樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

わが家は鳥獣保護区

2019年05月16日 | 野鳥
珍しく仕事が入ったために、10連休の半分は家で仕事をしていました。あとの半分は野鳥の調査と探鳥会の案内。
前回ご紹介した栃の森は20年前に鳥獣保護区に指定されたので、その後の変化を把握するために昨年から再び調査し、今年の第1回目を連休最初に実施しました。それとは別に、今年度から新たに宇治市の鳥獣保護区の調査が始まったので、5月1日に参加しました。
その地図を見てびっくり。わが町内がすっぽり鳥獣保護区に入っているのです。今まで、全く気づきませんでした。良く言えば「それだけ自然が豊か」、悪く言えば「それだけ田舎」ということでしょうが、何となくうれしかった。
連休明けの7日にようやく自由時間ができたので、自分の楽しみのために大阪へ出かけました。最初は大阪南港野鳥園。珍しい鳥はいないもののキアシシギとチュウシャクシギがたくさんいて、久しぶりに個人的に鳥見を楽しみました。



大阪南港野鳥園を後にして、淀川の干潟・海老江にも足を延ばしました。こちらもキアシシギが5羽とチュウシャクシギが1羽くらいで珍しい鳥は見当たりませんが、人間は私だけ。自由気ままに、眼前の自然を独り占めして、じっくりと鳥たちを観察してきました。



その後も、仕事や鳥関係で結構忙しい日々を過ごしています。
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萌木色の森

2019年05月09日 | 樹木
前回のご報告どおり、栃の森では花もいろいろ咲いていましたが、若葉も開き始めていて、森の中は萌木色に染まっていました。「萌黄色」とも書くようですが「萌木色」のほうが近い感じです。



春先の樹木が描き出すこの色と風景を見ると、毎年のことながら、気持ちが和らぎます。フーッと息が抜けていくような、安らかな気分になります。
こういう中に足を踏み入れて、その空気を呼吸し、音を聞き、匂いを嗅いでいると、樹や森を好きにならざるを得ないですね。



林道では、生まれたばかりのアカシデの葉が鮮やかな緑で、赤い枝とのコントラストを強調していました。



谷側に生えているイヌシデは、葉も花も展開しています。上のアカシデと下のイヌシデは葉も樹皮もよく似ていて識別が難しいですが、今の時期は分かりやすいです。



下は、一見するとシデ類に見えますが、ミズメ。関西で見られる唯一のカバノキ属です。枝の皮を爪で削って匂うとサロンパスの匂いがします。別名、アズサ(梓)。



この森はトチノキが多いので、私は勝手に「栃の森」と名付けました。その主も展葉し始めました。葉を包んでいる芽鱗は、なぜかネバネバしています。



これから、樹々の葉は大きく広がって、数もどんどん増えて、次に訪れる頃には森は緑一色に染まっているでしょう。
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雨の森歩き

2019年05月02日 | 樹木
久しぶりに樹木の話題です。週末に、栃の森に行ってきました。昨年12月2日以来、約5カ月ぶり。あいにくの雨の中、いつものメンバーが全員そろいました。
車で寝るのですが、屋根を打つ雨の音がうるさくてなかなか眠れません。朝6時、レインウェアを着用し、リュックにも防水カバーをつけて出発。雨で濡れるので動画用カメラはあきらめて、コンパクトカメラだけ持参しました。
下界はすでに初夏ですが、この森は季節が1か月以上遅く、春の目覚めを迎えたばかり。林道には、まだアセビが咲いていました。



下はイワナシの花。これでも草本ではなく、木本です。確か、日本でいちばん小さい木。



桜も満開で、下のキンキマメザクラのほか、ヤマザクラやオオヤマザクラが目を楽しませてくれました。



林内には所々に雪が残っています。でも、例年よりも少ない感じです。写真の手前の緑はバイケイソウ。有毒でシカが食べないので、どんどん増えています。



途中、オオカメノキ(ムシカリ)があちこちに白い花を咲かせていましたが、遠いので撮影を諦めていたら、折り返し地点の休憩場所の近くに1株ありました。



ヒサカキも小さな花をつけていました。この花は匂いが独特で、人によって「タクアンの匂い」とか「都市ガスの匂い」といいます。ガス漏れの通報を受けて係員が急行すると、近所の生け垣にヒサカキが植えてあったという事件が時々あるようです。



