三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「「北の汚物風船が割れて白い煙」…昼に住宅屋上で火災=韓国」

2024年07月25日 | 北部朝鮮
「中央日報日本語版」 2024.07.25 12:03
■「北の汚物風船が割れて白い煙」…昼に住宅屋上で火災=韓国
 24日午後2時35分ごろ、京畿道高陽市徳陽区奈遊洞の多世代住宅の屋上に北朝鮮のゴミ風船が落ちて出火した。この火で風船の中の紙が燃え、屋上の床が黒ずんだ。人命被害はなかった。 [写真 京畿北部消防災難本部提供]

【写真】北朝鮮が飛ばした汚物風船が京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)の多世代住宅4階の屋上に落ちて出火した。

 消防当局によると、24日午後2時35分ごろ、高陽市徳陽区奈遊洞(ドクヤング・ネユドン)の多世代住宅の屋上に北朝鮮の汚物(ゴミ)風船が落ちて割れ、火災が発生した。この火で風船の中に入っていた紙が燃え、屋上の床が黒ずんだ。人命被害はなかった。

◆警察・消防「風船の残骸から電線…起爆装置による発火と推定」
 消防当局は「対南風船と推定される物体が割れて建物の屋上から白い煙が出ている」という通報を受けて出動し、装備11台と人員28人を投入して25分後に消火した。
 警察と消防当局は「火災現場で汚物風船の残骸から電線などが発見された点からみて、風船にぶら下げたタイマー付き起爆装置による発火と推定される」とし「正確な火災原因と経緯は軍当局の調査が終わってこそ分かる」と明らかにした。北朝鮮は通常、汚物風船を望む場所に落とすためタイマーと起爆装置を付けて風船を飛ばすと推定されている。
 京畿北部警察庁によると、24日午前5時から午後4時の間に対南ゴミ風船関連で112件の通報があり、71件が確認された。警察はこのうち42件を軍当局に引き継いだ。京畿北部管内で5月28日以降の関連通報は1072件にのぼる。うち575件が軍に引き継がれた。
 軍は北朝鮮の対南風船散布に対応して前方地域で対北朝鮮拡声器放送をしている。18日に部分的に拡声器稼働を施行し、21日からは全面稼働中だ。
 韓国軍の合同参謀本部は「積載物の落下に注意し、落ちた風船を発見すれば触れずに近くの軍部隊や警察に通報してほしい」と呼びかけた。
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「イスラエル、中国仲介のパレスチナ「和解政府」計画を非難」

2024年07月24日 | 国家・社会
「 AFP」 2024年7月24日 15:58 発信地:エルサレム/中東・アフリカ
■イスラエル、中国仲介のパレスチナ「和解政府」計画を非難

【写真】パレスチナ諸派による「北京宣言」署名式に出席したパレスチナ自治政府を率いるファタハの特使マフムード・アロウル氏(左)、イスラム組織ハマスの幹部ムサ・アブマルズク氏(右)と仲介した中国の王毅外相。北京で(2024年7月23日撮影)。(c)Pedro PARDO / AFP

【7月24日 AFP】パレスチナ諸派が中国の仲介によって23日、イスラム組織ハマス(Hamas)を含める「民族和解政府」を樹立して統治する方向で合意したことについて、イスラエルは即日、これを非難した。
 イスラエルのイスラエル・カッツ(Israel Katz)外相は「ハマスによる統治は粉砕されるだろう」と述べ、「北京宣言」に合意した主流派ファタハ(Fatah)を率いるパレスチナ自治政府(PA)のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長がハマスを受け入れたと非難した。
 イスラエルおよび、ハマスをテロ組織と見なしている米国は、紛争終結後のパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の統治にハマスが関与することは、断じて認めない姿勢を貫いている。
 訪米中のイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は、ハマスを排除するまでガザでの戦闘を継続すると明言した。
 中国は23日、ハマスの幹部ムサ・アブマルズク(Musa Abu Marzuk)氏やファタハの特使マフムード・アロウル(Mahmoud al-Aloul)氏ら、14のパレスチナ諸派の代表を北京に招き、和解と合意を仲介した。
 ハマス政治局幹部のホッサム・バドラン(Hossam Badran)氏は今回の中国の関与について、米国の影響力に対抗する手段と位置付けた。その上で、米国は偏見によって「パレスチナ内部の民族的合意」に反対すると同時に、「われわれパレスチナ人に対する占領という犯罪」に加担していると非難した。
 北京宣言では、「パレスチナ諸派の合意による暫定的な民族統一政府」が、ガザ地区およびヨルダン川西岸(West Bank)、イスラエルが併合した東エルサレムを含む「すべてのパレスチナ領に権限を行使する」計画の概要がまとめられている。(c)AFP/Jay Deshmukh with Hossam Ezzedine in Ramallah


「AFP」 2024年7月24日 15:19 発信地:ワシントンD.C./米国
■ハマス拉致被害家族、イスラエル首相米議会演説前日にデモ 米首都

【写真】米首都ワシントンの連邦議会議事堂前で、イスラム組織ハマスとの早急な停戦合意を訴える拉致被害の家族らグループ(2024年7月23日撮影)。(c)Matthew Hatcher / AFP

【7月24日 AFP】米首都ワシントンの連邦議会議事堂前で23日、イスラム組織ハマス(Hamas)による昨年10月の越境攻撃の際に家族が拉致されたイスラエル人らのグループが抗議デモを行った。同議事堂では24日にイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相の演説が行われる。
 議会議事堂のあるナショナルモール(National Mall)に集まったデモの参加者らは「今すぐ合意を」と書かれた横断幕や拉致被害者の写真を掲げ、ハマスとの早急な停戦合意締結をネタニヤフ氏に求めた。


「 AFP」 2024年7月23日 15:57 発信地:北京/中国
■パレスチナに「和解政府」樹立で合意 ハマスやファタハなど諸派

【写真】中国・北京で、パレスチナ諸派による「北京宣言」署名を見守る王毅外相(中央、2024年7月23日撮影)。(c)Pedro PARDO / AFP
【写真】中国・北京で、パレスチナ諸派による「北京宣言」署名に際して写真撮影に応じる出席者。中央は王毅外相(2024年7月23日撮影)。(c)Pedro PARDO / AFP 

【7月23日 AFP】パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)のイスラム組織ハマス(Hamas)の高官、ムサ・アブマルズク(Musa Abu Marzuk)氏は23日、訪問先の中国・北京で、自治政府主流派ファタハ(Fatah)など他勢力との間で和解合意に達したと明らかにした。
 中国の王毅(Wang Yi)外相も、ガザでの戦闘終結後、14のパレスチナ諸派が「暫定民族和解政府」を樹立して統治することで合意したとし歓迎した。
 諸派は今週、和解を目指して北京で協議していた。この日、「北京宣言」と呼ばれる文書に調印。
 王氏は調印後、「パレスチナ諸派にとって和解は域内の問題だが、国際社会の支援なくしては達成できない」とし、中国としても「中東の平和と安定を保障するため建設的な役割を果たしたい」と述べた。
 アブマルズク氏は、「われわれは民族統一に向け尽力するつもりであり、その実現を求めている」と語った。


「AFP」 2024年7月23日 14:42 発信地:パレスチナ自治区
■イスラエル軍がガザ南部攻撃、70人死亡 新たな避難指示後 保健省

【写真】イスラエルによる新たな避難指示を受けて移動を余儀なくされるパレスチナ避難民。パレスチナ自治区南部ハンユニスで(2024年7月22日撮影)。c)BasharTALEB / AFP
【写真】イスラエルによる新たな避難指示を受けて国連運営の学校建物に避難するパレスチナの人々。パレスチナ自治区南部ハンユニスで(2024年7月22日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP
【写真】パレスチナ自治区南部ハンユニスで、病院に運ばれるイスラエルによる攻撃の負傷者(2024年7月22日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP
【写真】パレスチナ自治区南部ハンユニスで、埋葬地へと運ばれるイスラエルによる攻撃の犠牲者の遺体(2024年7月22日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP
【写真】イスラエルによる攻撃の犠牲者を悼む人々。パレスチナ自治区南部ハンユニスで(2024年7月22日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP
【写真】がれきの間を歩くパレスチナ避難民の親子。パレスチナ自治区南部ハンユニスで(2024年7月22日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP

【7月23日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の保健当局は22日、南部ハンユニス(Khan Yunis)がイスラエル軍の攻撃を受け、70人が死亡、200人超が負傷したと発表した。攻撃はイスラエル軍が同地域で「強力に作戦を遂行する」と警告した後に行われた。
 同当局は、「けさ(22日朝)から続いている占領者の攻撃と殺りくによって70人が殉教し、200人以上が負傷した」としている。
 イスラエル軍は犠牲者数についてAFPの問い合わせに返答しなかったが、戦闘機と戦車でハンユニスの「テロリストを撃滅した」との声明を出した。
 声明では「テロリスト」のインフラ30か所以上を標的にしたと説明。戦闘機で武器庫や監視所、地下トンネルの立て坑、イスラム組織ハマス(Hamas)戦闘員の拠点などを攻撃したとしている。
 イスラエル軍は攻撃に先立ち、人道地区に指定されているマワシ(Al-Mawasi)地区を含むハンユニスの一部地域に退避命令を出していた。
 この日は北部のガザ市(Gaza City)でも少なくとも12人、ジャバリア(Jabalia)難民キャンプでも4人が死亡した。


「中央日報日本語版」 2024.07.23 10:21
■「ハマス拉致人質2人死亡」…イスラエル軍によって死亡した可能性も

【写真】イスラエル音楽祭会場現場がハマスからの攻撃を受け、行事場所から脱出する参加者たち。[X(旧ツイッター) キャプチャー]

 パレスチナ武装派閥ハマスに拉致され、ガザ地区に抑留されていた人質2人が死亡したことが分かった。

【写真】ハマス隊員に拉致されたドイツ国籍の女性

 22日(現地時間)ロイター・AFP通信とタイムズ・オブ・イスラエルなどによると、イスラエル軍は昨年10月7日、ガザ地区国境近くのキブツで拉致された人質ヤコブ・ブクフシュタフさん(35)とアレックス・ダンシグさん(76)が死亡したと明らかにした。
 軍当局は、彼らがイスラエル軍側の銃撃で死亡した可能性も念頭に置いて調査を進めている。イスラエル軍は「彼らがハマスに抑留された状態で死亡したすべての情況が専門当局によって調査されている」と説明した。
 イスラエルのキャンペーン団体「人質と行方不明者家族フォーラム」もこのような事実を確認した。フォーラムは声明を通じて彼らの死亡事実を発表し、「彼らの死は人質を家に連れてくるための努力が急務だという点を想起させる」と強調した。
 ハマスは10月7日、イスラエルを攻撃する際、251人の人質を捕らえた。このうち116人はまだ戻っていないが、イスラエル軍は彼らのうち44人が死亡したと見ている。
 これに先立ってハマスは3月、ブクフシュタフさんが食料と薬品不足で死亡し、ダンシグさんはイスラエル軍の銃撃で死亡したと主張したことがある。
 一方、ブクフシュタフさんの妻リモン・ブクフシュタフさんは、夫と一緒に拉致されたが、ハマスとの人質交渉を通じて昨年11月28日に解放された。

 
「中央日報日本語版」 2024.07.23 08:38
■「イスラエル、ガザで民間人虐殺」…軍、「刃物による脅威」でカナダ人射殺
 イスラエルで現地の軍人に刃物攻撃を試みたカナダ人がその場で射殺されたと、ワイネット、タイムズ・オブ・イスラエルなど現地メディアが22日(現地時間)、報じた。

【写真】イスラエル軍に刃物攻撃を試みたカナダ人の射殺現場

 警察によると、このカナダ人はこの日午前11時ごろ、ガザ地区北部の検問所で歩哨軍人3人のそばに車を停車した後、降りて英語で「イスラエル軍がガザで民間人を殺している」と叫びながらナイフを取り出した。
 この人は兵士からの即時の射撃で現場で射殺された。
 この検問所は、ガザ地区との国境近くにあり、ハマスが10月7日にイスラエル南部を荒らし深刻な被害を受けたところだ。
 イスラエル軍は、このカナダ人がイスラム教徒であることが明らかになり、前日観光ビザでイスラエルに入国したと説明した。当局は今回の事件をテロ攻撃と判断し、調査している。
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パリ五輪に出場する韓国と北朝鮮の卓球代表チーム、同じ空間で練習する“珍しい風景

2024年07月23日 | 北部朝鮮
「中央日報日本語版」 2024.07.23 09:45
■パリ五輪に出場する韓国と北朝鮮の卓球代表チーム、同じ空間で練習する“珍しい風景
 パリオリンピック(五輪)に出場する韓国と北朝鮮の卓球代表チームが練習する状況が展開された。

【写真】北朝鮮代表チームと同じ空間で練習する韓国卓球代表チーム

 韓国卓球代表チームは22日(現地時間)午後3時ごろから、フランス・パリのパリ南アリーナ4に設けられた卓球競技場で練習した。シン・ユビン(大韓航空)、イム・ジョンフン(韓国取引所)ら代表チームの選手たちはウォーミングアップをしてラリーを交わしながら、いつものように練習を始めた。ところがその瞬間、北朝鮮のピョン・ソンギョン、キム・クムヨン、リ・ジョンシクが競技場に入場した。韓国より40分遅れて競技場に現れた北朝鮮は、すぐ隣の卓球台で練習を始めた。前日、パリ・シャルル・ド・ゴール空港を通じてフランスに入国した北朝鮮の卓球代表チームは同日、初めて現地で練習に突入した。
 当時、他の国の代表チームは現場にいなかった。南北の選手たちが同じ空間で練習する妙な状況が展開された。しかし、両代表チームの選手たちはそれぞれ練習に集中した。そのため、緊張感はなかった。北朝鮮の選手たちは練習中に時々すぐそばで汗を流す韓国選手たちを見つめる場合があった。
 パリ五輪組織委員会の公式情報サイトによると、北朝鮮は7種目の16人を出場選手として登録した。レスリングで最も多い5人が出場し、その次が3人が出場する卓球だ。北朝鮮は、新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)が流行した2021年に開かれた2020東京五輪には、新型コロナの自国への流入を防ぎ、選手を保護するとして選手を出場させなかった。
 国際オリンピック委員会(IOC)は「各国の国家オリンピック委員会(NOC)が選手を派遣して五輪に参加する義務がある」とした五輪憲章を北朝鮮が破ったとして、2021年9月に北朝鮮のNOC資格を2022年末まで停止した。このため、北朝鮮は22日の北京冬季五輪に出場することができなかった。
 IOCの懲戒が解除され、NOCの地位を取り戻した北朝鮮は昨年、杭州アジア大会に出場し、2018ジャカルタ・パレンバン大会以来5年ぶりにアジア大会の舞台に再び立った。当時、チャ・スヨンーパク・スギョン組で女子ダブルスに出場した北朝鮮は決勝まで進出し、シン・ユビンーチョン・ジヒ(未来アセット証券)組と対戦した。1990年北京大会以来33年ぶりに実現したアジア大会卓球南北決勝戦では、シン・ユビンとチョン・ジヒが金メダルを首にかけた。北朝鮮は、五輪舞台には2016年リオ大会以来8年ぶりに復帰する。


「中央日報日本語版」 2024.07.22 13:31
■北朝鮮、日本朝鮮学校の大学生140人に「団体訪朝」許可…首脳会談のシグナルか

【写真】2024パリオリンピック女子サッカーアジア最終予選の北朝鮮-日本戦を応援するため2月に東京国立競技場を訪れた朝鮮大学など朝鮮総連系列の応援団が「必勝朝鮮」と書かれたカードを持って応援している。 キム・ヒョンイェ特派員

 新型コロナで国境を封鎖していた北朝鮮が、日本の朝鮮大学校の学生およそ140人の北朝鮮訪問を許可したと伝えられた。朝日首脳会談のための水面下の接触が続く中、初めて在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系列の大学生の集団訪問が実現するとみられ、朝日間の人的交流の再開にも関心が集まっている。
 日本の毎日新聞は21日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が朝鮮大4年の学生約140人に対し、8月末以降に北朝鮮を訪問できるよう特別許可を出したと報じた。学生らは今年11月までグループ別に分かれて日本から中国北京に移動した後、高麗航空で平壌(ピョンヤン)に入るとみられる。北朝鮮での滞在期間は約1カ月で、同紙は高麗航空が1人あたり約50キロまで荷物を無料で送れるようにしたという説明も加えた。朝鮮大の学生の国籍は朝鮮、日本、韓国に分かれる。同紙は「北朝鮮側は韓国籍の学生も訪朝可能と説明しているとされる」と明らかにした。

