樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

鹿と森

2018年06月14日 | 木と鳥・動物
週末、また栃の森に行ってきました。前回の訪問から2週間しか経っていませんが、林内の花景色は一変していました。
前回満開だったサワフタギに代わって、今回はオオバアサガラが満開。あちこちで群生するこの木が一斉に開花していました。



この森では10年ほど前からオオバアサガラが激増しました。原因は、鹿。その食害によって、笹や他の樹木の幼木は壊滅状態ですが、オオバアサガラには有毒物質(サポニン)があるため鹿は忌避します。その結果、下の写真のように、林床部にはオオバアサガラの幼木だけが残るということになります。



「このままではオオバアサガラの純林になるのでは」と心配になりますが、自然の営みはそれほど単純ではないようです。他に食べるものがなくなったからか、鹿はそのオオバアサガラの樹皮にまで食指を伸ばしました。
下の写真は、樹皮を食べられて枯れたオオバアサガラの林。葉には毒があるのに樹皮にはないということでしょう。



群生するオオバアサガラが一斉に開花する様子は壮観ですが、単純には喜べない複雑な思いが走ります。
オオバアサガラの次に多かったのがヤマボウシ。自生する場所によって、花(正確には総包片)の大きさに差があるのは何故でしょう。



マタタビも葉を白くしていました。虫を集めるために白化するということは、花の役割を果たしているんですね。猫を興奮させるのは中枢神経を刺激する成分が含まれているからだそうです。



鹿、猫と続いたので、次は猿。林道や林内にはサルナシの花が咲いていました。キウイフルーツと同じ仲間なので、いつも「秋に実が成ったら食べよう」とねらっているのですが、猿が先に獲ってしまうので口にしたことがありません。しょうがないですね、この森の主は私たちではなく彼らですから。

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アカゲラはシラカバが好き?

2018年01月04日 | 木と鳥・動物
明けましておめでとうございます。本年も当ブログをよろしくご愛読ください。

さて、年末にキツツキが好む営巣木や採餌木について調べていたら、いろいろ興味深いことが分かってきました。
札幌市の森で1995年から15年間、301例のアカゲラの巣を観察して行われた調査研究によると、23種の落葉広葉樹と2種の針葉樹で営巣したそうです。そのうち最も多いのはシラカバで23.9%。次がエゾヤマザクラ(オオヤマザクラ)の20.6%。この2種で半分近くを占めています。
この研究論文を読んで、2年前の信州ツアーのペンションで、テラスにあるシラカバにアカゲラがやって来るのを眺めながら朝食をいただいたことを思い出しました。下はそのときの映像。



ただ、この研究者によると、アカゲラはシラカバが好きというよりも、辺材(外側)部分が硬く、巣のたて穴となる心材(中心)部分が柔らかい木を選んで営巣するとのこと。カバノキやサクラはそういう材質であるということでしょう。
一方、関東で行われた別の調査研究によると、コゲラはコナラ、エゴノキ、スダジイ、サクラなどに穴を開けて巣を造るのですが、いずれも枯れ木か枯れ枝とのこと。小型キツツキであるためつつく力が弱く、軟らかい木を選択していると報告しています。
下の動画はコゲラの巣づくりですが、樹種が思い出せません。樹皮から判断すると、前述の4種ではないようです。生木か枯れ木かも確認しなかったのですが、多分、枯れ木だったのでしょう。



鳥との関連で樹木を調べていると、いろいろなことが分かって面白いです。
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人が食べる実と鳥が食べる実

2017年10月26日 | 木と鳥・動物
10月初旬の連休、5カ月ぶりに栃の森に行ってきました。林内は実りの季節。さまざまな木の実が成っていました。
今年はクリが豊作のようで、地面にはいっぱいイガが落ちていました。人間が食べるのは大きな実が成る栽培品種ですが、森の中のクリはネズミやリスなど小型哺乳類が食べるようです。カケスやヤマガラなどドングリが好きな鳥も食べるかもしれません。