ありがたいことに復路は雨も止んで、冷たい思いをせずに歩けました。往路は気づかなかったのですが、林道ではウスギヨウラクやキイチゴ、クロモジもそれぞれの花を開いて春を告げていました。





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平安時代のバードウオッチャー

2019年04月25日 | 野鳥
「鳥では、外国のものだけどオウムが面白い。人が言うことをまねするというじゃないの」。
こう書いているのは清少納言。1000年前すでにオウムが移入されていた事実に驚きますが、『枕草子』の著者がバードウオッチャーであったらしいことに興味が湧きます。上記の後、次のように綴っています。
「ホトトギスやクイナ、シギ、ヒワ、ヒタキも好き。雌雄が谷を隔てて寝るというヤマドリはかわいそう。ツルはとても仰々しいけれど、宮中まで届くという声は素晴らしい。頭の赤い鳥、イカル、ミソサザイもいい。サギは見た目がみっともなく、目つきが悪くて親しみが持てないけれど、雌をめぐって争うところが面白い。水鳥ではオシドリに心ひかれる。特に、雌雄が互いに羽の上の霜を払う様子が素敵。チドリもとても趣きがある」。
ウグイスについても、以下のように記しています。
「ウグイスは素晴らしいものとして漢詩などにも作り、声も姿も上品でかわいいのに、御所で鳴かないのがよろしくない。10年ほど宮中にお仕えしているのに、声を聞いたことがない。御所には竹や梅が多く、ウグイスがいてもおかしくないのになぜでしょう。一方、町中の粗末な家のつまらない梅の木にはやってきて、やかましいくらいに鳴いている」。



「ウグイス=梅」というステレオタイプの認識や、上述のヤマドリのように伝承や耳学問の知識も混じっていますが、サギなどの記述は自らの観察に基づいているようです。ホトトギスの声を聴くために、わざわざ牛車に乗って上賀茂あたりに出かけたりもしています。ホトトギスが好きだったようで、以下のような記述もあります。
「ホトトギスが卯の花や花橘などに止まって、なかば隠れて鳴いているのは大変風情がある。五月雨の短い夜に眠りから覚めて、何とかして人より先にホトトギスの声を聞きたいと待ち続け、まだ夜が深いうちに鳴きだした声を聴くのが素敵。夜鳴くものは何でもみな素晴らしい。赤ん坊は例外だけど…」。
3年ほど前までは、わが家でもホトトギスの声がよく聞こえました。以下は、近所で採ったもの。姿は見えませんが、清少納言が言うように隠れて鳴いているのは風情があります。



最近はホトトギスの声が聞こえませんが、先日の夜、フクロウの声を聞いてちょっと幸せな気持ちになりました。
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ルノアールが描いた鳥

2019年04月18日 | 野鳥
花鳥画の伝統がある日本画には鳥を描いた作品がたくさんありますが、西洋絵画にはあまりありません。そんな中、ルノアールには珍しく鳥を描いた作品があります。正式なタイトルは、『鳥と少女(アルジェリアの民族衣装をつけたフルーリー嬢)』。ルノアールがアルジェリアを旅行した際に着想を得て、知人のフルーリー将軍の孫娘を描いたとのこと。



