京都市の北隣に亀岡市という街があります。そこに癌封じの木があると聞いて、帰省の途中に寄ってきました。
社会実験で無料になった京都縦貫道を亀岡ICで降りて約5分、稗田野(ひえだの)神社に到着。駐車場の横に「癌封じの木」がありました。事前情報では樫の木としか分らなかったのですが、葉を見るとアラカシでした。
神社の広報によると、ある植物学者がこのアラカシの瘤を見つけて、「この木は癌にかかっている。この瘤を一心に撫でると癌にかからず、悩みや癌病を吸い取ってくれる」と言ったそうです。以来、癌封じの木として知られるようになったとのこと。
アラカシの瘤
瘤のある木はすでに枯れていましたが、その彦生えか、後から植えた2代目か、横から若い幹が伸びています。
小さな祠が設けられ、私が訪れた時も2組参拝されていました。迷信と言えばそれまでですが、癌を患った人やその家族がワラにもすがる思いでこの神社を訪れるのでしょう。
癌封じの木に設けられた祠
同じ亀岡市に「乳銀杏」と呼ばれる巨木があるというので、さらに寄り道して見てきました。イチョウは大木になると気根を伸ばしますが、その形が乳房に似ているため、母乳がよく出るようにという願かけの対象になったようです。亀岡だけでなく、「乳銀杏」は全国各地に点在しています。
丹波国分寺跡のイチョウの巨木
すでに廃寺となった国分寺跡に着くと、境内に存在感のあるイチョウが立っていました。幹周4.3m、樹高22mの見事な巨木は、京都府の「自然200選」の一つ。
その枝から5~6本の気根が垂れ下がっています。今はそんな人はいないでしょうが、往時はわが子に飲ませる母乳に恵まれるようにこの木に祈ったのでしょう。
この気根から「乳銀杏」と呼ばれる
医学が未発達だった昔、庶民は異形の樹木を腫瘍や乳房に見立てて願いを掛けるしかなかったわけですね。科学的には何の因果関係もないですが、何かにすがってわが身や家族の健康を祈る人間。いじらしいと言うか、せつないと言うか…。
2つの樹を見て、「宗教の原点はこういうところにあるのかな~」と思いました。
社会実験で無料になった京都縦貫道を亀岡ICで降りて約5分、稗田野(ひえだの)神社に到着。駐車場の横に「癌封じの木」がありました。事前情報では樫の木としか分らなかったのですが、葉を見るとアラカシでした。
神社の広報によると、ある植物学者がこのアラカシの瘤を見つけて、「この木は癌にかかっている。この瘤を一心に撫でると癌にかからず、悩みや癌病を吸い取ってくれる」と言ったそうです。以来、癌封じの木として知られるようになったとのこと。
アラカシの瘤
瘤のある木はすでに枯れていましたが、その彦生えか、後から植えた2代目か、横から若い幹が伸びています。
小さな祠が設けられ、私が訪れた時も2組参拝されていました。迷信と言えばそれまでですが、癌を患った人やその家族がワラにもすがる思いでこの神社を訪れるのでしょう。
癌封じの木に設けられた祠
同じ亀岡市に「乳銀杏」と呼ばれる巨木があるというので、さらに寄り道して見てきました。イチョウは大木になると気根を伸ばしますが、その形が乳房に似ているため、母乳がよく出るようにという願かけの対象になったようです。亀岡だけでなく、「乳銀杏」は全国各地に点在しています。
丹波国分寺跡のイチョウの巨木
すでに廃寺となった国分寺跡に着くと、境内に存在感のあるイチョウが立っていました。幹周4.3m、樹高22mの見事な巨木は、京都府の「自然200選」の一つ。
その枝から5~6本の気根が垂れ下がっています。今はそんな人はいないでしょうが、往時はわが子に飲ませる母乳に恵まれるようにこの木に祈ったのでしょう。
この気根から「乳銀杏」と呼ばれる
医学が未発達だった昔、庶民は異形の樹木を腫瘍や乳房に見立てて願いを掛けるしかなかったわけですね。科学的には何の因果関係もないですが、何かにすがってわが身や家族の健康を祈る人間。いじらしいと言うか、せつないと言うか…。
2つの樹を見て、「宗教の原点はこういうところにあるのかな~」と思いました。