下はヤマボウシの実。これは人間も食べられます。食感はマンゴー、味はリンゴに似ていますが、細かい種がジャリジャリしてたくさん食べようとは思いません。叶内拓哉さんの『野鳥と木の実ハンドブック』によると、「鳥にとっては喜んで採食するほどおいしくはないようで、オナガやムクドリが少し食べる程度」だそうです。



ミズキの実も成っていました。図鑑には「赤い果軸と黒い実の2色効果で鳥を呼び寄せる」と書いてあって、地面にはすでに鳥が食べた後の果軸がいくつか落ちていました。叶内さんの図鑑によると「鳥が好んでよく食べる木の実のベスト5に入る種類」。



コースの途中、20羽ほどのアトリの群れが木の実をつついているのを発見しましたが、遠いので双眼鏡では樹種が特定できません。実の形やつき方から「ヤシャブシかな?」と思いましたが、帰宅後に画像を拡大して確認したところミズメのようです。



ヤシャブシはハンノキ属、ミズメはカバノキ属ですが、同じカバノキ科。属は違いますが、よく似た実をつけます。ミズメの実は堅果なので、アトリが食べているのは実というよりも種でしょう。そろそろ京都御苑にも来ているようですが、カエデ類の種を食べているようです。アトリは「渇き物」が好きなんですね。
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木の実から見える動物の生態

2016年10月20日 | 木と鳥・動物
10月の連休、栃の森に行ってきました。紅葉にはまだ少し早かったものの、いろいろな木の実が成っていたり、落ちていたり…、それなりに楽しめました。
落果をつぶさに観察していて、面白いことに気づきました。トチノキの根元には堅い殻が、クリの木の根元にはイガイガの殻がたくさん落ちているのに、オニグルミの根元には殻があまり落ちていないか、半分に割られた殻が落ちています。いずれも、中の実は残っていません。


トチノキの下には殻がいっぱい


クリのイガイガ


オニグルミの殻は半割り

トチノキやクリは中の実をシカが皮ごと食べたり、小動物がどこかに運んで食べたり、貯食するので、堅い殻だけが残る。オニグルミは、リスが殻ごとどこかに運ぶか、樹上に登って食べるので半分に割られた殻が下に落ちる。そういうことのようです。
ある研究者によると、ネズミはオニグルミの堅い殻をかじって穴をあけて実を食べ、リスは殻を半分に割って中の実を食べるそうです。下の写真のオニグルミの殻にはリスが半分に割るために少しかじったギザギザの痕があります。



ミズナラの樹の下にも、あまりドングリが落ちていないか、落ちていても小さな実です。大きなドングリはクマやカケス、ヤマガラなどが食べたり、貯食するからでしょう。ネズミもミズナラのドングリが好物のようですが、ミズナラにとってありがたいネズミとそうでないネズミがいるそうです。


ミズナラは小さいドングリしか残っていない。大きい実は動物が持ち去った?

北海道での研究ですが、エゾヤチネズミはドングリの先端をくわえ、エゾアカネズミは底部分をくわえて運ぶ。先端には芽や根になる胚があるので、深くかじられると発芽できなので、エゾヤチネズミはミズナラにとっては迷惑な存在。
一方、エゾアカネズミは種子散布してくれるありがたい存在。それでもネズミが隠したドングリのうち発芽するのは1~2%とのこと。発芽しても、樹木として成長するのはさらにその数パーセントでしょう。樹木の生き残り作戦は、気が遠くなるくらい打率が低いですね。
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結実の森

2016年07月21日 | 木と鳥・動物
7月9日~10日、栃の森に行ってきました。6月は参加できなかったので2カ月ぶり。
林内では、花の種類は少なかったものの、同行の仲間が珍しいキノコ(冬虫夏草)やランを次々に発見するので、見どころの多い森歩きとなりました。
樹木は結実の季節。4月~5月に花を咲かせて虫を呼び寄せ、受粉して、子孫を増やすために実を膨らませています。今回は、花が終わって結実したばかりの樹に注目して歩いてきました。
まずは、ヤマボウシ。名前の由来になった、山法師がかぶる頭巾のような白い総苞片(そうほうへん)が落ち、本当の花だけが残って結実しています。ちいさなキノコが伸びているようで可愛いですね。