描かれたのは1882年。当時のフランスにはアラブ風俗に対する憧れがあったようで、ルノアールもエキゾチックな民族衣装を描きたかったのでしょう。画集などでは、少女が手にしているのはハヤブサと説明されています。
『ナショナル・ジオグラフィック』の昨年10月号に、中東で行われているハヤブサによるタカ狩りの記事があって、「古代メソポタミアの『ギルガメッシュ叙事詩』を見ると、現在のイラクに4000年前からタカ狩りがあったことがうかがえる」と記者が書いています。
私の推測ですが、アラブにはハヤブサを使ったタカ狩りが文化として定着しているので、民族衣装+ハヤブサ=アラブ風俗というアイコンが当時のヨーロッパでは成立していたのではないでしょうか。
しかし、バードウオッチャーならこの絵のハヤブサに違和感を覚えるはず。少女の体のサイズと比べると小さいのです。ハヤブサではなく、同じ仲間のチョウゲンボウではないかと思っていろいろ調べたところ、荒俣宏の『絶滅希少鳥類』に以下の記述がありました。「鷹狩りの黄金時代には、コチョウゲンボウは貴族の女性に愛され、彼女たちの鷹狩りに使われたので、“貴婦人のタカ”と呼ばれた」。
画像を拡大してみると、上面が紺色に描かれているのでコチョウゲンボウのようです。私の撮影ではないですが、下の動画はコチョウゲンボウ。



でも、どちらかというとネズミや昆虫など小動物を捕食するコチョウゲンボウで狩りの楽しみが味わえたのでしょうか。
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「保全」か「改変」か

2019年04月11日 | 野鳥
調べたいことがあって府立図書館で資料を探していると、『絶滅できない動物たち』という本に目が止まりました。鳥の章だけを読んで驚きました。
北米に「世界でもっとも数が多い鳥」といわれたリョコウバトがいました。19世紀に活躍した鳥類研究者であり画家のオーデュボンは、その渡りを見て「空を覆い尽くすような群れが3日間途切れることなく飛び続けた」と日記に記しているそうです。そのオーデュボンが描いたリョコウバトが以下。


Public Domain

ところが、このハトは肉が美味だったために乱獲され、1890年代には激減。そして1914年、動物園で飼育されていた最後の1羽が死亡して絶滅します。下は、マーサ(初代大統領ワシントンの妻の名)と名付けられた最後の1羽の写真。


Public Domain

上記の『絶滅できない動物たち』には、そのリョコウバトのDNAを抽出して蘇らせるというプロジェクトが進行していると書いてあったのです。家に帰ってネットで調べてみると、『ナショナルジオグラフィック』の記事に具体的なことが書いてありました。
要約すると、博物館に保存されているリョコウバトの標本からDNAを抽出し、遺伝子操作によってリョコウバトの形質を持つ鳥を作成しようとしたものの、完全なゲノムの抽出が難しいので、現存する別の鳥のゲノムと入れ替えてリョコウバトを生み出すということのようです。
驚くとともに、「こんなことが許されるのか?」と疑問が湧いてきました。しかし、コウノトリやトキは人工繁殖によって絶滅を免れました。絶滅した動物をDNA操作で再生することと、絶滅寸前の動物を人工繁殖で増やすことにどれほどの違いがあるのでしょう。
人工的に動物を再生・調整することは、自然の保全なのか改変(もっといえば破壊)なのか、私には結論が出せません。
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光琳と応挙

2019年04月04日 | 野鳥
尾形光琳は『燕子花(かきつばた)図』や『紅白梅図』でよく知られていますが、花だけでなく鳥も描いていて、2つの代表作と同じく華麗な画風の『群鶴図』があります。
左隻(させき)に9羽、右隻に10羽描かれているのはナベヅル。写実的ではなく、工芸デザインも手掛けた光琳らしく、単純化されています。『紅白梅図』にも描かれている流水紋と金箔を配した背景に、ナベヅルが並んだ豪華な屏風絵です。

