■海南島近現代史研究会総会・定例研究会(三) 2016年~2022年■
(18) 海南島近現代史研究会第17回定例研究会 2016年2月14日
主題:日本政府・軍・企業に殺害された人びとの生と死
19世紀後半以後アジア太平洋各地で日本政府・日本軍・日本企業が殺害した民衆の名前や人数を、日本政府機関は明らかにしようとしていません。アジア太平洋の政府機関も組織的に綿密に調査していません。アメリカ合州国の歴史は、先住の赤人民衆虐殺の歴史でした。タスマニア虐殺・マジマジ虐殺・ヘレロ虐殺……、世界近現代史におけるジェノサイド・エスノサイドの総括はなされていません。
日本政府に、アジア太平洋の全域で日本政府・軍・企業が殺害した民衆ひとりひとりの名と殺害場所と殺害方法を「調査」させ、謝罪させ、賠償させ、責任者を処罰させなければなりません。
日本国家によって殺害された人びとの生と死の軌跡をたどり、国民国家日本の侵略犯罪の全容を、民衆のちからで明らかにしていく具体的な方法について話し合いたいと思います。
みなさんの参加をお待ちしています。
ところ:クレオ大阪西 研修室 大阪市このはな区西九条6-1-20
■主題報告 日本の侵略犯罪の犠牲者の生涯 佐藤正人
日本政府・日本軍・日本企業によって殺害されたアジア太平洋の民衆ひとりひとりの生涯をたどる意味と方法について、海南島でこれまで知ることができたことにかかわって報告します。
■主題報告 海南島と中国東北部:村落襲撃、万人坑、強制労働 金靜美
海南島と中国東北部における日本の侵略犯罪は、軍事的・経済的・社会的につながっていました。その具体的事実を、村落襲撃、万人坑、強制労働……に焦点を合わせて報告したいと思います。
■主題報告 三竈島と海南島:三竈島の抗日ゲリラ隊と日本軍の住民虐殺 蒲豊彦
三竃島では、抗日武装部隊がくりかえし日本軍に抵抗を試みました。日本軍は抗日武装部隊を支援しているとして住民を虐殺しました。当時の香港の新聞記事によりつつ、その詳細を報告します。
■報告 海南島とベトナムで:元舞鶴鎮守府第一特別陸戦隊兵士の証言 斉藤日出治
杉原剛さんから海南島とベトナムでの行動について最近聞いたことを、本人の了解をえて報告します。
■討論 侵略戦争・抗日戦争
日本国家が「戦争法」を制定し侵略戦争体制の再構築を始めた2015年は、アジア太平洋の民衆にとっては抗日戦争勝利70周年の年でした。アジア太平洋での二つの戦争について話し合いたいと思います。
■調査報告 第15回海南島「現地調査」(2015年秋) 金靜美
嶺尾村、光村、南北溝村、高石村、英歌村、八所村、新街村、墩頭村、大坡村、老王村、昌美村、土卜嶺村、慶雲村、大水村、龍馬坡、純雅村、三媽溝市村、詩礼村、潭陸村……でのことを報告します。
■2016年3月の海南島近現代史研究会の16回目の海南島「現地調査」について
■南海出版社との共同作業について(「調査」、ドキュメンタリー、写真集……)
(19) 海南島近現代史研究会第10回総会・第18回定例研究会 2016年8月28日
主題:海南島と台湾
1895年5月に日本軍が台湾に侵入し、6月に日本政府は台湾総督府を開設しました。10月に台湾民主国は崩壊しましたが、その後も、太魯閣民族など台湾民衆は、抗日反日闘争を持続的に戦いました。
日本の台湾植民地化機関である台湾総督府は、1910年代から日本の海南島侵略を準備する「調査」を開始しました。1938年9月に、台湾総督府は、海南島を中心として、台湾・「南洋群島」を統合し、「帝国南方政策の前進拠点」とするという「海南島処理方針」を作成しました。同じ1938年9月に、台湾総督府は、「南方外地統治組織拡充強化方策」をだし、そこで「海南島に海南庁を置き東沙島西沙島及新南群島を附属せしむ」としていました。