ヤマボウシの実は秋になると赤~赤紫に変化します。何度か口にしたことがありますが、種がジャリジャリするものの、マンゴーのような食感で、ほのかに甘いです。
次はサワフタギ。5月には白い綿のような花が満開でしたが、2カ月後には黄緑色の実になっていました。秋になると、「ルリミノウシコロシ(瑠璃実の牛殺し)」と呼ばれるような鮮やかな紫色に変化します。



次の実は、ミズキ。この樹も、5月には綿のような小さな白い花をいっぱい付けていましたが、ご覧のように黄緑色の実に変化しています。秋になると、実は黒く、果軸は赤く変色します。その2色効果で鳥を呼び寄せる、という学者もいます。



ナナカマドも黄緑色の実を鈴なりにつけていました。この樹も花は白ですが、実は秋になると真っ赤になります。



こうやって並べてみると、花は白→結実は黄緑色までは共通していますが、秋の実の色は赤や紫、黒と多彩です。何故だろう? 
白い花が多いのは昆虫を集める効果でしょうが、実の色が多様なのは、呼び寄せる鳥を選別するためでしょうか?
以前、木の実の色と鳥の関連を調べましたが、そういうことは書いてなかったな~。誰か、実の色と鳥の種類の相関関係について研究していないのかな。
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赤い実 青い実

2015年10月29日 | 木と鳥・動物
12日に訪れた栃の森は実りの秋。さまざまな木の実が色づいていました。林道で目についたのはカナクギノキの赤い実。
ある野鳥フォトグラファーのブログにオオルリ、キビタキ、クロツグミ、マミジロ、サメビタキ、エゾビタキ、マミチャジナイ、ムギマキ、ツグミが投稿されているのですが、その背景がすべてカナクギノキ。この赤い実は鳥の好物らしく、いろいろな鳥が集まってくるようです。



叶内拓哉さんの図鑑『野鳥と木の実』にはなぜか掲載されていませんが、野鳥には人気のあるらしく、そのフォトグラファーもカナクギノキを撮影ポイントにしているようです。
一見美味しそうなので私も以前口に入れましたが、最初は酸味、次に青臭み、最後にクスノキ科特有の樟脳のような風味があって、とても食べられません。鳥と人間の味覚は全く違います(笑)。
同じく赤い実として、イワウメヅル、コマユミ、ガマズミ、ナナカマドが見られました。


イワウメヅル


コマユミ

前述の叶内さんの図鑑によると、マユミはオオアカゲラからコゲラまでキツツキ類が好んで食べるそうです。マユミもコマユミも同じでしょうが、こんな小さな実をオオアカゲラが食べるんですね。
青い実をつけているのは、サワフタギ。別名、ルリミノウシコロシ(瑠璃実の牛殺し)。牛の鼻輪に使う樹種がいくつかあって、そのうちの青い実をつける木という意味の命名でしょう。



この木のもう一つの別名は、ニシコリ。テニスプレーヤー・錦織と同じ漢字です。この木を焼いた灰を、錦を染める時の媒染剤に用いたのがその由来のようです。
エゾユズリハも青黒い実をつけていました。粉がふいて一見ブドウのようですが、以前試食したところ苦くてすぐに吐き出しました。



このほか、ヒサカキとタンナサワフタギは黒い実、シラキとキリは茶色い実、リョウブは白い実をつけていて、けっこう賑やかでした。
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木の葉喰う虫も好き好き

