樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

日本最古の橋

2008年12月26日 | 木造建築
橋の本を読むと、「日本最古の橋は宇治橋」という記述によく出くわします。近くに住む者としては、「ホンマかいな? もっと古い橋があるやろ~」と突っ込みたくなりますが、少し調べてみると、ある意味では本当のようです。
「ある意味」の一つは、丸木橋などは除いて一定の構造物という条件。丸木橋までカウントしたら「日本最古」なんて確定できないですからね~。もう一つは、記録に残っていて、なおかつ現在も(代替わりはあるものの)架橋されているという条件。
記録上では宇治橋よりも昔に、大阪市に「猪甘津(いかいつ)の橋」という橋があったそうですが、現在は架橋されていないので結局は宇治橋が日本最古のようです。

       
      (日本最古の橋、宇治橋。この日はたまたま宇治川が増水中)

宇治橋の東詰に「橋寺」というお寺があって、その境内から由来を記した石碑が出土しました。それによると、道登(どうと)というお坊さんが、増水すると流れが速くて馬や船では渡れずに困っている旅人を見て、橋を架けようという大願を抱き、浄財を集めて架橋に着工。いろいろな悲しい伝説を生みながらも、大化2年(646年)に完成したそうです。
別の資料によると、全長90mの橋桁に、長さ9m(=橋の幅)×幅43cm×厚さ26.4cmの板が敷いてあったそうです。材は記録されていませんが、強度と耐久性に優れたケヤキかヒノキでしょう。

       
      (宇治橋のたもとにある橋寺。由来を記した石碑が残っています)

長い歴史の中では何度も洪水や戦で壊れ、その度に再構築されたはず。私が宇治市に引っ越してからも、道路拡幅のために架け替えられました。
現在は木造ですが、先代の橋は鉄製で、しかもピンクと淡いグリーンというとんでもない配色でした。誰がデザインしたのか、とても日本最古の橋にふさわしいとは言えません。その先代の橋の一部がたもとに残されています。

       
      (先代の宇治橋の一部。かなり色褪せていますがピンクでした)

現在の宇治橋は、橋脚はコンクリート製ながら、ヒノキの欄干に青銅の擬宝珠が飾られています。やっぱり日本最古の橋なんだから、こうでないと。
でも、ほとんどの宇治市民はこの橋が日本最古とは知らないだろうな~。

2008年の「樹々日記」は本日までとします。今年も閲覧していただき、ありがとうございました。来年は5日から始めますので、またアクセスしてくださいね。では、皆様、良いお年を…。
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アルミトイ

2008年12月24日 | 木と子ども
前回ご紹介した木のおもちゃは、宇治市に近い(と言っても30km離れた)木津川市にある若い女性作家のお店兼アトリエで買いました。その名前がarumi toy。
「木のおもちゃを作っているのにアルミ?」と疑問になりますが、本名の歩未(あゆみ)からニックネームが「あるみ」になったそうです。

       

以前にネットで知って、機会があれば一度お伺いしたいと思っていました。いつか庭の片隅に小さいロクロを置いて、木の臭いを嗅ぎながら自分用の食器などを作りたいな~と夢想したことがあり、木工の現場や雰囲気を見たかったのです。

       

訪ねると、お店コーナーにはいろんな作品が展示してあり、その奥のアトリエにはドリルや糸ノコ、帯ノコなどの道具が並んでいます。作りかけのおもちゃや木片、木屑などがあちこちにあって、いかにも「木の工房」という感じ。

       

アルミさんは木のおもちゃが作りたくてドイツへ渡って修業し、2004年3月にこのアトリエを開設されました。私がクリスマスプレゼントに選んだおもちゃをはじめ全てオリジナル。なかなかユニークな作品を制作されています。

       
              (「化石ごっこ」という名前の積み木)

使っている木材はブナやハンノキ。欧州ブナに比べると日本のブナは材質が均一でないので加工しにくいとか。それに、日本では最近ブナ林が保護の対象になるため、入手が難しくなったそうです。
ブナはピンク色なので軟らかいイメージでしたが、けっこう堅いそうです。子どもはおもちゃを噛んだり、ぶつけたり、カンカン打ちつけたりするので、ある程度の強度が必要だとか。

             