左隻

右隻

光琳が鳥をスケッチした「鳥獣写生図巻」には66種の鳥が描かれていますが、実物の鳥を写生したわけではなく、江戸時代初期の絵師・狩野探幽(たんゆう)の写生帖を模写したようです。カメラはもちろん双眼鏡も望遠鏡もなかった当時、絵師たちは飼い鳥やはく製を写生するか、先人たちの写生図を模写する以外にスケッチの方法がなかったわけです。
ある研究者によると、光琳は探幽の写生図をそのまま模写するだけでなく、配色をアレンジしたり細部をデフォルメしているとのこと。つまり、実際の鳥とは異なるものをスケッチしていたわけです。
私たちは何となく「日本画の鳥は写実的で、本物のように生き生きと描かれている」と思いがちですが、伊藤若冲(じゃくちゅう)のタンチョウに鳥にはないはずの歯が描かれているように、必ずしも写実的とは限りません。にもかかわらず見る者を魅了するのが、作家の感性であり技でしょう。
光琳の死後に活躍した円山応挙も『群鶴図』を描いています。光琳のナベヅルに対して、こちらはタンチョウとマナヅル。

左隻

右隻

光琳がデザイン的に単純化して描いたのに対して、応挙は写実的。近世の日本画家の中でも特に写実を重視した応挙は、常に写生帖を持ち歩いてスケッチを繰り返したそうです。
しかし、光琳と同じく、鳥の実物を写生することが難しいので、先人の写生図を模写せざるを得ませんでした。応挙が模写したのは、先輩の絵師・渡辺始興(しこう)の「真写鳥類図巻(しんしゃちょうるいずかん)」。63種類の鳥が部分拡大図などと共に描かれた17メートルにもおよぶ巻物です。
面白いのは、光琳が狩野探幽の写生図をアレンジしながら模写したのに対して、応挙は始興の元絵をそのままコピーしたように模写していること。
ツルの元絵が始興のものかどうか不明ですが、12羽のタンチョウと5羽のマナヅルがそれぞれ異なる動きや向きで描かれています。光琳の『群鶴図』は19羽のナベヅルがほとんど同じ向きと姿勢であったのとは対照的です。構図(デザイン)を優先した光琳と、写実(リアル)を優先した応挙の違いがよく分かります。
私の好みは、長年仕事でデザインに関わってきたので、やはり光琳です。
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雀のお宿

2019年03月28日 | 野鳥
宇治市に隣接する京都市伏見区の深草地区に、代々雀を大切に守る旧家がありました。今はほとんど知られていませんが、昔はけっこう有名だったようで、日本野鳥の会を創設した中西悟堂は次のように書き記しています。
「今から二百三十年ほど前、祖先に当る人がどういう動機からか大層雀を可愛がって、穴をあけた瓢箪を軒や屋内にたくさん吊るし、これを雀の巣にあてがった。それ以来、幾百という雀が屋敷といわず台所といわず、家の中いたるところに巣を造り、遂に童話そのままの「雀のお宿」として京都名所の一つとされるに至ったが、同家では以来、代々連綿として雀のために瓢箪を吊るしつづけて来た」(『定本野鳥記』第10巻)。
瓢箪を吊るすのは、ネズミやヘビからヒナを守るため。瓢箪の数が半端ではなく、合計300ほどあったとのこと。京都市観光課が絵ハガキを作成するほどの名所だったようです。



昭和25年、日本鳥類保護連盟が野鳥保護に貢献した人を表彰することになったので、同連盟の役員でもあった中西悟堂は真っ先にこの「雀のお宿」の旧家を選びました。ところが、戦後の窮乏生活で雀に与える米がなくなったために、雀のお宿が自然消滅していたので実現しませんでした。
現在、その旧家は建て替えられて当時の面影は残っていませんが、近くにある和菓子屋さんがその記憶をお菓子にして残しています。深草直違(すじかい)橋にある栄泉堂という小さなお菓子屋さんが作っている「深草雀」。



お餅をあんでくるんで皮で包んだお菓子。3つの食感と味が楽しめます。
もう一つ「瓢箪雀」というお菓子もあります。こちらは薄い皮のなかに上品な甘さの白あんがたっぷり入っています。



店主は、雀のお宿の主から聞いた話を参考にしてお菓子を作り始め、「お菓子を作ることで話が残るならうれしいです」と語っているそうです。
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ブラックスワンの衝撃