◆平壌で試合開催されなかったが、なぜ訪朝許可
 今回の朝鮮大学生の団体訪朝許可について、同紙は変わった北朝鮮の態度と関係があると解釈した。
 今年1月、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は最高人民会議での演説で、韓国を平和統一の対象でなく敵対国と見なすという政策転換を発表した。同紙はこうした北朝鮮の動きが「自主的平和統一」を強調してきた日本国内の朝鮮人社会に衝撃を与えたと伝えた。また、今回の団体訪朝に関連し「朝鮮大の学生を通して、平和統一策を放棄した新方針などについて在日朝鮮人社会に対しても伝達を徹底する狙いがある」という分析を出した。同紙は今回の朝鮮大学生の団体訪問範囲が制限されるかもしれないと伝えた。地方訪問や親戚訪問がどの程度実現するかは不明ということだ。
 今回の訪朝許可について、外交筋は「コロナ以降、最も大きな人的交流と解釈できる」としながらも「朝鮮大の学生とはいえ北が単独で決定するのは難しかったはずで、日本政府とある程度の共感がなければ不可能なこと」と説明した。朝鮮大の学生の国籍が日本、朝鮮、韓国に分かれているうえ、引率者などの問題もあるため、日本政府がこれを了解しなければ実現は難しいという説明だ。この関係者は「朝日首脳会談のための朝日間の接触が行われている状況で日本には前向きなシグナルと見ることができる」と明らかにした。
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「イスラエルのイエメン空爆、サウジの「黙認」めぐり議論…拡大する戦争、国連は自制要求」

2024年07月23日 | 国家・社会
https://japanese.joins.com/JArticle/321456?servcode=A00&sectcode=A00
「中央日報日本語版」 2024.07.22 17:58
■イスラエルのイエメン空爆、サウジの「黙認」めぐり議論…拡大する戦争、国連は自制要求
 イスラエルがイエメンを直接攻撃しイエメンのフーシ派が再報復に出て混乱がさらに大きくなる中で、中東の盟主であるサウジアラビアまで紛争に巻き込まれようとしている。国連をはじめとする国際社会は自制を要求しているが、イスラエルと「抵抗の軸」の間の戦争拡大の懸念は高まっている。
 タイムズ・オブ・イスラエルなど現地メディアによると、サウジアラビア国防省は「サウジはイスラエルのイエメン空爆と何の関連もなく、いかなる介入もしていない」と明らかにした。20日にイスラエルがイエメン北部のホデイダを空爆した直後に「サウジがこの作戦を知りながらも黙認した」という主張が出てきたことに対する反論だ。
 こうした疑惑が出てきたのは、イスラエルからホデイダまでの距離が1700キロメートルで、作戦名を「ロングアーム」とするほどの長距離であるためだ。イスラエル軍が最新鋭F35戦闘機をはじめとしてF15、偵察機などを動員してホデイダ港の石油精製施設などを攻撃し空中給油機まで出撃させた理由だ。このためイスラエル軍の戦闘機編隊がイスラエルとイエメンの間にあるサウジ領空を横切った可能性が提起された。イスラエルはどのルートを利用したのか明らかにしていない。
 サウジがイスラエルの作戦計画を知りながら黙認したという推測が出るのはまた別の理由もある。昨年10月にガザ地区戦争が勃発する前にサウジはイスラエルとの修交に向け水面下での作業を進めていた。現在は戦争のため交渉に進展はないが、未来新都市計画のネオムプロジェクトなどを推進するために安全保障が切実なサウジとしてはイスラエルとにらみ合ってばかりもいられない。
 それでも「イスラエルを黙認した」という批判を知らぬふりでやり過ごすこともできない。場合によっては親イラン勢力であるフーシ派を刺激しかねないからだ。サウジは2014年イエメン内戦勃発後に政府軍を積極的に支援してきたが、2022年ごろに仲介者に旋回してからフーシ派と積極的に会談に出てきた。サウジが「いかなる勢力も領空を侵犯するのを許容しないだろう」という原則的立場を再度強調する理由だ。

◇中東で戦争拡大の一途…国連は自制を要求
 一方、イエメン空爆と関連し民間人の被害が大きいという報道が相次ぎ国際社会の懸念が大きくなっている。ニューヨーク・タイムズは「イスラエルの爆撃はフーシ派の追加挑発を防げないだろう。むしろ内戦で深刻な人道主義的危機に陥っているイエメンの民間人の苦痛だけさらに大きくなるものとみられる」と指摘した。イスラエル軍はフーシ派がホデイダ港を通じイランから武器を持ち込んでいるとしてここを空爆した。しかしこの港は援助・輸入物品などが入ってくる主要インフラでもある。
 これと関連し国連のグテーレス事務総長はこの日声明を出し、「イエメンのホデイダ港とその周辺地域で発生した空爆に懸念を示す。すべての当事者が最大限自制力を発揮することを促す」と強調した。
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「イスラエル人入植者、外国人ボランティアを襲撃 ヨルダン川西岸」

2024年07月22日 | 国家・社会
「AFP」 2024年7月22日 14:15 発信地:ナブルス/パレスチナ自治区
■イスラエル人入植者、外国人ボランティアを襲撃 ヨルダン川西岸

【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸でイスラエル人の入植者に襲撃され、ナブルスの病院で治療を受ける外国人ボランティア(2024年7月21日撮影)。(c)Zain JAAFAR / AFP
【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸でイスラエル人の入植者に襲撃され、ナブルスの病院で治療を受けながら米国のパスポート(旅券)を見せるボランティア(2024年7月21日撮影)。(c)Zain JAAFAR / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸でイスラエル人の入植者に襲撃され、ナブルスの病院で治療を受けたボランティア(2024年7月21日撮影)。(c)Zain JAAFAR / AFP
【写真】イスラエル・ショーレッシュ近郊で、人質の救出に向け政府に対応を求めて抗議デモを行う家族ら(2024年7月11日撮影、資料写真)。(c)Menahem Kahana / AFP 
【写真】イスラエル・テルアビブ近郊のベングリオン国際空港で、人質の救出に向け政府に対応を求めて抗議デモを行う家族ら(2024年7月21日撮影、資料写真)。(c)Menahem Kahana / AFP

【7月22日 AFP】イスラエル占領下にあるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)で21日、イスラエル人入植者が、パレスチナ人農民を支援していた外国人ボランティアの一団を襲撃した。複数人が負傷し、病院で手当てを受けた。ボランティアの所属団体とイスラエル軍が明かした。
 ボランティアの一人、米国系ドイツ人のダービト・フンメルさんはAFPに、主に米国人から成る8人のボランティアがパレスチナ人集落クスラのオリーブ畑で農民と作業をしていたところ、入植者がやってきたと話した。

 誰かの脅威になるわけでもなく、「平和的に立っていた」だけにもかかわらず、襲撃されたという。
 フンメルさんは傷を見せながら「棒と金属パイプでわれわれ全員を襲い、殴った。石も投げられた」「両脚と両腕、あごを殴られた。極めて暴力的だった」と語った。
 西岸では昨年10月7日以降、パレスチナ人に対する暴力事件が増加。今月19日、国際司法裁判所(ICJ)が1967年から続くイスラエルによるパレスチナ自治区の占領は「国際法違反」との判断を出したことで、緊張が一段と高まっている。
 襲われたのは「インターナショナル・ソリダリティー・ムーブメント(International Solidarity Movement)」所属のボランティア。同団体は、西岸で暴力にさらされているパレスチナ人を守る人間の盾として、ボランティアを派遣している。
 クスラの首長ハニ・オデフ(Hani Odeh)氏は、近くの都市ナブルス(Nablus)の病院でボランティア4人が治療を受けており、うち2人は女性だと述べた。
 AFP記者は、同病院で少なくとも3人が治療を受けているのを確認した。
 オデフ氏によると、農民は「少し前に入植者に燃やされた土地を片付けるため」現場にいた。また、今回攻撃してきたのは約10人で、現場近くの入植地の住民という。
 フンメルさんは、襲撃者のうち6人は女性だったと話した。
 イスラエル軍は「覆面のイスラエル人民間人グループがクスラ周辺で植林していた外国人集団を襲撃」し、「複数人」に治療を必要とするけがを負わせたと発表。
 さらに「兵士が現場に派遣され、警告射撃をしたところ、民間人グループは逃走した」と説明。「暴力行為」を非難するとしている。(c)AFP
「AFP」 2024年7月22日 12:15 発信地:ハンユニス/パレスチナ自治区
■【今日の1枚】がれきの町に咲くつかの間の笑顔 パレスチナ

【写真】イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区南部のハンユニスで、倒壊した建物のそばを犬と歩く子どもたち(2024年7月8日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP
【写真】イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区南部のハンユニスで、倒壊した建物のそばを歩く人々(2024年7月8日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP 
【写真】イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区南部のハンユニスで、壊れた家具からはがした板を持ってがれきのそばを歩く子どもたち(2024年7月8日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP

【7月22日 AFP】イスラエル軍とイスラム組織ハマス(Hamas)の戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)南部のハンユニス(Khan Yunis)で、倒壊した建物のそばを犬と歩く子どもたち。


「AFP」 2024年7月21日 17:33 発信地:テルアビブ/イスラエル
■イスラエル・テルアビブで反政府デモ

【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会で、地面に横たわる人々。左奥はベンヤミン・ネタニヤフ首相のマスクをかぶった人(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP
【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会で、地面に横たわる人々。右はベンヤミン・ネタニヤフ首相のマスクをかぶった人(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP
【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会で、ベンヤミン・ネタニヤフ首相のポスターの下に座る人(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP
【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会で、イスラム組織ハマスの人質の写真を掲げる参加者(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP
【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会に参加する人々(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP
【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会で、地面に横たわる人々。左奥はベンヤミン・ネタニヤフ首相のマスクをかぶった人(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP
【写真】イスラエル・テルアビブで行われた反政府集会で掲げられた、「今すぐ選挙を」と書かれたバナー(2024年7月20日撮影)。(c)GIL COHEN-MAGEN / AFP

【7月21日 AFP】イスラエル・テルアビブで20日、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相の退陣を求めるデモが行われた。
 パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)でイスラム組織ハマス(Hamas)掃討作戦が続く中、参加者は赤く染められた水をためた簡易プールの傍らで地面に横たわるなどして、ネタニヤフ政権に抗議した。ネタニヤフ氏のマスクをつけ、ふんぞり返る姿をまねる人も登場した。


「AFP」 2024年7月21日 14:39 発信地:パレスチナ自治区
■空爆で死亡した妊婦から胎児救出 ガザ病院

【写真】イスラエル軍の空爆で死亡した妊婦の子宮から帝王切開で取り出されたマレク・ヤシンちゃん。デイルアルバラフのアウダ病院で(2024年7月20日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP
【写真】イスラエル軍の空爆で死亡した妊婦の子宮から帝王切開で取り出され、祖父になでられるマレク・ヤシンちゃん。デイルアルバラフのアウダ病院で(2024年7月20日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区中部ヌセイラトで、イスラエル軍の攻撃後に立ち上る煙(2024年7月20日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP 

【7月21日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の医師らは20日、イスラエル軍の空爆で死亡した妊婦の子宮から胎児を取り出したと明らかにした。
 医師らによると、妊娠9か月だったオラ・アドナン・ハルブ・クルドさんは、中部ヌイセラト(Nuseirat)避難民キャンプにある自宅がイスラエル軍の夜間攻撃を受けた後、アウダ(Al-Awda)病院に運び込まれた。
 クルドさんは危篤状態で、救急科の医師らが急いで対応に当たったが、亡くなった。しかし医師らは心拍を感知すると緊急帝王切開を行い、胎児を取り出した。
 胎児も予断を許さない状態にあったが、酸素吸入と医療処置を受けて容体は安定しているという。
 イスラエル軍が過去24時間にガザ各地で実施した空爆により、20代とされるクルドさんを含む少なくとも30人が死亡した。救急当局によると、ガザ市(Gaza City)北部では一家6人が亡くなった。


「AFP」 2024年7月21日 10:44 発信地:ホデイダ/イエメン
■イスラエル、イエメンのフーシ派支配地域に攻撃 3人死亡

【写真】イエメン・ホデイダで、イスラエル軍の攻撃後に立ち上る災と煙(2024年7月20日撮影)。
【写真】イエメン・ホデイダで、イスラエル軍の攻撃後に立ち上る炎と煙。フーシ派傘下のアンサルラ・メディアセンターより入手(2024年7月20日撮影)。(c)AFP PHOTO /ANSARULLAH MEDIA CENTER 

【7月21日 AFP】イエメンの親イラン武装組織フーシ派(Huthi)は21日、同組織が支配する港湾都市ホデイダ(Hudaydah)をイスラエル軍の戦闘機が前日攻撃し、3人が死亡したと発表した。19日にはフーシ派がイスラエル中部テルアビブに無人機攻撃を実施していた。
 専門家によると、昨年10月にパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でイスラム組織ハマス(Hamas)とイスラエルの戦闘が始まって以降、イスラエルがイエメンを空爆したのは今回が初めて。
 フーシ派が運営する保健当局はメディアを通じて、イスラエル軍の空爆で3人が死亡、87人が負傷したと発表。負傷者の大半が重度のやけどを負ったとしている。
 フーシ派は19日朝、テルアビブを無人機で攻撃し、民間人1人を殺害。数時間後、イスラエルのヨアブ・ガラント(Yoav Gallant)国防相はフーシ派への報復を宣言した。
 イエメン空爆後、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はテレビ演説で、「誰であろうとわれわれを攻撃する者は重い代償を支払うことになる」と述べた。
 フーシ派トップのモハメド・アブドスラム(Mohammed Abdulsalam)氏はソーシャルメディアで、「燃料貯蔵施設と発電所」がイスラエル軍の標的となったと明らかにした。
 フーシ派幹部のムハンマド・ブカイティ(Mohammed al-Bukhaiti)氏は空爆後直ちに、イスラエルへの報復を警告した。(c)AFP
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「EU、ICJ「国際法違反」勧告を支持 イスラエルのパレスチナ占領めぐり」

2024年07月21日 | 国家・社会
「 AFP」 2024年7月21日 16:43 発信地:ブリュッセル/ベルギー
■EU、ICJ「国際法違反」勧告を支持 イスラエルのパレスチナ占領めぐり

【写真】オランダ・ハーグの国際司法裁判所で行われた、イスラエルによるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸と東エルサレムの占領に関する勧告的意見の言い渡し(2024年7月19日撮影)。(c)Nick Gammon / AFP
【写真】欧州連合(EU)のジョセップ・ボレル外交安全保障上級代表(外相)。英ウッドストックで(2024年7月18日撮影)。(c)Ludovic MARIN / AFP 

【7月21日 AFP】イスラエルの57年にわたるパレスチナ自治区の占領は「国際法違反」であるとした国際司法裁判所(ICJ)の勧告的意見について、欧州連合(EU)のジョセップ・ボレル(Josep Borrell)外交安全保障上級代表(外相)は20日、「EUの立場とおおむね一致する」と述べた。
 ICJは19日、イスラエルのパレスチナ自治区占領を可能な限り速やかに停止するよう勧告。イスラエルは「うその判決」だと直ちに反発した。

 これについてボレル氏は、EUはICJ勧告を「留意している」として、勧告へのさらなる支持を呼び掛けた。
 ボレル氏は声明で「国際法違反が絶えず増加している世界において、何が問題となっているかに関係なく、ICJのすべての判決への揺るぎないコミットメントを一貫して再確認することは、私たちの道徳的義務だ」とコメント。今回の勧告については、「EUの政策への影響を考慮しつつ精査する必要がある」と付け加えた。


「 AFP」 2024年7月20日 11:13 発信地:ハーグ/オランダ
■イスラエルのパレスチナ自治区占領は「国際法違反」 ICJ

【写真】オランダ・ハーグの国際司法裁判所で行われた、イスラエルによるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸と東エルサレムの占領に関する勧告的意見の言い渡し(2024年7月19日撮影)。(c)Lina Selg / ANP / AFP
【写真】オランダ・ハーグの国際司法裁判所で、イスラエルによるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸と東エルサレムの占領に関する勧告的意見を言い渡すナワフ・サラム裁判長(右、2024年7月19日撮影)。(c)Nick Gammon / AFP 
【写真】オランダ・ハーグの国際司法裁判所で、イスラエルによるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸と東エルサレムの占領に関する勧告的意見の言い渡しに出席したパレスチナ代表団(2024年7月19日撮影)。(c)Nick Gammon / AFP 
【写真】オランダ・ハーグの国際司法裁判所で、イスラエルによるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸と東エルサレムの占領に関する勧告的意見の言い渡しで、外交官にあいさつするパレスチナ自治政府のリヤド・マルキ外相(左、2024年7月19日撮影)。(c)Nick Gammon / AFP
【写真】 オランダ・ハーグの国際司法裁判所で、イスラエルによるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸と東エルサレムの占領に関する勧告的意見の言い渡しに出席したパレスチナ自治政府のリヤド・マルキ外相(2024年7月19日撮影)。(c)Nick Gammon / AFP 
【写真】オランダ・ハーグの国際司法裁判所で、イスラエルによるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸と東エルサレムの占領に関する勧告的意見の言い渡しに出席した後、記者会見に臨むパレスチナ自治政府のリヤド・マルキ外相(2024年7月19日撮影)。(c)Nick Gammon / AFP 

