「聯合ニュース」 2024.09.02 16:00
■韓国全国に「平和の少女像」約150体 政府が実態調査
【ソウル聯合ニュース】韓国女性家族部は2日、全国の広域自治体(17市・道)を対象に、旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」の実態調査を実施中だと発表した。
【写真】ソウルの日本大使館付近に設置された平和の少女像(資料写真)=(聯合ニュース)
実態調査は、被害者に関する虚偽情報の流布を処罰する規定が盛り込まれた法案が提出されたことを受け、関連情報を把握するために実施された。少女像の損壊を防ぐ目的もある。調査の範囲には中央官庁と地方自治体の主導で設置された少女像だけでなく民間団体が建てた少女像も含まれる。
同部は「政府レベルで少女像の状況を把握するのは今回が初めて。正確ではないが、全国に設置された少女像は150体余りと推定される」と説明した。
「聯合ニュース」 2024.08.23 16:31
■少女像周辺で座り込み 大学生らに二審も罰金刑=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル中央地裁は23日、在韓日本大使館近くに設置された旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」の周辺で座り込みを行った罪などに問われた大学生ら6人の控訴審で一審と同じくそれぞれ30万~200万ウォン(約3万2600~21万7000円)の罰金刑を言い渡した。
2020年6月、少女像の周辺で集会を行う学生団体=(聯合ニュース)
6人の被告のうち4人は革新系の学生団体「反日行動」のメンバーで、2020年6月、警察が少女像の周囲に設置した規制線の内側に入って少女像をひもで縛ったりスローガンを叫んだりしたとして集会およびデモに関する法律違反などの罪に問われた。
裁判所は「被告人らは少女像を保存するために集会を開いたと主張するが、目的を勘案しても正当な行為と判断するのは難しい」と説明した。
4人は20年7月、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにソウル市鍾路区が設定した集会制限区域内でイベントを開催したとして感染症予防法違反の罪にも問われた。
残りの2人はイベントや別の集会に参加した罪に問われた。
「The Hankyoreh」 2024-08-31 16:18
■「ドイツ帝国」の道と平和の少女像【特派員コラム】
【写真】23日(現地時間)ドイツのベルリン・ミッテ区の「アフリカ地区」で、19世紀にドイツ植民地を占領したカール・ペータースにちなんだ「ペータース通り」の名称を変えるイベントに参加した人たち=市民団体Decolonize BerlinのXより//ハンギョレ新聞社
都市全体が「記憶の空間」と呼ばれるドイツのベルリンには、ドイツ帝国時代が垣間見られる空間もある。ベルリンのミッテ区のベディング地区にある「アフリカ地区」だ。そこには、植民地の人たちを「人間博物館」に展示しようという企画を作りだしたドイツ帝国の記憶が埋め込まれていた。19世紀にドイツ領東アフリカ(タンザニア・ブルンジ・ルワンダなど)の植民地管理を総括したカール・ペータースによる苛酷な統治によって「血の手」「絞首刑執行人ペータース」と呼ばれたが、ドイツでは帝国のために献身した人物として評価された。彼の名前にちなんだ通りの名前である「ペータース通り」(Petersalle)がアフリカ地区を通っていた。
アフリカ諸国とドイツ植民地の「開拓英雄」たちの名前は、アフリカ地区のいたる所で通りの名称として名が刻まれている。ここに根を下ろしたアフリカ系移民たちは、平穏を甘受すべき空間の前で、常に「加害者の歴史」に直面することになる。
ところが、8月23日にペータース通りの前で小さな祭りが開かれた。カール・ペータースの名を消し、2つの新たな表示板を取り付けるためだった。ドイツの植民地支配に対抗したタンザニア人の抵抗運動の名前から取った「マジマジアルレ」(Maji-Maji-Alle)と、同じくドイツの植民地だったナミビアのアパルトヘイト(「分離」を意味する人種差別政策)に反対した女性活動家のアンナ・ムングンダの名前からとった表示板だ。脱植民主義の活動家たちの長きにわたる要求とミッテ区議会の決定、法廷闘争の末に勝ち取った成果でもあった。