1939年2月の日本軍の海南島奇襲上陸後、日本の植民地であった台湾からおおくの民衆が、兵士、労働者、軍隊性奴隷……として海南島に連行されました。
ところ:クレオ大阪西 研修室 大阪市このはな区西九条6-1-20
■主題報告 海南島に連行された台湾人(軍属・兵士、「台湾報国隊」……) 佐藤正人
■主題報告 日本の海南島侵略における台湾総督府の役割 金勝一
■主題報告 台湾総督府・朝鮮総督府・南洋庁・「海南庁」 金靜美
■主題報告 台湾総督府による「海南島調査」と台北帝国大学による「海南島学術調査」 斉藤日出治
■主題報告 『台湾日日新聞』で日本の海南島侵略は、いかに報道されていたか 竹本昇
■討論 1945年8月以後の海南島・台湾・ベトナム・フィリピン・インドネシア・朝鮮……日本
アイヌモシリ、ウルマネシア、台湾、朝鮮、「南洋群島」、中国東北部・モンゴル東南部、海南島……を植民地とした日本は、1945年8月以後もその歴史を継承しています。
日本国家の侵略犯罪の全容を、民衆のちからで明らかにしていく道について話し合いたいと思います。
■報告 海南島への侵略と支配(所蔵資料1.図版・写真記録関係の紹介) 久保井規夫
■調査報告 第16回海南島「現地調査」(2016年春) 金靜美
嶺尾村、光村、南北溝村、高石村、英歌村、八所村、新街村、墩頭村、大坡村、老王村、昌美村、土卜嶺村、慶雲村、大水村、龍馬坡、純雅村、三媽溝市村、詩礼村、潭陸村……での証言を報告します。
■2016年10月の海南島近現代史研究会の17回目の海南島「現地調査」について
(20) 海南島近現代史研究会第19回定例研究会 2017年2月5日
主題:証言・記録・伝達
アジア太平洋侵略戦争敗北後も、日本国家は、朝鮮戦争・ベトナム戦争・湾岸戦争・アフガニスタン戦争……に加担し、日本政府は2015年9月に「戦争法」を公布しました。日本の他地域他国侵略の時代は終っていません。
侵略犯罪の加害者の真実の証言はあまりに少なく、日本の国家と社会が隠し消し去ろうとしている過去の侵略犯罪の事実は、犠牲者・被害者の証言によってのみ明らかにされる場合が少なくありません。
日本は侵略犯罪を他地域他国だけでおこなったのではありません。日本国内でおこなった侵略犯罪の事実もまた十分には明らかにされていません。
証拠資料(日本政府文書、日本軍文書を含む)と証言に基づいて日本の侵略犯罪の事実をできるだけ具体的に明らかにし、それを伝達するにはどうするのか……について共に、話し合いたいと思います。
ところ:国労大阪会館 第二小会議室
■主題報告 証言を聞き、記録し、伝達する主体のありかたについて 佐藤正人
■主題報告 海南島・アイヌモシリ・沖縄・日本……に連行された朝鮮人の証言 金靜美
■主題報告 海南島における日本の国家犯罪と日本民衆の歴史的責任 斉藤日出治
■主題報告 2002年、2003年、2006年の海南島での聞き取りのこと 日置真理子
■主題報告 海南島で日本軍が爆死させた抗日戦士の妻の証言 竹本昇
■主題報告 海南警備府特別陸戦隊兵士だった湊健一さんと大橋敏太郎さんの2016年の証言
■討論 日本国家の侵略犯罪の犠牲者の記憶と加害者の記憶
日本の侵略犯罪を、被害者の証言と加害者の証言によって明らかにしていく民衆運動について。
■報告加害展示を消し去った‘ピースおおさか’に対する訴訟の現段階 竹本昇
■報告 『忘記過去意味着背叛』、『海南省重要革命遺祉通覧』、『海南省抗日戦争時期人口傷亡和財産損失』