【7月20日 AFP】国際司法裁判所(ICJ)は19日、イスラエルの数十年にわたるパレスチナ自治区の占領は「国際法違反」であり、可能な限り速やかに停止するよう勧告した。
 ICJの「勧告的意見」に拘束力はない。だが、昨年10月7日に越境攻撃したイスラム組織ハマス(Hamas)に対するイスラエルの報復攻撃で死者数が増加し、建物などの破壊が広がっている事態への懸念は高まっており、イスラエルに対する外圧が高まる可能性は高い。
 ナワフ・サラム(Nawaf Salam)裁判長は、「イスラエルがパレスチナ自治区内に駐留し続けるのは国際法違反だと判断した」「(イスラエルには)その違法な存在を可能な限り速やかに終わらせる義務がある」と述べた。
 さらに、イスラエルは「新たな入植活動を直ちに停止し、(占領地から)すべての入植者を引き揚げる義務も負う」とした上で、イスラエルの政策と慣行は、パレスチナ自治区の「大部分の併合」に相当すると明言した。
 これに対し、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は、「うその判決だ」と非難。「永遠の都エルサレム(Jerusalem)も、先祖伝来のユダヤ・サマリア(Judea and Samaria)地区(ヨルダン川西岸)も自分たちの土地」であり、「ユダヤ人は占領者ではない」と主張した。
 一方、パレスチナ自治政府(PA)のリヤド・マルキ(Riyad al-Maliki)外相は、勧告的意見を「重大な分岐点」として歓迎した。(c)AFP/Jan HENNOP
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「ネタニヤフ氏、ガザの子ども救う野外病院の開設阻止」

2024年07月20日 | 国家・社会
https://www.afpbb.com/articles/-/3529800
「AFP」 2024年7月19日 15:15 発信地:エルサレム/中東・アフリカ
■ネタニヤフ氏、ガザの子ども救う野外病院の開設阻止
【7月19日 AFP】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は18日、国内にパレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)地区の子どもたちを救う野外病院を開設するというヨアブ・ガラント(Yoav Gallant)国防相の命令を覆した。当局が明らかにした。
 ネタニヤフ氏とガラント氏は長年のライバル。民間人死者数の多さから国際的な非難を浴びるガザ侵攻への対応をめぐり、ネタニヤフ政権が内部分裂していることが改めて浮き彫りになった。
 ガラント氏は今週、ガザの病気の子どもたちを治療する「臨時病院」の開設を命じたと発表した。
 17日の政府発表によると、ガラント氏は米国のロイド・オースティン(Lloyd Austin)との電話会談で、野外病院開設について協議した。
 複数の報道によると、病院はガザとの境界近くに建設され、同地区では治療を受けられないがんや糖尿病などを患う子どもたちを救うはずだった。
 だが、首相府は18日、「(ネタニヤフ氏は)イスラエル領内にガザ住民のための病院を設置するのを認めていないため、設置されることはない」と唐突に発表した。
 ある政府関係者は匿名を条件にAFPに語ったところによると、まず国防省が2週間前に首相府に対し、ガザからの「病気の子どもをはじめとする患者の退避を加速する」よう求めた。
 政府関係者は「返答がなかったため、ガラント国防相は病気の子どもたちのための当面の解決策として、イスラエル領内に野外病院を開設するよう軍に命じた」「ネタニヤフ首相はこの命令を取り消し、政治的な理由で人道的解決策を阻止した」と説明した。


「The Hankyoreh」 2024-07-18 10:22
■イスラエル、戦闘に勝っても戦争には負けている
 二つの戦争(上)ガザ戦争
 
 イスラエル、ガザ戦争の目標達成を目指す 
 ハマスは帰還し、住民の支持が拡大 
 北部ではヒスボラとの全面戦争に備える

【写真】14日、パレスチナのガザ地区中部のヌセイラトで男性が負傷した子どもを抱いて歩いている。男性の周辺にイスラエル軍の空爆を受けた国連が運営する学校一帯に集まった人たちの姿がみえる/ロイター・聯合ニュース

<2022年2月24日のロシアのウクライナ侵攻戦争に続き、2023年10月7日に起きたパレスチナのガザ戦争は終わらず、国際社会を冷戦終結後最大の陣営対決と混乱に追い込んでいる。米国が主導する西側は、ロシアに前例のない制裁を加えてウクライナを支援しているが、ロシア側に戦況が有利に傾いている。米国などの支援を受けているイスラエルはガザ地区を焦土化したが、戦争を終わらせられず、泥沼に陥っている。転換点に入ったウクライナ戦争とガザ戦争の実状を点検する>
 「暗殺はイスラエル国防軍(IDF)がガザ地区全域において、持続的かつ変化に富む軍事的圧力の一環だ。毎日数多くのハマスの死者が発生している」
 イスラエル軍が、イスラム組織ハマスの中心的な軍事指揮官であるムハンマド・デイフの除去のために自分たちが「人道主義区域」に指定したマワシ地区を空爆した翌日の14日、イスラエル軍のヘルジ・ハレビ総司令官はこのように述べた。しかしハレビ司令官はデイフが死亡したかどうかは確認できなかった。この作戦で死亡した民間人は90人を超える。
 イスラエルはガザ戦争で罠に陥っている。
 昨年10月7日のガザ戦争勃発から9カ月以上経過したが、イスラエルが戦争目標に掲げたイスラム組織ハマスの撲滅は遠のき、甚大な被害を受けたパレスチナの住民の間では、ハマス支持が広がっている。
 イスラエル軍は今月10日、ガザ地区最大の都市ガザ市の住民に再度の疎開命令を出した。イスラエル軍は声明を出し、ハマスに加え別のイスラム組織であるパレスチナ・イスラム聖戦(PIJ)に対する「対テロ作戦を遂行している」として、住民にふたたび南に避難するよう要求した。
 イスラエル軍は戦争初期、ガザ地区北部のガザ市に大々的に侵攻し、住民の多数を南に疎開させ、ハマス掃討作戦を行った。イスラエルは当時、ガザ市を焦土化してハマスを追い出したと主張した。しかしハマスは帰還し、イスラエルは戻ってきた住民をふたたび追い出している。
 これに先立ち、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は先月24日、ガザ地区でのハマスとの戦闘は「激烈な局面」がほぼ終わり、兵力をヒスボラに対抗するためにレバノンと国境を接する北部地域に移動できると宣言していた。ガザ地区での大規模な戦闘局面終息の宣言は無意味となった。
 イスラエルはそれまでに4万人の兵力を投入し、ガザ地区の住民230万人の80%を難民にして、3万8000人(民間人が70%)を殺害し、少なくとも7万トンの爆弾を投下した。第2次世界大戦時に、英国のロンドンとドイツのドレスデンとハンブルクに投下された爆弾より多い。ビルの半分以上は破壊され、水・電気・燃料を遮断し、住民の飢えを引き起こす作戦も展開した。
 ガザ戦争は4月から膠着状態に陥り始めた。イスラエルは戦争初期に北部から南部に向けて掃討し、ガザの住民120万人を南端のラファに追い込み、最大の攻撃を加えようとした。
 しかし、民間人の被害を懸念する米国と国際社会の警告と反発によって停滞した。このころから、イスラエルは戦闘では勝利しているが、戦争には負けているという評価が、西側メディアでも指摘され始めた。ニューヨーク・タイムズは4月、「イスラエルは人質釈放とハマス破壊という戦争の2つの目的を達成することに失敗した。その反面、パレスチナの苦難は、同盟国においてでさえその(イスラエル)支持を薄れさせた」と評した。
 捕らえられた人質253人のうち109人は、昨年11月の1週間の休戦の際に、パレスチナ人収監者との対等交換で解放された。その後、3人だけが軍事作戦で解放され、12人は遺体で発見された。遺体で発見された人のうち3人は、イスラエル軍の作戦によって犠牲になった。残りの人質は129人だが、イスラエルはそのうち少なくとも34人が死亡したと推定している。
 イスラエルのヨアブ・ガラント国防相は10日、議会でハマスの戦闘員の60%が死亡または負傷したと主張した。イスラエル軍は、ハマスの構成員の死者は4月時点では約1万3000人、現在は1万4000人だと主張した。米国シカゴ大学のロバート・ペイプ教授は「フォーリン・アフェアーズ」に先月寄稿した「ハマスが勝っている」と題する論稿で、ハマスは健在であり、住民の支持を広げたと評した。ハマスは死亡した構成員は6000~8000人だと明らかにしており、米国の情報当局は1万人水準とみている。ハマスはガザ地区で現時点でも1万5000人の構成員を動員する能力があり、ガザ地区のハマスのトンネルの80%は今でも稼動している。
 ペイプ教授は「ハマス勝利」の理由として、ハマスは構成員の多くを失ったが、今でも構成員を補充する能力があり、このような能力の背景には、住民の間に広がっている支持があると分析する。パレスチナ政策調査研究センター(PSR)の調査によると、ハマスはガザ戦争を誘発した昨年10月7日のイスラエル奇襲攻撃後、支持率が倍になった。この攻撃前の昨年6月は支持率が20%で、ヨルダン川西岸地区を統治する競合勢力であるファタハと同水準だったが、1年後の6月には40%対20%になった。3月の調査では、パレスチナ住民の73%が、ハマスの昨年10月の攻撃は正当だったと信じていた。さらに住民の53%は、イスラエルの民間人に対する攻撃も支持すると明らかにした。

【写真】14日、イスラエル軍の戦車がパレスチナのガザ地区の境界に移動している/AFP・聯合ニュース

 これは、ガザ戦争後に住民がイスラエルから受けた苦痛と悲劇のためだ。ガザ住民の60%が少なくとも家族のうち1人を失い、75%は家族に負傷者や死者がいる。
 イスラエルがガザ戦争で罠に陥ったもう一つ理由は、終戦後の計画や出口戦略がないためだ。イスラエルのツァヒ・ハネグビ国家安保補佐官は5月末、「ガザでの戦闘は、2024年中は続くだろう」とし、「少なくとも7カ月以上は続くだろう」と述べた。戦争の目標を達成できないばかりか、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は戦争が終われば退陣するしかないため、戦争を終わらせる計画も名目もないからだ。11月初めに米国大統領選の結果が出るまでは待つということだ。
 米国のジョー・バイデン政権は、ヨルダン川西岸地区を統治するパレスチナ自治政府の勢力にガザ地区の統治を任せようとしているが、ネタニヤフ首相と極右内閣は激しく反対している。イタマル・ベングビール国家安全保障相ら極右勢力は、ガザ地区を完全占領してイスラエルの領土にすべきだと主張している。ネタニヤフ首相は、これは自分の立場ではないと主張するが、イスラエルはガザ地区の現実をそちらに追い込んでいる。
 イスラエルはすでに昨年末から、ガザ地区の周囲と中央を貫く回廊に幅1キロメートルの緩衝地帯を建て、恒久的な軍事占領の基盤を作った。長さが約40キロメートル、幅が5~12キロメートルにすぎないガザ地区の周辺と中央に、幅1キロメートルの緩衝地帯を設置することは、ガザの住民にとっては領土の大幅な縮小だけでなく、生活の断絶と孤立を意味する。
 ワシントンの中東研究所エイヤル・ルリー=パルデス研究員は「イスラエルの主な目標はガザ地区の西岸地区化」だと指摘した。イスラエルは、パレスチナの独立国の領土になるヨルダン川西岸地区の60%以上を占領して細分化しており、西岸地区のパレスチナ住民たちは細かく分かれた土地に孤立して生活している。ドーハ研究所のハニ・アワド氏は、イスラエルの目標は「パレスチナ住民を最大限、民族的に浄化すること」だと指摘した。
 イスラエルは現在、ガザ地区から兵力を撤退させてレバノンと国境を接する北部に配置し、レバノンのシーア派組織ヒスボラとの全面戦争を備えていると、イスラエルのメディアは報じている。イスラエルはガザ戦争初期には、国際社会の非難をそらすため、ヒスボラとの衝突を拒まなかったが、この衝突で北部から自国民10万人が難民となる事態に直面した。いまやヒスボラとの全面戦争も、イスラエルにとっては避けられない罠となっている。イスラエルは、ガザ戦争に加えヒスボラとの戦争拡大という「2つの罠」に陥っている。
チョン・ウイギル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/arabafrica/1149244.htm
l韓国語原文入力:2024-07-16 09:52


「中央日報日本語版」 2024.07.17 16:38
■「戦争終わらせよ」追い詰められるハマス指導者…イスラエルのガザ地区空爆は続く
 パレスチナのイスラム組織ハマスのガザ地区最高指導者ヤヒヤ・シンワル氏が内部で戦争を終わらせるべきとの圧迫を受けているという外信報道が出てきた。米国をはじめとする仲介国は交渉の核心人物であるシンワル氏が置かれたこうした状況が、膠着状態に陥った停戦合意にどのような影響を及ぼすのか注目している。
 CNNによると、米中央情報局(CIA)のバーンズ長官は13日にアイダホ州サンバレーで開かれた非公開会議でこのように明らかにした。CNNは会議に参加した消息筋の話として「CIAはシンワル氏が部下の軍指揮官から戦争を終わらせるよう圧迫を受けていると判断している」と伝えた。
 バーンズ局長はこの席で「シンワル氏は死を恐れないと話しているが、ガザ地区住民らの苦痛が大きくなっていることに対する責任があるという批判に直面している」と話したという。これに対しCNNは「シンワル氏が内部で圧迫を受けている点は新しく出てきた事実。戦争に疲れたハイレベル指揮官もこうした主張をしているとみられる」と説明した。停戦交渉のカギを握っているシンワル氏は現在ガザ地区ハンユニスのトンネルに潜伏しているとされる。
 シンワル氏がこうした状況に置かれたのはハマスとイスラエルが停戦案の基本枠組みに合意したことに伴ったものとみられる。ハマスが今月に入り「永久終戦」の要求から一歩後退する兆しを見せるなど交渉の可能性が大きくなり、強硬論を掲げるのが難しくなったという意味だ。
 こうした理由から停戦交渉を主導してきたバーンズ局長は「合意の可能性がいつになく大きい」と最近明らかにした。イスラエルのネタニヤフ首相もやはりハマスに拘束されている人質を救うため停戦交渉にもっと積極的に出るべきいという圧力を受けているからだ。
 問題はイスラエルがガザ地区に対する空爆を止めていない点だ。この日もイスラエル軍は人道主義区域を含むガザ地区各地を空爆し最小60人が死亡した。イスラエル軍のガザ地区空襲が連日続き、ハマスは最近「民間人密集区域に対する爆撃は大量虐殺」としながら当分停戦協議に入らないと通告した。ただイスラエルが交渉に真摯に臨むならば会談を再開するという条件を付けた。
 これと関連し、ワシントン・ポストは「交渉進展も進展だが今後数週間以内に劇的に停戦が実現するとしてもそれからが問題。戦後のガザ地区をだれが管理するのか決まっていない状況でバイデン政権が(仲介国として)やるべきことは山積している」と指摘した。

◇国連「ガザ地区で妊婦数万人が食料危機」
 一方、国連人道問題調整事務所(OCHA)はこの日、ガザ地区全体で食料不足が深刻で妊産婦が飢餓の危機に直面していると発表した。OCHAによると、毎日平均180人が劣悪な医療条件の中で出産しており、病院がイスラエル軍の空爆にさらされており状況はさらに悪化している。
 OCHAは「ガザ地区で出産関連医療サービスは病院11カ所と野戦病院の一部だけで可能な状況。これら医療施設さえも燃料不足でインキュベーターなど必須装備の作動が難しい」と懸念している。


「中央日報日本語版」 2023.11.09 08:03
■イスラエル「ガザ心臓部で作戦…ハマスの最高指導者は地下に孤立」

【写真】イスラエル軍の主力戦車メルカバ数台が10月29日にガザ地区に近いジキムの海岸へ移動している。[X キャプチャー]

 イスラエルがパレスチナのイスラム組織ハマスが実効支配するガザ地区北部最大の都市ガザ市を完全に包囲し中心部で作戦を行っている。イスラエルは具体的な作戦位置とともにハマス最高指導者が孤立状態であることを明らかにしながら市街戦の開始を公式化した。ガザ市内の人命被害がさらに増える可能性にバイデン米大統領は3日間の休戦を要求したが、イスラエルのネタニヤフ首相は戦闘をやめないと明らかにした。

