樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

獣の痕跡

2018年12月06日 | その他
週末、今年最後の栃の森へ…。宇治や京都は紅葉のピークでしたが、林内はすでに冬景色。寂寞とした落葉広葉樹林の魅力を満喫しながら歩いてきました。



森の入口にあるスギ林でクマ剥ぎを発見。周囲を見回すと3か所あります。写真にある斜めの筋はクマの歯型。ツキノワグマはスギやヒノキの甘い樹液をなめるために樹皮を剥がすそうです。



そして3kmほど歩いたあたりで、今度はクマの糞を発見。数日経過しているようで、カビが生えています。



この森には20年以上、回数にして120回以上通っていますが、クマに遭遇したのは1回のみ。糞を発見したのも数回です。
途中、写真のような足跡もありました。梅の花のような形はタヌキとのこと。



さらに歩くと、またしても獣の糞を発見。落とし主はテンかな? 本来は肉食ですが、植物の実も食べるものの種は消化しないので残るらしい。



尾籠な話が続いたので、お口直しに可愛い鳥もご紹介しておきます。50羽ほどのマヒワの群れが一生懸命採餌していました。



マヒワが食べていたのは、ツルアジサイの種のようです。



この森は22年前に野鳥生息調査を実施した結果、鳥獣保護区に指定されました。そして、今年は20年後の経過を記録するために再び調査しています。私たちは鳥専門ですが、文字通り「鳥獣保護区」なので多様な獣の痕跡も見られます。



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今年のニュース

2013年12月30日 | その他
今年も残り40時間。テレビに習って、私自身の1年を10大ニュース風に振り返ります。
第1位は、少し前にご紹介したように、このブログが縁で「メダカの学校」の講師として野鳥と樹木の楽しみ方をお話したこと。仲間が3人駆けつけてくれたこともうれしかった。
しかも、参加者の一人から昨日、「(講演の)翌日、植物園横の鴨川でバード&ツリーウォッチングをしました。(略)今年の私の10大ニュースのトップは、散歩がより楽しくなったことです」と講師冥利につきるコメントをいただきました。
第2位は、野鳥の会のホームページをリニューアルしたり、会員専用サイト開設のために役員に復帰したこと。今も京都支部を活性化するべく、いろいろ活動しています。
第3位は、撮影モデルになったこと。以前から某医療機器メーカーの仕事をしていますが、2カ月ほど前「コピーの仕事ではなく、モデルをやってほしい」という依頼がありました。
聞けば「高齢者用トレーニングマシンの動画を撮るので」とのこと。ありがたいオファーでしたが、「そんな年になったか」と複雑な心境でした。
もう一つ複雑なのは、コピーの仕事よりギャラが良かったこと。コピーライター辞めて、高齢者モデルに転身しようかな(笑)。
第4位は、新たに7種類の野鳥と出会えたこと。先日、久しぶりにリストを整理したら、国内で見た鳥が287種、仕事で渡米した際に見た鳥が28種。いつの間にか300種を越えていました。


今年初めて出会えたクイナとウズラシギ

悪いニュースもありました。第1位は、警察のお世話になったこと。
ある日、パスケースをチェックすると、免許証と健康保険証と図書館カードがありません。前日の行動を思い出すと、大阪でJRに乗った際にスリに遭ったようです。必要なものだけ抜き取って、パスケースをポケットに戻したのでしょう。
恐いのは、免許証や健康保険証で勝手にお金を借りられること。すぐに宇治警察署に出向きました。取調室で2人の刑事に囲まれて調書を作成し、被害届を出しました。
金融関係の信用情報会社に私名義での借入ストップを申請するために、その足で市役所へ行って住民票などをそろえ、大阪の1社に向かいました。東京の2社には書留で郵送しました。
これで一安心と思った翌日、仕事のファイルから、免許証と健康保険証と図書館カードが出てきました。アチャー! 再び警察に出向き、平身低頭で被害届を撤回しました。
バッドニュースの第2位は、いろんな物が壊れたこと。まず、夏に給湯器が壊れてシャワーが使えなくなりました。その後、浄化槽のモーターが故障。さらに、トイレのシャワー便座まで壊れました。
家を新築して15年、製品の寿命でしょうか。普通に買い換えると高額なので、いずれもネットで安いところを見つけてリニューアル。便座は四苦八苦しながら自分で取り付けました。
来年はこんなバッドニュースを書かなくてもいい年になりますように…。
みなさま、今年も1年間ご愛読いただき、ありがとうございました。よいお年を!
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メダカの学校

2013年12月09日 | その他
一昨日の土曜日、約30人の聴衆の前で「冬の野鳥と樹木の楽しみ方」というテーマで1時間ほど話をしてきました。子ども相手に鳥の話をしたことはありますが、大人対象の勉強会は初めて。きっかけは当ブログです。
1カ月ほど前、京都の真如堂というお寺の塔頭・吉祥院のご住職から、コメントとしてそういう問い合わせをいただいたので、メールでやりとりした後、実際にお会いして具体的な話を聞いてきました。
このお寺では18年前から「メダカの学校」という名前で、毎月「写経+勉強会」を催されているとのこと。たまたま私のブログをご覧になって、光栄なことに、自然観察に関する勉強会の講師に選んでいただいたのです。
ご住職自身も樹木に詳しく、前回の記事でご紹介したセイヨウボダイジュを境内に植えたり、インドボダイジュを屋内で育てておられました。
最初は尻込みしていましたが、「誰が生徒か先生か…という気楽な勉強会です。だからメダカの学校なんです」と言われて引き受けることにしました。


ご住職にいただいた当日の画像

プロの講師ならパワーポイントで教材を作るのでしょうが、私は使ったことがないので、全編動画の教材を作りました。
まず、冬の野鳥の楽しみ方として、鴨川や京都御苑、府立植物園で見られるカモや冬鳥を紹介。ツリーウォッチングの方では、女性の参加者が多いと聞いていたので、幸田文さんの「樹皮は木の着物」という視点から、模様別に4種ずつ合計20種の樹木を紹介しました。
話の中味は、当ブログに書いている鳥や木の雑学です。説明に一生懸命で、聴衆の反応を確かめる余裕はなかったのですが、一人でも鳥や木に関心を持ってくだされば本望です。
ブログが縁でこんな経験をさせていただくのは、大変ありがたいことです。私にとっては今年の10大ニュースのトップの出来事でした。
もう一つありがたいことに、鳥仲間が3人駆けつけてくれました。彼らにとって初心者向けの冬鳥の話は、それこそ釈迦に説法。樹木の話も、このブログを読んでくれているので新鮮味はないはずですが、大切な休日を費やし、参加費を払って聴衆に加わってくれました。
苦沙彌様、二重の意味で貴重な機会を与えていただき、本当にありがとうございました。
そして、scopsさん、moriyumeさん、yamboさん、感謝、感謝です。
コメント (6)
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