■調査報告 第17回(第30回)海南島「現地調査」(2016年11月)
文昌市玉堂村・秀田村・坡頭村、澄邁県永跃村・龍楼村・加丙村・排坡園村・雅頌村・雅頭村・新村、海口市演豊村・美良村・新橋村・美桐村、臨高県美吉村・親仁村・和伍村……での証言を報告します。
■2017年4月の海南島近現代史研究会の18回目(31回目)の海南島「現地調査」について
(21) 海南島近現代史研究会第11回総会・第20回定例研究会 2017年8月26日
主題:国民国家日本の他地域他国侵略の時代
1869年に日本は北方のアイヌの大地を領土とし、1872年に南方の琉球王国を領土とし、以後、他地域他国侵略を続けてきました。日本民衆は、政府・軍・企業の侵略犯罪に加担してきました。
世界史・民族史・国家史・地域史・個人史を全世界的規模で考え、侵略犯罪の事実をできるだけ総体的に詳細に知り、その歴史的責任の所在を明らかにし、日本政府に謝罪・賠償させなければ、日本民衆は、日本が侵略した地域の民衆と国際的・地域際的・民族際的に連帯することはできないでしょう。
1947年5月3日に、最悪の侵略犯罪者を日本国の象徴・日本国民統合の象徴とする「日本国憲法」が施行されました(1946年11月3日〈「明治節」〉に公布)。それから70年あまりが過ぎました。
2016年3月29日に「戦争法」が、2017年7月11日に「共謀罪法(改正組織犯罪処罰法)」が施行されました。
国民国家日本の他地域他国侵略の時代を終らせる民衆運動の基礎を確実なものにする近現代史研究について話し合いたいと思います。
ところ:国労大阪会館 1階ホール
■主題報告 海南島における日本の侵略犯罪 佐藤正人
■主題報告 植民地主義と「大東亜共栄圏」 斉藤日出治
■報告 天理の大本営・"慰安所"・柳本飛行場とTの日記(朝鮮人強制連行) 高野真幸
■報告 海南島と済州島 金靜美
■討論 国民国家日本の他地域他国侵略犯罪をどのように解明していくか
アイヌモシリ、ウルマネシア、台湾、朝鮮、「南洋群島」、中国東北部・モンゴル東南部、海南島……を植民地とした日本国家は、1945年8月以後もその歴史を克服していません。
日本国家の侵略犯罪の全容を、民衆の力でどのように明らかにしていくかを話し合いたいと思います。
■報告 加害事実を消し去った「ピースおおさか」の展示改悪に対抗して 竹本昇
■報告 『忘記過去意味着背叛』・『控訴 採訪九位海南慰安婦実録』の日本語版発行
■調査報告 第18回海南島「現地調査」(2017年春) 佐藤正人
文昌市錦山鎮湖山区湖塘村・東山村、抱羅鎮石馬村・公坡村・発山村・水北村、文教鎮龍楼村、昌洒鎮東坡村、東閣鎮竹根村・抱芳村、海口市三江鎮楽堂坡村・道美村・豊平村・博文村での証言を報告します。
■2017年秋の海南島近現代史研究会の19回目の海南島「現地調査」について
(22) 海南島近現代史研究会第21回定例研究会 2018年2月3日
主題:日本の侵略犯罪・アジア太平洋民衆の抗日反日闘争
紀州鉱山の真実を明らかにする会が海南島における日本の侵略犯罪の「現地調査」を始めたのは1998年6月でした。2007年8月に創立された海南島近現代史研究会は、この年9月~11月に最初の海南島「現地調査」をおこないました。これは紀州鉱山の真実を明らかにする会としては14回目の「現地調査」でした。2017年12月に、紀州鉱山の真実を明らかにする会としては32回目、海南島近現代史研究会としては19回目の「現地調査」をおこないました。
これまで20年間(1998年~2017年)、わたしたちは、海南島で日本の侵略犯罪の実態を調査するとともに、海南島における抗日反日闘争の軌跡をたどってきました。
