樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

歌謡曲に最多出場の樹は?

2006年08月02日 | 木と歌
昭和の初年から50年までの歌謡曲1,995曲について、歌詞に登場する植物をカウントした人がいます。
その結果、第1位はヤナギで61曲、第2位はバラで52曲、第3位はサクラで36曲。それにしても、約2,000曲の歌詞をしらみつぶし調べるとは、すごいエネルギーです。

         
      (宇治橋のたもとに植えてあるシダレヤナギ)

ヤナギがトップになったのは、「有名な銀座の柳や、中国の柳を歌った戦中の歌もあるが、やはり日本人が好きな樹だからだろう」とその人は書いています。
そう言えば、黒澤明監督の遺作『まあだだよ』で、松村達雄演じる内田百先生もヤナギが大好きで、新しい家にわざわざ植えていました。

私はシダレヤナギも含めてヤナギ属の樹は何かだらしない感じがして好きになれませんが(ハコヤナギ属は好きです)、昭和初期の人にとっては、銀座に植えてあるおしゃれでモダンな樹だったのでしょう。

ヤナギは中国では呪術的な霊能のある樹とされていたようです。春もっとも早く芽をふくので邪悪なものを払う力があると信じられ、4月5日前後の清明節ではヤナギの枝を髪に挿したり、枝で作った輪を頭にのせる風習があるそうです。
コメント (2)
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