植民地主義の歴史を示す通りの名称は、次々と新たな名前に置き換えられてきた。ある活動家はドイツメディアのインタビューで「アフリカ地区は、今や反植民地の空間に変わった」と自負を示した。しかし、72歳のタンザニア出身の活動家のムンヤカ・スルル・ムボロさんは、このようになるまで「40年の時間がかかった」と語った。
都市は変わっているのだろうか。カール・ペータースが消えたこの町角から約3キロメートル離れたところには、日本軍「慰安婦」被害を象徴する平和の少女像が撤去の危機に直面している。そこでは「アリ」という名で呼ばれる少女像は、4年前にミッテ区の公共の敷地に建てられ、日本政府の圧力にもかかわらずその場所を守っていたが、ミッテ区庁は「これ以上の期間延長は不可」として、少女像を設置した市民団体に9月末までに撤去するよう要求している。この決定を撤回するよう請願したミッテ区民の数は、いまや3000人を超えた。あるアフリカ系男性は少女像の前で、旧ドイツ軍による性的暴行を受けて妊娠した自分の祖母の話をしたという。彼はアリが自分の妹のように感じられると語った。少女像を建てたコリア協議会は、昨年もベルリンの地域社会の学校や青少年団体で子どもたちに会い、日本を越えてドイツやルワンダなどで発生した植民地時代の戦時性暴力問題を話した。
この場所で少女像が単なる韓日関係や歴史的対立の手段として片付けられない理由は、ミッテ区のドイツ人たちが語っている。ミッテ区のシュテファニー・レムリンガー区長は、カール・ペータースの名が町から消えたことは「正しくて良いこと」だとしながらも、市民社会に感謝を示しながら「非常に長くかかったことを後悔する」と述べたという。少女像に向けられた区長の最後の返事が気になる。
チャン・イェジ|ベルリン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-08-29 19:42
「The Hankyoreh」 2024-08-05 07:22
■【社説】佐渡鉱山の「外交惨事」に続き、「慰安婦消し去り」も黙認するのか
【写真】ドイツ・ベルリンのミッテ区に設置された「平和の少女像」=ベルリン/チャン・イェジ特派員//ハンギョレ新聞社
日本軍「慰安婦」問題の真実を伝えるために韓独の市民社会団体がおこなってきた様々な事業を中止させることを狙った日本政府の攻勢が、一つ二つと効果をあげつつある。4年前にベルリンのミッテ区に設置された「平和の少女像」を来月末までに撤去せよとの決定を引き出したのに続き、最近では4月に韓国系人権団体がおこなった慰安婦教育事業に対する支援の中止決定の過程に深く介入していたことが確認された。佐渡鉱山で大きな「外交惨事」を引き起こした尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は、戦時に女性に加えられた残酷な「戦争犯罪」である慰安婦問題に対してだけは、明確な立場をもって日本に反対しなければならない。
ドイツの公共放送であるベルリン=ブランデンブルク放送(RBB)は3日(現地時間)、在ドイツ市民団体「コリア協議会」の申請した8万7000ユーロ(約1390万円)規模の「慰安婦」教育プログラムに対する支援が今年4月に不許可とされたことに、ベルリンのカイ・ウェグナー市長が影響を及ぼしたと報道した。RBBは消息筋の話を引用して、ウェグナー市長は市のプログラムに対する支援の可否を最終決定する諮問委員会のある委員に連絡し、「日本政府との対立が生じる恐れがある」として、同団体の申請を不許可とするよう要求したと伝えた。日本政府がドイツの自治体に圧力をかけ、慰安婦問題の真実を伝えようとする現地の市民団体の活動を中止させたわけだ。
日本政府はこれまで、2020年9月に韓独の市民社会団体の協力によって同市ミッテ区に設置された少女像を、執ように撤去させようとしてきた。日本の岸田文雄首相が2022年4月にドイツのオラフ・ショルツ首相との会談の際に撤去を要求したほか、ベグナー市長は今年5月の上川陽子外相との会談で、「物議を醸しているベルリンの少女像問題に対する解決策を提示した」として撤去の可能性を強く示唆した。NHKは先月12日、ベルリン市が9月28日以降に少女像を撤去するよう同団体に求めたと報じた。コリア協議会のハン・ジョンファ代表はハンギョレに「日本政府が教育事業まで妨害するとは思わなかった」と語った。
