ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

ちょいと嬉しい気分

2005-10-20 03:14:20 | 脳みその日常
おととい、馴染みの整備工場の社長から電話があった。話によると、BMWの修理の依頼が来たのだが、警告ランプがドイツ語表示なのでわからない。で、ぜひ教えてもらえないか、とのこと。快諾し、その警告ランプに表示されたスペルを書き取った。ところが、浅学のワシには見たことのない単語。うーむ、即答できない。そこで、しばし時間をもらうことに…。

kosserraumoffen

辞書を舐めるように見たが、こんな単語は出ていない。はて、自動車の専門用語なのか? でもここでギブアップするのは悔しい。そこで単語を分解して意味を考えてみることにする。ドイツ語の単語というのは往々にして単語と単語が結合される場合があるからだ。となると、上記の単語は次のように分解できる。

kosser + raum + offen
より多くの + 空間 + 開く

ここから類推すると、警告の意味は「通常よりも多くのすき間が空いてますぜ!」というニュアンスに違いない。ならば、自動車においてそれは何を指すのだろうか。バルブ関係? それとも半ドア? どうもピンと来ない。

とりあえずそのような内容を社長に伝える。しかし判明しないのは気持ちが悪い。クルマのことを考えながら、もう一度その単語を穴の開くほど見つめてみた。そこでフト頭に浮かんだのはスペル・ミスじゃないかということ。最初の電話の時に復唱したのでこちらの書き取りに間違いはない。しかし社長がメカニックから間違った情報をもらっていたとすれば…。

いろいろな可能性を考えていたところ、ひとつひらめいた。もしかして「エフ」を「エス」と聞き間違えたのではないか、と。この仮説が正しければ、問題は解決しそうなのだ。というのも、「koffer」はトランクという意味。それを先ほどの分解に当てはめてみる。

koffer + raum + offen
トランク + 空間 + 開く

おぉ! そうだ、これだと「トランクが半ドアになってますぜ!」という警告ランプに相当するだろう。可能性はある。早速その仮説を社長に電話した。

社長はあれからBMWのフロントに問い合わせたらしいが、やはりわからないと言われたそうな。専門の人にそう言われたんだから、こりゃどうにもならんなあと半ば諦めていたところだったという。で、ワシの仮説を言うと「なるほど、その可能性はあるかもしれないですね。すぐにチェックしてみます」との返事だった。

昨日の昼間になって、社長からその回答があった。まさにドンピシャだったとのこと。たまたまその仮説が正しかったわけだが、それにしてもBMWの対応はどうかと思うね。彼らは自社のクルマのことは一番わかっているんだから、仮にスペルを間違っていたとしても「あっ、それはトランクのことかもしれない」と類推できるだろうに。というより、フロントがわからなかったら、そこのメカニックを呼んで話を聞いてもらえばすぐに判明したことだろうと思うのだがねえ。

いや、それより嬉しかったのは、こんなワシでも人の役に立てたことである。社長からは「ありがとう」と感謝されたが、月並みなその言葉こそワシにとっては何より価値のあるものだった。
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