五輪之庭
仏教では「私たちの住む世界の全ての物質と現象は、五つの元素(空気・風・火・水・土=地)の組み合わせにより成り立っている」としています。五輪塔は、「地・水・火・風・空」の世界(当時の宇宙観)をかたどったものです。
『五輪書』は、宮本武蔵が著した一書ですが、たんなる武術の指南書や奥義書ではありません。
人間の真実、人生の真実をも解きあかした思想書といわれます。
その概要は、「地之巻」では兵法をあらわし、「水之巻」では二天一流の太刀筋を、「火之巻」では戦いの理を、「風之巻」には他流の批判を述べ、「空之巻」は結論となっており、ここに表れている武蔵の思想には、他の兵法者(書)とは著しく異なっています。
そこで、米田町西光寺の庭に「五輪之庭」をテーマにした作庭が試みられました。
仏教でいう五輪にちなみ、かつ武蔵の著した『五輪書』の趣旨を生かした作庭となっています。
ここからでてくるのは、「文武両道」の思想であり、これはまた人生の指針でもあるといえます。
余話:山本富士子の祖先話
武蔵と関係のない余話です。
年配の方であればどなたでもご存知の大スターです。
山本富士子さん(1931年生まれ)は、1950の第1回ミス日本(700人近い応募者があった)において、満場一致でミス日本に選ばれました。
彼女は、日本を代表する美人で、その後映画全盛の時代大活躍した大スターです。
山本富士子さんの山本家が、代々米田に居住されており、富士子さんの祖父に当たる故山本重蔵氏らの墓碑、寄進物や、母、故山本勝代様の寄進物、叔父、故山本健次郎氏の寄進碑などが西光寺にあります。(no2907)
*写真上:五輪之庭(米田町西光寺)、下:山本富士子
*「西光寺HP」参照