工房の暖房は薪ストーブ。店には薪がいっぱい積んであります。近所から倒木や伐採木をもらうそうです。
スタンプカードももらったし、他の甥や姪の家族に赤ちゃんが生まれたら、また木のおもちゃを贈ろうかな。
arumi toyさんのwebサイトはこちら

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クリスマスプレゼント

2008年12月22日 | 木と子ども
この秋、姪が双子の男の子を出産しました。これまで姪たちの出産祝いには普通にお金を包んでいましたが、今回は木のおもちゃを贈りました。
姪は滋賀県に住んでおり、双子の顔も見たいし、持参しようと思いながら機会を逃したので、クリスマスプレゼントという名目で宅配しました。

       
           (Mujiのシンプルなクリスマスカードを添えて)

プレゼントしたのは、日本のブナで作ったブロック。箱には筒状の棒と八角形の棒が12本ずつ入っていて、それらを組み合わせていろんなものを作って遊びます。
生まれたばかりの双子にはまだ早いですが、しばらくは上の2歳の女の子が遊ぶでしょう。このおもちゃを創作した作家さんは、「ちっちゃい子はカンカン叩いて楽器として遊びます」と言ってましたから、双子もお座りができる頃には手にするかも。

       
           (お店で写したブロックの組み立てサンプル)

翌日、姪から電話があって「おっちゃんらしい贈り物やな~」と喜んでくれました。その声を聞いて昔のことを思い出しました。うちには子どもがいないので、幼い甥や姪がやって来た時に何か遊ぶものが必要だろうと、おもちゃを買い揃えました。その中の一つが組み木細工の動物パズル。材も今回と同じブナです。
この姪が動物パズルで遊んだかどうか記憶にないですが、もし遊んだことがあるなら、親子2代に木のおもちゃを与えたことになります。

       
       (20~30年前に買った木の動物パズル。まだ残っていました)

この姪は家族や友だちだけがアクセスできるブログを開設して、3人の子どもたちの成長の様子を写真や動画入りで紹介しています。私も時々見ていて、双子の顔も知っています。
旦那さんのご両親は九州ですが、ブログなら毎日でも孫に会えるのです。インターネットはこんな素敵な使い方もできるんですね。
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クリスマスツリー

2008年12月19日 | 木と宗教
あちこちにクリスマスツリーが飾られています。最近はイルミネーションと組み合わせて集客目的にする所が多いようです。
ヨーロッパではドイツトウヒ(マツ科トウヒ属)をクリスマスツリーにするようですが、日本では何故かモミ(マツ科モミ属)。ドイツトウヒの学名がPicea abies、モミの学名がAbies firma、ドイツトウヒの種名とモミの属名が同じであるために、どこかですり替わったのでしょう。

             
         (ドイツトウヒ。葉が枝から下に垂れるのが特徴)

ツリーウォッチャーとしては、実際のクリスマスツリーにどんな樹が使われているのか気になるので、近くをウロウロしてきました。
まず園芸ショップを覗くと、クリスマスツリー用にウラジロモミを販売していました。高さ1.5mのもので6,000円。ウラジロモミはモミと同じくマツ科モミ属、つまり日本式です。

             
          (園芸店のクリスマスツリーはウラジロモミ)

京都府立植物園では、園内のハリモミ(マツ科トウヒ属)をクリスマスツリーに仕立て、イルミネーションで飾って夜間入園を催しています。名前はモミですがトウヒの仲間。植物の専門施設なのでルーツのドイツトウヒに近い樹種を選んだのでしょうか。

       
          (京都府立植物園のクリスマスツリーはハリモミ)

同志社大学ではキャンパス内のヒマラヤスギをクリスマスツリーに仕立てて、同じくイルミネーションで飾っています。こちらは名前はスギですが、植物学的にはマツ科ヒマラヤスギ属。キリスト教系の大学なのに、クリスマスツリーの樹種にはこだわっていないようです。
樹形が円錐形で、常緑の針葉樹なら何でもいい…、そんな感じになってきました。そのうちスギやヒノキもクリスマスツリーになるかも。

             
         (同志社大学のクリスマスツリーはヒマラヤスギ)

本家本元、バチカンのローマ法王庁でも毎年クリスマスツリーを飾っています。今年はオーストリア南部の森から寄付された樹齢120年、高さ33mの木(多分ドイツトウヒ)が使われたそうです。エコロジーの世論を配慮してか、撤去後は恵まれない子どもたちのおもちゃや学校のベンチなどに再利用するとか。
クリスマスツリーにも時代が反映されていますね~。
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木の殿堂