【写真】イスラエル軍、ガザ市で地上作戦を行う姿を公開

 ロイター通信とニューヨーク・タイムズなどが7日に伝えたところによると、イスラエルがガザ地区に地上軍を投じてから11日ぶりにハマスの拠点と推定されるガザ市中心部まで進撃した。ネタニヤフ首相はこの日"「ガザ市は包囲され、わが軍がその中で作戦を遂行している。ハマスが決して到達できないだろうと考えた地点まで達した」と明らかにした。イスラエルのガラント国防相はより具体的に「イスラエル軍が徒歩あるいは装甲車・戦車などに乗って進入し、いまガザ市の心臓部で罠を引き締めている」と伝えた。
 イスラエルはこれまでガザ地区に投入された軍部隊の正確な位置を公開していなかったが、この日は首相と国防相が同時にガザ市内で作戦が進行中だと確認した。イスラエルの保安消息筋は地下トンネルを無力化するのに集中したイスラエル軍がいまは地上戦の次の段階を始めたと伝えた。市街戦が開始されたという意味だ。米戦争研究所(ISW)もこの日イスラエル軍がガザ市内アルシャティ難民キャンプ、アルクドゥス病院周辺などでハマスなどと交戦を繰り広げたと伝えた。
 ガラント国防相はハマスの最高指導者であるヤヒヤ・シンワル氏が孤立状態だと伝えながらハマスのあごの下まで到達したことを強調した。彼は「シンワルは地下トンネルに隠れており、彼と連絡がつかずハマスの命令体系が弱まっている」と主張した。シンワル氏は先月7日にイスラエルの民間人1400人を殺害した奇襲攻撃を企画した人物で、ネタニヤフ首相は「リトル・ヒトラー」と非難した。
 これに対してこの日ハマスはシンワル氏の身辺に対し具体的な言及はしなかった。ただハマス戦闘員が地下トンネルを利用してイスラエル軍の戦車などを待ち伏せ攻撃していると伝えた。
 BBCはガザ市を包囲したイスラエル軍が市街戦を開始したからと近くハマスが完全に崩壊するという意味ではないと指摘した。面積45平方キロメートルのガザ市はハマスの巨大な要塞も同様だ。ハマスは病院や学校などの地下に最大深さ80メートル、総延長数百キロメートルのトンネルを作り、武器倉庫や通信室などを設けた。トンネルに潜伏した彼らを掃討するには最大数カ月がかかるだろうという見方が出ている。
 イスラエル軍のハガリ報道官もこの日「われわれは今回の作戦で成功を収めているが、戦争は長くなるだろう」とした。合わせてこの1カ月間の空爆と地上作戦を通じてハマスの主要指揮官を相当多く除去したと主張した。ハマスの兵力は約3万人と推定される。イスラエル軍は地上戦開始後に31人が死亡したとタイムズ・オブ・イスラエルが8日に伝えた。
 ガザ市で市街戦が始まったことで民間人とハマスに拘束された人質に対する安全への懸念がさらに大きくなり、国際社会では緊急休戦を促している。米メディアのアクシオスによると、イスラエルを支持するバイデン米大統領は6日にネタニヤフ首相との電話会談で人質解放に向けハマスとの交戦を3日間中断するよう提案した。
 しかしネタニヤフ首相は拘束された人質240人を全員解放しない限り、休戦も燃料搬入もしないという立場を明らかにした。彼は「私たちは止まらない。ハマスの軍事力と統治能力を除去するだろう」と強調した。ハガリ報道官も「ハマスのテロリストらは自ら休戦があると話すが、休戦はない」と述べた。
 イスラエル軍はガザ市内の民間人に再度南に退避するよう呼び掛けた。BBCによると、ここにはまだ民間人約50万人が残っている。ガザ地区南側に対するイスラエルの空爆も続いている。ハマスが実効支配するするガザ地区の保健当局はこの日、イスラエル軍が南部のカーンユニスとラファなどを空爆し最小23人が死亡したと発表した。ガザ地区保健省の集計によると、先月7日ハマスの攻勢後イスラエルの攻撃によりガザ地区で死亡した人の数は1万人を超えた。


■イスラエル、ガザに新たな攻撃 米国務長官「民間人犠牲に懸念」

【写真】イスラエル軍は15日、13日に実施したイスラム組織ハマスの軍事部門トップであるハンマド・デイフ指導者を標的とした空爆に続き、パレスチナ自治区ガザの南部と中部を攻撃した。(2024年 ロイター/Hatem Khaled)© Thomson Reuters
 Nidal al-Mughrabi Ramadan Abed

 [カイロ/ガザ 15日 ロイター] - イスラエル軍は15日、13日に実施したイスラム組織ハマスの軍事部門トップであるハンマド・デイフ指導者を標的とした空爆に続き、パレスチナ自治区ガザの南部と中部を攻撃した。
 パレスチナ当局は、13日の攻撃で少なくとも90人が死亡し、数百人が負傷したと発表。現場にいたロイター記者が撮影した映像には、住民が煙炎の中、負傷者や死者が運び出される様子が映っていた。
 南部ラファでは15日、住民によると、イスラエル軍が西部・中部地区にある家屋を数軒破壊。医療関係者によると、東部地区でパレスチナ人の遺体10体を収容した。
 同軍はまた、ガザ中心部のブレイジおよびマガジ難民キャンプへの空爆と戦車砲撃を強化。保健当局の発表によると、マガジ難民キャンプへの空爆でパレスチナ人5人が死亡した。
 パレスチナ保健当局によると、中心部のヌセイラートキャンプの家屋に対するイスラエル軍の空爆でパレスチナ人11人が死亡した。
 イスラエル軍は、ガザ全域の数十カ所を標的とした空爆により、多数の武装勢力を殺害したと発表。時にはラファとガザ中心部で接近戦を行い、武装勢力を殺害したという。
 武装組織「イスラム聖戦」の軍事部門クッズ旅団によると、同部門の戦闘員がラファのヤブナキャンプで激しい戦闘を行った。
 一方、米国務省によると、ブリンケン国務長官は15日にワシントンでイスラエルのツァヒ・ハネグビ国家安全保障顧問およびロン・デルメル戦略問題担当相と会談し、イスラエルとハマスの停戦協定に関する意見相違を埋めるための「われわれの念頭にある現実的な解決策」について話し合った。
 ブリンケン氏はまた、デイフ指導者を標的としたイスラエルの攻撃を受けて「ガザにおける最近の民間人犠牲者について深刻な懸念」も表明したという。


「AFP」 2024年7月15日 17:39 発信地:パレスチナ自治区
■イスラエル軍、ガザ学校をまた空爆 15人死亡 8日間で5回目

【写真】イスラエル軍の空爆を受けたパレスチナ自治区ガザ地区中部ヌイセラト難民キャンプのアブ・アラバン学校で負傷し、病院で治療を受けるパレスチナ人の子ども(2024年7月14日撮影)。(c) Eyad BABA / AFP
【写真】イスラエル軍の空爆を受けたパレスチナ自治区ガザ地区中部ヌイセラト難民キャンプのアブ・アラバン学校で、表情をゆがめるパレスチナ人の女性(2024年7月14日撮影)。(c) Eyad BABA / AFP 
【写真】イスラエル軍の空爆を受けたパレスチナ自治区ガザ地区中部ヌイセラト難民キャンプのアブ・アラバン学校(2024年7月14日撮影)。(c) Eyad BABA / AFP 

【7月15日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)の民間防衛当局は14日、イスラエル軍によるガザ中部ヌイセラト(Nuseirat)難民キャンプにある学校への空爆で15人が死亡したと発表した。
 攻撃されたのは国連(UN)が運営するアブ・アラバン(Abu Araban)学校で、パレスチナ人の避難先となっていた。
 イスラエル軍はこの8日間で計5回、こうした学校施設を攻撃している。
 民間防衛当局者は、同校には「避難民数千人」がいたとAFPに語った。ほとんどの死者は女性と子どもだという。
 AFPTVの映像によると、3階建ての建物のベランダには衣類や寝具が干してあった。国連のロゴが入った壁は吹き飛ばされ、部屋の内部は損壊していた。
 イスラエル軍は今月6日、同じくヌイセラトでUNRWAが運営するジャウニ(Al-Jawni)学校を攻撃した。UNRWAによると、当時ここには約2000人が避難していた。
 ガザ民間防衛局によると翌7日には、ガザ市(Gaza City)の聖家族学校(Holy Family School)が攻撃されて4人が死亡した他、9日にもガザ南部ハンユニス(Khan Yunis)の学校への空爆で29人が死亡している。
 イスラエル側は、ハマスが学校、病院などの公共施設を拠点に活動していると主張しているが、ハマス側はこの非難を否定している。


「AFP」 2024年7月15日 13:47 発信地:パレスチナ自治区

■ハマス、停戦交渉を離脱と警告 民間人「虐殺」受け


【写真】イスラエル軍の空爆を受けたパレスチナ自治区ガザ中部ヌイセラトの、避難所として使われている国連(UN)運営の学校(2024年7月14日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP
【写真】パレスチナ自治区ガザ南部のマワシ避難民キャンプで、イスラエル軍の空爆を受けたテントの残骸を見る住民(2024年7月14日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP 

【7月15日 AFP】イスラム組織ハマス(Hamas)の当局者は14日、パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)での戦闘をめぐるイスラエルとの停戦交渉を離脱すると警告した。ハマスの軍事部門トップを標的にした空爆で多数が死亡したり、学校が繰り返し攻撃されたりしていることなどを理由に挙げた。
 イスラエル軍は13日、ハマスの軍事部門トップ、モハメド・デイフ(Mohammed Deif)氏を標的に南部マワシ(Al-Mawasi)地区を空爆。ハマスの保健当局によると、少なくとも92人が死亡した。
 デイフ氏は無事で、職務を続けているとされる。
 イスラエル軍は翌14日には中部ヌイセラト(Nuseirat)難民キャンプにある国連(UN)運営の学校を攻撃。イスラエルは、戦闘員らが「隠れ家」として学校を利用していたと主張した。
 ガザの民間防衛当局によれば、この攻撃で15人が死亡。避難民が身を寄せる学校が攻撃されるのは、1週間余りで5度目となった。
 ハマス当局者は、カタールを拠点とする最高指導者イスマイル・ハニヤ(Ismail Haniyeh)氏の話として、「イスラエルの真剣さの欠如、継続的な引き延ばしと妨害の方針、非武装の民間人に対する継続的な虐殺」が交渉離脱を決めた理由だと述べた。
 一方でハニヤ氏は仲介国に、イスラエル政府が「停戦合意と捕虜交換合意の締結に向け本気になる」なら、「交渉再開の用意はある」と話したという。
 停戦に向けた協議はカタールとエジプトが仲介役を務め、米国の支援も受けながら数か月にわたり続けられている。


「NHK NEWSWEB」 2024年7月15日 5時56分 
■イスラエル軍の空爆にハマス側は反発も 停戦交渉立て直せるか
 イスラエル軍がイスラム組織ハマスの軍事部門のトップをねらってガザ地区を空爆し多くの死傷者が出たことに、ハマス側は反発を強めながらも、停戦などに向けた交渉を継続する立場を示していて、仲介国などが交渉の立て直しを図れるかが焦点となっています。
 イスラエル軍は13日にガザ地区南部のハンユニスで、ハマスの軍事部門のトップ、デイフ司令官らを標的にした空爆を行い、ガザ地区の保健当局は多くの住民が巻き込まれて、少なくとも90人が死亡し、300人がけがをしたと明らかにしました。
 イスラエル軍は14日、この空爆でデイフ司令官の側近を殺害したと発表しましたが、司令官本人については殺害したという確証が得られていないとしています。
 一方のハマス側は、アラブ系メディアなどに対し「司令官は無事だ」と主張していて、情報戦の様相も見せています。
 ハマスはイスラエルへの反発を強めていますが、停戦などに向けた交渉について、一部のメディアがハマス側が中断を示唆していると報じたことに対しては、ハマスの幹部が14日の声明で「事実ではない」と否定し、交渉を継続する立場を示しています。
 ただ、イスラエル軍は14日もガザ地区中部のヌセイラトで多くの住民が避難する学校を空爆し、パレスチナのメディアは女性や子どもなど少なくとも15人が死亡したと伝えています。
 軍事的圧力を強めるイスラエルにハマスが不信感を募らせる中、カタールなどの仲介国やイスラエルを支援するアメリカが、交渉の立て直しを図れるかが焦点となっています。


「AFP」 2024年7月14日 10:31 発信地:パレスチナ自治区
■イスラエル、ハマス幹部標的に空爆 90人死亡

【写真】パレスチナ自治区ガザ地区南部のマワシ避難民キャンプで、イスラエル軍の空爆を受けたテントや仮設住宅の残骸を見る住民(2024年7月13日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区南部のマワシ避難民キャンプで、イスラエル軍の空爆後に血に染まった地面を見る住民(2024年7月13日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスで、イスラエル軍の空爆で負傷した子どもを病院へ運ぶ女性(2024年7月13日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスの病院で、親族の死を嘆く女性(2024年7月13日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスの病院で、子どもの遺体を囲む人々(2024年7月13日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ガザ市のシャティ避難民キャンプがイスラエル軍の空爆を受け、犠牲となった男性の遺体(2024年7月13日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP 

【7月14日 AFP】イスラエルは13日、パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)南部でイスラム組織ハマス(Hamas)の軍事部門トップ、モハメド・デイフ(Mohammed Deif)氏を標的に空爆を実施した。ただ同氏の生死については「確証がない」としている。当局によると、この空爆で避難キャンプで少なくとも90人が死亡した。
 イスラエル軍は、デイフ氏とハマスのハンユニス(Khan Yunis)旅団幹部のラファ・サラマ(Rafa Salama)氏を標的にしたと発表した。同軍は2人を「(昨年)10月7日の大虐殺の首謀者」と呼んでいる。
 2人の生死は不明。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は13日夜、2人がこの攻撃で死亡したか「確証はない」と述べた。
 イスラエル軍が空爆を実施したマワシ(Al-Mawasi)地区は、同軍が「安全地帯」に指定し、援助団体によれば数十万人が避難していた。エジプトなど周辺国は、同地区で死者が出たことを非難した。
 ガザ保健当局によると、マワシ地区では少なくとも90人が死亡。うち女性と子どもが半数以上を占めるという。また、300人が負傷した。AFPは死傷者数を独自に確認できていない。
 イスラエル軍はデイフ氏を標的とした攻撃について、「攻撃された地域は開けた場所で、木々に囲まれ、いくつかの建物や小屋があった。テント群ではなく、作戦施設だった」と主張した。
 ハマスは声明で、イスラエルがデイフ氏を標的にしたという主張を否定し、「恐ろしい虐殺を隠蔽(いんぺい)する」のが目的だと述べた。
 ガザ北部のガザ市(Gaza City)とその周辺でも、数週間にわたって激しい戦闘が続いている。民間防衛局は13日、シャティ(Al-Shati)避難民キャンプへの攻撃で少なくとも20人が死亡したと発表した。


「毎日新聞」 2024/7/13 20:36
■ガザ南部ハンユニスでイスラエル軍の空爆 71人死亡、289人けが

【写真】イスラエル軍の攻撃を受けたとされる現場で、負傷した人を運ぶ人々=パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスで13日、ロイター

 ガザ保健当局は13日、パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスでイスラエル軍の空爆があり、少なくとも71人が死亡、289人が負傷したと明らかにした。イスラエル軍は、イスラム組織ハマスの軍事部門トップ、ムハンマド・デイフ氏らを狙ったと主張。ハマス高官はイスラエルの主張を否定し、民間人が犠牲になったと反論した。
 イスラエルメディアによると、デイフ氏らは、イスラエル軍が「人道地区」と称し、避難先に指定しているマワシ地区とハンユニスの間にある低層ビルにいた。空爆が行われた際、付近には十数人のハマスの関係者もいたという。
 デイフ氏はハマスの最高幹部の一人。1987年にハマスに入り、95年以降はイスラエルに対して自爆テロを主導してきたとされる。2002年にハマスの軍事部門トップに就くと、地下トンネル網の整備などを進めてきた。
 イスラエルは今回の戦闘以前からデイフ氏の暗殺を試みてきたが、そのたびに難を逃れてきたため、「不死身の戦士」として知られる。写真は公式には公開されていないが、度重なる攻撃により片目が見えなくなり、足も不自由になったと言われている。
 仮に殺害されたとすれば、イスラエル軍にとっては大きな「戦果」と言えるが、ハマスが反発を強めるのは必至で、停戦交渉に影響が出る可能性もある。【エルサレム松岡大地、カイロ金子淳】


「AFP」 2024年7月10日 19:50 発信地:イスラエル
■イスラエル、UNRWA本部建物を攻撃 ハマスら拠点と主張

【写真】パレスチナ自治区ガザ市にある国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の本部建物。写真編集はイスラエル軍が確認(2024年2月8日撮影)。(c)JACK GUEZ / AFP

【7月10日 AFP】イスラエルは9日夜、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)北部ガザ市にある国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の本部建物を攻撃したと発表した。
 イスラエル軍は、同市とガザ地区南部で数万人を対象に避難指示を出し、それぞれの地域で攻撃を激化させている。
 UNRWA本部への攻撃についてイスラエルは、イスラム組織ハマス(Hamas)とイスラム聖戦(Islamic Jihad)が本部建物を拠点として利用しているとし、内部で活動する戦闘員を狙ったものだと説明。作戦により戦闘員は「排除」され、建物からは「大量の兵器」が見つかったとした。
 UNRWAは昨年10月から建物を管理できていない。イスラエル軍は今年2月、本部の地下にハマスが作ったトンネルを見つけたと発表している。
 UNRWAは、攻撃についてコメントを出していない。ただ、ハマスやイスラム聖戦が本部建物を利用しているとのイスラエルの主張については、以前から「確認するすべがない」としている。