2015年10月15日 | 木と鳥・動物
先日の連休、3カ月ぶりに栃の森へ行ってきました。市内に比べて季節がひと月以上進んでいるので、車泊は毛布2枚+掛け布団のほぼ冬支度。朝は、シャツ+薄手のセーター+防風ジャケットのいでたちで出発しました。
森の中はすっかり秋。木の実やキノコが多彩でしたが、今回は虫に喰われた木の葉が目についたのでいろいろ撮ってきました。
まずは、サワフタギ。この木は虫に人気があるようで、たくさんの葉っぱが喰われていました。木と虫のコラボアートとして見るとなかなか面白い。





次は、ツルアジサイ。よく見ると、穴があいて向こうが見えている部分と、表面だけをかじって穴があいていない部分があります。違う虫が食べたのか、同じ虫が選り好みしたのか。



次は、オオバアサガラ。この葉には有毒成分(サポニン)が含まれているのでシカも敬遠しますが、虫には忌避効果がないようです。



次は、ヤマモミジ。もともと5~7裂あったはずの葉が3裂しか残っていません。残った部分もほとんど葉脈のみ。ここまで喰われると、木も迷惑でしょう。



こういう葉を見ると、どんな虫がどの木の葉を食べるのかを知りたくなります。
日本の国蝶オオムラサキの幼虫はエノキの葉しか食べないそうですし、アゲハチョウもミカン科の葉がお気に入りのようです。カイコもクワの葉しか食べません。
食葉性の虫と樹種の関係を調べてみましたが、これ以上のことは分かりませんでした。ただ、葉に穴をあけるような食べ方は甲虫の場合が多いそうです。
「たで喰う虫も好き好き」ということわざがありますが、「木の葉喰う虫も好き好き」ということですね。
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木の実の色

2015年04月23日 | 木と鳥・動物
人間が食べる果物の色は赤や黄色が多いですが、樹木は実の色にどういう意味を込めているのでしょう。理由もなく赤になったり黄色になったりはしていないはずです。
一つ考えられるのは、実の色で鳥や哺乳類の食欲を刺激する → 食後に糞とともに種子が排泄される → 子孫が繁栄するという樹木の生き残り戦略。
ツリーウォッチャー兼バードウォッチャーとしては、木の実の色と鳥の食欲の関係が気になるので調べてみました。
日本のある学者が、種子散布を鳥に依存している樹木の実の色を調べたところ、冷温帯の地域では赤が46.1%、黒が44.9%で、以下、青、オレンジと続くそうです。ところが、暖温帯になると黒47.0%、赤35.0%と逆転します。


冷温帯~亜寒帯に分布するナナカマドの実は赤

暖かい地域ほど黒い実が多くなるというこの傾向は世界的にも同様で、海外の学者の調査によると、ヨーロッパでは赤40.1%、黒26.3%であるのに対して、コスタリカでは黒41.3%、赤24.8%と逆転しています。
ちなみに、日本の亜寒帯地域では赤が58.6%と圧倒的に多く、黒が24.1%。寒い地域では赤い実が、暖かい地域では黒い実多くなるわけです。


暖地に分布するクスノキの実は黒

いずれにしても、鳥が食欲を刺激される木の実の色は黒か赤ということになります。
そう言えば、わが家の庭で栽培した赤いミニトマトはヒヨドリに横取りされたので、黄色いミニトマトに切り替えたところあまり食べられなかったということがありました。
ブルーベリーの実は青というよりも黒ですが、これもヒヨドリに横取りされるので近ごろはネットでカバーしています。
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シカの好み

2014年07月07日 | 木と鳥・動物
約20年間通っている栃の森は、2000年ごろからシカの数が増え、さらに2005年ごろにササの一斉開花とそれに伴う枯死現象が発生したため、ササ群落が消滅しました。
餌のササがなくなると、シカは木の葉や幼木を食べます。彼らにも好みがあるようで、ある研究者によると、シカが好む樹木はクロモジ、リョウブ、ウリハダカエデ、オオカメノキ、ウスギヨウラク、ハイイヌツゲなど。
一方、嫌いな樹木はオオパアサガラ、テツカエデ、サワフタギ、タンナサワフタギ、スギ、カラスシキミなど。これらの樹はシカが食べないので増えます。私の実感でも、10年ほど前からオオバアサガラやテツカエデが増えて、林相が変わってしまうのではないかと心配になるくらい。