アジア太平洋全域における国民国家日本の侵略犯罪を明らかにし抗日反日闘争の歴史を追究する実証的な民衆史の方法について話し合いたいと思います。
ところ:国労大阪会館 1階ホール
■報告 20年間(1998年~2017年)、32回の海南島訪問の途上で 佐藤正人
■報告 琉球処分は続いている 関西沖縄文庫 金城馨
■報告 海南島に連行された朝鮮人と台湾人の歴史 金靜美
■報告 海南島における日本の侵略犯罪と「大東亜戦争」 斉藤日出治
■報告 極東国際軍事裁判文書に記録されている日本軍の海南島侵略犯罪 日置真理子
■報告 「ピースおおさか」の侵略の事実隠しに対抗する裁判闘争 竹本昇
■討論 国民国家の侵略犯罪と抗日反日闘争
国民国家日本の歴史はアジア太平洋侵略の歴史でした。この時代は全世界的な規模でいまも終わっていません。海南島近現代史に内包されている世界近現代史における国民国家の侵略犯罪の全容をいかに明らかにしていくかについて話し合いたいと思います。
■調査報告 第19回海南島「現地調査」(2017年12月) 佐藤正人
海口市新海地域、海口市三江镇上雲村・咸宜村・攀丹村、蘇民村・北会鋪村、澄邁県仁興鎮霊地村・仁坡村・石鼓村・嶺崙村、屯昌県烏坡鎮四角園・美華村・田浩村、坡田村・尖石村・烏石坡村、屯昌県枫木鎮岑仔木村、瓊中黎族苗族自治県中平鎮報南村・土平村、五指山市南聖鎮文化市・什赤村、保亭黎族苗族自治県加茂鎮・保城鎮・新政鎮番雅村、三亜市回新村、瓊海市中原鎮長仙村などでの証言を報告します。
■2018年3月の海南島近現代史研究会の20回目の海南島「現地調査」について
(23) 海南島近現代史研究会第12回総会・第22回定例研究会 2018年8月18日
主題:海南島近現代史研究の軌跡と現状、そして未来
紀州鉱山の真実を明らかにする会が、石原産業の海南島での企業犯罪調査を主目的として海南島を始めて訪ねたのは1998年6月でした。海南島近現代史研究会の創立は2007年8月でした。
これまで、紀州鉱山の真実を明らかにする会は32回、海南島近現代史研究会は19回、海南島を訪ね、各地でおおくの人たちに、日本の侵略犯罪、海南島民衆の抗日反日闘争についての証言を聞かせてもらうとともに、韓国国内で海南島に連行された朝鮮人の証言を聞かせてもらい、日本国内で海南島侵略にかんする史資料を網羅的に探索し分析しつつ海南島に侵入した日本人に面会を求めてきました。
わたしたちは、国民国家日本の他地域他国侵略の時代を終らせる民衆運動の基礎を確実なものにしようとしてきました。海南島近現代史研究会は会則で、「本会は、海南島における日本の侵略犯罪の実態を具体的・総合的に把握し、それが海南島の政治的・経済的・文化的・社会的な構造をどのように破壊したのかを究明し、その歴史的責任を追及します」、「本会は、海南島における抗日反日闘争の歴史を究明します」としています。
1998年6月から20年間の、わたしたちの海南島近現代史研究の軌跡と現状を報告し、今後、さらに具体的になにをなすべきかについて、みなさんと話し合いたいと思います。
ところ:国労大阪会館 1階ホール
■主題報告 20年間に、何ができたか、何ができなかったか 佐藤正人
■主題報告 植民地朝鮮から海南島に連行された朝鮮人 金靜美
■主題報告 海南島における日本の国家犯罪と日本人の「戦後」責任 斉藤日出治
■主題報告 海南島における侵略の事実を伝える 竹本昇
■報告 極東国際軍事裁判文書に記録されている日本軍の海南島侵略犯罪 2 日置真理子
■討論 海南島近現代史研究の意味と今後の課題