「AFP」 2024年7月9日 18:16 発信地:ガザ市/パレスチナ自治区
■ガザ市住民「もはやどこへ?」 イスラエル軍、3度目の退避警告 

【写真】パレスチナ自治区ガザ地区のガザ市東部トゥファ地区で、ロバに荷車を引かせて避難する一家(2024年7月8日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP
【写真】イスラエル軍の攻撃で破壊されたパレスチナ自治区ガザ地区のガザ市東部トゥファ地区(2024年7月8日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区のガザ市東部トゥファ地区で、小麦を入れた袋を車いすに乗せて歩く女性(2024年7月8日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP 
【写真】イスラエル軍の空爆で、パレスチナ自治区ガザ地区のガザ市中心部から上がる煙(2024年7月8日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区のガザ市東部トゥファ地区で、イスラエル軍の攻撃で犠牲になった人の遺体を毛布で運ぶ住民(2024年7月8日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP  
【写真】イスラエル軍の攻撃を受けるパレスチナ自治区ガザ地区のガザ市から避難する人々(2024年7月7日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP 
【写真】イスラエル軍の攻撃を受けるパレスチナ自治区ガザ地区のガザ市(2024年7月7日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP 

【7月9日 AFP】ロバに引かせた荷車、自転車、徒歩──パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)最大の街、ガザ市から8日、大勢のパレスチナ人が避難した。
 ガザ紛争が始まってから、イスラエルがガザ市に対し、退避を警告したのは3度目だが、今回は市の大部分からの退去を命じている。
 しかし、すでに同市には、戦火で荒廃したガザ地区各所から無数の家族が避難している。
「もはや、どこに行けばいいんだ?」。そう嘆いたアブドラ・カマッシュさんは、最近身を寄せていた避難所を午前3時に後にした。
 イスラエル軍の戦車は、戦闘機とドローン攻撃の援護を受けながら、ガザ市中心部へ入った。同軍報道官はサブラ(Sabra)、リマル(Rimal)、タル・ハワ(Tal Al-Hawa)、ダラジ(Al-Daraj)地区の住民に「人道地帯」へ避難するよう警告した。
 イスラム組織ハマス(Hamas)が実効支配するガザ地区の民間防衛当局は、避難警告が出る前から、市内各地で計「数十人」の死傷者が報告されていると述べた。
 エルサレム・中東聖公会のエルサレム教区は声明で、7日に市内のアハリ・アラブ(Ahli Arab)病院付近で「無人機から大量の攻撃」があった後、イスラエル軍が同病院に避難を命じたと伝えた。病院は「閉鎖を余儀なくされ」、機能していないという。
 国連(UN)によると、ガザ地区で現在機能している病院は半数以下で、しかも部分的な運営に限られている。同教区は「病気やけがをした人々には選択肢がほとんどない」と訴えた。
 イスラエル軍は先月27日に避難命令を出したガザ市のシュジャイヤ(Shujaiya)地区で、約2週間にわたって攻勢を続けており、最新の戦闘では「テロリスト」数十人を「排除」したと発表している。
 作戦の標的には、ガザ市にある国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)本部も含まれている。対象となる目標については、ハマスの施設や戦闘員の存在を示唆する情報に基づいているという。
 ガザ市住民のムハンマド・ビサンさんは「戦闘機の空爆、砲撃、ドローンも四方八方から発砲してくる。右に行こうが左に行こうが、どこに逃げればいいのか分からない」とAFPに語った。
 別の住民カマシュさんは、イスラエル軍は「ここを離れて別の地域へ移動しろと言うが、すると彼らはその方向からやって来る」といら立ちをにじませた。
 家族で「路上で寝ていると、私たちを気の毒に思った人々が毛布をくれた。私たちはまた、こうしてがれきの中で暮らしている」とカマシュさんは語った。
 腕にプラスチックの袋を抱えた彼は「これから何が起こるか、神のみぞ知る。私たちを生き埋めにして、終わりにしてほしい」と言った。


「AFP」 2024年7月8日 14:28 発信地:パレスチナ自治区
■2日連続で学校爆撃、4人死亡 ガザ地区

【写真】イスラエル軍に爆撃された、ラテン・エルサレム総主教庁が運営する聖家族学校。パレスチナ自治区ガザ市で(2024年7月7日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP
【写真】イスラエル軍に爆撃された、ラテン・エルサレム総主教庁が運営する聖家族学校で遺体を収容する人々。パレスチナ自治区ガザ市で(2024年7月7日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP 
【写真】イスラエル軍に爆撃された、ラテン・エルサレム総主教庁が運営する聖家族学校で消火するガザの民間防衛当局職員。パレスチナ自治区ガザ市で(2024年7月7日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP 
【写真】イスラエル軍に爆撃された、ラテン・エルサレム総主教庁が運営する聖家族学校一帯から逃げる女性。パレスチナ自治区ガザ市で(2024年7月7日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP 
【写真】イスラエル軍に爆撃された、ラテン・エルサレム総主教庁が運営する聖家族学校を見る女性。パレスチナ自治区ガザ市で(2024年7月7日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP 
【写真】イスラエル軍に爆撃された、ラテン・エルサレム総主教庁が運営する聖家族学校で少女を慰める女性。パレスチナ自治区ガザ市で(2024年7月7日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP 

【7月8日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)の民間防衛当局は7日、多数の避難者がいたガザ市(Gaza City)の聖家族学校(Holy Family School)がイスラエル軍の爆撃を受け、4人が死亡したと発表した。ガザで学校が攻撃されるのは2日連続。
 イスラエル軍は、「学校一帯」を攻撃したと認めた上で、学校は武装勢力の隠れ家であり、「ハマスの武器製造施設」が置かれていたと主張した。
 ガザの民間防衛当局は、7日の犠牲者にはハマスの労働当局幹部が含まれているとした。
 学校を所有するキリスト教会のラテン・エルサレム総主教庁(Latin Patriarchate of Jerusalem)によると、ガザで戦闘が始まって以来、学校には多数の民間人が身を寄せていた。
 同教会は「ラテン・エルサレム総主教庁は、市民を標的にすること、もしくは民間人を戦闘に巻き込まない努力を怠った戦闘行為を最も強い言葉で非難する」との声明を出した。
 ガザ当局によると、6日には国連(UN)運営の学校がイスラエル軍の空爆を受け、16人が死亡、75人が負傷した。その際もイスラエル軍は、攻撃は避難民の中に紛れ、学校に隠れている武装勢力を狙ったものと主張ししていた。


「AFP」 2024年7月5日 13:05 発信地:エルサレム
■イスラエル、「違法」入植地3か所承認 ヨルダン川西岸

【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸で、イスラエルによる占領地に建てられたユダヤ人入植地マーレアドゥミム(2024年6月28日撮影)。(c)AHMAD GHARABLI / AFP
【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸ナブルス付近の学校から、イスラエルによるユダヤ人入植地を眺める生徒たち(2024年5月23日撮影)。(c)Jaafar ASHTIYEH / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸ヘブロン付近の村から見たイスラエルによるユダヤ人入植地(2024年4月25日撮影)。(c)HAZEM BADER / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸ラマラ付近の村から見たイスラエルによるユダヤ人入植地(2024年3月22日撮影)。(c)Zain JAAFAR / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸ベツレヘムにあるパレスチナ人の町に造られた、イスラエルによるユダヤ人入植地(2024年3月6日撮影)。(c)HAZEM BADER / AFP 

【7月5日 AFP】イスラエル当局は4日、占領下に置くパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)にあり、イスラエルでも違法とされていた入植地3か所を承認した。同国の入植活動を監視する国内NGO「ピース・ナウ(Peace Now)」が発表した。同団体はこの動きについて、パレスチナ自治区「併合」計画の新たな段階だと批判している。
 今回合法化されたのは、既存の入植地の端に位置する入植地マハネガディ(Mahane Gadi)、ギブアットハン(Givat Han)、ケデムアラバ(Kedem Arava)の3か所。これらは。
 当局はまた、既存の入植地での住宅5295棟の追加建設も承認した。
 イスラエルが1967年以来占領している西岸のすべてのユダヤ人入植地は、イスラエル当局の許可の有無にかかわらず、国際法違反と見なされている。
 西岸には、テント数張りから、電気・水道などに接続したプレハブ小屋の集落まで、イスラエルデモ違法とされる入植地が数十か所出現している。
 ピース・ナウは今回の措置について、「西岸で進行中の併合を強調する動きだ」と指摘。「イスラエル政府は、占領下の西岸におけるゲームのルールを変え続け、取り返しのつかない損害をもたらしている」と批判した。
 パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)とイスラエルの紛争を受け、西岸でもすでに緊張が高まっている。
 そうした中、「併合論を唱えるイスラエル政府は、イスラエル人とパレスチナ人双方の安全と未来を著しく損なっており、今後何世代にもわたってこの無謀さの代償を払わされることになるだろう」とピース・ナウは警告した。
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「日本メディア「ベルリン当局、平和の少女像撤去要求方針を示した」

2024年07月19日 | 日本軍隊性奴隷
「The Hankyoreh」 2024-07-13 06:51
日本メディア「ベルリン当局、平和の少女像撤去要求方針を示した」

【写真】ドイツ「右翼に反対するおばあさんたち」のあるメンバーが2021年2月19日、ベルリンのミッテ区に建てられた平和の少女像の前で、極右の暴力に抗議し犠牲者を追悼する演説をしている=ハン・ジュヨン通信員//ハンギョレ新聞社

 ドイツのベルリン当局がベルリンに設置された「平和の少女像」(以下少女像)の撤去を求める方針を明らかにしたと日本のメディアが報道した。
 NHKなどは12日、ベルリンのミッテ区が同区に設置された少女像を9月28日以後に撤去するよう市民団体に求める方針だと報道した。
 ミッテ区は、第2次世界大戦当時に日本軍がアジア太平洋全域で女性たちを性奴隷として強制的に連れて行ったなどの碑文の内容を問題視しており、区の「特別許可」が9月28日に満了することを機に、以降は撤去を求める方針だ。
 同少女像は4年前の2020年9月28日、ドイツと韓国の市民団体「コリア協議会」などによってベルリンのミッテ区に設置された。これは欧州の公共敷地に初めて設置されたものだったが、日本側は少女像の設置直後からドイツ当局に撤去を求めて続けてきた。少女像の設置から1カ月も経たず、2020年10月7日にミッテ区は撤去を命令しており、コリア協議会の仮処分申し立てで対抗した。
 ミッテ区は撤去要求を見送ったが、日本の圧力は続いた。2022年4月、日本の岸田文雄首相は日本を訪問したオラフ・ショルツ首相に「引き続き設置されていることは極めて残念である」と述べ、撤去を求めた。ミッテ区が少女像の撤去を求める方針を示したという今回の日本メディアの報道は12日、岸田首相のドイツ訪問を控えて出た。
 少女像は2013年、米国カリフォルニア州グレンデール市立公園の公立図書館前に海外で初めて設置されて以来、世界の多くの所に設置されているが、日本の圧力で撤去されることもしばしば起きている。ドイツ中部ヘッセン州のカッセル州立大学学生自治会の主導で設置された少女像が昨年3月、突如撤去されたこともあった。
チョ・ギウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-07-12 10:24


「The Hankyoreh」 2024-06-24 09:49
■日本政府の妨害作戦を乗り越え、イタリアで「初の平和の少女像」除幕式
 共同通信、碑文内容を「変える」と報道…正義連「事実ではない」

【写真】22日(現地時間)、イタリア・サルデーニャ島のスティンティーノ市の海辺に設置された平和の少女像=正義記憶連帯提供//ハンギョレ新聞社

 日本の妨害にもかかわらず、イタリアのサルデーニャ島の海辺に日本軍慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」(以下少女像)が22日(現地時間)に設置された。少女像が建てられたスティンティーノ市の市長が、日本政府の問題提起に対し少女像に書かれた碑文内容の修正を検討する方針を示したという報道があったが、少女像の設置に参加した「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)は事実ではないと反論した。
 ヨーロッパの休養地としても有名なサルデーニャ島のスティンティーノ市では同日、設置された少女像の周辺で除幕式が行われた。地中海を眺める海岸付近に位置することになった少女像周辺には、現地合唱団が歌う民謡「アリラン」が鳴り響いた。正義連は23日に報道資料を出し、除幕式にはサルデーニャ島の女性市長をはじめとする政治家と地域の女性・人権市民団体活動家と市民など200人余りが出席したと伝えた。少女像と共に設置された碑文には「日本政府が引き続き『慰安婦』の存在を否定し、ドイツ、フィリピンなど多くの国で平和の少女像を撤去しようとする試みを進めているのは、非常に残念なことだ」と韓国語とイタリア語と英語などで書かれている。
 正義連によると、人権弁護士出身のリタ・バッレベッラ・スティンティーノ市長は演説で、「少女像は全世界の女性たちが今も体験している性暴力の原因を思い起こさせる」と述べたという。

【写真】22日(現地時間)、イタリア・サルデーニャ島のスティンティーノ市の海辺に設置された平和の少女像の除幕式の様子。スティンティーノ市のリタ・バッレベッラ市長が少女像を撫でている=正義記憶連帯提供//ハンギョレ新聞社

 日本政府は、イタリアの日本大使館などを動員して、少女像の設置に問題を提起した。共同通信は少女像の除幕式前日の21日、バッレベッラ市長が「(碑文に韓国市民団体の)一方的な主張が書かれている。文言変更を検討している」と述べたと報じた。同通信は、バッレベッラ市長が「慰安婦問題について勉強不足だった。日本のみを批判する意図はなかった」とし、「日韓両国の立場を併記した碑文に作り替える」と言明したとも報道した。
 しかし、正義連のイ・ナヨン理事長はハンギョレとの電話インタビューで、「バッレベッラ市長と面談して確認したが、彼女は碑文を変えると言ったことはなく、今後もそのような計画はないと話した」とし、「日本記者とも直接インタビューに応じたことがないと(バッレベッラ市長が)語った」と伝えた。
 日本政府は多角的にイタリア当局に圧力を加えている。イタリアの日本大使館の関係者は少女像の建立と関連し、NHKに「様々な(イタリアの)関係者に強い懸念を伝え、適切な対応を求めている」と述べた。
 イタリア現地の地域新聞である「ルニオーネ・サルダ」も少女像の除幕式を2日後に控えた20日、在イタリア日本大使館の鈴木哲駐大使がスティンティーノ市を訪問し、バッレベッラ市長に会って除幕式の延期を要請したと報じた。同紙は、鈴木大使が日本は過去の犯罪について謝罪したとし、少女像の碑文の内容が事実と異なると抗議したと報道した。
 韓国外交部は「関連動向を注視しつつ、必要ならば適切な対応を検討していきたい」とし、「政府の基本立場としては、海外の少女像などの設置は戦時性暴力という普遍的な人権侵害問題に対する追悼と教育のため、当該地域と市民社会が自発的に進めていると理解している」と述べた。イタリアの韓国大使館側はハンギョレの取材に対し、「これまで日本大使館やスティンティーノ市役所側から(韓国)大使館に接触したことはない」と語った。

【写真】22日(現地時間)、イタリア・サルデーニャ島のスティンティーノ市の海辺に設置された「平和の少女像」の除幕式に参加した出席者たち=正義記憶連帯提供//ハンギョレ新聞社

 スティンティーノ市の少女像は、欧州ではドイツのベルリンに次ぎ、公共の場所に設置されたものとしては2体目となる。(民間の物を含めると)2013年に米カリフォルニア州のグレンデール市立公園の公立図書館前に海外で初めて少女像が建てられて以来、14体目だ。
 日本政府が世界各地にある少女像に対して持続的に圧力を行使し、ベルリンの少女像は設置から4年で撤去される危機に瀕した。少女像に対する行政処分権限があるベルリンのミッテ区役所は18日、「(少女像は)特別許可が一度延長され、その後は(碑文の)文言を修正する条件で容認されている状態だ。この協議が失敗したため、これ以上許可を延長することはできない」として撤去する方針を発表した。ミッテ区役所は「2024年9月に容認の期間が満了すれば、コリア協議会に区役所の撤去要請を伝える」と明らかにした。これに対し、在独市民団体「コリア協議会」は「文言と関連し、区役所側がまともに協議を要請したことがない」とし、「今からでも文言の修正をはじめとする協議に応じる用意がある」と反論した。
チャン・イェジ記者、東京/キム・ソヨン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-06-23 21:52


「聯合ニュース」 2024.06.24 18:31
■韓国野党 日本の慰安婦少女像設置妨害を批判=「政府は放置せず対策を」
【ソウル聯合ニュース】イタリア西部・サルデーニャ島のスティンティーノ市に設置された旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」を巡り、日本政府が撤去を目指す動きを見せていることについて、韓国の野党「共に民主党」や「祖国革新党」などが24日、日本の妨害行為を放置してはならないとして政府に対策を促した。

【写真】イタリア・サルデーニャ島のスティンティーノ市に設置された「平和の少女像」(韓国市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」提供)=(聯合ニュース)

