日本の元号は295あり、その中に鳥を意味するものが2つあります。初めての元号「大化」の次に制定された「白雉(はくち)」と、その次に制定された「朱鳥(しゅちょう)」。後者は朱雀(すざく)とも言われる中国の伝説上の鳥ですが、白雉は文字どおり白いキジ。
『日本書紀』によると、大化6(650)年2月9日に白いキジが献上され、喜んだ天皇はその年の2月15日を以って白雉と改元したそうです。当時は白化個体の出現を吉祥と考えていたわけです。
クジャクの白化個体(pixabay)
体色が白くなる理由は2つあって、1つは突然変異によってメラニン色素が生成されなくなる「白化症」。これがいわゆるアルビノで、鳥では10万~100万羽に1羽くらいの確率で発症するそうですが、視覚障害を起こして採餌や飛行ができず自然界では生きていけないので、私たちがアルビノの鳥に遭遇することはほとんどないといいます。
もう1つは「白変症」。体は白いものの眼には色素が残っていて視覚は機能するので生存できます。体のメラニンと眼のメラニンは生成過程が異なるので、こういうことが起こるとのこと。
この白変症の中には、体の一部が白くなる「部分白変」と全身が真っ白になる「完全白変」があります。京都では昨年、桂川で完全白変のカンムリカイツブリが発見されました。
しかし、鳥の体色は色素だけでなく、太陽光を反射して表現される構造色(青、緑、紫など)もあります。キジやオシドリの完全白変個体は現在でも時々出現しており、その一部の体色は構造色であるはずなのに全身真っ白になっているのはなぜなのか。いろいろ調べましたが、この疑問はまだ解けません。
『日本書紀』によると、大化6(650)年2月9日に白いキジが献上され、喜んだ天皇はその年の2月15日を以って白雉と改元したそうです。当時は白化個体の出現を吉祥と考えていたわけです。
クジャクの白化個体(pixabay)
体色が白くなる理由は2つあって、1つは突然変異によってメラニン色素が生成されなくなる「白化症」。これがいわゆるアルビノで、鳥では10万~100万羽に1羽くらいの確率で発症するそうですが、視覚障害を起こして採餌や飛行ができず自然界では生きていけないので、私たちがアルビノの鳥に遭遇することはほとんどないといいます。
もう1つは「白変症」。体は白いものの眼には色素が残っていて視覚は機能するので生存できます。体のメラニンと眼のメラニンは生成過程が異なるので、こういうことが起こるとのこと。
この白変症の中には、体の一部が白くなる「部分白変」と全身が真っ白になる「完全白変」があります。京都では昨年、桂川で完全白変のカンムリカイツブリが発見されました。
しかし、鳥の体色は色素だけでなく、太陽光を反射して表現される構造色(青、緑、紫など)もあります。キジやオシドリの完全白変個体は現在でも時々出現しており、その一部の体色は構造色であるはずなのに全身真っ白になっているのはなぜなのか。いろいろ調べましたが、この疑問はまだ解けません。