2008年12月17日 | 木のミュージアム
以前、兵庫県丹波市にある「年輪の里」をご紹介しましたが、兵庫県にはもう一つ県立の木のミュージアムがあります。その名も「木の殿堂」。
兵庫県北部の豪雪地帯、神鍋(かんなべ)やハチ北など関西ではスキー場で有名なエリアにあります。実家から80kmも離れていますが、ウッドフェチとしては「殿堂」を拝まずには死ねないので(笑)、先月帰省した際に大回りして見てきました。

       

現地に着くと、紅葉した樹木の陰に、でっかいバウムクーヘンのような建物が建っています。「木の殿堂」と豪語するだけあって、外壁はすべて木の板。ものすごい存在感です。設計は安藤忠雄。以前ご紹介した京阪電車の木の駅にも少し関わっているようです。
私はこの著名な建築家の言動に疑問を持っているので、「これまでさんざん健康にも空調効率にも悪いコンクリート打ちっぱなしの建物を造ってきたので、その罪滅ぼしか?」と突っ込みたくなりました。

             

中に入ると、集合材の太い柱がそびえ立っています。林をイメージして設計したそうです。「なるほど!」。展示物は、世界各地の木造建築の模型や木製の道具など。そのほか、木の書物や玩具を集めた図書館や、糸ノコで木を切って組み木細工を体験する教室もあります。

       
    (子ども連れの家族や中高年夫婦が組み木細工にトライしていました)

しかし、建物に比べるとコンテンツが貧弱、というか建物が立派過ぎます。器ばかり目立って料理が霞んでいる感じ。「木の殿堂」というよりも「安藤忠雄の殿堂」かな?
でも、せっかく遠路はるばる来たので、組み木細工のお土産を買って帰りました。来年の干支、牛。

       
             (お土産の干支の組み木細工はブナ材)

ちょっとイジワルな書き方をしましたが、建築が好きな方には一見の価値がある施設だと思います。(フォローになっているかな?)
「木の殿堂」のwebサイトはこちら
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落ち葉の量

2008年12月15日 | 樹木
庭木の落葉もほぼ終わって、道路に散る落ち葉の掃除からようやく解放されました。掃除している時は、「1本の樹からいったい何枚の葉が落ちるんだろう?」とうらめしく思ったものです。

       
           (万博公園の梅園の落ち葉。サクラやウメなど)

ある研究者によると、幹の直径60cmのブナで平均36万枚の葉を落とすそうです。直径60cmと言えばブナではそこそこの巨木。例えが変ですが、宇治市の人口が19万人ですから、その約2倍の葉っぱが1本の樹に茂っている計算です。
また、私が長年通っている「栃の森」で、ある研究者が測定したデータでは、1ヘクタール(100m四方)のブナ林に1年間に落とされる葉は3.5トン。ブナ林ということは落葉広葉樹林ですが、常緑広葉樹林の場合はさらに多くて6.4トン。
常緑樹より落葉樹の方が落ちる枚数は多いはずですが、1枚ごとに見れば常緑樹の方が肉厚で重いからこういう結果になるのでしょう。数字だけ見てもイメージしにくいですが、ものすごい量なんでしょうね。

       
         (散歩コースの大吉山遊歩道の落ち葉。主にコナラ)

うちのカツラの場合、直径60cmのブナの10分の1としても3万~4万枚。小さい樹なのにすごい数です。カツラの他にモクレンやツルウメモドキ、エゴノキなどの葉を掃除しました。箒で集めたのは落葉した分のおそらく半分以下でしょうが、それでも枚数にすれば5万~7万枚くらいの葉っぱを集めたことになります。
どこかに、葉っぱをお札に変えてくれるタヌキはいませんか? 1億円でも買いますよ。(笑)
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「樹々日記」のルーツ

2008年12月12日 | 樹木
3年前の今頃、仕事は暇、鳥や樹を見に行くには天気が悪いという日には国立国会図書館の関西館によく出かけました。
家から25kmも離れていますが、大型本が充実しており、しかも18歳未満は入館禁止のうえ入館手続きが面倒くさいという堅いガードのため、他の図書館のように子どもや受験生がいないというアカデミックな環境が気に入ったからでした。