 革新系最大野党、共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表はスティンティーノ市に設置された少女像について、「多くの人が訪れ、平和と人権の意味を新たに記憶する平和の聖地になることを期待する」と述べた。そのうえで、日本が設置に反対したことが残念だとし、「政府はこれ以上日本の(妨害)行動を放置してはならない」と強調した。
 野党「祖国革新党」のカン・ミジョン報道官は論評を出し、「日本は少女像設置の動きがあれば妨害し、設置された少女像を撤去するのに外交力を動員している」として、「これは尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領のほう助のせい」と主張した。また、「世界の良心的な人たちと連帯して尹政権が放棄する少女像を守る」などと強調した。


「聯合ニュース」 2024.06.23 11:08
■イタリアに新たな少女像 日本抗議も「碑文変更計画なし」
【ローマ聯合ニュース】日本政府が旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」の撤去に向けた動きを進めるなか、イタリア西部・サルデーニャ島のスティンティーノ市に22日(現地時間)、新たな少女像が設置された。

【写真】イタリア・サルデーニャ島のスティンティーノ市に設置された「平和の少女像」(正義連提供)=(聯合ニュース)

 この日は像の除幕式が開かれ、像の設置を主導した韓国市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」の李娜栄(イ・ナヨン)理事長やスティンティーノ市のバッレベッラ市長、現地の女性団体代表らが出席。地元の合唱団は韓国民謡「アリラン」を披露して、設置を祝った。
 像の設置は正義連が女性弁護士出身のバッレベッラ市長に提案して実現した。設置場所はスティンティーノ市庁から約200メートル離れた海辺。多くの人の目に留まるよう観光客が多く行き来するところにした。
 正義連によると、同市の少女像は欧州ではドイツ・ベルリンに次いで2番目に公共の場所に設置された。韓国以外に設置されるのは14体目。
 少女像を巡っては、ベルリンの像などで日本政府が撤去を目指す動きを見せている。この日も日本の共同通信の記事を巡って混乱が生じた。
 共同通信はバッレベッラ市長が像の碑文に正義連の一方的な主張が記されているとして「文言変更を検討している」と表明したと報じた。
 ただ李理事長によると、バッレベッラ市長は碑文の修正に言及したことはなく、今後文言を変更する計画もないと述べたという。
 また同市長は自身を訪ねてきた日本大使一行の中に共同通信の記者がいたことを後で知ったとして不快感を示しているという。日本メディアによると、イタリアの日本大使館は同市に強い懸念を伝えるとともに、適切な対応を求めたという。
 碑文には、第2次世界大戦当時に日本軍がアジア太平洋地域で女性を「性奴隷」として強制連行し、少女像は被害者を記憶するための象徴であるという内容のほか、日本政府が慰安婦の存在を否定し、少女像を撤去しようとする動きに対する強い遺憾の意が記されているという。

【写真】少女像の除幕式であいさつするスティンティーノ市のバッレベッラ市長(正義連提供)=(聯合ニュース)


「The Hankyoreh」 2024-06-20 10:11
■イタリア・サルデーニャの浜辺に「平和の少女像」登場

【写真】ドイツ・ベルリン市のミッテ区に立てられた「平和の少女像」=コリア協議会のウェブサイトより//ハンギョレ新聞社

 地中海を臨むイタリアのサルデーニャ島の浜辺に「平和の少女像」(以下、少女像)が設置される。日本政府の圧力によって世界各地の少女像が撤去の脅威を受けているなか、今回設置される少女像の碑文には、第2次世界大戦時に日本が女性を相手に犯した犯罪に対する責任を明確に問う文言が含められる。
 「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)は22日(現地時間)にサルデーニャ島のスティンティーノに少女像を立てる予定だと、19日明らかにした。少女像はスティンティーノ市が提供した公共敷地に置かれることになる。スティンティーノ市庁から200メートルほど離れた浜辺にあるこの敷地は、毎年欧州や米国から来る観光客で混みあう場所でもある。スティンティーノ市は22日午前11時(韓国時間夕方7時)に除幕式を開催し、リタ・バレベッラ市長はサルデーニャ島の議会で活動中の女性市長を全員招待した。イタリア現地の合唱団が歌う「アリラン」の公演も予定されている。
 少女像が公共の敷地に設置されるのは、2020年9月にドイツ・ベルリンに立てられた少女像以来2度目だ。正義連は「少女像の撤去のための日本政府による全方向的な圧力が続いている今、スティンティーノ市に少女像が建てられるのは、平和と人権のための世界市民の記憶と連帯が堅固だということ」だと明らかにした。

【写真】イタリア・サルデーニャ島スティンティーノ市に広がる浜辺=イタリア観光庁提供//ハンギョレ新聞社

 イタリアに建てられるこの少女像は、碑文を通じて、日本政府が「慰安婦」問題を回避して歴史を伝えようとする試みを妨害している問題も指摘した。「第2次世界大戦時、日本はアジア太平洋地域で数多くの少女と女性を強制的に連れていき軍の性的奴隷にするなど、ホロコーストに劣らない極悪非道な反倫理的犯罪を犯した」として、「日本政府が引き続き『慰安婦』の存在を否定し、ドイツやフィリピンなどの様々な国で平和の少女像を撤去しようとする試みを進めているのは、非常に遺憾なことだ」と書かれている。
 さらに、「日本は女性と人類に対する戦争犯罪を責任を持って認め、そのような残虐な行為を記憶する正しい措置を取らなければならない」と明記した。少女像の碑文は設置した地域ごとに内容が少しずつ違うが、スティンティーノ市は初めて日本の責任を強調した内容を書いた。
 正義連のイ・ナヨン理事長はハンギョレに「各国に設置された少女像の碑文には、日本に関する表現を修正した事例もたびたびあったが、普遍的な女性の人権問題として『慰安婦』問題をみるイタリアの少女像は、現在の日本の態度も指摘している」と述べた。
 今回の少女像の設置は、イタリア市民とスティンティーノ市の努力が結びついた結果だ。日本軍「慰安婦」被害の歴史に接したスティンティーノ市民のロサ・マリアさんが、古くからの友人で女性人権弁護士出身のリタ・バレベッラ市長にこの問題を伝え、少女像設置の議論が進んだ。その後、正義連が昨年12月に少女像の設置を提案する公文書をスティンティーノ市に正式に発送し、少女像を寄付する意向を表明し、1カ月ほど後の今年1月、市議会がこれを受け入れる決議案を通した。その後、市は4月、イタリアの州政府文化財庁で少女像の登録手続きまで終えて、正式に少女像をイタリアに持ってくることが可能になった。バレベッラ市長は18日(現地時間)、地元新聞の「ラ・ヌオバ・サルデーニャ」に「平時と戦時ともに、女性に対する犯罪に対抗して戦う普遍的な象徴となる少女像を受け入れることができて誇りに思う」と述べた。

【写真】平和の少女像=正義記憶連帯提供//ハンギョレ新聞社

 これまで世界各地に設置された少女像や「慰安婦」慰霊碑、平和碑などは30基ほどになる。少女像は2013年に米国カリフォルニア州のグレンデール市立公園の公共図書館前への設置を皮切りに、海外でも建てられ始めた。サルデーニャ島の少女像は海外に設置された少女像として14体目だ。しかし、日本の政府と大使館の組織的な妨害によって世界各国に建てられた少女像が撤去される状況は続いている。2018年12月28日にフィリピンのサンペドロ市の「女性の家」に設置した少女像は、日本の外交的圧力でわずか2日で撤去された
 ドイツでは、少女像の設置を主導した市民団体「ドイツコリア協議会」を中心に、撤去の脅しに対抗して少女像を守る活動が繰り広げられている。2022年7月にドイツのカッセル大学の学生会が校内に設置した少女像「ヌジン(Nujin)」は、日本政府の圧力で昨年3月に大学によって「奇襲撤去」された。これに対して学生とドイツコリア協議会は、ヌジンを元の場所に戻すために署名運動を進め、それに参加した5800人ほどの署名を18日にカッセル大学学長に渡した。
 2020年9月にベルリンの中心地であるミッテ区に設置された少女像も、同じく撤去の恐れが強い。ベルリン地域議会の議員はミッテ区庁に少女像の永久存続を求める決議案を17日に提出したが、可決されても法的拘束力はない。ドイツコリア協議会は8月までに少女像の撤去に反対するミッテ区の住民1000人の署名を集めて区に渡す予定だ。ドイツコリア協議会のハン・ジョンファ代表は「国外で少女像は、『慰安婦』問題によって拡張された戦時性暴行問題や移民に対する人種差別など、様々な痛みを交わす求心点の役割を果たしている」と訴えたが、場所を守れるかどうかはわからない状況だ。
チャン・イェジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1145458.html
韓国語原文入力:2024-06-19 20:37


「聯合ニュース」 2024.06.19 11:55
■「平和の少女像」イタリアに初設置へ 韓国以外では14体目
【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」がイタリアに初めて設置される。韓国市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」は19日、イタリア・サルデーニャ島のスティンティーノ市で22日午後7時(日本時間)に少女像の除幕式を行うと発表した。

平和の少女像(少女像推進委員会提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
 正義連によると、この少女像は欧州ではドイツ・ベルリンに次いで2番目に公共の場所に設置される。海外に設置されるのは米カリフォルニア州グレンデール市(2013年)などに続き、今回で14体目。
 設置場所はスティンティーノ市庁から約200メートル離れた海辺で、観光客が多く行き来するところだという。
 碑文には、第2次世界大戦当時に日本軍がアジア太平洋地域で女性を「性奴隷」として強制連行し、少女像は被害者を記憶するための象徴であるという内容が盛り込まれた。韓国語とイタリア語、英語の案内板が設置され、QRコードを使えばさらに多くの言語でも碑文を読むことができる。
 正義連は碑文について、過去の犯罪を否定し、責任を回避して少女像の建立を妨害する日本政府の行為が「不正義」であることを明示している点で意味が大きいと説明した。 
 少女像の設置は、正義連が昨年12月にスティンティーノ市に提案。同市の市長は、人類と女性に対するあらゆる形の暴力に反対するとして歓迎の意を表した。
 平和の少女像は11年12月、ソウルの日本大使館前に初めて建てられた。現在は韓国に148、海外に31(撤去、または展示後に設置されていない六つを除く)の記念碑・平和碑が設置されている。
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「親パレスチナグループ、豪連邦議会の壁よじ上り抗議」

2024年07月18日 | 国家・社会
「AFP」 2024年7月4日 14:47 発信地:シドニー/オーストラリア
■親パレスチナグループ、豪連邦議会の壁よじ上り抗議

【写真】デモ隊が掲げた横断幕。オーストラリア・キャンベルの連邦議会で。ABC提供の動画から(2024年7月4日撮影、提供)。(c)AFP PHOTO / Australian Broadcast Corporation (ABC)
【写真】デモ隊拘束に向け待機する警察。オーストラリア・キャンベルの連邦議会で。ABC提供の動画から(2024年7月4日撮影、提供)。(c)AFP PHOTO / Australian Broadcast Corporation (ABC)  
【写真】デモ隊を拘束する警察。オーストラリア・キャンベルの連邦議会で。ABC提供の動画から(2024年7月4日撮影、提供)。(c)AFP PHOTO / Australian Broadcast Corporation (ABC) 

【7月4日 AFP】オーストラリアの首都キャンベラで4日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での武力衝突に反対を表明するグループが、連邦議会の壁をよじ登り、「パレスチナは解放される」などと書かれた横断幕を掲げた。また、昨年から続くガザでの紛争に加担しているとして、アンソニー・アルバニージー(Anthony Albanese)首相を非難した。
 連邦議会の壁によじ登ったのは、親パレスチナグループ「リネゲイド・アクティビスト(Renegade Activists)」のメンバーら。黒い衣装にパレスチナ伝統のスカーフ「ケフィエ」を着用して正面玄関の壁を登り、屋上から大きな白黒の横断幕を広げた。
 グループのメンバーは同国メディアに対し、アルバニージー氏がガザ侵攻に加担している事実を「忘れない」、「許さない」と述べ、非難した。
 同国では先月、与党労働党所属でイスラム教徒のファティマ・ペイマン(Fatima Payman)上院議員が政府の方針に従わず、緑の党が提出したパレスチナの国家承認を求める動議に賛成票を投じた。これを受け、ペイマン氏は労働党から処分を受けていた。
 ペイマン氏は国家承認の動議を支持したことで「追放」状態にあると訴えた。
 オーストラリアは、西側の多くの同盟国と同様に、パレスチナを国家承認していないが、将来的な2国家共存については支持するとしている。


「AFP」 2024年7月4日 13:02 発信地:エルサレム/中東・アフリカ
■イスラエル、西岸で12.7平方キロ「国有地化」 過去30年で最大の土地接収

【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸で、イスラエルによる占領地に建てられたユダヤ人入植地マーレアドゥミム(2024年6月28日撮影)。(c)AHMAD GHARABLI / AFP
【写真】イスラエルに併合されたエルサレム東部のユダヤ人入植地ラマトシュロモで進む建設作業(2024年6月28日撮影)。(c)AHMAD GHARABLI / AFP 

【7月4日 AFP】イスラエルが先月、占領下に置くパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)で、過去30年以上で最大の土地接収を承認したことを、同国の入植活動を監視するNGO「ピース・ナウ(Peace Now)」が3日、明らかにした。
 イスラエルが「国有地化」したのは、ヨルダン渓谷(Jordan Valley)の土地12.7平方キロ。1回の接収面積としては1993年のオスロ合意(パレスチナ暫定自治宣言)以降最大。
 イスラエルは今年、西岸で計23.7平方キロの土地を接収しており、2024年の接収面積も過去最大となる見通しだという。
 イスラエルによって「国有地」と宣言されると、パレスチナ人はその土地の所有権を失い、使用も禁止されるという。
 イスラエルは1967年の第3次中東戦争で、東エルサレム(East Jerusalem)と西岸、ガザ地区(Gaza Strip)などを占領した。以来、西岸一帯に数十の入植地を建設。現在では49万人以上のイスラエル人が居住しているが、こうした入植地は国際法違反とみなされている。
 西岸には、パレスチナ人約300万人が暮らしている。
 イスラエルは1980年代に数百平方キロの土地を接収した後、1992年に接収を停止した。だが1996年、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相の第1次政権下で接収を再開した。
 イスラエルの極右ベツァレル・スモトリッチ(Bezalel Smotrich)財務相は3月、ヨルダン渓谷北部にある土地800ヘクタールの「国有地化」を発表した際、「イスラエルと世界には、われわれの西岸に対する領有権をおとしめようとする人々がいる」と非難した。
 ピース・ナウは、ネタニヤフ氏とスモトリッチ氏は政治的対立の解消や紛争終結よりも「ひと握りの入植者」の利益を優先していると批判。「イスラエルと併存する、パレスチナ国家の樹立という政治的解決なしでガザ紛争が終わらないことは、今や誰の目にも明らかだ」と指摘した。


「 AFP」 2024年7月4日 10:04 発信地:パレスチナ自治区
■ガザ住民に新たな避難命令 ハマス掃討作戦、各地で継続

【写真】イスラエル軍による避難命令を受け、パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスの対象地区から逃れる人々(2024年7月1日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスで、破壊された街の通りを移動する人々(2024年7月3日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP 
【写真】イスラエル軍による避難命令を受け、パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスの東部地区から中心部へ逃れてきた人々(2024年7月2日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスで、家畜に引かせたカートで移動する人々(2024年7月3日撮影)。(c)Eyad BABA / AFP 
【写真】イスラエル軍の攻撃で破壊されたパレスチナ自治区ガザ地区の街並み。イスラエル側から撮影(2024年7月2日撮影)。(c)JACK GUEZ / AFP 
【写真】イスラエル軍の爆撃を受けるパレスチナ自治区ガザ市のシュジャイヤ地区(2024年7月3日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA / AFP 

【7月4日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でイスラエル軍によるイスラム組織ハマス(Hamas)掃討作戦が続く中、同軍の避難命令を受け、各地で住民が新たに退避せざるを得ない状況に追い込まれている。
 イスラエル軍は1週間前、北部ガザ市シュジャイヤ(Shujaiya)地区に避難命令を出した。1日には南部ハンユニス(Khan Yunis)や最南部ラファ(Rafah)の住民にも避難を命令。
 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、南部では約25万人が命令の影響を受けている。
 世界保健機関(WHO)によれば、ラファのヨーロッパ病院(European Gaza Hospital)には退去命令は出ていないが、業務に支障を来している。現在、同病院と赤十字国際委員会(ICRC)が運営する野外病院にはそれぞれ患者3人が残るのみとなっている。
 国連(UN)のステファン・ドゥジャリク(Stephane Dujarric)事務総長報道官は、南部に対する避難命令は「昨年10月以来最大規模」の117平方キロが対象となっていると指摘。「過ちへとつながる措置だ」と非難した。
 国連人道問題調整室(OCHA)のアンドレア・デ・ドメニコ(Andrea De Domenico)事務局長は、昨年10月以来、ガザ住民10人のうち9人が少なくとも1回は避難を余儀なくされているとし、「駒のように移動させられている」と語った。
 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は先に、対ハマス戦の「激しい局面」は終わりつつあると述べたが、同国軍は3日もシュジャイヤ地区に砲爆撃を加えた。軍によると、24時間でガザの50か所以上のインフラ標的を空爆したほか、地上部隊は「テロリストせん滅」作戦を続行した。