産経新聞などの日本メディアは2014年ごろから、慰安婦問題について「歴史戦」という表現を使って政府の積極的な対応を求めてきた。だが尹錫悦政権は、2015年12月の「慰安婦合意」の際に「第三国内での少女像設置を支援しない」とした、いわゆる「裏合意」を口実として、日本の「歴史歪曲」を沈黙をもってほう助している。尹政権は、戦争犯罪の真実を伝えようとする世界市民の側に立ち、歴史の真実を隠そうとする日本の動きを阻止しなければならない。
(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
勧告後韓国語原文入力:2024-08-04 19:00
「The Hankyoreh」 2024-08-05 07:27
■「少女像撤去の危機」のベルリン、「慰安婦」教育プログラムにも支援中断
【写真】ドイツ・ベルリンのミッテ区に設置された「平和の少女像」=チャン・イェジ特派員//ハンギョレ新聞社
ドイツのベルリンに設置された「平和の少女像」(以下少女像)が撤去の危機に直面した中、ベルリン市長が日本政府との軋轢(あつれき)を懸念し、市民団体の「慰安婦」教育プログラムに対する支援も中断するために圧力を加えたというドイツ現地メディアの報道が出た。結局このプログラムは支援が途絶え、この過程で日本大使館が影響力を行使しようとしたという疑惑も持ち上がった。
ドイツの公共放送である「ベルリン=ブランデンブルク放送(RBB)」は3日(現地時間)、ベルリンのカイ・ウェグナー市長がドイツの市民団体「コリア協議会」が申請した8万7000ユーロ(約1390万円)規模の「慰安婦」教育プログラムへの支援を許可しないよう影響を及ぼしたと報道した。同放送はある消息筋の話として、ウェグナー市長が市のプログラムへの支援の可否を最終決定する諮問委員会のある委員に連絡し、日本政府と軋轢が生まれかねないとして、コリア協議会の申請を断るよう求めたと報じた。同放送はこのような内容が匿名を要求した「複数の消息筋」によって確認されたとも付け加えた。
コリア協議会は、ベルリン市が支援する文化教育のための基金を申請したが、4月に脱落した。基金は芸術家と教育者で構成された審査団の評価を経て、これをもとに11人で構成された諮問委員会が決めて支給する構造だ。諮問委員会はベルリン市上院など市政府の内部委員と外部委員で構成される。評価過程で審査団はコリア協議会プロジェクトへの支援を推薦したという。
しかし、ウェグナー市長が諮問委員会に連絡した後に行われた表決で、コリア協議会のプロジェクトは支援対象から除外された。ベルリン市上院はこれに対するRBBの質問に対し、「プロジェクト(支援するかどうか)の決定は共同で、多数決によって行われる。委員会は一般に公開されないため、決定に関する内容については答えられない」と述べた。ただし、ハンギョレが確認した文書によると、ベルリン市は先月26日、社会民主党(SPD)のマルセル・ホープ議員が今回のプロジェクトが支援対象に含まれなかった理由を尋ねる質疑に「(プロジェクトに対する)多様な観点をめぐり議論が交わされた。ベルリンは女性に対する性暴力イシューを重要視しているため、この事案は慎重に扱われた」と答えたと明らかにしている。
コリア協議会が基金支援対象から除外された後の5月、ウェグナー市長は日本の上川陽子外相と面会した際、「変化を作ることが重要だ」として少女像の撤去を示唆する発言をし、少女像撤去を求める主張を後押しした。
諮問委員会の決定に日本大使館も影響を及ぼそうとした情況も報道で明らかになった。日本大使館がベルリン中心部のポツダム広場にある5つ星ホテルに諮問委員数人を招待し食事をしたということだ。この内容を伝えた消息筋は、「当時、大使館の文化分野担当官が、最初は諮問委員の活動に関心を示していたが、話題を変えてコリア協議会のプロジェクトに反対票を投じるよう説得した」と語った。