国民国家日本は、アイヌモシリ・琉球植民地化、台湾侵略、朝鮮侵略……の過程で、軍備を増強し、経済基礎構造を建設・強化してきました。日本国家の政治的・経済的・社会的・文化的侵略構造は、19世紀後半から現在まで変わっていません。いま日本政府は、「明治150年(2018年)」記念行事の準備をすすめています。日本の他地域他国侵略の構造を破壊する民衆の歴史認識について討論したいと思います。
■報告 ピースおおさか改悪リニューアル裁判上告と「取り戻す会」の発足 竹本昇
■2018年秋の海南島近現代史研究会の20回目の海南島「現地調査」について
(24) 海南島近現代史研究会第23回定例研究会 2019年2月9日
主題:証言、史料(文書、映像・音声、遺物、遺物)
海南島だけでなく、アジア太平洋への国民国家日本の侵略犯罪の歴史的事実を示す証拠のおおくは犯罪者によって抹消・隠蔽されていますが、証言、史料(文書、映像・音声、遺物、遺跡)を証拠とする民衆の歴史研究によって明らかにすることができます。
2017年2月9日の定例研究会で、「証言・記録・伝達」を主題として証言と証拠文書に基づいて日本の侵略犯罪の歴史的事実を明らかにし、それを伝達する道筋を話し合いました。その2年後の定例研究会で、証言と史料を民衆の力で集め分析する方法についてさらに討論を深めたいと思います。
日本の侵略犯罪、抗日反日闘争にかかわる証言、史料の「確保」と分析は、海南島に限っても容易ではありません。証言者が少なくなっています。日本軍が海南島侵略を開始した1939年に10歳であった人は、2019年には90歳です。日本が敗北した1945年に10歳であった人は、2019年には84歳です。
日本軍の海南島奇襲上陸(1939年2月10日)から80年。侵略犯罪の証拠を民衆の力で保存し、侵略犯罪の歴史的責任をとるべきものに具体的にとらせていく、個々の民衆のありかたについて話し合いたいと思います。
ところ:国労大阪会館 1階ホール
■主題報告 証言の客観性を保証する聞き手の主体のありかたについて 佐藤正人
■主題報告 海南島「朝鮮村」の朝鮮人虐殺現場での証言 金靜美
■主題報告 海南島での証言を聴いて 問う側から問われる側へ 斉藤日出治
■主題報告 極東国際軍事裁判文書に記録されている日本軍の海南島侵略犯罪 3 日置真理子
■討論 日本軍の海南島侵入から80年。これからどうするか。
日本のアイヌモシリ植民地化から150年。日本の海南島侵略から80年。国民国家日本 の他地域他国侵略の歴史を終らせるこれからの民衆運動について。
■報告 「設置理念に則ったピースおおさかを取り戻す会」のこれまでの活動 竹本昇
■報告 資本主義への抗い方 一人の生活者の実践報告 小田伸也
■調査報告 第20回(第33回)海南島「現地調査」(2018年10月) 佐藤正人
海口市三江鎮古橋村、東寨村、羅梧村、眼鏡塘村、闘門村、龍泉鎮仁合村、雲龍鎮、北橋村、甲子鎮文池村、龍興村、咸来鎮木石村、美蘭区桂林洋、陵水黎族自治県光坡、鎮港坡村、提蒙郷礼亭村、本号鎮三十笠村・放馬村、保亭黎族苗族自治県保城鎮、新政鎮番雅村、三亜市崖州区(前、崖城鎮)水南村、領海村、長山村、楽東黎族自治州楽、羅村、望楼港村、瓊中黎族苗族自治県紅毛鎮羅坦村、黎凑村、榮根鎮水潮村での証言を報告します。
■2019年春の海南島近現代史研究会の21回目(34回目)の海南島「現地調査」について
(25) 海南島近現代史研究会第13回総会・第24回定例研究会 2019年8月24日
主題:侵略戦争⇔抗日戦争、植民地支配⇔抗日反日闘争
清日戦争後の1895年5月29日に日本は台湾侵略を開始し、50年間、台湾を植民地としつづけました。台湾民衆は、日本の軍事侵略と植民地化に抗して戦いつづけました。