       
         (国立国会図書館関西館の正面。この日も雨でした)

鳥の本もたくさんありますが、私が読んでいたのは専ら樹木の本。最初はただ読むだけでしたが、そのうちにノートをとるようになりました。そうこうするうちに友だちにブログを勧められ、「せっかくノートに記した知識だからこれを記事にしようかな」と思ったのが当ブログ開設のきっかけでした。

       
      (ノートもすでに7冊目。1冊目は「図書館」とだけ記しています)

この図書館は吹き抜けの地階が中心になっていて、中庭を囲むように閲覧室や研究室が配置されています。その中庭にはコナラやアラカシがたくさん植えてあり、地面にはササが茂っています。
設計者によると、この地にもともとあった雑木林を再現したそうです。私も庭を雑木林みたいにしたくてコナラやアラカシを植えましたが、こんなイメージにはなりませんでした。(失敗だったかな?)

       
         (ガラス越しに撮影した地下の中庭。コナラが多い)

お昼は4階のカフェでいつもパスタ(500円!)をいただきます。この階は屋上庭園になっていて、ヤマモモが約30本並んでいます。わが家も実が食べたくてヤマモモを植えましたが、雌雄別株であると知らずに雄株を植えたために収穫できませんでした(笑)。

       
              (カフェの前に並ぶヤマモモの並木)
       
     (ヤマモモを眺めながら、この日はカルボナーラをいただきました)

アクセスが不便で、車がないと行く気になりませんが、関西在住の本の好きな方はぜひ一度お出かけください。近くには、廃止だか民間委託だかでもめている厚労省管轄の「私のしごと館」もあります。
国立国会図書館関西館のwebサイトはこちら
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美しくない落ち葉

2008年12月10日 | 樹木
紅葉シーズンも終わりましたが、みなさんはどこかへもみじ見物に出かけられましたか? 紅葉にはモミジの赤、イチョウの黄色など鮮やかな色がありますが、中には、赤茶けた色、褐色、黒など鮮やかではないものもあります。
今日はそうした美しくない紅葉を集めました。「そんなもの見たくない」とおっしゃらずに、人に愛でられることもなく、ひっそりと落ちてゆく葉を見てやってください。画像は11月24日に「栃の森」で撮影したものです。

       

まずは、ミズキ。緑色からいきなり黒く変色します。汚い色ですね~(笑)。
この森だけかも知れませんが、クマの爪痕はなぜかこの樹に集中しています。

       

次は、オオバアサガラ。これも緑から黒へ変色するタイプ。現在、栃の森の湿原にこの樹が進出していて、数年後にはオオバアサガラの林になりそうな勢いです。

       

続いて、ハリギリ。若い枝に鋭いトゲが出るのでこの名前があります。材木業界では「セン」と呼ばれて家具や内装材に使われます。この落ち葉を見た人は「大きなカエデ」と言います。私も最初はそうでした。
光合成による糖分と、葉緑素が分解されてできるアミノ酸から、アントシアンという色素が合成されると赤い葉に、フロバフェンという色素が合成されると褐色の葉になるそうです。また、元々あったカロチノイドという色素が、葉緑素が分解されるにつれて表に出てくる場合に黄色い葉になるとか。ここにご紹介した「美しくない落ち葉」はフロバフェン系ですね。

       

これは、ホオノキ。以前、guitarbirdさんがホオノキの葉は裏向きに落ちていることが多いと指摘されていました。ホオノキに限らず、落ち葉は裏向きになっていることが多いようです。写真の葉も最初は裏返っていました。
その理由を私なりに推測すると、葉は乾燥すれば表側に折れるので、落ちた時に裏向き(「への字」型)なら風に煽られないけど、表向き(「逆への字」型)なら煽られてひっくり返るからではないでしょうか。

       

「じゃあ、このオニグルミのような複葉はどうなの?」と詰め寄られると返事に困りますが、複葉も裏返しが多いかどうかは未確認です。
このオニグルミの樹の下に、どういう訳か入れ歯が落ちていました。最近はエコツアーで中高年の団体がこの森に入るようになりましたが、誰かが昼食時に忘れたのでしょう。
これは、美しくない落ち歯。
イヤー、この駄洒落が書きたくてアップしたような記事でした。スンマセン。
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富士の峰

