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「AFP」 2021年9月20日 20:08 発信地:エルサレム/中東・アフリカ
■スプーンが「自由」の新たな象徴に、パレスチナ
【写真】イスラエル北部のギルボア刑務所の外で、スプーンをかざして抗議するパレスチナ人(2021年9月18日撮影)。(c)AHMAD GHARABLI / AFP
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区のガザ市で、パレスチナ人受刑者6人の脱獄をたたえてスプーンの壁画を描くアーティスト(2021年9月18日撮影)。(c)MAHMUD HAMS / AFP
【写真】クウェートの首都クウェート市で、パレスチナ人受刑者6人の脱獄をたたえて「自由のスプーン」と題した彫刻を制作するクウェート人アーティストのメイサム・アブダル氏(2021年9月13日撮影)。(c)YASSER AL-ZAYYAT / AFP
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区のハンユニスで、スプーンを手に抗議するパレスチナ人(2021年9月8日撮影)。(c)SAID KHATIB / AFP
【写真】中東エルサレムにあるイスラム教の聖地「岩のドーム」前で、スプーンを掲げるパレスチナ人(2021年9月10日撮影)。(c)AHMAD GHARABLI / AFP
【9月20日 AFP】パレスチナで、ありふれたスプーンが新たな抵抗の象徴となっている。イスラエル北部の刑務所からパレスチナ人受刑者6人が脱獄した際、スプーンを使ってトンネルを掘ったと言われているためだ。
パレスチナ武装組織の元幹部ら6人は今月6日、警備の厳重なギルボア(Gilboa)刑務所からトンネルを抜けて脱獄した。刑務所内の洗面台の下に掘られた穴やトンネル出口の写真がソーシャルメディアで共有され、ハリウッド(Hollywood)映画さながらの脱獄劇は「奇跡のスプーン」というハッシュタグと共に話題を呼んだ。
脱獄囚の一人でイスラエル当局に身柄を拘束されたマフムード・アブドゥラ・アルダ(Mahmud Abdullah Ardah)受刑者の弁護人によると、アルダ受刑者は昨年12月から、スプーンや皿、やかんの取っ手などを使ってトンネルを掘り始めたと話しているという。
パレスチナ人たちは、イスラエル当局を困惑させたこの脱獄劇を「勝利」とみている。パレスチナ自治区内のみならず、アラブ諸国でも脱獄劇は称賛を集めており、スプーンを掲げてイスラエルの拘束下にあるパレスチナ人の解放を求めるデモが相次いでいる。