樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

ボウリングのピンはカエデ

2006年07月26日 | 木とスポーツ
先日、テレビのバラエティー番組で「ジェットウォーターで何でも切ってみよう」という実験をやっていました。細い水の噴流が金属バットやビールグラスを見事にカットしていました。ボウリングのピンも縦に切られました。
番組のタレントは、ピンが硬くていい音がするのでプラスチック製だと思っていたようですが、実は木製です。私はイタヤカエデが使われていることは知っていましたが、中に小さな四角い穴が空いていることは知りませんでした。割れにくくするためと音を良くするためだそうです。

          
   (熊の爪痕が残るイタヤカエデの幹。今月初旬、栃の森で撮影)

イタヤカエデはピンだけでなく、ボウリングのレーンにも使われています。この他にもスポーツ用品にもよく使われていました。「ました」と過去形になるのは、現在は新しい素材にとって代わられているからですが、テニスのラケットや国産のスキー板はほとんどがイタヤカエデだったそうです。

      
    (イタヤカエデの葉。切れ込みが浅く鋸歯がないのが特徴)

イタヤカエデは名前の通りカエデの仲間で、少し山奥に入るとあちこちに生えています。紅葉シーズンには、赤く染まらず、鮮やかな黄色で目を楽しませてくれます。
コメント (4)
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