2008年12月08日 | 伝説の樹
宇治市の隣に久御山(くみやま)という町があります。規模は小さいですが、大型ショッピングセンターや高速道路のインターチェンジが建設されたために財政が豊かで、周辺市町との合併話には目もくれません。
その中央公民館の庭にサザンカの巨木があり、ちょうど満開だというので見てきました。

       
          (白花のサザンカ。まだたくさんの蕾がありました)

サザンカは童謡「たきび」でも知られるように、北風がピープー吹く今頃開花します。先日ご紹介したお茶の花と同じくツバキの仲間ですから、数少ない冬の花の一つ。生垣にもよく使われるので、「垣根の 垣根の 曲がり角」は多分サザンカの生垣のことでしょう。
久御山町のサザンカは樹齢200年以上と豪語するだけあって、私も初めて見る大きさ。もともと民家の庭にあったものを、7年前の高速道路の建設に伴って移植したそうです。町の木にサザンカを制定していることもあるのでしょう。

             
          (枝は剪定されているものの、まだまだ元気)

移植に際しては、祇園の枝垂れ桜の桜守りである第16代佐野藤右衛門さんのアドバイスを受けたとか。そのお陰で、老木にもかかわらず、今もご覧のようにたくさんの花を咲かせています。
うちの庭にも赤花のサザンカがありますが、野生種は白。でも、久御山町のサザンカは「富士の峰」という園芸品種だそうです。

       
              (うちの庭のサザンカは赤花)

童謡「たきび」では「サザンカ サザンカ 咲いた道 焚き火だ 焚き火だ 落ち葉焚き」と歌うので、サザンカの落ち葉で焚き火していると思いますよね? でも、サザンカは常緑樹ですから焚き火するほど落葉しませんし、葉が厚いので燃えにくいはず。まぎらわしい歌詞ですね。

       
       (サザンカの横には成人式で植樹したスギが並んでいます)

ちなみに、久御山町のこの辺りの地名を「一口」と表記しますが、誰も読めないと思います。私が知っている「難読地名」のベスト3に入ります。「ひとくち」ではなく「いもあらい」。日ハムや阪神タイガースで活躍した片岡篤史選手はこの一口の出身です。
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モミジの天ぷら

2008年12月05日 | 木と飲食
地元に見所がたくさんあるので、京都の人がモミジ見物のために他府県に出かけることは少ないでしょう。大阪の箕面(みのお)はモミジとその天ぷらで有名ですが、私も行ったことがありません。
ただ、以前から「一度はモミジの天ぷらを食べたい」と思っていたので、先日、仕事の合間にちょこっと出かけてきました。

       
               (モミジの天ぷら。90g入り400円)

阪急の箕面駅を降りると、もう紅葉のピークは過ぎたというのに、平日にもかかわらず大勢の観光客が歩いていました。沿道には、土産物とモミジの天ぷらを扱うお店が何軒も並んでいます。
私も一袋買って、早速いただきました。味は、甘さを抑えたカリン糖、といった感じ。小麦粉と砂糖とゴマを混ぜた衣をモミジの葉につけて菜種油で揚げたもので、おかずではなくあくまでもお菓子。

       
                (黄色いモミジに衣をつける)

材料のモミジは私たちがよく見るイロハモミジではなく、食べやすいように葉柄(軸)を軟らかく改良した「一行寺」という食用の品種だそうです。店のおばちゃんに聞くと、「組合が山で栽培してるんや」。
しかも、1年前に黄色く色づいた葉を収集し、水洗いした後、塩漬けして寝かせるのだそうです。なので、紅葉シーズンだけでなく1年中販売しています。
コシアブラの若葉を天ぷらにして食べるのは全国的ですが、モミジを天ぷらにするところは少ないのではないでしょうか。

       
                  (菜種油で揚げる)

そう言えば先日、あるテレビ番組で脇役専門の俳優・岡本信人がシュロの葉を天ぷらにして食べていました。「けっこうおいしい」って言ってましたよ。岡本さんは趣味の植物ウォチングが高じて、食べられる野草を探す『道草を喰う』という本も出しています。

       
         (モミジの形を残して揚げるのが腕の見せ所らしい)

まぁ、天ぷらにすればたいていの葉っぱは食べられるでしょうし、モミジの天ぷらも葉の味はなくてほとんど衣を食べているようなもんでした。考えてみると、天ぷらって食材を選ばない最も汎用性の高い調理方法ですね。
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