樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

樹皮ベスト3

2006年08月04日 | 樹木
樹木を見分ける有力なポイントは葉ですが、樹皮でもある程度は見分けられます。中には、デザイン的になかなか面白いものもあります。私が気に入っている樹皮ベスト3をご紹介しましょう。

         

第3位は、ブナ。本来の樹皮は凹凸がなくツルツルしていて、薄いグレーですが、大木になると地衣類や苔がくっついて面白い模様を描きます。ブナは雨水が幹を伝って流れやすい構造になっているらしく、こうした植物が好むのでしょう。

         

第2位は、アキニレ。こういうまだら模様の樹皮は、ほかにもナツツバキやリョウブなどたくさんありますが、アキニレは模様が小さくて洋服や着物の柄みたいで面白いです。でも、樹はおしゃれのためにこんな模様を描いているのではなく、幹にツタなどがくっつかないように、少しずつ皮を落とすのです。

         

私が好きな樹皮の第1位は、ウリハダカエデ。名前のように、マクワ瓜の表面のような模様です。緑色の樹皮というのも珍しいし、縦の縞模様や菱形の皮目があってモダンアートみたいでしょ?
私のフィールドである「栃の森」の林道脇にはウリハダカエデが林立していて、1本1本模様が違うので見ていて楽しいです。材としてはあまり有用ではないし、カエデのくせに紅葉も特に美しいわけではありませんが、この樹皮だけで存在感を示しています。
なお、樹皮の写真ばかり集めた「ウッディーのもりはともだち・樹肌図鑑」という楽しいサイトがあります。
コメント (2)
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