前回の記事で、鳥や動物の鳴き声は国によって違うことを紹介しましたが、鳥の声については「聞きなし」を比較しただけで、犬の声(ワンワンとバウワウ)のように擬音語では比較しませんでした。
外国人がウグイスのさえずりをどう表現するのかを知りたいと思ったのもそのためでしたが、先日それに近い事例を見つけました。動物学者・川村多実二が著書『鳥の歌の科学』の中で、次のように書いています。
中央公論社の自然選書版(オリジナルは昭和22年発行)
「われわれの聴き方と欧米人の聴き方とは不思議に違うことがある。(中略)欧米人が日本の鳥の鳴き声を記載した場合を照合してみると、われわれの聴かないdやtの音を聴いている」。
そして、日本に滞在していたアメリカ人がウグイスの笹鳴きを「Peler, Peler, Peler」と表記した事例を上げています。日本人が「チャッ、チャッ、チャッ」と聴く声を、アメリカ人は「ペラ、ペラ、ペラ」と聴くわけです。
以下の動画は私の撮影ではありませんが、ウグイスの笹鳴きを聴いてください。
川村多実二は鳥の声を科学的に研究した学者であり、わが日本野鳥の会京都支部の初代支部長でもあります。
もう一つ、ウソの地鳴きについても事例を紹介しています。日本では「フィ、フィ」と聴きますが、ドイツでは「ディウ、ディウ」と聴くそうです。
川村元支部長は「どうも欧米人と東洋人では音の聴き方にそうとう著しい開きがあるらしい」と書いています。
鳥や動物の声の国際比較についてはもう一つ気になっていることがあるので、次回も別の角度から考察します。
外国人がウグイスのさえずりをどう表現するのかを知りたいと思ったのもそのためでしたが、先日それに近い事例を見つけました。動物学者・川村多実二が著書『鳥の歌の科学』の中で、次のように書いています。
中央公論社の自然選書版(オリジナルは昭和22年発行)
「われわれの聴き方と欧米人の聴き方とは不思議に違うことがある。(中略)欧米人が日本の鳥の鳴き声を記載した場合を照合してみると、われわれの聴かないdやtの音を聴いている」。
そして、日本に滞在していたアメリカ人がウグイスの笹鳴きを「Peler, Peler, Peler」と表記した事例を上げています。日本人が「チャッ、チャッ、チャッ」と聴く声を、アメリカ人は「ペラ、ペラ、ペラ」と聴くわけです。
以下の動画は私の撮影ではありませんが、ウグイスの笹鳴きを聴いてください。
川村多実二は鳥の声を科学的に研究した学者であり、わが日本野鳥の会京都支部の初代支部長でもあります。
もう一つ、ウソの地鳴きについても事例を紹介しています。日本では「フィ、フィ」と聴きますが、ドイツでは「ディウ、ディウ」と聴くそうです。
川村元支部長は「どうも欧米人と東洋人では音の聴き方にそうとう著しい開きがあるらしい」と書いています。
鳥や動物の声の国際比較についてはもう一つ気になっていることがあるので、次回も別の角度から考察します。