樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

オグロシギ

2024年10月03日 | 野鳥
干拓地ではほとんどの休耕田の水が抜かれ、シギ・チドリのシーズンもほぼ終了しました。8月中旬から昨日まで合計14回にわたって観察・撮影に出向きました。
その中で最もうれしかったのは、オグロシギとの邂逅。私がいちばん好きなシギですが、ここ2年は飛来しなかったので3年ぶりです。心臓の高鳴りを抑えつつ、カメラに収めました。以下は9月14日に撮影した動画ですが、その3日前にも同じ場所で確認しています。



この田んぼはジャンボタニシの食害があったようで、稲が少し残ったまま「耕作放棄地」という札が立っていました。本当の耕作放棄地は草が茫々と生い茂っていて、わざわざ札を立てたりしないので、「変だな?」と思って調べてみると、何かの建設用地になっていて地上げされたようです。
6月に田植えしたものの、ジャンボタニシに半分以上食い荒らされたので収穫をあきらめ、地上げ業者に売り渡したという経緯のようです。周囲には同じように「耕作放棄地」の札が立つ田んぼあちこちにあるので、地上げがかなり進んでいるようです。



北陸新幹線の延伸計画ではこの干拓地がルートになっているので、今後はこうした地上げがあちこちで始まるでしょう。そうなると、シギ・チドリだけでなく珍しい鳥が飛来する京都府有数の野鳥生息地がダメージを受けます。
どうなることやら、10年後、20年後が心配です。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 当年の当り年 | トップ | ホットスポット&ハーレム »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (kazuyoo60)
2024-10-03 09:24:35
14回、頻繁に通われました。オグロシギとの邂逅---、脚もクチバシも長い、ヒナを連れているのでしょう。
ジャンボタニシの食害、稲を食べつくしたのですか。酷い状態ですね。親類宅の用水路でピンク色の卵を過去に見たことがあります。
新幹線が通る場所近くになれば、影響がゼロではないでしょうね。新幹線を避けるルートを見つけてくれるとしてもです。
ジャンボタニシの天敵で検索したら---、アイガモ、コイ、スッポン、ゲンゴロウ、ヤゴ、カニ、エビとAIです。水深が浅い所4cm以下ではジャンボタニシは生きられないのだとかーーー。
美味しいお米のためにも、ジャンボタニシは居なくなってほしいです。
返信する
kazuyoo60様 (fagus06)
2024-10-03 09:35:49
ジャンボタニシの天敵をわざわざ調べていただいたのですか、ありがとうございます。
もともと食材として移入されたようですが、それが日本人の主食である米を食い荒らして稲の収穫が減るという笑い話のような被害です。農家にとっては死活問題ですね。
オグロシギはジャンボタニシも食べるようなので、もっとたくさん来てくれれば少しは被害が抑えられるかも。
返信する

コメントを投稿

野鳥」カテゴリの最新記事