「 AFP」 2024年7月1日 19:33 発信地:エルサレム/中東・アフリカ
■イスラエル、ガザ最大病院院長ら被拘束者数十人解放

【写真】イスラエルから解放されて家族と再会したパレスチナ人。中部デイルアルバラのアクサ殉教者病院で(2024年7月1日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP
【写真】イスラエルから解放されたパレスチナ人。検査のために到着した中部デイルアルバラのアクサ殉教者病院で(2024年7月1日撮影)。(c)Bashar TALEB / AFP 

【7月1日 AFP】イスラエルは1日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)最大のシファ(Al-Shifa)病院のムハンマド・アブサルミヤ(Mohammed Abu Salmiya)院長を解放した。治療のためにガザ地区に送り帰された被拘束者数十人の中に含まれていた。病院院長は7か月以上拘束されていた。
 イスラエルのイタマル・ベングビール(Itamar Ben Gvir)国家治安相はX(旧ツイッター)への投稿で解放について確認。ガザ地区の医療関係者も解放について確認している。
 アブサルミヤ氏は昨年11月に身柄を拘束された。その後、イスラエル軍による度重なる攻撃を受け、病院の建物は大きなダメージを受けた。
 デイルアルバラフ(Deir el-Balah)のアルアクサ(Al Aqsa )病院の関係者はAFPに、アブサルミヤ氏らはハンユニス(Khan Yunis)のすぐ東側の境界線を越えてイスラエルから戻ってきたと話した。
 解放された被拘束者のうち5人は、検査のためにアクサ病院に入院、残りはハンユニスの病院に搬送された。デイルアルバラフのAFP特派員は、解放後に家族と再会を果たす様子を写真に捉えた。
 イスラエル軍は、今回の引き渡しの報道について「確認中」と回答。一方、ベングビール氏は、アブサルミヤ氏と「他のテロリスト数十人」の解放は「治安維持の放棄だ」とXに投稿し、解放を認めた形となった。
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「北朝鮮の強制労働 「奴隷化」にあたる恐れ 国連」 

2024年07月17日 | 北部朝鮮
「AFP」 2024年7月16日 20:22 発信地:ジュネーブ/スイス
■北朝鮮の強制労働 「奴隷化」にあたる恐れ 国連
【7月16日 AFP】国連は16日、北朝鮮の深く制度化された強制労働のシステムについて警告し、一部では人道に対する罪にあたる恐れがあると指摘する報告書を発表した。
 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のボルカー・ターク(Volker Turk)高等弁務官は声明で、「人々は耐え難い状態の中、労働を強制されている。危険な分野であることが多く、賃金、選択の自由、辞める自由、保護や医療体制、休暇、食糧、住居の確保もない」と述べた。
 また、強制労働を強いられている人の多くが頻繁に暴力を振るわれ、女性は「常に性暴力を受ける恐れがある」ともした。
 報告書をまとめるにあたりOHCHRは幅広い情報源に当たった。この中には2015〜23年に行われた、脱北した被害者や目撃者183人とのインタビューも含まれた。「その日のノルマに満たないと殴られ、食事が減らされた」との証言も記された。
 報告書は、6種類の強制労働システムに焦点を当てた。最低10年間の徴兵制度の他、建設や農業などで「過酷な作業」を強いられる市民、学生らの動員、さらには外貨獲得を目的に外国に派遣される労働者についても触れた。
 外国への派遣については、ロシアとカタールで開催されたサッカーW杯(World Cup)関連施設建設のため、北朝鮮から労働者が送られたとの情報もあると一例を挙げた。外国への派遣労働者は、賃金の最大90%を国に納める必要がある。また、常に監視下に置かれる他、パスポートは取り上げられ、休みもほとんどない。
 北朝鮮のこうした強制労働システムについて報告書は「国による国民の支配、監視、洗脳の手段として機能」していると指摘。このような管理と搾取の関係性の一部は「所有」の域に達しているとし、「奴隷化という人道に対する罪」にあたる可能性があると非難した。
 報告書は北朝鮮に対し「あらゆる形態の強制労働」「奴隷化および類似する慣行」「児童労働」などの廃止を勧告。また、国連安全保障理事会(UN Security Council)に対し、状況を国際刑事裁判所(ICC)に付託するよう求めた。(c)AFP/Nina LARSON


「中央日報日本語版」 2024.07.12 08:28
■北朝鮮、中学生30人を銃殺…対北風船に入った韓国ドラマを見た罪で
 北朝鮮が中学生約30人に対する大規模な公開処刑に踏み切った。学生らが対北朝鮮チラシの中のUSBに入った韓国ドラマを見たという理由からだ。

【写真】中学生約30人を公開処刑した北朝鮮

 11日、テレビ朝鮮の報道によると、北朝鮮当局は先週、韓国ドラマを見た中学生30人余りを公開処刑した。これに先立ち、脱北団体が先月、北朝鮮への風船を飛ばし、その中に韓国ドラマが保存されたUSBメモリーを入れたが、これを拾って摘発された学生たちを公開銃殺したのだ。
 北朝鮮は先月も、同じ理由で17歳前後の青少年約30人に無期懲役と死刑を言い渡したことがある。対北朝鮮団体が海に送った「コメの入ったペットボトル」を拾ってご飯を炊いて食べた一部の住民にも労働教化刑を下した。
 北朝鮮が韓国の文化や食べ物に接したという理由で住民に苛酷な処罰を下した事例は統一部がまとめた「2024北朝鮮人権報告書」の中の脱北者の証言でも確認できる。
 それによると、北朝鮮当局は結婚式で韓服ではなく白いドレスを着ること、ワイングラスで酒を飲むこと、サングラスを着用することなどをすべて「反動」事例と見なした。「アパ(パパという意味)」という言葉も、先生を呼ぶ「セム(先生を呼ぶ若者の言葉)」という表現も禁止した。
 ある脱北男性は「2022年、黄海南道(ファへナムド)の鉱山で22歳の男性が公開処刑されるのを見た」として「傀儡(韓国)奴らの歌70曲と映画3編を見て逮捕され、尋問過程で7人に流布したという事実が明らかになったそうだ」と伝えた。2020年に脱北したまた別の男性も「同僚が携帯電話で韓国ドラマを視聴していたところ、保衛部に摘発され強制送還されたが、後で処刑されたという便りを聞いた」と耳打ちした。
 今年初めには韓国ドラマを視聴したという理由で16歳の少年2人が12年の労働教化刑を宣告される公開裁判映像が公開されたりもした。北朝鮮当局が制作した内部住民向けの思想教育映像だ。これには、韓国ドラマに登場する服装とヘアスタイルを真似した罪で摘発された平壌(ピョンヤン)の女性たちの姿も登場する。
 こうした北朝鮮当局の強力な制裁は2020年12月に制定した「反動思想文化排撃法」に基づくものだ。同法は、韓国の映像物流布者を死刑に処し、視聴者は最大懲役15年の刑を受けることができるよう規定している。図書・歌・写真も処罰対象に含まれ、「南朝鮮語調や唱法を使えば2年の労働教化刑(懲役)に処する」という条項もある。


「中央日報日本語版」 2023.12.17 11:19
■北朝鮮、2万人の前で男女9人を公開処刑…理由は「牛肉売った」
 昨年夏に北朝鮮で男女9人が牛肉を違法に流通させて摘発され処刑されたという外信報道が出てきた。
 北朝鮮で牛を私的に所有したり販売することは禁止されている。深刻な食糧難に苦しめられる北朝鮮は農作業の核心である牛を違法に流通させることを重犯罪とみなしている。
 デイリーNK、米政府系ラジオ・フリー・アジア(RFA)などが14日に伝えたところによると、8月30日に恵山(ヘサン)にある飛行場の空き地で男女9人が公開処刑された。
 銃殺されたのは男性7人、女性2人だ。彼らは2017年から今年2月にかけて病気で死んだ牛2100頭以上を違法に販売した容疑を受けた。
 彼らは違法な牛肉流通組織を作り、平壌(ピョンヤン)の飲食店と業者に供給した。両江道(ヤンガンド)の家畜検疫所長、平壌の食堂管理者、軍服務中だった大学生らだったという。
 公開処刑を目撃したある住民は、2万5000人の群衆が処刑場に集まったと証言した。彼は「山全体を埋め尽くすほど多くの人が集まった。軍人によって1人ずつ銃殺された」と話した。
 続けて「杭に縛られた9人の銃殺が進められた日、軍人に囲まれたままその場面をしっかりと見守らなければならなかった」と付け加えた。
 銃殺執行当時、恵山市の工場、農場、市場が閉鎖され、「歩くことができる17歳から60歳までのすべての人が参加せよ」という命令が下されたという。
 RFAによると、朝鮮人民軍特別軍事裁判所は執行前に「容疑者は空であれ地であれ埋める所がない。3代を抹殺させて当然だ」と宣言したという。
 2000年代に入り減っていた北朝鮮の公開処刑制度は2010年になり復活したと推定される。
 人権団体「転換期正義ワーキンググループ」の2021年の報告書によると、脱北者600人ほどを調査した結果、2011年から2018年まで北朝鮮で少なくとも27件の公開処刑が行われた。


「中央日報日本語版」 2023.10.12 11:45
■「見守った住民が失神…北朝鮮、コロナ禍後に公開処刑10倍に急増」
 北朝鮮が昨年8月に新型コロナウイルス危機が解消されたと宣言してから公開処刑を増やしたという外信報道が出てきた。
 東京新聞は12日、北朝鮮の内部事情に詳しい関係者の証言として、北朝鮮で公開処刑される数はコロナ禍前には毎年数十人だったが、この1年間では100人を超えると推定されると伝えた。
 新型コロナウイルスが大流行した時は感染拡散を防ぐために公開処刑を大きく減らしたが、コロナ禍収束を公式化し人的交流が増えると公開処刑を拡大したということだ。
 東京新聞によると、先月下旬に中国国境と接する両江道恵山(ヤンガンド・ヘサン)の飛行場で男性1人が地域住民らが見守る中で処刑された。この男性は戦時物資である医薬品を盗み横流しした容疑を受けていたとされる。
 これに先立ち8月下旬には同じ飛行場で男性7人と女性2人が銃殺された。当時飛行場周辺には2万人に達する住民が集結したいう。
 彼らは2017年から今年まで北朝鮮当局が保有する牛2000頭を不正な方法で購入した後に食肉処理して売り払った容疑を受けた。北朝鮮では農作業に活用する牛は重要財産とみなされ、許可なく処分することは重大犯罪だ。
 だが住民らは「国有品の横流しで極刑とはひどすぎる」という批判の声を出していると同紙は伝えた。
 合わせて北朝鮮は国境封鎖解除により他国との往来が増えると韓国文化が流入する可能性もあると警戒しているという。韓国ドラマと音楽の流布などを禁止する法律に違反した容疑で今年10代の青年が公開処刑された事例もあるという。
 東京新聞は「北朝鮮当局は公開処刑の拡大で、現場に動員された人々に恐怖心を植え付け、韓流作品の持ち込みや流布の抑え込みを図る。処刑を強制的に見せられた人が現場で失神したり、不眠症や失語症などの不調を抱えたりするケースが後を絶たないとされる」と報道した。


「中央日報日本語版」 2023.12.07 07:27
■「北朝鮮、飢え死にする人が続出…韓国コンテンツを共有したという理由で公開銃殺」
 北朝鮮が新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)の大流行で国境を封鎖した後、深刻な食糧難に見舞われて飢え死にする住民が続出したと、ある脱北者が外信とのインタビューで伝えた。また、「北朝鮮が防疫規則違反者を労働教化所に送り、韓国の文化コンテンツを共有する人を公開処刑するなど、統制を強化して住民の不満が高い」とも述べた。

【写真】出勤時間の平壌住民の様子

 6日、英国BBCはソウル発の記事を通じて、5月に家族と一緒に漁船に乗って西海に脱北した30代のキムさんとのインタビューを報じた。キムさんによると、流行初期、北朝鮮は放送を通じて全世界で感染者が死んでいく姿を見せながら、防疫規則を徹底的に守らなければ、国全体に広がりかねないという。一部の住民は防疫規則に違反したという理由で労働教化所に送られたりもした。BBCは、キムさんがインタビューで話した内容を別途確認することはできなかったが、詳細は他の消息筋の伝言と最近の北朝鮮状況に対する国際機関の報告書などと一致すると説明した。
 昨年春からは事情がさらに悪化して飢え死にしたという人々のニュースが相次ぎ、キムさんが個人的に知っていた農夫2人も昨年4月に餓死したという。キムさんは2月、隣町のある老夫婦が飢え死にしたが、ネズミが遺体の一部をかじったために初期に殺人事件と誤認されたりもしたという話も伝えた。
 また、北朝鮮が最近、韓国の文化コンテンツに対する当局の取り締まりと処罰の度合いをかつてより強め、昨年4月には知り合いの22歳の青年が公開銃殺されることを強制的に見ざるを得なかったと、キムさんは伝えた。キムさんは韓国の歌70曲と映画3編を友達たちと共有したという理由でこの知人が手本になって処刑されたとし「皆が怯えた」と話した。また「反社会主義行動」の取り締まり班が街で住民を任意に捜索し脅かしていると説明し「人々は彼らが私たちの血を吸う吸血鬼のように感じており、『モギ(蚊)』と呼んでいる」と話した。
  休戦ライン付近の地域に住み、幼いごろから韓国のテレビを密かに見ながら育ったキムさんは、ますます抑圧的な体制に幻滅を感じるようになり、特に新型コロナウイルス感染症で当局の統制が強まり不満が大きかったという。キムさんはますます北朝鮮が新型コロナの危険を誇張したと考える人が多くなったとし「多くの人は、国が私たちを抑圧する口実を見つけたと考えている」とも話した。
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千年超えて土中に埋もれていた観音像…ついによみがえった眩い黄金色=韓国

2024年07月16日 | 朝鮮史
「The Hankyoreh」 2024-07-13 09:57
■千年超えて土中に埋もれていた観音像…ついによみがえった眩い黄金色=韓国
 国立春川博物館特別展「よみがえる新羅の光」 
 禪林院址金銅仏像、5年以上の大手術の末に再公開

【写真】国立春川博物館で今年5月から単独展示中の禅林院址の金銅菩薩立像。台座と光背、胴の装身具をすべて別々に作り結合して作った8~9世紀の統一新羅の金銅仏像の最高傑作と評される。低反射ガラス製の特製ショーケースの中で観客を迎えている=ノ・ヒョンソク記者//ハンギョレ新聞社

 まばゆい黄金色のきらびやかな金銅仏像は、1000年以上も山奥の地中に埋もれていた。
 8~9世紀、新羅・慶州の最高の職人たちが衆生を救ってほしいと祈り、真心を込めて観音菩薩立像だった。だが、その運命は過酷だった。慶州から江原道襄陽郡(ヤンヤングン)の山奥の寺に移され、修行僧たちの視線を浴びていたが、山崩れで寺と共に埋没してしまった。山奥の地中で光と形を失い崩れていた暗黒の歳月は、21世紀になってようやく終わりを迎えた。9年前、奇跡的に考古学者のショベルに仏像の胴体が引っかかったのだ。全面が錆と土にまみれた仏像は、5年以上にわたる保存科学者たちの大手術の末に、錆を取り除き眩しい黄金色を取り戻した。散乱していた台座と光背、華麗な装身具もほとんど像と一体になることができた。
2015年に禅林院址の遺跡から出土したばかりの当時の仏像の姿。錆に覆われ土と絡み合っていた=ノ・ヒョンソク記者//ハンギョレ新聞社
 今年5月から国立春川博物館の単独特別展「よみがえる新羅の光」で披露されている江原道襄陽の禅林院址から出土した統一新羅時代の金銅菩薩立像(宝物)は、眩しい姿の中にこうした秘史を持っている傑作だ。2015年に襄陽の禅林院址で発掘された菩薩像で、長きにわたる保存復元処理の過程を経て、朝鮮半島の古代仏像の中で最もきらびやかな黄金色を持つ姿が蘇った。台座と光背を含めて高さ66.7センチのこの観音菩薩立像は、出土地が明確な統一新羅の小型金銅像の中で最も大きいだけでなく、台座、光背、装身具を全て備え、髪の毛、唇、ひげなどに石彩と墨で彩色した跡までそのまま残った唯一の仏像だ。

【写真】金銅菩薩立像の頭と顔の部分。厳粛でありながら深く慈しみ深い表情をしている。髪や目元、ひげなどを墨や藍色の顔料を塗って表現していたことが分かる。古代朝鮮半島の仏像の顔と体の細部に墨と顔料を使った跡が現れたのは、禅林院址の金銅仏像が唯一=ノ・ヒョンソク記者//ハンギョレ新聞社

