樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

雷除け

2006年08月18日 | 木と宗教
うちの庭に最初に植えた樹はゲッケイジュでした。お風呂の窓が道路に面しているので、その目隠しのためと、葉が料理に使えるからという理由で妻が選びました。

          
         (2階から写した風呂場のゲッケイジュ)

ご存知のように、ゲッケイジュの葉で編んだ冠は勝利のシンボルですが、これはギリシャ神話に由来しています。太陽の神・アポロが妖精ダフネをゲッケイジュの木に変え、1年中葉をつけているこの樹を「勇気、奉仕、美の創造に秀でた人間の頭にかぶせる冠として使うように」と命じたという話です。

      
      (ゲッケイジュの葉。たまに料理に使っています。)

ギリシャ以外の国でもゲッケイジュに関する神話が残っていて、神託を伝える人や予言者に力を与え、不幸を退け、家を落雷から守る樹とされているそうです。
古代ローマの皇帝ティベリウスは雷が大嫌いで、雷雨の間はゲッケイジュの葉を編んだ輪を頭にかぶってベッドの下にもぐりこんでいたそうです。
風呂場の目隠しと料理という下世話な目的で植えたわが家のゲッケイジュですが、知らぬ間に、不幸を退け、落雷を防いでくれていたようです。感謝、感謝。
コメント
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