2019年03月21日 | 野鳥
金融業界では、事前に予測できない衝撃的な出来事を「ブラックスワン」と呼ぶそうです。2008年のリーマンショックもその一例。
1697年にオーストラリアでブラックスワンが発見されたのですが、それまでの鳥類学でも世間一般でも「スワン=白い鳥」でした。黒い白鳥の発見は、その常識をひっくり返して社会に大きな衝撃を与えたことから、「ブラックスワン=物事を一変させる事象」という意味を持つようになりました。
そして、ある金融工学の研究者が『The Black Swan』という著書の中で、「ありえないと思われていたことが突然発生すると、予想されていた場合よりも影響が苛烈になる」という理論を提唱したことから、金融業界における想定外の現象を「ブラックスワン」と呼ぶようになったそうです。
コクチョウは日本の公園でも時々飼われていることがありますが、オーストラリアの固有種なので野生の個体にお目にかかることはありません。ハクチョウ=白い鳥と思い込んでいる人間がコクチョウを見たら、確かに大きな衝撃を受けるでしょうね。


コクチョウ(Public Domain)

最近、アメリカと中国の経済摩擦問題の象徴として通信機器大手のファーウェイが注目されていますが、その本社の敷地にも、研究開発拠点の敷地にも池が設けられ、ブラックスワンが泳いでいるそうです。「常に不測の出来事に備えよ」と社員に呼び掛け、どんな事態にも対処するという意気込みを示しているとのこと。
こういう発想は日本や欧米の企業では生まれてこないのではないでしょうか。恐るべし、China Business。
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鳥の方言

2019年03月14日 | 野鳥
ある学者が70年ほど前の著書に、ヒヨドリの鳴き声の地域差として以下の例を上げています。
ピーユ ピー(京都御苑)
ピンク ピーユ(東山高台寺)
ピー ツンカ ツンカ(紀伊白浜)
ピー ウィー ウィー(紀伊瀞八丁)
ピエロン キョッキョ(岐阜金華山)
ピンク エイヨ(甲斐御嶽)
ピーヨー ピーヨン(札幌円山公園)
ピー ツルン ツルン(播磨瑠璃寺)
プシー プシー(奄美大島)
下は、声は入っていませんが宇治のヒヨドリなので、多分京都と同じ声で鳴くはずです。



また、当時の飼い鳥の世界では美しい声で鳴く鳥の産地として、コマドリは吉野や岩手、ホオジロは伊勢、ノジコは出雲などが知られていたと記しています。
さらに、岐阜県各務ガ原のヒバリが最も美しく鳴くので、毎年春になるとヒバリの飼い主が100人ほど鳥籠を持って集まり、麦畑の上でさえずるヒバリの声を聴かせていたという話を紹介しています。
つまり、鳥の声には地域差(方言)があるわけですが、このことに関して別の学者が面白い実験を紹介しています。ヨーロッパのキクイタダキは北部と南部で鳴き声が異なり、ドイツのキクイタダキのさえずりをスペインのキクイタダキに聞かせても反応しなかったとのこと。同じ種類なのに別の鳥の声と認識しているわけです。
そして、鳥の方言の役割について、「もし雌が自分の出生地の歌と同じ歌をうたう雄を求めるなら、そのうちに近親交配のようになり、ある遺伝子の頻度が増えることになる。もしその遺伝子が、鳥をその地によりよく適応させるように働くものなら、歌がその適応の過程に寄与したことになる」という仮説を立て、次のような実験を紹介しています。
アメリカのある研究者がミヤマシトドの雌に女性ホルモンを注射した上で、さまざまな地方の雄のさえずりを聞かせたところ、その雌と同じ地方に生息していた雄の声に最もよく反応したそうです。方言の役割はまだ解明されていませんが、種の分化や進化に関わる可能性があるわけです。


ミヤマシトド(Public Domain)

人間の場合はどうなんでしょう。関西弁の男性と関東弁の男性がプロポーズした場合、関西の女性はやはり関西弁に反応するのでしょうか?
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