この夕食会に招待された委員らは、実際の表決ではコリア協議会の支援に賛成したが、ベルリン市政府と関係のある委員らが反対票を投じたため、コリア協議会は支援の対象から外されたと、RBBは報じた。
日本大使館側は夕食会への招待について答弁しなかった。しかし「(コリア協議会の)プロジェクトは少女像を一方の話だけを伝える用途に使われている」とし、「アジアに対する知識が多くない若いドイツ人に反日感情を植え付けている」とRBBに述べた。
コリア協議会がベルリン市に予算支援を申請したプログラムは「私の隣りに座って」という名前のプロジェクトで、すでに2021年から今年上半期までベルリン市の補助金を受けて進めてきたプロジェクトの延長だった。このプロジェクトは、性暴力被害女性たちが自ら声を上げた「慰安婦」被害の歴史を、青少年に教育することから始まる。コリア協議会がミッテ区に設置した少女像を見学し、芸術家とコラボして戦時性暴力問題と関連した作品を作る活動を支援する。市民の後援を通じて主に運営されるコリア協議会は、財政難の解消および歴史教育のためにベルリン市の支援を受けており、今回は6区で8つの青少年団体とともに活動する計画もあった。
同プロジェクトを主導したコリア協議会のハン・ジョンファ代表はハンギョレに「日本政府の少女像(撤去)圧力は承知していたが、教育事業まで妨害するとは思わなかった」とし、「ドイツの政治家たちもまた日本の(要求に)同調者になったわけで、その点にさらに失望した」と語った。
ベルリン/チャン・イェジ特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-08-04 19:41
「中央日報日本語版」 2024.08.01 17:57
■韓国最高裁「ナヌムの家、後援金払い戻すべき」…返還訴訟終盤で覆す
慰安婦被害者支援施設である「ナヌムの家」の後援者に返すべきという最終判断が出された。韓国大法院(最高裁)は1日、慰安婦被害者後援金返還訴訟対策会がナヌムの家の運営者である社会福祉法人大韓仏教曹渓宗ナヌムの家を相手に起こした後援金返還訴訟で、原告敗訴と判断した原審を破棄し事件をソウル中央地裁に差し戻した。
◇「慰安婦被害者後援目的と使用が不一致…取り消しの理由」
大法院は「ナヌムの家が表示し後援者が認識した後援契約の目的と後援金の実際の使用現況の間に錯誤と評価できるほどの不一致が存在する。後援者が錯誤に陥らなかったならば後援契約締結に至らなかっただろう」と指摘した。「法律行為内容の重要部分に錯誤がある時には取り消すことができる」という民法第109条に該当するという趣旨だ。
裁判所が指摘した錯誤は「後援の目的」だ。ナヌムの家は後援金を受けながら、①慰安婦被害者福祉②慰安婦歴史館建設③国際平和人権センター建設――などそれぞれの目的に使われる口座を別々に記載し、原告は①慰安婦被害者福祉口座に後援した。だが「多くの後援金が特定建物の建設用途として法人に留保されている。原告の認識と一致しない」と判断した。
訴訟は2020年に尹美香(ユン・ミヒャン)元議員が理事長を務めていた正義記憶連帯の会計不正議論から始まった。ナヌムの家は正義連とともに日本軍慰安婦被害者を支援する2大団体のひとつだ。正義連問題の直後にナヌムの家の職員が国民権益委員会などにナヌムの家運営陣の不正運営疑惑を提起し事件が公論化した。
事件を調査した京畿道(キョンギド)官民合同調査団は2020年8月、「2015~2019年の後援金89億ウォンのうち慰安婦被害者が生活しているナヌムの家に送られた金額は2.3%の2億ウォンにすぎなかった。法人と施設の会計処理と運営が分離できていなかった」と発表した。国家人権委も同年10月、「ナヌムの家で多くの人権侵害事実を確認した」と明らかにした。
こうした状況を基に対策会所属の50人ほどがナヌムの家と正義連を相手に「被害者のために使用しないのに後援者をあざむいて後援金を募集した」として9000万ウォンの返還を求める訴訟を提起した。ただ正義連に対する訴訟は1審の途中で尹元議員の刑事事件(横領・背任容疑)裁判が別に進行中である関係から分離し、ナヌムの家を相手取った原告23人だけが残った。
