樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

散歩コースは世界遺産

2006年07月14日 | 木と宗教
家の近くに世界遺産が二つあります。
一つは、10円玉でお馴染みの平等院。もう一つは、ほとんどの人がご存じないでしょうが、宇治上神社。この名もない小さな神社がなぜ世界遺産かと言うと、現存する日本最古の神社なんです。

      
  (この本殿は独特の建築様式で、屋根のカーブに特徴があるそうです。)

「日本最古の神社は伊勢神宮か出雲大社だろう」と思うでしょ? でも、伊勢神宮は20年に一度の遷宮で建て直すので新しい。出雲大社も過去に再建しているので最古ではない。
神社としての伝統は伊勢神宮や出雲大社の方が古いのですが、現存する建物として最も古いのが宇治上神社なのです。
一昨年、奈良文化財研究所が行った調査で、1060年の建築と確定されました。

この宇治上神社の裏山が大吉山といって、私が毎朝散歩しているコース。世界遺産を見下ろしながら、その裏山を散歩するのは申し訳ないような気もしますが、近所だからしょうがない。時々、本殿に参拝して苦しい時の神頼みもしています。

          

境内にはケヤキの古木があります。注連縄が飾ってあるので御神木でしょう。宇治市名木百選にも選ばれています。樹齢約250年ですが、それでも本殿よりははるかに若い。
このケヤキには毎年、夏になるとアオバズク(フクロウの一種)がやって来て、観察会も開かれていましたが、残念ながら現在はもう来ていません。
コメント (2)
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