80年前、1939年2月10日に日本軍が海南島に奇襲上陸しました。以後、6年半、海南島民衆は、日本の軍事侵略と植民地化に抗して戦いつづけました。
1941年12月8日、日本支配下の海南島三亜港とエトロフ島ヒトカップ湾から出港した日本軍は、マラヤのコタバルとハワイのパールハーバーを奇襲攻撃しアジア太平洋侵略戦争を開始し、アジア太平洋の諸国家・諸地域を支配しようとしました。1943年5月31日、日本政府は、「大東亜政略指導大綱」で、「「マライ」、「スマトラ」、「ジャワ」、「ボルネオ」、「セレベス」ハ帝国領土ト決定シ重要資源ノ供給源トシテ極力之ガ開発竝ニ民心ノ把握ニ努ム」としました。
帝国主義諸国の他地域他国軍事侵略は政治的・経済的・社会的・文化的支配(他地域他国植民地化)の手段でした。帝国主義諸国の他地域他国軍事侵略・植民地化の世界史は、被侵略地域・国家の民衆の抵抗の世界史でした。日本の海南島侵略から80年。日本の他地域他国侵略の歴史は終わっていません。
世界史における日本の他地域他国侵略の歴史と被侵略地域・国家の民衆の抗日反日闘争の歴史について話しあいたいと思います。
ところ:国労大阪会館 1階ホール
■主題報告 国民国家日本の他地域他国植民地化の歴史 佐藤正人
■主題報告 海南大学における海南島に関する外国語文献研究 金 山
■主題報告 日本の植民地支配に抗した朝鮮民衆と海南島民衆 金 靜美
■主題報告 これまでの海南島訪問で学んだこと 斉藤日出治
■討論 海南島近現代史・日本近現代史・世界近現代史
日本は、1869年にアイヌモシリを、1872年に琉球王国を領土化(植民地化)しました。国民国家日本の歴史は他地域他国侵略・植民地支配の歴史でした。日本の国家犯罪の歴史を認識する民衆の方法について討論したいと思います。
■報告 ピースおおさか改悪再開館に対する裁判 勝訴確定 竹本昇
■報告 『忘記過去意味着背叛』・『控訴 採訪九位海南“慰安婦”実録』日本語版発行
■2019年秋の海南島近現代史研究会の21回目(34回目)の海南島「現地調査」について
(26) 海南島近現代史研究会第25回定例研究会 2020年2月8日
主題:歴史認識と社会変革
日本政府・日本軍が海南島侵略を開始した1939年2月の数か月後に日本企業は海南島に侵入しました。
海南島侵略開始70年前、1869年に日本新政府は、アイヌモシリを領土化し、その3年後、1872年に琉球王国を領土化しました。その後、国民国家日本は、アジア太平洋の各地で、大地と海を奪い、故郷を破壊し、命を奪い、資源を奪い、文化を破壊し、コトバを奪い、民衆を強制連行し、民衆を性奴隷にしました。
日本政府は、その国家犯罪の歴史を正確・詳細に認識しようとせず、侵略犯罪を謝罪しようとせず、責任の所在を明らかにしようとせず、まともに賠償しようとしていません。
いま、歴史認識にかかわって、あたかも日本と韓国の民衆が対立しているかのような宣伝が、日本政府、日本企業の侵略犯罪隠蔽に協力している日本のマスメディアなどによって進められています。
アジア各地で女性を日本陸海軍、日本政府が組織的に“軍隊性奴隷”とした歴史的事実を隠蔽・否認しているのは、日本政府、日本ナショナリストです。朝鮮や中国から住民を強制連行し強制労働させたのは、日本政府、日本企業でした。
国民国家日本の侵略犯罪にかかわる諸問題は、国家間の問題ではなく社会正義の問題であり、とくに歴史的責任を有する国家の国民がナショナリズムを克服することが問われている問題です。
国民国家日本の歴史は他地域他国侵略の歴史であり、その国家の構造は、現在も変わっていません。