2022年12月の1審で裁判所は「ナヌムの家が後援金を慰安婦被害者支援に使う意思がなかったのに原告をあざむいたり錯誤させて後援契約を締結させたとは見がたい」として原告敗訴の判決を下した。「後援者がナヌムの家という施設にだけ使われるよう目的を限定して後援したものと断定しがたい」という理由からだ。「ナヌムの家ではない所で生活する慰安婦被害者支援も社会福祉活動領域に該当する」という次元だ。
また、裁判所は「後援金89億ウォンのうち2億ウォンだけ施設に支出した」という事実は認めながらも、「ナヌムの家は留保された後援金を必要な場合いつでも慰安婦被害者のために使う計画であることを明らかにした」点も指摘した。昨年11月の2審で裁判所はやはり「1審判決は正当だ」としてこれを維持した。
大法院関係者はこうした原審を覆した最終判断に対し、「後援者が認識した契約の目的と後援金の実際の使用現況の間に錯誤と評価できるほどの程度の不一致が存在する場合、契約を取り消すことができると判断したもの。行為当時の将来に対する認識が実際の事実と違うならば錯誤に該当するとみたもの」と説明した。
「 中央日報 日本語版」 2024.08.01 11:05
■ドイツ市民2216人「ベルリンの少女像を守ってほしい」請願
ドイツ・ベルリン市民約2000人が撤去の危機に置かれた平和の少女像を存置してほしいと請願した。
在独市民団体コリア協議会は31日(現地時間)、少女像があるベルリン・ミッテ区の住民2216人が署名した請願を区議会に提出した。
住民たちは「少女像は特に若者たちに生きている記憶と学びの場所」とし「学生や研究者、芸術家たちが性暴力と植民主義、記憶文化について討論している。このような意味と参加を尊重し、少女像を永久に存置しなければならない」と求めた。
ミッテ区役所と区議会は規定上、地域問題に対して1000人以上の住民が請願すれば正式案件として扱わなければならない。
ベルリンの少女像は2020年9月の設置直後、日本側の問題提起で区役所が撤去を命令したが、コリア協議会が裁判所に仮処分を申請して保留された。
その後、1年ずつ2回にわたって特別許可を得て席を守った。区役所は許可期間が終わった2022年9月以降には裁量で容認してきたという立場だ。
区議会はこれまで少女像の永久存置を求める決議案を数回採択してきた。しかし区役所は少女像を設置したコリア協議会に過怠金を課するとして、9月28日までに自主撤去を求めた。
「聯合ニュース」 2024.07.12 13:49
■慰安婦被害者が暮らす「ナヌムの家」 記念館への転換模索=入居者全員が施設離れる
【広州聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者が共同生活を送る韓国・ソウル近郊の施設「ナヌムの家」(京畿道広州市)の入居者全員が施設を離れたことが、12日分かった。
「ナヌムの家」に故人となった被害者の胸像が設置されている=(聯合ニュース)
施設側と広州市によると、2022年12月に入居者の一人、李玉先(イ・オクソン)さんが死去した後は3人が施設に残っていたが、今年2月に相次いで健康状態が悪化。翌月にかけて全員が療養施設に移された。今後施設に戻る可能性は薄いという。
施設を運営する社会福祉法人「大韓仏教曹渓宗ナヌムの家」は、施設全体を「慰安婦記念歴史館」に転換する計画だ。ナヌムの家の代表理事を務める性華(ソンファ)僧侶は「生活施設の一部はそのまま残して展示室として使用し、食堂などは用途変更工事を行って施設全体を記念歴史館にすることを検討している」と述べた。
現在、ナヌムの家は療養施設として登録されているが、記念歴史館の運営は社会福祉事業法で規定された事業に該当せず、社会福祉法人が運営することはできなくなる。性華僧侶は、国または地方自治体が運営するか、ナヌムの家と他の特殊法人が共同で運営する方式のいずれかになるだろうとして、近く曹渓宗内部で会議を行って決定すると説明した。
また、これまでは宗教的観点からつらい経験をした慰安婦被害者を支援することに集中してきたが、今後は戦争を知らない世代に歴史の痛みと弱小国の苦痛を伝え、国の大切さを知らせる施設として生まれ変わると強調した。
【写真】昨年8月、「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」の記念式典に出席した被害者(中央)=(聯合ニュース)