奪還に5万人の兵力集結」
 NYT「北朝鮮軍、最前線でウクライナ軍と対決する可能性も」 
 ウクライナ側「数日内にロシアが攻撃始めるかも」

【写真】ロシア国防省が7日公開した動画で、ロシア軍兵士たちがクルスク州でウクライナ軍と交戦する姿/AP・聯合ニュース

 ロシアがウクライナ軍に占領されたクルスク州を奪還するため、北朝鮮軍をはじめ5万人の兵力を集結させた。ニューヨーク・タイムズ紙が10日付で、米国とウクライナの政府関係者の話として報道した。
 同紙は、ロシアが8月にウクライナ軍の攻撃で占領されたクルスク州の一部地域を取り戻すためにこの規模の兵力を集結させたのは、自分たちが占領したウクライナ東部地域で兵力を減らさなくても、クルスク州に向けた攻撃に出られることを示していると報じた。ロシアは最近、クルスク州で占領された土地の一部を取り戻し、攻勢を強めている。ウクライナ政府関係者らは、同州で北朝鮮軍まで動員したロシア軍の本格的な攻撃が数日内に始まる可能性があると述べた。
 米国とウクライナの当局は、クルスク州に投入された北朝鮮軍1万人が、ロシアの軍服、機関銃、狙撃小銃、対戦車ミサイル、ロケット推進手榴弾の支給を受け、訓練を行いながら戦闘に入る準備をしているとみている。米政府関係者は、北朝鮮軍がロシア軍に編入されず、別途の編制を整え、作戦に乗り出すだろうと述べた。
 また、米国などは北朝鮮兵が砲兵と基礎的な歩兵戦術だけでなく塹壕戦の訓練を受けた点を考えると、実際に最前線でウクライナ軍と対決する可能性が高いとみている。米国防総省のサブリナ・シン報道官は7日のブリーフィングで、「われわれは北朝鮮兵士が確実に戦闘に出ると予想している」と述べた。
 一方、ジェイク・サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は10日、CBS放送とのインタビューで、北朝鮮が派兵の見返りとしてロシアから何を受け取るかに関する質問に「はっきりしていない」とし、「ウラジーミル・プーチン(ロシア大統領)にとっても定かではないだろう」と答えた。ロシアがまだ何を与えるか決めていない可能性があるということだ。さらに「金正恩(キム・ジョンウン)がロシアから軍事的、技術的形式で相当なレベルの支援を期待しているという点は明らかだ」と述べた。また、そのような支援が核開発と関連するものなのかという質問には、「確かにその可能性はある」と答えた。

ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-11-11 16:49
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