樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

またまた一人探鳥会

2021年02月25日 | 野鳥
寒い日と暖かい日が交互にやってきますが、気温15℃以上の予報が出ると気持ちがムズムズして、双眼鏡とカメラと三脚を持って出かけてしまいます。前回と同様、いつもならみなさんを案内するポイントで一人探鳥会を楽しんできました。
まず、大吉山。ここは私の散歩コースで、5年ほど前から私がクロジ観察のために探鳥会を始めた場所。京阪宇治駅から近いこともあって、今では会員の間でも「クロジの大吉山」として有名になり、個人的に訪れてフェイスブックに投稿している会員が増えました。
この日も、展望台でしばらく待っていると数羽が現れました。散歩で訪れる近所の人がヒマワリの種やピーナッツをヤマガラに与えているので、そのおこぼれを狙っているようです。以前は別の場所で自力で採餌していましたが、台風による倒木で植生が変わったこともあって、最近は手っ取り早く展望台でおこぼれをあさることが多くなりました。私としてはちょっと複雑な心境です。



私が担当する冬の宇治の探鳥会ではコースを3つ設定し、毎月交互に案内していました。その一つが前回ご紹介した宇治川上流部で、主役はカワアイサ。もう一つが上記の大吉山で、主役はクロジ。
3つ目が宇治川下流部にある木幡池。ここは以前私が住んでいた場所の近くで、主役は間近で見られるカモ類。車や人が頻繁に通る道路に接しているためか、鳥の警戒心がゆるく、道路の上から見下ろしても逃げません。この日もハシビロガモが私を気にすることなく真下で採餌していました。



宇治の探鳥会とは別に、毎年お正月の2日に新春探鳥会を開催していた近くの干拓地にも行ってきました。ここは夏はシギやチドリ、冬は猛禽類が主役。
知り合いに教えていただいたポイントでタゲリとムナグロを確認した後、別のポイントでミヤマガラスを観察しました。このカラスは冬鳥として日本に渡ってきますが、農耕地など広い環境でしか見られないので、都市部に住んでいる会員には結構人気があります。
普通のカラスとの違いは、少し小さいのと、クチバシが灰色。いつも数十~100羽くらいの群れでいます。



京都府も緊急事態宣言が解除されるようですし、感染者数も急激に減少しているので、もうすぐ通常の探鳥会が開催できそうです。
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一人探鳥会

2021年02月18日 | 野鳥
いつもならこの時期、毎月2回くらい探鳥会を担当し、野鳥の会の会員や一般の方を20~30人バードウォッチングに案内するのですが、コロナのために長らく開催していません。2月は隣の市にある農耕地と近くの宇治川で予定していましたが、京都府にも緊急事態宣言が発令されたので、残念ながら中止。しかたがないので、自分だけで一人探鳥会をしてきました。
農耕地での探鳥会の呼び物はタゲリ。別名“冬の貴婦人”と呼ばれるこの鳥は、光線によって虹色に見える体色と頭から伸びた冠羽が魅力で、特に女性や初心者に人気です。
いつもは5~6羽しか見られませんが、この日は19羽の群れがいました。探鳥会をやっていればみなさんに喜んでもらえたのに、もったいないなぁ~。
後半の動画では、脚で地面を小刻みにたたいて虫を追い出して食べています。これは「パドリング」と言うそうで、チドリ類特有の行動のようです。



その後、家の近くの宇治川上流部へ移動しました。ここの探鳥会の呼び物はカワアイサ。この鳥もいつもは5~6羽見られればいい方ですが、なぜか25羽もの群れがいました。私自身、ここでこれほど多くのカワアイサを見るのは初めて。
探鳥会をやっていたら、みなさんに楽しんでいただけたのに残念です。



全国的にもそうですが、京都府でも感染者数が急激に減少しているので、3月になれば探鳥会が再開できそうです。私の担当は3月末の宇治川。みなさんを案内する1年ぶりです。その時までカワアイサの群れがいてくれるかな?
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クイナとヒクイナの共演

2021年02月11日 | 野鳥
前回お伝えしたように京都御苑でルリビタキを観察した後、所要があってそのままバイクで清滝へ向かいました。その途中、嵯峨の広沢池で再び野鳥観察。ここで鳥を見るのは何十年ぶりです。
水が抜かれた池の周囲にヨシ原が残され、そこにクイナやヒクイナがいると聞いていたので、それが目的です。しばらく探すと、池の南側の泥地でクイナを発見。さらに、西側のヨシ原にもいました。



さらに、クイナのすぐ近くにヒクイナが出現。しかも、すぐ目の前で盛んに採餌しています。しばらく、クイナとヒクイナの共演を楽しませてもらいました。



関西ではクイナは冬鳥ですが、ヒクイナは本来は夏鳥です。唱歌『夏は来ぬ』の1番にはホトトギスが登場しますが、4番に「水鶏(くいな)声して 夕月すずしき 夏は来ぬ」という歌詞があり、この「水鶏(くいな)」はヒクイナのことで、夏を象徴する鳥。ところが、一部越冬する個体がいるので、冬にこういう共演が成立するのです。
私もこれまで奈良の平城宮跡、大阪の山田池公園で冬季にクイナとヒクイナの共演に遭遇したことがあり、京都の広沢池で3回目。
こういう共通した環境に生息するということは、クイナとヒクイナの食性はほとんど同じということですね。
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庭にアオジ

2021年02月04日 | 野鳥
先日の朝、「顔がグレーのスズメが庭にいる」と妻が言うので居間に降りると、スズメではなくアオジ♂がいました。しばらく見ていましたが、のんびりと雑草の実を食べていて逃げる様子がなかったので、カメラを持ち出して撮影したのが下の映像。



庭にアオジがやってきたのは、これで確か2回目。警戒心が強く、あまり人家の庭にやってくる鳥ではないので、バードウォッチャーとしてはうれしい朝となりました。以前、同じ仲間のクロジも一度庭にやってきたことがあって、驚きました。郊外に住んでいる者の特権ですね。
その翌日、京都市内に出かける用事があったので、その途中に京都御苑に寄ると、偶然ホークウォッチャーの友人に遭遇。しばらくハイタカを待ちながらベンチでしゃべっていましたが、現れないので別れて帰ろうとしたところでルリビタキに出会いました。



この冬は青いルリビタキ(成鳥♂)を見ていなかったので、じっくり観察・撮影しました。ハイタカには振られましたが、こういう予想外の出会いがあるから、バードウォッチングはやめられません。
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