シカが嫌いなオオバアサガラの花

ところが最近、シカはオオバアサガラにも食指を伸ばし始めたようで、食痕が発見されています。この樹はエゴノキの仲間で、サポニン(有毒物質)を含んでいるためシカは食べないとされてきましたが、今は食べているのです。
さらに、5月に訪れた際、テツカエデにも食痕を発見しました。「オオバアサガラに次いでテツカエデまで」と驚きました。


シカの食痕が残るテツカエデ

上述の研究者の論文には、次のように書いてあります。
「シカの植物に対する嗜好性は突如として変化しうることが知られており、本研究では不嗜好性種として扱った種であっても、将来はシカの負の影響を被る可能性があるかもしれない」。
オオバアサガラやテツカエデについては正にその通りになっているわけですが、嗜好性が変わるというよりも、他に食べるものがなくなったので、まずいものやアブナイものでも食べざるを得ないということではないでしょうか。
5月の訪問時にはカラスシキミが4~5株まとまって自生しているのを発見しました。


カラスシキミの花

この樹は京都府では準絶滅危惧種で、この森でも以前1株発見したことがありますが、こんなにまとまって咲いているのは初めて。シカが嫌いな樹種だから増えたのかもしれません。
先日、草本に詳しい方から、「以前はシカが食べなかったクリンソウも最近は食害を受けている」と聞きました。樹も草も同じ状況のようです。
食べるものがなくなって、まずいものやアブナイものにも手を出す…。将来、人口が爆発的に増えれば、「シカ」を「ヒト」に置き換えたような恐ろしい状況に陥るのではないでしょうか。
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鶯宿梅

2014年03月20日 | 木と鳥・動物
京都市のほぼ中央、御所や同志社大学の近くに相国寺があります。その塔頭の一つ、林光院の庭園に伝説の梅が残っています。名前は「鶯宿梅(おうしゅくばい)」。


林光院

平安時代の歴史書『大鏡』によると、村上天皇の時代に清涼殿の梅の木が枯れたため、代わりの木を探したところ、某邸宅でいい梅が見つかたので、天皇の勅命で移植することになりました。
その邸宅の主は、梅の木との別れを惜しんで、以下の歌を短冊に認めて枝に結びました。
勅なれば いともかしこき鶯の 宿はととはば いかがこたへむ
この梅の木に居付いたウグイスに「私の宿はどこ?」と聞かれたら何と答えればいいのでしょう、と詠んだわけです。この歌を知った村上天皇は、その詩情を憐れんで梅の木を持ち主に返しました。以来、この木は「鶯宿梅」と呼ばれるようになったという話です。
その後、足利義満がその邸宅跡に林光院を開設。後になってそのお寺が移転したため、梅の木も移植されました。また、何度か枯れたものの、歴代の住職が接ぎ木で受け継ぎ、今に至っているそうです。
その鶯宿梅は非公開と知りつつ、市内へ出たついでに林光院まで足を運びました。すると、塀越しに白梅が見えるではありませんか。ひょっとして、あれが鶯宿梅?



残念ながら、そう甘くはありません。ゴージャスな観光ツアーでしかお目にかかれない梅の木ですから、塀越しに見えるわけないですよね~。
ちなみに、鶯宿梅の歌を詠んだ邸宅の主は紀貫之の娘。「さすが父親のDNAを受け継いで、歌の力で大切な梅を守った」と言いたいところですが、梅の木にウグイスが宿らないことはバードウォッチャーの常識。宿るとすればメジロです。「梅=鶯」というステレオタイプで詠んだのでしょう。
先日、テレビで梅の開花を報じていましたが、映像は梅の蜜を吸うメジロなのに、音声は「ホーホケキョ」。平安時代からの間違いは、こうやって再生産されるわけですね。
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