客観的な歴史認識は社会変革とむすびつかなければ成り立たず、社会変革の力は客観的な歴史認識によって強化されるのだと思います。
社会変革の実践としての歴史認識について、ともに話しあいたいと思います。
ところ:国労大阪会館 1階ホール
■報告 アジア太平洋における日本の国家犯罪・アジア太平洋民衆の抗日反日闘争 佐藤正人
■報告 文化財返還問題について考える 五十嵐彰
■報告 強制連行・強制労働の事実を子どもたちにどう伝えるか 鄭初美
■報告 軍隊性奴隷の事実を子どもたちにどう伝えるか 皇甫康子
■報告 植民地朝鮮における歴史認識と分断国家朝鮮における社会変革 金靜美
■討論 他地域他国を侵略した国家犯罪・他地域他国を植民地化した国家犯罪を認識しようとしない日本国家の政治・社会・文化・経済状況を解析し、民衆の歴史認識の方法を探求し、社会変革の具体的な道すじを、討論のなかですこしでも明らかにしていきたいと思います。
■2020年3月の海南島近現代史研究会の21回目(34回目)の海南島「現地調査」について
27 海南島近現代史研究会第14回総会・第26回定例研究会
2020年9月5日→2021年2月13日→8月21日→2022年2月19日→8月21日
主題:民衆の歴史研究・歴史認識・事実の伝達
19世紀中期以後、日本は、アイヌモシリ、奄美、琉球、台湾、カラフト島南半部、朝鮮、中国東北部・モンゴル東南部、「南洋群島」、海南島を領土化し、アジア太平洋の各地で侵略戦争を続けました。
日本政府は、その国家犯罪の歴史を明らかにしようとせず、侵略犯罪を謝罪しようとせず、責任者を処罰しようとせず、犯罪の重大さに相当する賠償をしようとしていません。
日本陸海軍が海南島に奇襲上陸してから68年後の2007年2月10日に発行した『日本の海南島侵略と抗日反日闘争』で、紀州鉱山の真実を明らかにする会は、「海南島での国民国家日本の侵略犯罪を明らかにすることは、全世界的規模の侵略の構造を破壊する民衆運動の一環である」と述べました。
2007年8月5日に結成された海南島近現代史研究会は、会則で、その目的を、「海南島における日本の侵略犯罪の実態を具体的・総合的に把握し、それが海南島の政治的・経済的・文化的・社会的な構造をどのように破壊したのかを究明します」、「海南島における日本の侵略犯罪の実態を可能なかぎり総体的に把握し、その歴史的責任を追及します」、「本会は、海南島における抗日反日闘争の歴史を究明します」と鮮明に示しました。
その13年後に開催する今回の総会・研究会では、“歴史認識と社会変革”を主題とした前回の海南島近現代史研究会第25回定例研究会につづいて、事実を明らかにし、事実を伝達する方法について話しあいたいと思います。
ところ:国労大阪会館 1階ホール
主題:民衆の歴史研究・歴史認識・事実の伝達
■主題報告 海南島民衆の証言をどのように記録・伝達するか 佐藤正人
■主題報告 海南島と朝鮮と中国東北部と日本で証言を聞いて 金靜美
■主題報告 中国東北部に残る万人坑の問いかけるもの 小林節子
■討論 海南島近現代史・日本近現代史・世界近現代史 2
日本は、1869年にアイヌモシリを、1872年に琉球王国を領土化(植民地化)しました。国民国家日本の歴史は他地域他国侵略・植民地支配の歴史でした。日本の国家犯罪の歴史を認識する民衆の方法について討論したいと思います。
■報告 “同情”か“名誉回復”か:映画『二十二』からみる謝罪賠償不履行の影響 熱田敬子
■2020年秋の海南島近現代史研究会の21回目(紀州鉱山の真実を明らかにする会としては34回目)の海南島「現地調査」について