 錆を除去するだけで4年以上かかり、ついに2021年に国立文化財復元センターで復元を終え、昨年仏教中央博物館で初めて大衆に公開された。初公開ではないが、今回の博物館の展示は昨年の展示よりはるかに格別だと言える。国立博物館の保存専門家たちが力を合わせて、像の背面に残った光背の細部と一部の瓔珞(ようらく、玉装身具)などの復元まで終え、低反射ガラスでできた特製ショーケースまで備えて360度回って仏像の細部をより完全な姿で鑑賞できるようになった。
 禅林院址の菩薩像は、三国時代と統一新羅時代の古代仏像の中で装飾性が最も優れており、華麗な作品として筆頭に挙げられる。装飾性を生かすのは、幾重もの空間にわたって装飾物を囲みながら視覚的効果を極大化することが常道だが、禅林院址の仏像はこうした技法を最大限に発揮し、体の装身具はもとより台座の様々な器物までそれぞれ別に分離された工芸小物が付いている。光背の炎模様と植物の唐草(つる)模様を透かし彫りで処理し、菩薩本体の華やかな姿と調和させたのも絶妙だ。
 間近で像を見ることができるので、髪、目元、ひげを墨と藍色の顔料を塗って表現したことがわかる。古代朝鮮半島の仏像の顔と体の細部に墨と顔料を使った跡が明らかになったのは、この禅林院址の金銅仏像が唯一だという点で注目すべき部分だ。
 金銅菩薩立像の首、胸、腹の部分も目を引く部分だ。柔らかく流れ落ちる布の裾を背景に、つぼみ状の装飾がついたネックレスがあり、その下の腹部には精巧な作りの四角形の装身具が豪華な装飾美の極みを見せてくれる。展示のために、梵鐘のうなりのように間隔をおいて強弱を繰り返す特製照明の効果も、立体的な鑑賞を助けてくれる。

【写真】金銅菩薩立像の上半身を横から見た姿=ノ・ヒョンソク記者//ハンギョレ新聞社

 今年上半期、京畿道龍仁(ヨンイン)の湖巖(ホアム)美術館仏教美術展の目玉として展示された後に日本に戻った百済金銅観音像とこの仏像を比較する楽しみもある。いずれも新羅と百済の仏教信仰と芸術性、技術力が反映された絶頂の作品と言えるが、子どものように純粋で澄んだ百済観音像の無垢な表情に比べ、200年後に出た禅林院址の観音像は厳粛でありながらも奥ゆかしく慈しみ深い絶対者の表情をしている。

【写真】金銅菩薩立像の首、胸、腹の部分。柔らかく流れ落ちる布の裾を背景に、つぼみ状の飾りがいくつも連なったネックレスがあり、その下の腹部には精巧な作りの四角形の装身具が見える=ノ・ヒョンソク記者//ハンギョレ新聞社

 厳粛だが、胴体は世俗化する中国の唐・宋代の仏像や、極度の恐怖心を抱かせる表情で悪鬼を制圧する同時期の日本の平安仏像とは明確に区分される、新羅ならではの特徴だ。5~6世紀新羅古墳の黄金の金冠と装身具から見える精巧な金属細工術の伝統を継承しながらも、図像の側面で後代さらに深く円熟した統一新羅の仏像芸術の様相を端的に示す展示会といえる。28日まで。

春川/ノ・ヒョンソク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-07-11 19:05
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「慰安婦被害者が暮らす「ナヌムの家」 記念館への転換模索=入居者全員が施設離れる」

2024年07月16日 | 日本軍隊性奴隷
「聯合ニュース」 2024.07.12 13:49
■慰安婦被害者が暮らす「ナヌムの家」 記念館への転換模索=入居者全員が施設離れる
【広州聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者が共同生活を送る韓国・ソウル近郊の施設「ナヌムの家」(京畿道広州市)の入居者全員が施設を離れたことが、12日分かった。

「ナヌムの家」に故人となった被害者の胸像が設置されている=(聯合ニュース)
 施設側と広州市によると、2022年12月に入居者の一人、李玉先(イ・オクソン)さんが死去した後は3人が施設に残っていたが、今年2月に相次いで健康状態が悪化。翌月にかけて全員が療養施設に移された。今後施設に戻る可能性は薄いという。
 施設を運営する社会福祉法人「大韓仏教曹渓宗ナヌムの家」は、施設全体を「慰安婦記念歴史館」に転換する計画だ。ナヌムの家の代表理事を務める性華(ソンファ)僧侶は「生活施設の一部はそのまま残して展示室として使用し、食堂などは用途変更工事を行って施設全体を記念歴史館にすることを検討している」と述べた。
 現在、ナヌムの家は療養施設として登録されているが、記念歴史館の運営は社会福祉事業法で規定された事業に該当せず、社会福祉法人が運営することはできなくなる。性華僧侶は、国または地方自治体が運営するか、ナヌムの家と他の特殊法人が共同で運営する方式のいずれかになるだろうとして、近く曹渓宗内部で会議を行って決定すると説明した。
 また、これまでは宗教的観点からつらい経験をした慰安婦被害者を支援することに集中してきたが、今後は戦争を知らない世代に歴史の痛みと弱小国の苦痛を伝え、国の大切さを知らせる施設として生まれ変わると強調した。

【写真】昨年8月、「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」の記念式典に出席した被害者(中央)=(聯合ニュース)
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韓国外交部 日本公使呼んで抗議=防衛白書の独島領有権主張で

2024年07月15日 | 国民国家日本の侵略犯罪
「聯合ニュース」 2024.07.12 20:41
■韓国外交部 日本公使呼んで抗議=防衛白書の独島領有権主張で
【ソウル聯合ニュース】日本政府が2024年版防衛白書で独島を日本の領土と記述したことを受け、韓国外交部の金相勲(キム・サンフン)アジア太平洋局長は12日午後、在韓日本大使館の實生泰介総括公使を呼んで抗議した。

【写真】韓国外交部に入る在韓日本大使館の實生泰介総括公使=12日、ソウル(聯合ニュース)

 外交部は同日に報道官論評を出し、「歴史的、地理的、国際法的に明白なわが固有の領土である独島に対する不当な領有権主張を繰り返したことに強く抗議する」と表明。「日本政府の不当な主張は韓国固有の領土である独島に対するわれわれの主権にいかなる影響も及ぼさないことを改めて明確にする」としたうえで、「独島に対する日本のいかなる挑発にも断固として対応していく」と表明した。また、こうした不当な主張を繰り返すことが未来志向の韓日関係構築に何の役にも立たないことを明確に自覚すべきだと警告した。
 韓国国防部も日本大使館の防衛駐在官を呼んで抗議した。
 24年版防衛白書には23年版と同じく、「わが国固有の領土である北方領土や竹島(独島)の領土問題が依然として未解決のまま存在している」との文言が盛り込まれた。日本は2005年から防衛白書で独島の領有権を主張している。


「聯合ニュース」 2024.07.12 14:47
■韓国国防部 防衛白書の独島領有権主張で日本の防衛駐在官呼び抗議
【ソウル聯合ニュース】韓国国防部は12日、日本政府が2024年版防衛白書で独島を日本の領土と記述したことを受け、在韓日本大使館の防衛駐在官を呼んで抗議した。

【写真】韓国国防部に入る在韓日本大使館の防衛駐在官=12日、ソウル(聯合ニュース)

 国防部の李承範(イ・スンボム)国際政策官は防衛駐在官に対し、独島は歴史的・地理的・国際法的に韓国固有の領土であるとして、独島の領有権を損なおうとするいかなる試みにも断固として対応する方針を強調した。
 24年版防衛白書には23年版と同じく、「わが国固有の領土である北方領土や竹島(独島)の領土問題が依然として未解決のまま存在している」との文言が盛り込まれた。日本は2005年から防衛白書で独島の領有権を主張している。
 韓国と日本の防衛当局は2018年に起きた自衛隊哨戒機を巡るレーダー照射問題で交流を中断したが、先月、韓国の申源湜(シン・ウォンシク)国防部長官と日本の木原稔防衛相が再発防止策を確認。米国を含む3カ国による複数領域での新たな共同訓練「フリーダム・エッジ」を実施するなど関係回復を進めている。だが、日本は防衛白書で再び独島の領有権を主張し、韓国当局による防衛駐在官の呼び出しは今年も繰り返された。


 「聯合ニュース」  2024.07.12 12:00
■韓国政府 防衛白書の独島領有権主張に「撤回」求める
【ソウル聯合ニュース】韓国政府は12日、日本政府が2024年版防衛白書で独島を日本の領土と記述したことを受け、即刻撤回を求めた。
 外交部は報道官論評を出し、「歴史的、地理的、国際法的に明白なわが固有の領土である独島に対する不当な領有権主張を繰り返したことに強く抗議する」とした。
 論評は「日本政府の不当な主張は韓国固有の領土である独島に対するわれわれの主権にいかなる影響も及ぼさないことを改めて明確にする」としたうえで、「独島に対する日本のいかなる挑発にも断固として対応していく」と表明した。
 また、こうした不当な主張を繰り返すことが未来志向の韓日関係構築に何の役にも立たないことを明確に自覚すべきだと警告した。
 この日午後には在韓日本大使館の関係者を呼んで抗議する予定だ。
 日本が防衛白書で独島の領有権を主張するのは2005年から20年連続。
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再び独立国に」 移民急増のテキサスで上がる声

2024年07月14日 | 国家・社会
AFP」2024年7月11日 21:24 発信地:サイプレス/米国
■「再び独立国に」 移民急増のテキサスで上がる声

【写真】テキサス州の分離独立を訴えるプラカード。米テキサス州で(2024年2月28日撮影)。(c)FRANCOIS PICARD / AFPTV / AFP
【写真】「テキサス・ナショナリスト運動」代表ダニエル・ミラー氏(手前)。テキサスバーベキューのレストランで行われた集会で(2024年2月21日撮影)。(c)MARK FELIX / AFP 
【写真】「テキサス・ナショナリスト運動」代表ダニエル・ミラー氏の話を聞く集会の参加者。テキサスバーベキューのレストランで(2024年2月21日撮影)。(c)MARK FELIX / AFP 
【写真】「テキサス・ナショナリスト運動」代表ダニエル・ミラー氏の集会に集まった参加者。テキサスバーベキューのレストランで(2024年2月21日撮影)。(c)MARK FELIX / AFP 

【7月11日 AFP】米テキサス州では、約200年前の独立国家だった当時の地位を取り戻すべきとの声が一部から上がっている。こうした人々が求めているのは、米国からの離脱「テグジット(Texit)」だ。
 分離派の人々は、独立することで国境に押し寄せる移民の問題と、メキシコ国境の管理をめぐるテキサス州と連邦政府との対立を解決できると主張する。
 民主党の米大統領であるジョー・バイデン(Joe Biden)氏と共和党のテキサス州知事であるグレッグ・アボット(Greg Abbott)氏との対立は、国家分断を浮き彫りにした。移民問題は、今年の大統領選での重要な争点にもなっている。
 テキサスの分離独立を目指す「テキサス・ナショナリスト運動(Texas Nationalist Movement)」の代表ダニエル・ミラー(Daniel Miller)氏はAFPの取材に、「テキサスが国境を守り、まともな移民制度を持つためには、世界の約200の国がそうしているように、独立国家として自治権を持つことだ。テキサスに住むわれわれは、そのことを理解している」と話した。
 テキサスはかつてメキシコの一部だったが、1935年~36年のテキサス革命(Texas Revolutionを経て、1836年に主権国家となった。それからわずか9年後、テキサスは28番目の州として米国に併合されたという歴史がある。
 しかし、テキサス州とその他の州は歴史と利害を共有してはいるが、自分たちの問題を連邦政府が理解しているようには思えないとミラー氏は言う。
 テキサスバーベキューのレストランで行われた集会に参加し、ミラー氏の演説に耳を傾けていた50代の主婦ミスティー・ウォルターさんは、国境を越えて押し寄せる記録的な数の移民について、「私たちは侵略に遭っている」とAFPに話す。
 そして「テキサス州は立ち上がり、市民をもっと守る必要がある」と続けた。

◆南北戦争という過去
 テキサス独立運動は、分離の是非を住民投票で問うことを希望しているが、米国憲法には州の分離を認める条項はない。1861年にテキサスを含む南部の州が分離独立を宣言した際には、米国史上最悪の内戦となった南北戦争(Civil War)が引き起こされた。
 テキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)で州政治を研究する取り組み「テキサス政治プロジェクト(Texas Politics Project)」のジョシュア・ブランク(Joshua Blank)主任研究者によると、テキサス州には長年分離運動が存在しているが、その動きが主流になることは今後もないとの見方を示す。
 ブランク氏は、メキシコ国境をめぐるテキサス州と連邦政府との対立は「分離独立派が、自分たちこそが主流派であると声高に叫び、自分たちの主張をよりもっともらしく見せるために利用するという状況を生み出したと思う」と指摘する。
 ニューズウィークが2月に実施した世論調査ではテキサス州民の67%が米国の一部にとどまることを望んでいることが分かった。
 分離運動支持者らは、メキシコ革命や南北戦争の時と異なり、今回は平和的に分離できると考えている。
 だがブランク氏はその可能性は低いと言う。
「テキサス州は平和的に分離できない。米国が交渉で好条件を提示することはないだろう」 (c)AFP /Moises AVILA
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「百済の泗沘・日本の飛鳥…1500年受け継いできた交流」

2024年07月13日 | 韓国で
「The Hankyoreh」 2024-07-13 10:15
■百済の泗沘・日本の飛鳥…1500年受け継いできた交流
 扶余郡、姉妹都市の明日香村を招待…「高度育成政策」ワークショップ

【写真】忠清南道扶余郡と日本の明日香村の関係者が11日、扶余青年センターに集まり、「高度育成」ワークショップを開いている=扶余郡提供//ハンギョレ新聞社

 百済文化の全盛期の首都だった泗沘(サビ、現:扶余(プヨ))と、日本の古代国家の首都だった飛鳥(現:明日香村)が出会った。泗沘は538~660年における百済の最後の首都であり、明日香村には592~710年の日本の飛鳥時代に都があり、交流が盛んだった。
 忠清南道扶余郡は、姉妹都市である日本の明日香村の関係者らを招き、13日まで「旧首都育成政策」などをテーマにワークショップを開くことを、12日明らかにした。この日、扶余郡と明日香村は、扶余にある官北里(クァンブクリ)、扶蘇(プソ)山城、羅城(外郭)、王興寺などの主な遺跡を訪問し、遺跡発掘計画や復元、保存の現状などを見学した。

【写真】扶余の官北里遺跡に造成予定の泗沘百済遺跡公園=扶余郡提供//ハンギョレ新聞社

 これに先立ち、両地方自治体は11日、扶余青年センターで「高度育成」ワークショップを開いた。扶余郡の建築空間研究院が「扶余郡第3次高度保存育成施行計画」を発表し、明日香村は「飛鳥宮都整備および活用」「飛鳥高度育成政策」を紹介した。
 建築空間研究院のキム・ジョンボム研究員は「扶余郡第3次高度保存育成施行計画」を紹介し、「百済の古都のアイデンティティを回復し、住民の生活を改善して活力ある歴史都市を造成している」と明らかにした。キム研究員は「扶余は泗沘都城の原形の発掘と整備を進めており、高度研究基盤を構築し、遺跡の名所化と歴史文化拠点を形成する事業を推進している。日本が飛鳥地域で遺跡存続のために土地を買収するように、韓国も土地買収が頻繁に行われている」と説明した。

【写真】日本の奈良県明日香村で発掘された飛鳥王宮の跡地=扶余郡提供//ハンギョレ新聞社

 明日香村の小池香津江・文化財課長は「飛鳥における都城の発掘と整備・活用」の発表を通じて、「飛鳥は古代国家の誕生のゆりかごであり、古代から現在に至るまで、美しい景観と生活のなかに飛鳥が存在する。奈良と飛鳥(明日香村)の地名が混在しているが、明日香村は地方自治体の名称で、奈良は明日香村を含む都城地域」だと述べた。
 さらに小池課長は「6世紀末~8世紀始めの飛鳥には、日本で初めて都が建設された。飛鳥は538年に仏教が伝来(百済聖王)するなど、中国や泗沘と交流があり、古代中央集権国家の枠組みを完成させた」として、「奈良県の国宝・重要文化財は1328件に達し、特に明日香村には古代の都の遺跡が多い。1933年の石舞台古墳(6世紀に作られた四角形の石墓、蘇我馬子の墓と推定)の発掘で始まり、現在まで研究・調査および保存・活用研究を進めている」と説明した。

【写真】日本の奈良県明日香村と扶余郡の関係者らが12日、扶余邑にある定林寺の五重の石塔を見学している=扶余郡提供//ハンギョレ新聞社

 扶余郡のムン・デソン高度育成チーム長は「扶余と明日香村は、全域が屋根のない博物館と呼ばれるほど、古代遺跡が散在しており、観光を中心に農業や商業などを活性化する観光振興策が必要だ」としたうえで、「高度保存育成事業は、発掘と保存がそのまま地域の観光産業活性化に関連するという点で、住民生活と密接になっている。郡では伝統工芸や青年創作活動を支援する一方、韓国式家屋型の宿泊施設を拡充する事業を推進している」と説明した。

ソン・インゴル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-07-12 16:29
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